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第380話 インペリアルガードとの相対
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マップ先生の表示では、インペリアルガードは動いているのだが、こちらに向かってくる気配は全くない。皇族は一ヶ所に集められ、皇帝がインペリアルガードに何かを指示しているのだと思う。マップ先生の情報だけでは、正確なことは分からないので、あくまで憶測になる。
インペリアルガードが出てこないので俺たちは、文官共の回収を行っている。外からの援軍がこれないように、城門は開けられないように細工している。
大体九割方回収した所で、時刻が午前三時を回った。時々男の叫び声が聞こえてくるのだが、誰の声だろうな? 状況を考えれば、インペリアルガードが大声出す事はないだろうし、皇帝もそこまで短気ではないよな? それなら皇帝の子供の声だろうか? 三十代のおっさんなのだが……
四人目の勇者は色々と面倒かもしれないので、後の回収にしよう。
「よ~し、城の中の大半の人間をダンジョンに強制招待できたな。残りの文官は隠れてるつもりみたいだし、わざわざ連れに行くのも面倒なので放置しよう。次が本命の皇帝がいるから、注意していこう。人数を考えれば二対一で対応ができるから、絶対に一人で戦おうとするなよ!
二対一で確実に拘束しろ。手加減が難しいなら殺してしまってもかまわない。できる限りで生け捕りにしてくれ。高レベルの兵士だと、ヴローツマインの技能集団首領のダリアが喜ぶんだよな」
「ご主人様、こいつら生かしておくんですか?」
「そのつもりだな、だってさ死ぬのは一瞬だぜ? どうせなら、長く苦しむようにするのが仕返しってもんだろ? 今まで帝国のトップにいたのが奴隷になるんだぜ? 考えるだけでも楽しそうじゃん。ツィード君謹製の奴隷の首輪なら、いくらレベルが高くても抵抗はできないからな」
俺の発言を聞いて若干ひいている妻たちだが、俺からしたら簡単に殺す方がひくのだが……今なら俺も簡単に殺しちまうか。長く苦しませるっていう発想は、この世界では少ないんだろうか? 罰ってそういうもんだと思っているけど違うのかな?
「できれば奴隷にしたいだけで、無理にしたいわけじゃないから、大変ならサクッと刈り取っていいよ。ただ皇帝だけは絶対に殺すな! 念のためエリクサーがあるか確認しておいて、無かったら申告するように!」
以前に渡しておいたエリクサーが、しっかりと腕輪の中に入っているようだ。むしろなくなっていたら、何に使ったのかが気になってしょうがないけどな。
「皇帝だけ捕まえれるなら、捕まえるかな? あまり動いてないから、あいつらが集まってる下の部屋までいって、皇帝の下の床だけ抜いて招待しようか? うん、いい考えだ! 俺がクリエイトゴーレムで床抜いてすぐに塞ぐから、他の奴らが対応する前に無力化しよう」
時々男の怒鳴り声が聞こえてくるが、それ以外は静かなものだ。下の部屋についたので準備を始める。アンカーを使って天井に張り付いて、後は落とすだけになった。
「ご主人様! 避けてください!」
マップ先生を確認していたキリエから、悲鳴に近い警告が飛んできた。尋常じゃない様子だったので、アンカー外す時間も惜しんで、天井をけってから飛び降りる。同時に天井が崩れて十二人のインペリアルガードが現れる。
妻たちは、臨戦態勢に入っており、相対していた。
「こんな女ばかりのよわっちそうな奴らに、いいようにされてたのか? 城の警備の質は低いな~後で全員にやきを入れてやるか」
「敵を見た目で判断するな。そんなんだから、あの時に足元をすくわれてケガをしたんだ、反省しろ!」
二十代半ばくらいの威張っている男が、俺たちの事を見下していた。そいつを咎めるように、五十代前半くらいの男が苦言を呈している。
「女だからって弱く見る癖はやめな。どうしてもしたいっていうなら、私に勝ってからにしなさい。この部隊で一番弱いのに強がるなよ」
次に出てきたのは、身長が一九〇センチメートル近くある筋肉ダルマの女性が出てきた。見た目は、うん、マァマァダトオモウヨ。おっといけね、ついつい片言になってしまった。
