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第245話 テンプレの若者あらわる
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俺がいなくてもかじ取りをしてくれる人間達がいるから、ディストピアは問題なく回っているようだった。人口も着々と増えているようでよかったよかった。
でも、人が増えればトラブルが増えるのは仕方がないだろう。入ってから獣人たちと同じ扱いが嫌だ! なんで俺たちよりいい生活をしているんだ! とか、人間の地位向上を求めるアホ共が出てきたのだ。
理不尽でも何でもない、しっかり仕事しているからいい生活ができるのは当たり前だ。こう言う事を言う奴に限って、仕事が雑だったりすぐに投げ出したりしているのだから救いようがない。しっかり検査して住人を決めているが、それでも完璧じゃないのだ。
そういう訴えはどこの街でも認められることはなく、放置しておくと犯罪になるとの事で追放するらしい。そういうこの街では、度合いにもよるが一度目は見逃すが二度目は、本当の意味で街から追放になるため生きていけるはずがない。
追放されるのが樹海の中なのだ。既に二ケタにのぼる人間が樹海に放り込まれている。
そもそもこの街を作った理由って何だっけ? 自分たちが自由に過ごせるようにみたいな感じだったっけな? 不真面目な人間ならまだいいが、和を乱すなら邪魔にしかならんから消えてもらうのは正解だよな。
そういえば、和紙の品質が地味によくなってきている。スキル補正もあるだろうけど、それ以上に反復練習のかいあってか、作る時間も短くなっているようだ。人も増えて作る枚数も増えてる、量産できているのはありがたいな。
特に夏場は家に帰らないで和紙の工房のあるダンジョンに入り浸る魚人が増えているようだ。夏は暑いからな。暑さに強くない魚人たちには、あの冷えたダンジョンは天国らしい。で、あそこにいると和紙を作るのが普通になってしまい気付いたら作っている、という流れもあるようだ。
魚人といえば、第一陣のダンジョン組の装備がほぼととのったらしい。レベルもしっかりあがっており、戦闘組は、上は一五〇下でも九十までは上がっているようだ。
基本は集団で狩りするのが魚人なので連携はお手の物の様で、大型の魔物も倒せるようになっているみたいだ。他にも地上とは違い、魔物の周りを三六〇度全体を囲めるため地上より手数が増やせるのようだ。
今まで気にしていなかったが地上では平面(よくてジャンプして上から)でしか戦えないのに対して、水の中では前後左右上下、立体的な戦いができるのだ。手数は二倍以上に増えるだろう。平均的なステータスは、普通のヒューマン種より低いが、水中なら倍のステータスがあっても魚人には勝てないだろう。
元々弱かった魚人たちがここへきて強くなれば、やはり人間の下についてるなんて耐えられないという者が出てくるようで、俺たちが帰ってきたので、どうにかしてほしいと訴えがあったのだ。魚人の族長は若い者には勝てなくなってしまい、本当に申し訳ないがどうか穏便に済ませてほしいと頭を下げに来たのだ。
そして目の前には、見覚えのない魚人たちの中心に覚えのある者たちがいた。おそらく第一陣の魚人と他の集落の魚人だろう。
「ん~俺はこの街を作ったものだ。何か訴えたいことがあると聞いてきたけど何かな?」
「やっと来たか臆病者が。我ら魚人はお前らに従うための道具じゃない! 我々を解放しろ!」
思ったよりアホらしい。
