281 / 2,518
第281話 することを探す
しおりを挟む
予定していたアンデッド系の魔物のいる場所に行こうとしていたものが、対策がとれていないとの事で出発することができなかったのですることが無くなってしまっていた。
かといってダラダラとする気もおきず、目が覚めてしまった自分になんでお前は空気を読んでくれないのか? と愚痴をこぼしながら、まだ覚醒しきっていない体を動かしながらベッドから起きようとした。
そういえば昨日は、年少組が寝る前に俺の寝室に突撃してきてみんなで寝たんだったな。
みんな気持ちよさそうに寝ているので、近くにいる娘から抱き上げたり、鼻をつまんだり、ほっぺたをむにむにしたりして起こすと、全員が「止めて~」と俺に抱き着いて俺の悪行を止めようとしていたが、本音は俺とくっつきたかっただけのようだ。
着替えて食堂へ向かう事にした。結婚してからみんなの着替えも俺の部屋に一部運び込んでいるため、自分の部屋に帰らなくても着替えができるようになっている。
半分寝ぼけ眼のシェリル・イリア・ネルの着替えを手伝って髪の毛をすいてあげると、他の娘たちが羨ましいと騒ぎ出したので、みんなの髪をすいてあげる事にした。完全に目が覚めると甘える様子は無くなり、服装にも一部の隙も無くなっていた。
余談だが、カエデ・ミリー・リンド以外の妻たちはメイドである事が誇りであるようで家や屋敷の中、俺の空間である場所では、常にメイド服でいる。外出する際に着替えて俺の服装に合わせるようになっている。こういった事情もあり、家や屋敷の玄関付近には着替える部屋が用意されている。
年少組の案内を受けて食堂へ向かうと、途中で猫たちが待ち受けていた。食堂へ行く通路を塞ぐ形で俺の事を待っていたようだ。俺を発見すると駆け寄ってきて飛びついてきたり、足下にすり寄ってきたりしてきた。
露骨なこの甘えは、食事を強請っているのだと感じた。たまに元の世界の猫缶を召喚して食べさせていたのを覚えて、こういう風に甘えると餌をもらえると理解してしまい、時々こうやって襲撃を受けるようになっていたのだ。
ブラウニーに餌をあげていないか確認をとった所、まだだったので猫たちの圧力に負ける形で、猫缶を召喚してご飯を与えていく。ブラウニーたちが準備してくれていた餌は、ダンジョン農園で放し飼いにされている猫たちの食事になった。
いつもと同じ朝食のビュッフェを食べながら何をしようか予定を考えていく。といっても俺がしなきゃいけない事って今ないんだよな。
全部人任せで何とかなっているのは前からわかっていたことだけど、商売に関してもヴローツマインの商人やグレッグでもらったカザマ商会のおかげで、俺が何もしなくても問題なく軌道に乗っているのだ。
そもそもの話、商品を作るという意味では役に立てるが、物流や商売に関してはプロに勝てないのだからできる事も多くないんだよな。
一人で考える意味もないのでどっか行ってみたい所や、してみたい事がないか聞いてみる事にした。
年長組とカエデ・リンドは行かなくても問題ないとの事で、グリエルたちと決めた自分達の役割をこなしに行くようだ。
カエデとアリス・ライム・リンドの四人は、魔道具作成のために工房へ行くとの事だった。
俺たちの屋敷の南側にある鍛冶エリアの一角に、DPにものを言わせて作った俺たち専用の工房だ。地上からもいけるが、ダンジョン農園からも行くことが可能である。というかダンジョン農園にある部分がこの工房の本体なんだけどね。
この四人はアンデッド対策の魔道具を開発するために奮闘してくれるらしい。ユニークスキルの結界を使った実験をしたり、四大精霊と協力して魔法を使った結界の研究をしてくれるようだ。
ピーチとミリーは冒険者ギルドに行って、訓練の相手や治療を請け負っているようだ。それは表の顔で実は、才能や素質のある者を探してはギルドに報告しているらしい。何でそんなことをしているかよく分からないが、グリエルたちと決めた事なのだから街のためになる事なのだろう。
