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第310話 新種発見
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今日は夜番の真ん中を担当している。今の時間は雨が弱くなっていたので、おそらく明け方には晴れるだろうと感じている。全体的な空気中の湿気が減ってきていると思うので、なんとなくそう感じでいるだけだが。
田舎育ちの山育ちのシュウは、かなり湿気には敏感だったのだ。おそらくシュウだけが雨が降る前の、ジメッとした感じを感じ取ることができるので、高確率で雨が降ってくることを言い当てる事ができるのだ。
だが、この世界に来たためか前の世界と感じが違うので、当たる確率は半々よりちょっと少ない感じだ。特にこの世界では熱帯気候でもないのに突然の雨、スコールに近い強い雨が降る事があって俺の当てる確率を下げてきやがるのだ。
色々考えているうちに明け方の番のメンバーが起きてきたので、煮出しておいた温かいお茶をみんなに出してあげて俺はベッドへ向かう。
今日の俺の寝る場所は、いつも通りの中心にあるベッドかな。何人か妻が寝ているが二から三人は寝れるスペースが、ベッドの中心にあるのだからここで寝ろってことだよな。
嫌じゃないんだけど、寝ている人の横を通らなきゃいけないから、なんだか気が引けちゃうんだよな。かといって隅っこで寝ていると起こされて移動させられるか、起きた後に『せっかく寝る場所用意していたのに』みたいなことを言われるのだ。
用意されていた場所に横になってハクを抱き枕に夢の中に落ちていく。
何か体が熱いなと感じて風邪でも引いたかなと思いながら目を覚ますと、ハクを抱き枕にしている俺を抱き枕にして数人の妻たちが俺に張り付いていたのだ。
今日張りついていたのは、カエデ・ミリー・リンドの三人とこっそりと足元に赤スライムが鎮座していたのだ。赤スライムは火の属性を持っているらしく微妙に温かい奴なのだが、何でお前がここにいるんだ? どうせなら、ひんやり冷たい水属性の青がよかったのだが。
さて、くっついて寝てる三人の鼻を摘まんで起こしていく。
「ぷはっ! 苦しー! なんなの……? もぅシュウ! その起こし方やめてよね! どうせするならチューで口塞いでとかにしてよ!」
三人に抱き着かれている状態で、どうやってキスしろというのかね、カエデ君やい。
「ぷはっ! い、息が! 誰……? もぅシュウ! その起こし方やめてよね! どうせするならチューで口塞いでとかにしてよ!」
デジャブだな。で、抱き着かれている状態で、どうやってキスしろっていうんだよ、リンド君よ。
「ぷはっ! シュウ君、この起こし方は無いと思うんだ。どうせ起こしてくれるなら、チューで起こしてほしかったな・・・」
うん、ミリーも同じようなこと言うんだな。
「三人とも、同じ回答ありがと。でもな、俺の置かれてる状況を考えてからの発言を頼む。三人に抱き着かれている状態で、どうやってキスができると思う? 俺の首は伸びないぞ」
「「「それでもしてほしいから言うんです! 乙女は我がままなんだからね!」」」
「え? 乙女?」
バコッ! ボコッ! ゴツッ!
無言で三方向から拳が飛んできた。最近この三人は特に遠慮がなくなってきたよな。俺的には仲いい感じが好きだけどね。
それにしても寝ぼけているせいか失言してしまったな。三人がへそ曲げているのでカエデ、ミリー、リンドの順でキスをするとすぐに機嫌を直してくれた。でもね、朝起きの時の口の中ってバイ菌だらけらしいんだけど、大丈夫?
三人にキスをしている姿を、たまたま目を覚ました三幼女に見られてしまい『私たちも朝のチューしてほしい!』と騒ぎ出して、みんなが起きてしまったのだ。で全員とキスすることになった。嫌いじゃないけど、こういう状況でキスするのはなんか違う気がするんだよな。
「さて、今日は晴れたし森を進むぞー。ただし丸一日降った雨のせいで足元がぬかるんでたり、水溜まりだったりと足場がよくない。だから進行のペースには注意していこう」
俺の宣言と共に天幕の片付けを始める。慣れた手付きでどんどん片付けが済んでいく。うん、ほれぼれするほどの見事な撤収作業だ。
わずか十五分で撤収作業が終了した。まぁ解体した物を袋などに入れずに、畳んで収納のカバンにしまっていくのだから早くても当たり前か?
森の中を進んでいくと、やはり足場は悪い。足をとられてコケるという事は無いが、滑ってバランスを崩す事が何度かあった。俺だけでなく妻たちも全員何度か足を滑らす姿が見られた。
ただ二人だけ見事に滑って二・三度転んでいたな。カエデとリンドのドワーフの血の流れているコンビだ。俺含めて二十八人いて、その二人だけがコケる確率なんてかなり低いはずなのにな、ドワーフの血には何か呪いでもあるのでは? と思ってしまうほどだ。
魔物のレベルは恐らくCランク程のやつらが出てくるようになった。獣の四足歩行タイプの魔物であったため、機動力もあったし滑って機動力が落ちる、という事も無かったので意外に苦戦する場面があった。
傷を負わされることは無いが、足場のせいで踏ん張りがきかずに、剣速が遅くなりかわされてしまう事が何度か見られたのだ。
こんなところでケガさせるのもバカらしかったので魔物の発見報告を受けたら、全力で土魔法を構築して余分な水を地下に流して、適度な土の硬さにして戦いやすくした。そうなってしまえば敵になるはずもなく、スンスンと進んでいける。進行中にやらないのは魔力がいくらあっても足りなくなるからだ。
足場を整えた戦いをし始めてからは、問題があるはずもなく順調に進んでいけ、無かった。その理由はいたってシンプル、この森の中にカカオの木やコーヒーの木等が、自生しているエリアがありそれを採取していたため、順調に進んでいるとは言い難い状況だったのだ。
普通のカカオやコーヒーであれば放置したのだが、この森の中のせいなのか品種のせいなのか分からないが、豆のサイズが異様にデカいのだ。単純に見て四から五倍は大きいとなれば、どんなものか気になるのは仕方がない事だ!
魔法を最高に無駄使いして、食べれるところまで加工して食してみた。それが普通に美味しかったので、ある程度確保して持ち帰る事になったのだ。
うちのダンジョン農園にはドリアードがいるので栽培に関しては問題ないだろう。農園でも同じサイズの物ができるのなら、ディストピアの畑の一角で栽培させよう。下級精霊たちもいるので多少気候が合わなくても、育ってしまうのでこちらとしては楽ちんだな。
田舎育ちの山育ちのシュウは、かなり湿気には敏感だったのだ。おそらくシュウだけが雨が降る前の、ジメッとした感じを感じ取ることができるので、高確率で雨が降ってくることを言い当てる事ができるのだ。
だが、この世界に来たためか前の世界と感じが違うので、当たる確率は半々よりちょっと少ない感じだ。特にこの世界では熱帯気候でもないのに突然の雨、スコールに近い強い雨が降る事があって俺の当てる確率を下げてきやがるのだ。
色々考えているうちに明け方の番のメンバーが起きてきたので、煮出しておいた温かいお茶をみんなに出してあげて俺はベッドへ向かう。
今日の俺の寝る場所は、いつも通りの中心にあるベッドかな。何人か妻が寝ているが二から三人は寝れるスペースが、ベッドの中心にあるのだからここで寝ろってことだよな。
嫌じゃないんだけど、寝ている人の横を通らなきゃいけないから、なんだか気が引けちゃうんだよな。かといって隅っこで寝ていると起こされて移動させられるか、起きた後に『せっかく寝る場所用意していたのに』みたいなことを言われるのだ。
用意されていた場所に横になってハクを抱き枕に夢の中に落ちていく。
何か体が熱いなと感じて風邪でも引いたかなと思いながら目を覚ますと、ハクを抱き枕にしている俺を抱き枕にして数人の妻たちが俺に張り付いていたのだ。
今日張りついていたのは、カエデ・ミリー・リンドの三人とこっそりと足元に赤スライムが鎮座していたのだ。赤スライムは火の属性を持っているらしく微妙に温かい奴なのだが、何でお前がここにいるんだ? どうせなら、ひんやり冷たい水属性の青がよかったのだが。
さて、くっついて寝てる三人の鼻を摘まんで起こしていく。
「ぷはっ! 苦しー! なんなの……? もぅシュウ! その起こし方やめてよね! どうせするならチューで口塞いでとかにしてよ!」
三人に抱き着かれている状態で、どうやってキスしろというのかね、カエデ君やい。
「ぷはっ! い、息が! 誰……? もぅシュウ! その起こし方やめてよね! どうせするならチューで口塞いでとかにしてよ!」
デジャブだな。で、抱き着かれている状態で、どうやってキスしろっていうんだよ、リンド君よ。
「ぷはっ! シュウ君、この起こし方は無いと思うんだ。どうせ起こしてくれるなら、チューで起こしてほしかったな・・・」
うん、ミリーも同じようなこと言うんだな。
「三人とも、同じ回答ありがと。でもな、俺の置かれてる状況を考えてからの発言を頼む。三人に抱き着かれている状態で、どうやってキスができると思う? 俺の首は伸びないぞ」
「「「それでもしてほしいから言うんです! 乙女は我がままなんだからね!」」」
「え? 乙女?」
バコッ! ボコッ! ゴツッ!
無言で三方向から拳が飛んできた。最近この三人は特に遠慮がなくなってきたよな。俺的には仲いい感じが好きだけどね。
それにしても寝ぼけているせいか失言してしまったな。三人がへそ曲げているのでカエデ、ミリー、リンドの順でキスをするとすぐに機嫌を直してくれた。でもね、朝起きの時の口の中ってバイ菌だらけらしいんだけど、大丈夫?
三人にキスをしている姿を、たまたま目を覚ました三幼女に見られてしまい『私たちも朝のチューしてほしい!』と騒ぎ出して、みんなが起きてしまったのだ。で全員とキスすることになった。嫌いじゃないけど、こういう状況でキスするのはなんか違う気がするんだよな。
「さて、今日は晴れたし森を進むぞー。ただし丸一日降った雨のせいで足元がぬかるんでたり、水溜まりだったりと足場がよくない。だから進行のペースには注意していこう」
俺の宣言と共に天幕の片付けを始める。慣れた手付きでどんどん片付けが済んでいく。うん、ほれぼれするほどの見事な撤収作業だ。
わずか十五分で撤収作業が終了した。まぁ解体した物を袋などに入れずに、畳んで収納のカバンにしまっていくのだから早くても当たり前か?
森の中を進んでいくと、やはり足場は悪い。足をとられてコケるという事は無いが、滑ってバランスを崩す事が何度かあった。俺だけでなく妻たちも全員何度か足を滑らす姿が見られた。
ただ二人だけ見事に滑って二・三度転んでいたな。カエデとリンドのドワーフの血の流れているコンビだ。俺含めて二十八人いて、その二人だけがコケる確率なんてかなり低いはずなのにな、ドワーフの血には何か呪いでもあるのでは? と思ってしまうほどだ。
魔物のレベルは恐らくCランク程のやつらが出てくるようになった。獣の四足歩行タイプの魔物であったため、機動力もあったし滑って機動力が落ちる、という事も無かったので意外に苦戦する場面があった。
傷を負わされることは無いが、足場のせいで踏ん張りがきかずに、剣速が遅くなりかわされてしまう事が何度か見られたのだ。
こんなところでケガさせるのもバカらしかったので魔物の発見報告を受けたら、全力で土魔法を構築して余分な水を地下に流して、適度な土の硬さにして戦いやすくした。そうなってしまえば敵になるはずもなく、スンスンと進んでいける。進行中にやらないのは魔力がいくらあっても足りなくなるからだ。
足場を整えた戦いをし始めてからは、問題があるはずもなく順調に進んでいけ、無かった。その理由はいたってシンプル、この森の中にカカオの木やコーヒーの木等が、自生しているエリアがありそれを採取していたため、順調に進んでいるとは言い難い状況だったのだ。
普通のカカオやコーヒーであれば放置したのだが、この森の中のせいなのか品種のせいなのか分からないが、豆のサイズが異様にデカいのだ。単純に見て四から五倍は大きいとなれば、どんなものか気になるのは仕方がない事だ!
魔法を最高に無駄使いして、食べれるところまで加工して食してみた。それが普通に美味しかったので、ある程度確保して持ち帰る事になったのだ。
うちのダンジョン農園にはドリアードがいるので栽培に関しては問題ないだろう。農園でも同じサイズの物ができるのなら、ディストピアの畑の一角で栽培させよう。下級精霊たちもいるので多少気候が合わなくても、育ってしまうのでこちらとしては楽ちんだな。
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