「そもそも、従うか従わないかは君たちの意思にゆだねたはずだけど? それに安全を保障するから俺の手伝いをしてほしいってのが、俺から出した条件だったはずだ。もし気に入らないのであれば、勝手に出て行けばいいと思うよ。装備は餞別にあげるから」
「てめぇ! 何勝手なこと言ってるんだ。あの島は俺たちの物だ! 何で出てかなきゃいけないんだよ。お前らがどっかいけよ!」
「な~族長さんよ、こいつらバカなのか?」
「俺たちを無視して話をするな!」
「わかったわかった、ちょっと待っとけ。で、この街やこの湖がどうやって作られたかちゃんと説明しただろ? こいつらにも教えたよな?」
「もちろんですとも、ですがそんなことは関係ないと言い出して、私たちでは止める事ができなくなりまして」
「めんどくさい事になったな。この街も湖も海底トンネルもダンジョンも、島も俺が魚人たちのために作ったものだって話は聞いているんだろ? それをよこせってことは、それなりの対価を用意してるってことだよな?」
「はぁ? 何で俺たちの物なのに、お前に対価を払わなきゃいけないんだよ! 俺らの物だから干渉してくるな! お前の指示に従う必要はない!」
「そっか、じゃぁお前らは自分たちの責任で魚人たちを率いる事ができるんだな?」
「当たり前だろ! お前がいなくても俺たちの島は何の問題もない!」
「族長さん、しばらく辛いかもしれませんが我慢してくださいね。島の製紙工房の人たちには、しばらく休暇を伝えておいてください。島はそのまま使っていいですが、ダンジョンと製紙工房は一時閉鎖させてもらいます。あ、街との取引も停止しますので食糧の確保急いだ方がいいですよ?」
「はぁ? 何でダンジョンと製紙工房が閉鎖になるんだよ! あれは俺たちの物だ!」
「ふざけるな! あれは俺の物だ! 俺がいなくても問題ないんだろ? だから俺のスキルで生み出したダンジョンは、俺がどうしようと勝手だろ? 俺から与えられたものがすべて自分たちの物だと思うとか馬鹿にもほどがある! 何の対価もなしに手に入る物なんてない! そんなこともわからないのか?」
「俺達の島にあるんだ、俺たちの物に決まってるだろ! てめえも大概にしろよ? 俺らが穏便に済ませようとしてるのにその言い方わかってるんだろうな?」
「実力で黙らせるってことか?」
「よくわかってるじゃねえか、こっちは五十人はいるんだぞ! この島に来ている以上帰るためには海を渡らなきゃいけないってことが分かってないのか? あそこは俺たちのテリトリーだぞ!」
「お前バカか? だったら水に入らなければいいだけだろ? 俺にはそれができるんだからな。まぁどうでもいいか、実力行使に出るならそっちの方が簡単でいい。だけどな覚悟してかかって来いよ。俺たちはダンジョンにいる魔物程甘くはないぞ」
自分でもわかるほど獰猛な笑みを浮かべているのが分かった。飼い犬にかまれた感じだろうか? 恩を忘れて噛みついてきたから、飼い犬よりあきらかに下だよな。俺のセリフを受けて護衛についていた年長組が臨戦態勢に入る。
「ふん、女に守ってもらわなければ何もできないお前が言うな! 泣いて謝るなら今のうちだ……ぞ……」
俺の事を悪く言った瞬間、年長組から殺気が漏れて語尾が小さくなってしまったようだ。
「お、お前ら! 例の作戦通りにやるぞ!」
そんな宣言と共に海に駆け出してもぐっていった。
「ん~自分たちの有利な場所を選ぶか、戦略としては悪くないな。だけどそれだけだよな、アクアこい!」
俺の魔力を感じてアクアがあらわれた。さすが水の上級精霊、水のあるところなら俺の声が聞こえて移動してこれるんだからすごいよな。この能力知ったの最近だけどな!