「お前ら静かにしろ、敵を目の前にして油断するなと、いつも言ってるだろ? 全員配置につけ」
偉そうに現れた十二人の中でも、見ただけで装備が優れたものだと分かる男が前に出てきた。こいつが部隊のリーダーだろう。こいつが言葉を発してから、場が緊張したのだ。厄介そうな相手だな。
「総員、戦闘準備! 作戦はさっき言った通りに」
リーダーらしき男が、ハンドサインで何かを指示する。後方にいたローブに身を包んだメンバー三人の魔力が高まっていく反応が感じられた。
「ピーチ! 物理!」
俺の指示に従ってピーチが対物理結界を構築して、俺たちと相手の間に結界の壁を作る。俺はそれに合わせて、対魔法結界を構築して展開する。
どんな魔法発動になるかわからなかったので、うちで一番強い魔法を撃つライムの倍くらいまで防げるように魔力を注ぎ込む。倍といっても感覚的に行っているので、実際にはどのくらいまで防げるかは不明である。
三人がそれぞれ違った魔法を放ってきた。一人は火系、一人は風系、一人は土系の範囲魔法を放ってきた。火と風は合わさることによって効果が高くなっている。
そこに土魔法のサンドストームだろうか? 火と風が合わさって強力になっているところに砂が入り込み、熱を持って高速で相手に襲い掛かってきた。
一点集中型の魔法だったら突破されたかもしれないが、範囲攻撃では今張っている結界は突破できない。魔法によって熱くなった空気までは防げなかったので、ライムにアイコンタクトをとって熱遮断の結界を張ってもらう。
「へ~この攻撃に対応できるんだ。よわっちそうな奴らって言ってごめんね! これなら俺も楽しめそうだな。久しぶりにやっちゃうよ!」
「一番弱いお前が言うな、でも少しはやるようだな。前に手応えのある相手をしたのはいつだったかな? 仲間内でしか張り合えないから、面白くなかったのは本当のことだし楽しませてもらおうか!」
戦闘狂が何人かいるようだ。威張っているやつを止めた長身の女も戦闘狂のようだ、こいつらって性格に問題はあるけど、実力があるから近くに置かれてる感じか?
「ご主人様、あいつらの首を見てください。全員に奴隷の首輪がついてます」
王国の奴隷兵みたいなもんか? あいつらには苦労させられたんだよな……最悪、秘密兵器を使う必要があるか? グダグダ考える前に、全力を尽くそうか。それでダメなら秘密兵器を使って殲滅しよう。
インペリアルガードが出てこないので俺たちは、文官共の回収を行っている。外からの援軍がこれないように、城門は開けられないように細工している。
大体九割方回収した所で、時刻が午前三時を回った。時々男の叫び声が聞こえてくるのだが、誰の声だろうな? 状況を考えれば、インペリアルガードが大声出す事はないだろうし、皇帝もそこまで短気ではないよな? それなら皇帝の子供の声だろうか? 三十代のおっさんなのだが……
四人目の勇者は色々と面倒かもしれないので、後の回収にしよう。
「よ~し、城の中の大半の人間をダンジョンに強制招待できたな。残りの文官は隠れてるつもりみたいだし、わざわざ連れに行くのも面倒なので放置しよう。次が本命の皇帝がいるから、注意していこう。人数を考えれば二対一で対応ができるから、絶対に一人で戦おうとするなよ!
二対一で確実に拘束しろ。手加減が難しいなら殺してしまってもかまわない。できる限りで生け捕りにしてくれ。高レベルの兵士だと、ヴローツマインの技能集団首領のダリアが喜ぶんだよな」
「ご主人様、こいつら生かしておくんですか?」
「そのつもりだな、だってさ死ぬのは一瞬だぜ? どうせなら、長く苦しむようにするのが仕返しってもんだろ? 今まで帝国のトップにいたのが奴隷になるんだぜ? 考えるだけでも楽しそうじゃん。ツィード君謹製の奴隷の首輪なら、いくらレベルが高くても抵抗はできないからな」
俺の発言を聞いて若干ひいている妻たちだが、俺からしたら簡単に殺す方がひくのだが……今なら俺も簡単に殺しちまうか。長く苦しませるっていう発想は、この世界では少ないんだろうか? 罰ってそういうもんだと思っているけど違うのかな?