シュリはシルキーやブラウニーたちと一緒に俺の好きな味を追及する、ご主人様に食べさせる料理研究会なるものを作って、日々改良を行っているとの事だ。今まで出してきた食事でどれが美味しいと言っていたのか、味付けで一番好みだと思われるものの統計を勝手にとって色々と試行錯誤をしているようだ。
その食事の評価をシュリが行っているようだ。食事をたくさん食べるがしっかりと味を把握して、評価できるのだからすごい才能だと思う。体質的にもちょうどいい役割だろう。最近携帯食料の減りが少ないと思ったらこういう理由があったのか。
マリー、ライラ、メアリーの三人は、畑、製塩所や燻製や干物等々を作る海の近くの施設、魚人たちが作っている和紙といった、生産物の監督をしているそうだ。量産品の一番安い和紙がどうやら作れるものが増えてきたから、高級品の和紙を増やすか悩ましいと言っていた。
畑は特にドリアードと水精霊がいるので、作る方では特にすることはないそうだ。だが、できた後の食材としての検品では色々活躍していて、商品をランク分けして一般家庭に出回るのは少し傷物の食材を早く食べてもらう形をとっている。
傷の無い日本で言う商品になる物は、食事提供する食事処や宿に卸すか他の町に売りに行く形である。ディストピアの住人の懐には優しいな!
年中組は色々考えていたようだが、今日はみんなで仲良くなった冒険者に先輩として色々教えに行く約束を優先した。
いつの間に仲良くなったか知らないけど、交友関係が広がることはいいことだよね。ただ気になったのは、この街の冒険者って大半が年中組より上なんだよな。年上に色々教えてる可能性があるのか? その現場を見たらシュールな気がするな。
結局、たいしてすることのない年少組と遊ぶことになった。本当にすることが思いつかなかったのでピクニックに行くことにしたのだ。みんなでお弁当を作って、少し山を登った所にある綺麗な花の咲くとこに行くことを決めた。
何故か逃げようとしていた従魔たち、クロとギンをネルが捕まえて、ニコはイリスに捕まり、スライムたちは残りの年少組に取り押さえられていた。どういう状況なんだろな? 今日はいい陽気だから昼寝でもするつもりだったのかな?
かといってダラダラとする気もおきず、目が覚めてしまった自分になんでお前は空気を読んでくれないのか? と愚痴をこぼしながら、まだ覚醒しきっていない体を動かしながらベッドから起きようとした。
そういえば昨日は、年少組が寝る前に俺の寝室に突撃してきてみんなで寝たんだったな。
みんな気持ちよさそうに寝ているので、近くにいる娘から抱き上げたり、鼻をつまんだり、ほっぺたをむにむにしたりして起こすと、全員が「止めて~」と俺に抱き着いて俺の悪行を止めようとしていたが、本音は俺とくっつきたかっただけのようだ。
着替えて食堂へ向かう事にした。結婚してからみんなの着替えも俺の部屋に一部運び込んでいるため、自分の部屋に帰らなくても着替えができるようになっている。
半分寝ぼけ眼のシェリル・イリア・ネルの着替えを手伝って髪の毛をすいてあげると、他の娘たちが羨ましいと騒ぎ出したので、みんなの髪をすいてあげる事にした。完全に目が覚めると甘える様子は無くなり、服装にも一部の隙も無くなっていた。
余談だが、カエデ・ミリー・リンド以外の妻たちはメイドである事が誇りであるようで家や屋敷の中、俺の空間である場所では、常にメイド服でいる。外出する際に着替えて俺の服装に合わせるようになっている。こういった事情もあり、家や屋敷の玄関付近には着替える部屋が用意されている。
年少組の案内を受けて食堂へ向かうと、途中で猫たちが待ち受けていた。食堂へ行く通路を塞ぐ形で俺の事を待っていたようだ。俺を発見すると駆け寄ってきて飛びついてきたり、足下にすり寄ってきたりしてきた。
露骨なこの甘えは、食事を強請っているのだと感じた。たまに元の世界の猫缶を召喚して食べさせていたのを覚えて、こういう風に甘えると餌をもらえると理解してしまい、時々こうやって襲撃を受けるようになっていたのだ。
ブラウニーに餌をあげていないか確認をとった所、まだだったので猫たちの圧力に負ける形で、猫缶を召喚してご飯を与えていく。ブラウニーたちが準備してくれていた餌は、ダンジョン農園で放し飼いにされている猫たちの食事になった。