「アクア、海の中にいる魚人の若者たちを地上に引きずり出すことできるか?」
「ご主人様、私を誰だと思っているのですか? 水の上級精霊ウンディーネですよ。しかもレベルまで上げさせてもらっている私が、魚人ごときに苦労するはずがありませんわ」
アクアが手を前に伸ばし魔力を込めていくと、海が荒れ始めた。しばらくすると、水球に包まれた魚人達が陸に打ち上げられ始める。
二分もしないうちにすべての魚人が陸に打ち上げられた。わけのわからないままキョロキョロしている魚人たちに向かってライムがスタンボルトを撃ち込んだ。軽く煙を吹いているリーダーに向かって、
「島から出ていくもここに残るのも自由だ。だけど次はないからな、族長のいう事はきけよ」
恐ろしいものを見るような顔をして首を縦にガクガクふっている。
「こんなもんでいいか?」
「シュウ様、危険を助けていただいたのに、こんなことになってしまい本当にすいません。本来なら許されることではないのに、本当に感謝しています」
「気にしなくていいよ。ただあいつらには次はないって事だけは理解させておいてください。もし理解してもらえなくて同じことをするようでしたら、今度は命を奪う事になるでしょう。街に受け入れている人間たちと、同じ対応ですから文句は言わないでくださいね」
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追放されるのが樹海の中なのだ。既に二ケタにのぼる人間が樹海に放り込まれている。
そもそもこの街を作った理由って何だっけ? 自分たちが自由に過ごせるようにみたいな感じだったっけな? 不真面目な人間ならまだいいが、和を乱すなら邪魔にしかならんから消えてもらうのは正解だよな。
そういえば、和紙の品質が地味によくなってきている。スキル補正もあるだろうけど、それ以上に反復練習のかいあってか、作る時間も短くなっているようだ。人も増えて作る枚数も増えてる、量産できているのはありがたいな。
特に夏場は家に帰らないで和紙の工房のあるダンジョンに入り浸る魚人が増えているようだ。夏は暑いからな。暑さに強くない魚人たちには、あの冷えたダンジョンは天国らしい。で、あそこにいると和紙を作るのが普通になってしまい気付いたら作っている、という流れもあるようだ。
魚人といえば、第一陣のダンジョン組の装備がほぼととのったらしい。レベルもしっかりあがっており、戦闘組は、上は一五〇下でも九十までは上がっているようだ。
基本は集団で狩りするのが魚人なので連携はお手の物の様で、大型の魔物も倒せるようになっているみたいだ。他にも地上とは違い、魔物の周りを三六〇度全体を囲めるため地上より手数が増やせるのようだ。
今まで気にしていなかったが地上では平面(よくてジャンプして上から)でしか戦えないのに対して、水の中では前後左右上下、立体的な戦いができるのだ。手数は二倍以上に増えるだろう。平均的なステータスは、普通のヒューマン種より低いが、水中なら倍のステータスがあっても魚人には勝てないだろう。
元々弱かった魚人たちがここへきて強くなれば、やはり人間の下についてるなんて耐えられないという者が出てくるようで、俺たちが帰ってきたので、どうにかしてほしいと訴えがあったのだ。魚人の族長は若い者には勝てなくなってしまい、本当に申し訳ないがどうか穏便に済ませてほしいと頭を下げに来たのだ。
そして目の前には、見覚えのない魚人たちの中心に覚えのある者たちがいた。おそらく第一陣の魚人と他の集落の魚人だろう。
「ん~俺はこの街を作ったものだ。何か訴えたいことがあると聞いてきたけど何かな?」
「やっと来たか臆病者が。我ら魚人はお前らに従うための道具じゃない! 我々を解放しろ!」
思ったよりアホらしい。
「そもそも、従うか従わないかは君たちの意思にゆだねたはずだけど? それに安全を保障するから俺の手伝いをしてほしいってのが、俺から出した条件だったはずだ。もし気に入らないのであれば、勝手に出て行けばいいと思うよ。装備は餞別にあげるから」
「てめぇ! 何勝手なこと言ってるんだ。あの島は俺たちの物だ! 何で出てかなきゃいけないんだよ。お前らがどっかいけよ!」
「な~族長さんよ、こいつらバカなのか?」
「俺たちを無視して話をするな!」
「わかったわかった、ちょっと待っとけ。で、この街やこの湖がどうやって作られたかちゃんと説明しただろ? こいつらにも教えたよな?」
「もちろんですとも、ですがそんなことは関係ないと言い出して、私たちでは止める事ができなくなりまして」
「めんどくさい事になったな。この街も湖も海底トンネルもダンジョンも、島も俺が魚人たちのために作ったものだって話は聞いているんだろ? それをよこせってことは、それなりの対価を用意してるってことだよな?」
「はぁ? 何で俺たちの物なのに、お前に対価を払わなきゃいけないんだよ! 俺らの物だから干渉してくるな! お前の指示に従う必要はない!」
「そっか、じゃぁお前らは自分たちの責任で魚人たちを率いる事ができるんだな?」
「当たり前だろ! お前がいなくても俺たちの島は何の問題もない!」
「族長さん、しばらく辛いかもしれませんが我慢してくださいね。島の製紙工房の人たちには、しばらく休暇を伝えておいてください。島はそのまま使っていいですが、ダンジョンと製紙工房は一時閉鎖させてもらいます。あ、街との取引も停止しますので食糧の確保急いだ方がいいですよ?」
「はぁ? 何でダンジョンと製紙工房が閉鎖になるんだよ! あれは俺たちの物だ!」
「ふざけるな! あれは俺の物だ! 俺がいなくても問題ないんだろ? だから俺のスキルで生み出したダンジョンは、俺がどうしようと勝手だろ? 俺から与えられたものがすべて自分たちの物だと思うとか馬鹿にもほどがある! 何の対価もなしに手に入る物なんてない! そんなこともわからないのか?」
「俺達の島にあるんだ、俺たちの物に決まってるだろ! てめえも大概にしろよ? 俺らが穏便に済ませようとしてるのにその言い方わかってるんだろうな?」
「実力で黙らせるってことか?」
「よくわかってるじゃねえか、こっちは五十人はいるんだぞ! この島に来ている以上帰るためには海を渡らなきゃいけないってことが分かってないのか? あそこは俺たちのテリトリーだぞ!」
「お前バカか? だったら水に入らなければいいだけだろ? 俺にはそれができるんだからな。まぁどうでもいいか、実力行使に出るならそっちの方が簡単でいい。だけどな覚悟してかかって来いよ。俺たちはダンジョンにいる魔物程甘くはないぞ」
自分でもわかるほど獰猛な笑みを浮かべているのが分かった。飼い犬にかまれた感じだろうか? 恩を忘れて噛みついてきたから、飼い犬よりあきらかに下だよな。俺のセリフを受けて護衛についていた年長組が臨戦態勢に入る。
「ふん、女に守ってもらわなければ何もできないお前が言うな! 泣いて謝るなら今のうちだ……ぞ……」
俺の事を悪く言った瞬間、年長組から殺気が漏れて語尾が小さくなってしまったようだ。
「お、お前ら! 例の作戦通りにやるぞ!」
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俺の魔力を感じてアクアがあらわれた。さすが水の上級精霊、水のあるところなら俺の声が聞こえて移動してこれるんだからすごいよな。この能力知ったの最近だけどな!
「アクア、海の中にいる魚人の若者たちを地上に引きずり出すことできるか?」
「ご主人様、私を誰だと思っているのですか? 水の上級精霊ウンディーネですよ。しかもレベルまで上げさせてもらっている私が、魚人ごときに苦労するはずがありませんわ」
アクアが手を前に伸ばし魔力を込めていくと、海が荒れ始めた。しばらくすると、水球に包まれた魚人達が陸に打ち上げられ始める。
二分もしないうちにすべての魚人が陸に打ち上げられた。わけのわからないままキョロキョロしている魚人たちに向かってライムがスタンボルトを撃ち込んだ。軽く煙を吹いているリーダーに向かって、
「島から出ていくもここに残るのも自由だ。だけど次はないからな、族長のいう事はきけよ」
恐ろしいものを見るような顔をして首を縦にガクガクふっている。
「こんなもんでいいか?」
「シュウ様、危険を助けていただいたのに、こんなことになってしまい本当にすいません。本来なら許されることではないのに、本当に感謝しています」
「気にしなくていいよ。ただあいつらには次はないって事だけは理解させておいてください。もし理解してもらえなくて同じことをするようでしたら、今度は命を奪う事になるでしょう。街に受け入れている人間たちと、同じ対応ですから文句は言わないでくださいね」
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