「できれば奴隷にしたいだけで、無理にしたいわけじゃないから、大変ならサクッと刈り取っていいよ。ただ皇帝だけは絶対に殺すな! 念のためエリクサーがあるか確認しておいて、無かったら申告するように!」
以前に渡しておいたエリクサーが、しっかりと腕輪の中に入っているようだ。むしろなくなっていたら、何に使ったのかが気になってしょうがないけどな。
「皇帝だけ捕まえれるなら、捕まえるかな? あまり動いてないから、あいつらが集まってる下の部屋までいって、皇帝の下の床だけ抜いて招待しようか? うん、いい考えだ! 俺がクリエイトゴーレムで床抜いてすぐに塞ぐから、他の奴らが対応する前に無力化しよう」
時々男の怒鳴り声が聞こえてくるが、それ以外は静かなものだ。下の部屋についたので準備を始める。アンカーを使って天井に張り付いて、後は落とすだけになった。
「ご主人様! 避けてください!」
マップ先生を確認していたキリエから、悲鳴に近い警告が飛んできた。尋常じゃない様子だったので、アンカー外す時間も惜しんで、天井をけってから飛び降りる。同時に天井が崩れて十二人のインペリアルガードが現れる。
妻たちは、臨戦態勢に入っており、相対していた。
「こんな女ばかりのよわっちそうな奴らに、いいようにされてたのか? 城の警備の質は低いな~後で全員にやきを入れてやるか」
「敵を見た目で判断するな。そんなんだから、あの時に足元をすくわれてケガをしたんだ、反省しろ!」
二十代半ばくらいの威張っている男が、俺たちの事を見下していた。そいつを咎めるように、五十代前半くらいの男が苦言を呈している。
「女だからって弱く見る癖はやめな。どうしてもしたいっていうなら、私に勝ってからにしなさい。この部隊で一番弱いのに強がるなよ」
次に出てきたのは、身長が一九〇センチメートル近くある筋肉ダルマの女性が出てきた。見た目は、うん、マァマァダトオモウヨ。おっといけね、ついつい片言になってしまった。
「お前ら静かにしろ、敵を目の前にして油断するなと、いつも言ってるだろ? 全員配置につけ」
偉そうに現れた十二人の中でも、見ただけで装備が優れたものだと分かる男が前に出てきた。こいつが部隊のリーダーだろう。こいつが言葉を発してから、場が緊張したのだ。厄介そうな相手だな。
「総員、戦闘準備! 作戦はさっき言った通りに」
リーダーらしき男が、ハンドサインで何かを指示する。後方にいたローブに身を包んだメンバー三人の魔力が高まっていく反応が感じられた。
「ピーチ! 物理!」
俺の指示に従ってピーチが対物理結界を構築して、俺たちと相手の間に結界の壁を作る。俺はそれに合わせて、対魔法結界を構築して展開する。
どんな魔法発動になるかわからなかったので、うちで一番強い魔法を撃つライムの倍くらいまで防げるように魔力を注ぎ込む。倍といっても感覚的に行っているので、実際にはどのくらいまで防げるかは不明である。
三人がそれぞれ違った魔法を放ってきた。一人は火系、一人は風系、一人は土系の範囲魔法を放ってきた。火と風は合わさることによって効果が高くなっている。
そこに土魔法のサンドストームだろうか? 火と風が合わさって強力になっているところに砂が入り込み、熱を持って高速で相手に襲い掛かってきた。
一点集中型の魔法だったら突破されたかもしれないが、範囲攻撃では今張っている結界は突破できない。魔法によって熱くなった空気までは防げなかったので、ライムにアイコンタクトをとって熱遮断の結界を張ってもらう。
「へ~この攻撃に対応できるんだ。よわっちそうな奴らって言ってごめんね! これなら俺も楽しめそうだな。久しぶりにやっちゃうよ!」
「一番弱いお前が言うな、でも少しはやるようだな。前に手応えのある相手をしたのはいつだったかな? 仲間内でしか張り合えないから、面白くなかったのは本当のことだし楽しませてもらおうか!」
戦闘狂が何人かいるようだ。威張っているやつを止めた長身の女も戦闘狂のようだ、こいつらって性格に問題はあるけど、実力があるから近くに置かれてる感じか?
「ご主人様、あいつらの首を見てください。全員に奴隷の首輪がついてます」
王国の奴隷兵みたいなもんか? あいつらには苦労させられたんだよな……最悪、秘密兵器を使う必要があるか? グダグダ考える前に、全力を尽くそうか。それでダメなら秘密兵器を使って殲滅しよう。
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