いつもと同じ朝食のビュッフェを食べながら何をしようか予定を考えていく。といっても俺がしなきゃいけない事って今ないんだよな。
全部人任せで何とかなっているのは前からわかっていたことだけど、商売に関してもヴローツマインの商人やグレッグでもらったカザマ商会のおかげで、俺が何もしなくても問題なく軌道に乗っているのだ。
そもそもの話、商品を作るという意味では役に立てるが、物流や商売に関してはプロに勝てないのだからできる事も多くないんだよな。
一人で考える意味もないのでどっか行ってみたい所や、してみたい事がないか聞いてみる事にした。
年長組とカエデ・リンドは行かなくても問題ないとの事で、グリエルたちと決めた自分達の役割をこなしに行くようだ。
カエデとアリス・ライム・リンドの四人は、魔道具作成のために工房へ行くとの事だった。
俺たちの屋敷の南側にある鍛冶エリアの一角に、DPにものを言わせて作った俺たち専用の工房だ。地上からもいけるが、ダンジョン農園からも行くことが可能である。というかダンジョン農園にある部分がこの工房の本体なんだけどね。
この四人はアンデッド対策の魔道具を開発するために奮闘してくれるらしい。ユニークスキルの結界を使った実験をしたり、四大精霊と協力して魔法を使った結界の研究をしてくれるようだ。
ピーチとミリーは冒険者ギルドに行って、訓練の相手や治療を請け負っているようだ。それは表の顔で実は、才能や素質のある者を探してはギルドに報告しているらしい。何でそんなことをしているかよく分からないが、グリエルたちと決めた事なのだから街のためになる事なのだろう。
シュリはシルキーやブラウニーたちと一緒に俺の好きな味を追及する、ご主人様に食べさせる料理研究会なるものを作って、日々改良を行っているとの事だ。今まで出してきた食事でどれが美味しいと言っていたのか、味付けで一番好みだと思われるものの統計を勝手にとって色々と試行錯誤をしているようだ。
その食事の評価をシュリが行っているようだ。食事をたくさん食べるがしっかりと味を把握して、評価できるのだからすごい才能だと思う。体質的にもちょうどいい役割だろう。最近携帯食料の減りが少ないと思ったらこういう理由があったのか。
マリー、ライラ、メアリーの三人は、畑、製塩所や燻製や干物等々を作る海の近くの施設、魚人たちが作っている和紙といった、生産物の監督をしているそうだ。量産品の一番安い和紙がどうやら作れるものが増えてきたから、高級品の和紙を増やすか悩ましいと言っていた。
畑は特にドリアードと水精霊がいるので、作る方では特にすることはないそうだ。だが、できた後の食材としての検品では色々活躍していて、商品をランク分けして一般家庭に出回るのは少し傷物の食材を早く食べてもらう形をとっている。
傷の無い日本で言う商品になる物は、食事提供する食事処や宿に卸すか他の町に売りに行く形である。ディストピアの住人の懐には優しいな!
年中組は色々考えていたようだが、今日はみんなで仲良くなった冒険者に先輩として色々教えに行く約束を優先した。
いつの間に仲良くなったか知らないけど、交友関係が広がることはいいことだよね。ただ気になったのは、この街の冒険者って大半が年中組より上なんだよな。年上に色々教えてる可能性があるのか? その現場を見たらシュールな気がするな。
結局、たいしてすることのない年少組と遊ぶことになった。本当にすることが思いつかなかったのでピクニックに行くことにしたのだ。みんなでお弁当を作って、少し山を登った所にある綺麗な花の咲くとこに行くことを決めた。
何故か逃げようとしていた従魔たち、クロとギンをネルが捕まえて、ニコはイリスに捕まり、スライムたちは残りの年少組に取り押さえられていた。どういう状況なんだろな? 今日はいい陽気だから昼寝でもするつもりだったのかな?
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる