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第202話 和紙作り実践
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日が明けて再度集まったメンバー三十八人と九匹、ハクにスライムたちよ、今日もついてくるのか。今日は昨日リンドたちが回収してきた皮と、木をカンナで薄く削ったものを使う予定だ。まずは使えるの物なのか確認しないとな。
「みんな、この皮どう思う?」
「真っ白ですね。外皮でしたっけ? その固い部分もないですし、白皮だけっぽいですね。絵で見たやつより白く見えますね」
やっぱりそうだよな、袋の中に入ってたから昨日は気付かなかったけど白いんだよな。使えるかは分からないけど、とりあえずやってみるか。一応はカンナで削った木も実験しないといけないからな。
「そっちの皮はもう乾燥してるっぽいからそこの流水に漬けておいて、俺たちはドワーフジジ様からもらってきたカンナを使ってまず削ろうか。薄過ぎるともろくなっちゃうけど、厚過ぎると削れないからって事でドワーフ爺様方が調整してくれたのがあるからこれを使って削ろうか」
おっと? そこらへんで遊んでいた魚人の子供たちが興味を持って、ダンジョン中に入ってきてしまったようだ。大人の魚人たちに邪魔しないように言われて静かにこちらを見ている。
削り始めると、削りカスが面白いようで自分たちもやりたいと騒ぎ出した。刃物を使いとても危ない事を念には念を入れて子供たちに言い聞かせる。そうすると、今までしたことがない事だったため意欲的に子供たちが削り始める。
初めは上手く削れなかったが、うまく削れるようになると調子に乗り始めたので、大人たちに怒られてしょんぼりしてから他の子たちと交換していた。この様子なら子供たちの暇つぶしに仕事にできるかもしれないな。この紙が成功するならいいかもしれないな。
子供たちが削り出した削りカスは、テレビで大工さんが削っている奴よりはかなり厚めではある。さわり心地はダンジョン産の皮より大分柔らかいが壊れるほどもろい感じはしない。思っている以上に白いし紙に適した繊維だったらいいな。とりあえずこれも、皮と同じように処理していこうか。
基本となるコウゾもDPで召喚して一緒に処理していく。これで三種類の実験ができるな。同じ作り方してどういう違いがうまれるのだろう。
全部の処理が終わり水さらしが開始された。
次の日には流水でバシャバシャとゴミをはじき綺麗にしていく。ダンジョン産はあまり変わっていないようだ。削りカスの方は地面とかに落ちてゴミとかが付いていたので、見た目はかなり綺麗になっていて、予想以上に白く透き通っているように見える。コウゾはDVDで見た感じになっていた。
水に漬けて天日にさらす工程だが、ダンジョン内なので天候は自由に変えれるためずっと晴天だぜ! しっかりアクが抜けますように!
二日たったけどアクが抜けたかなんてわかるわけないよな。水で洗ってから天日で干していく。いやはや、最初と違いがわからん。水を吸ってふやけているくらいだけだろう。白く乾いたのでまた水に漬ける。
アリスたちに準備をさせていた魔導鍋と、ドワーフたちに準備させた漉き船が完成したので持ち込み準備が整ったな。三種類を試すために大分無理をさせたけどいい品ができてよかった。今回、水を絞る道具と叩解の道具はDPで召喚している。
とりあえず今回は全部重曹で煮込むことにした。召喚した本に書いてあった分量で試すことにしよう。弱火でどんどん煮込んでいこう。一時間三十分ほど煮込んでからゆっくりと冷ましていく。コウゾはDVDで見たように黒く濁っているように見えたが、他の二種類はそこまで濁っているようには見えなかった。
次の日、変化は劇的だった。全部の鍋が濃さは違うが黒く変色していた。
さてみんなでちりとりの作業だ。子供たちも大人から作業方法を聞いて丁寧な作業をしている、水に強いからなのかな? スライムたちもプルプル震えて自分たちもといった具合に手伝ってくれている。全部とかさないか心配だったが選別してとかすことができるようだった。お前ら本当に万能だな。
二日ほどで問題なくちりとり作業が終わった。手間のかかった順で言うと、コウゾ⇒削りカス⇒ダンジョン産の皮の順だった。コウゾのちりとりにはスライム達が活躍したのだ。そのまま叩解の機械へ投入していく。この機械は一個しかないので一回やっては綺麗にして、また叩解を繰り返す。
漉く準備を始める前にトロロアオイを召喚して根からノリの成分を抽出する。分量は書かれていなかったのでここらへんは適当だ。予想以上に頑固な粘りにビビった。子供たちは楽しそうにさわっている。こらこら触るな触るな!
漉き船にきれいな水と叩解をした繊維をいれて棒でかき回す。思ったよりまとまったままだな。この時の繊維の濃度で紙の厚さが決まってくるらしいが、これもわかる訳ないのでDVDで見た感じの量を投入している。
そういえばドワーフたちが馬鍬と呼ばれる攪拌をさせる道具の意味を分かっていなくて、俺もいまいちだったけどこういう風に使うんだな。攪拌が終わったところにノリを投入してさらに混ぜていく。
さて紙漉きの本番だ。一応漉き船は九台用意している。準備するだけでも一苦労だな。三種類からとれた繊維は大体同じくらいの量になったので、三種類共三台で微妙に入れる量を変えてチャレンジしている。
初めは難易度が高いので縦漉きで練習してから、横漉きをやっていこうという話になっている。ちなみに漉く道具の簀(す)はDPで召喚している。素材が無かったのとサイズが不明だったので、この簀に合わせて枠組みの桁(けた)を作りそれに合わせ漉き船が作られている。
子供たちも漉きの作業をしたくて騒ぎ出すが、さすがにこの工程は大人の魚人の方たちに覚えてもらいたいので、子供たちにはちりとりの作業中に煮ていた別の皮たちの処理をスライムと一緒に頼むと喜んで作業場に向かっていった。
スライムは魚人の子たちにも人気だった。一応水棲系の魔物なはずだから相性が良かったりするのか? ってかあの見た目なら人気になるか。
漉く作業だが職人たちが軽くやっているように見えるがやはりというべきか、縦漉きだけでも紙の厚さを均等にするのが難しい。これが職人技か。一番うまかったのはドリアードだった。精霊っていうのはチートだな、数回チャレンジしただけで職人みたいに横漉きまでしてやがる。
次にうまかったのは俺だった。横漉きはうまくいかないが縦漉きは何とか様になっているのではないだろうか? その次がシャルロットで、その次からはどんぐりの背比べだった。これで一つの事実が判明した。ドリアード・俺・シャルロットの共通点としてスキルに木工を持っていたことだ。
紙を作るのが木工か、確かに木を素材にはしてるけどな。というか適応できるスキルがこれしかなかったとみるべきか? そうだとするならこの世界はアバウトだな。
熟練度も少し増えていたので、ここにいるメンバーと子供たちにも木工スキルを覚えてもらってみよう。ちりとりの作業だって木工スキルの領分として認められるかもしれないしな。さくっと集めて宝珠を渡して覚えてもらう。
しばらくやってればスキルLvも上がって品質が良くなるかもしれないしな。スキルが適用されるなら熟練の職人が量産できたりするのか?そこまで甘くない気がするが、ムラができないように漉けるようになるだけで、紙としては使えるはずだからそこまで行ってくれると嬉しいな。
今日漉いて完成した中でムラが無かったのはドリアードの漉いたやつだけなので、三種類に分かれているそれを圧搾機にかけていく。じわじわ絞っていくみたいなので時間を決めて少しずつ絞っていこう。
あいた時間は子供たちもあつめて、ゲームを広めてみることにした。大人たちも興味を持ったのでそれなりの数のP〇Pカスタムを召喚して、一狩り行こうのハンターゲームを召喚してみた。カスタムしても、二十DPで済んじゃうからね。ゴブリン二体分!
一晩かけて絞られた紙は大分薄くなっていた。圧搾して水を絞ると同時に薄くしてるのかな? 不思議な感じだな。ここまで薄っぺらいのにくっ付かずに破れやすいとはいえ、一枚一枚はがせるんだからな。
この繊細な作業は難しく慎重にやってても、半分ほどは破れてしまったり力を入れ過ぎて伸びてしまったりしていた。ドリアード一人で漉けた数を考えると数が少なくて練習もできなかったというべきだろうか? それでもそれなりの数の紙が板に張り付けられ乾燥にまわされた。
一応ダンジョンの中は、日本の冬をイメージした気温や日照条件にしてある(雨は降らないが)。DVD見た時や本には冬みたいなことが書かれていたのでダンジョンで強制的に冬の環境を作ったのだ。
魚人たちは冬の海も泳いでいるので、寒さには強いようだ。一番寒がってるのは多分俺だろう。娘たちもそこまで寒そうにはしていない。スライムは凍ったりしないかと思っていたが、すこぶる元気だ。魚人の子供たちと冷たい川の水に飛び込む遊びをしているくらいだ。
紙が乾いた。見た感じは恐らくだが、コウゾ⇒ダンジョン産⇒削りカスの順で質がよさそうに見える。処理の手間を考えるとコウゾ⇒ダンジョン産⇒削りカスの順番で面倒くさかった。
量産品として使うなら削りカスがいいかも知れないな。ダンジョン産は仕入れに波があるはずなので少し質のいい紙として売り出せるかな? コウゾは高級品として長期間保存用とかにできるかな?
予想以上の結果に俺はホクホク顔になる。でも今の段階ではドリアード以外は商品にする以前にムラがありすぎるので、しばらくは特訓を積んでもらう事にしよう。
ドリアードを魚人の村に派遣してしばらく監督してもらうことにした。DPで色々生み出す権利も与えているので足りないものがあったら召喚するように言っておく。判断に困るときは無線で連絡するように言い含める。
量産の目途が立ったので胸を張ってピーチに報告ができるな。喜んでくれるだろうか?呑気にそんなことを考えながら家に戻ると、真剣な顔をしたカエデとリンドとダリアが俺を捕まえて応接室にしょっ引かれる。席に着いたところでリンドから、
「シュウ、大切な話があるんだ!」
「みんな、この皮どう思う?」
「真っ白ですね。外皮でしたっけ? その固い部分もないですし、白皮だけっぽいですね。絵で見たやつより白く見えますね」
やっぱりそうだよな、袋の中に入ってたから昨日は気付かなかったけど白いんだよな。使えるかは分からないけど、とりあえずやってみるか。一応はカンナで削った木も実験しないといけないからな。
「そっちの皮はもう乾燥してるっぽいからそこの流水に漬けておいて、俺たちはドワーフジジ様からもらってきたカンナを使ってまず削ろうか。薄過ぎるともろくなっちゃうけど、厚過ぎると削れないからって事でドワーフ爺様方が調整してくれたのがあるからこれを使って削ろうか」
おっと? そこらへんで遊んでいた魚人の子供たちが興味を持って、ダンジョン中に入ってきてしまったようだ。大人の魚人たちに邪魔しないように言われて静かにこちらを見ている。
削り始めると、削りカスが面白いようで自分たちもやりたいと騒ぎ出した。刃物を使いとても危ない事を念には念を入れて子供たちに言い聞かせる。そうすると、今までしたことがない事だったため意欲的に子供たちが削り始める。
初めは上手く削れなかったが、うまく削れるようになると調子に乗り始めたので、大人たちに怒られてしょんぼりしてから他の子たちと交換していた。この様子なら子供たちの暇つぶしに仕事にできるかもしれないな。この紙が成功するならいいかもしれないな。
子供たちが削り出した削りカスは、テレビで大工さんが削っている奴よりはかなり厚めではある。さわり心地はダンジョン産の皮より大分柔らかいが壊れるほどもろい感じはしない。思っている以上に白いし紙に適した繊維だったらいいな。とりあえずこれも、皮と同じように処理していこうか。
基本となるコウゾもDPで召喚して一緒に処理していく。これで三種類の実験ができるな。同じ作り方してどういう違いがうまれるのだろう。
全部の処理が終わり水さらしが開始された。
次の日には流水でバシャバシャとゴミをはじき綺麗にしていく。ダンジョン産はあまり変わっていないようだ。削りカスの方は地面とかに落ちてゴミとかが付いていたので、見た目はかなり綺麗になっていて、予想以上に白く透き通っているように見える。コウゾはDVDで見た感じになっていた。
水に漬けて天日にさらす工程だが、ダンジョン内なので天候は自由に変えれるためずっと晴天だぜ! しっかりアクが抜けますように!
二日たったけどアクが抜けたかなんてわかるわけないよな。水で洗ってから天日で干していく。いやはや、最初と違いがわからん。水を吸ってふやけているくらいだけだろう。白く乾いたのでまた水に漬ける。
アリスたちに準備をさせていた魔導鍋と、ドワーフたちに準備させた漉き船が完成したので持ち込み準備が整ったな。三種類を試すために大分無理をさせたけどいい品ができてよかった。今回、水を絞る道具と叩解の道具はDPで召喚している。
とりあえず今回は全部重曹で煮込むことにした。召喚した本に書いてあった分量で試すことにしよう。弱火でどんどん煮込んでいこう。一時間三十分ほど煮込んでからゆっくりと冷ましていく。コウゾはDVDで見たように黒く濁っているように見えたが、他の二種類はそこまで濁っているようには見えなかった。
次の日、変化は劇的だった。全部の鍋が濃さは違うが黒く変色していた。
さてみんなでちりとりの作業だ。子供たちも大人から作業方法を聞いて丁寧な作業をしている、水に強いからなのかな? スライムたちもプルプル震えて自分たちもといった具合に手伝ってくれている。全部とかさないか心配だったが選別してとかすことができるようだった。お前ら本当に万能だな。
二日ほどで問題なくちりとり作業が終わった。手間のかかった順で言うと、コウゾ⇒削りカス⇒ダンジョン産の皮の順だった。コウゾのちりとりにはスライム達が活躍したのだ。そのまま叩解の機械へ投入していく。この機械は一個しかないので一回やっては綺麗にして、また叩解を繰り返す。
漉く準備を始める前にトロロアオイを召喚して根からノリの成分を抽出する。分量は書かれていなかったのでここらへんは適当だ。予想以上に頑固な粘りにビビった。子供たちは楽しそうにさわっている。こらこら触るな触るな!
漉き船にきれいな水と叩解をした繊維をいれて棒でかき回す。思ったよりまとまったままだな。この時の繊維の濃度で紙の厚さが決まってくるらしいが、これもわかる訳ないのでDVDで見た感じの量を投入している。
そういえばドワーフたちが馬鍬と呼ばれる攪拌をさせる道具の意味を分かっていなくて、俺もいまいちだったけどこういう風に使うんだな。攪拌が終わったところにノリを投入してさらに混ぜていく。
さて紙漉きの本番だ。一応漉き船は九台用意している。準備するだけでも一苦労だな。三種類からとれた繊維は大体同じくらいの量になったので、三種類共三台で微妙に入れる量を変えてチャレンジしている。
初めは難易度が高いので縦漉きで練習してから、横漉きをやっていこうという話になっている。ちなみに漉く道具の簀(す)はDPで召喚している。素材が無かったのとサイズが不明だったので、この簀に合わせて枠組みの桁(けた)を作りそれに合わせ漉き船が作られている。
子供たちも漉きの作業をしたくて騒ぎ出すが、さすがにこの工程は大人の魚人の方たちに覚えてもらいたいので、子供たちにはちりとりの作業中に煮ていた別の皮たちの処理をスライムと一緒に頼むと喜んで作業場に向かっていった。
スライムは魚人の子たちにも人気だった。一応水棲系の魔物なはずだから相性が良かったりするのか? ってかあの見た目なら人気になるか。
漉く作業だが職人たちが軽くやっているように見えるがやはりというべきか、縦漉きだけでも紙の厚さを均等にするのが難しい。これが職人技か。一番うまかったのはドリアードだった。精霊っていうのはチートだな、数回チャレンジしただけで職人みたいに横漉きまでしてやがる。
次にうまかったのは俺だった。横漉きはうまくいかないが縦漉きは何とか様になっているのではないだろうか? その次がシャルロットで、その次からはどんぐりの背比べだった。これで一つの事実が判明した。ドリアード・俺・シャルロットの共通点としてスキルに木工を持っていたことだ。
紙を作るのが木工か、確かに木を素材にはしてるけどな。というか適応できるスキルがこれしかなかったとみるべきか? そうだとするならこの世界はアバウトだな。
熟練度も少し増えていたので、ここにいるメンバーと子供たちにも木工スキルを覚えてもらってみよう。ちりとりの作業だって木工スキルの領分として認められるかもしれないしな。さくっと集めて宝珠を渡して覚えてもらう。
しばらくやってればスキルLvも上がって品質が良くなるかもしれないしな。スキルが適用されるなら熟練の職人が量産できたりするのか?そこまで甘くない気がするが、ムラができないように漉けるようになるだけで、紙としては使えるはずだからそこまで行ってくれると嬉しいな。
今日漉いて完成した中でムラが無かったのはドリアードの漉いたやつだけなので、三種類に分かれているそれを圧搾機にかけていく。じわじわ絞っていくみたいなので時間を決めて少しずつ絞っていこう。
あいた時間は子供たちもあつめて、ゲームを広めてみることにした。大人たちも興味を持ったのでそれなりの数のP〇Pカスタムを召喚して、一狩り行こうのハンターゲームを召喚してみた。カスタムしても、二十DPで済んじゃうからね。ゴブリン二体分!
一晩かけて絞られた紙は大分薄くなっていた。圧搾して水を絞ると同時に薄くしてるのかな? 不思議な感じだな。ここまで薄っぺらいのにくっ付かずに破れやすいとはいえ、一枚一枚はがせるんだからな。
この繊細な作業は難しく慎重にやってても、半分ほどは破れてしまったり力を入れ過ぎて伸びてしまったりしていた。ドリアード一人で漉けた数を考えると数が少なくて練習もできなかったというべきだろうか? それでもそれなりの数の紙が板に張り付けられ乾燥にまわされた。
一応ダンジョンの中は、日本の冬をイメージした気温や日照条件にしてある(雨は降らないが)。DVD見た時や本には冬みたいなことが書かれていたのでダンジョンで強制的に冬の環境を作ったのだ。
魚人たちは冬の海も泳いでいるので、寒さには強いようだ。一番寒がってるのは多分俺だろう。娘たちもそこまで寒そうにはしていない。スライムは凍ったりしないかと思っていたが、すこぶる元気だ。魚人の子供たちと冷たい川の水に飛び込む遊びをしているくらいだ。
紙が乾いた。見た感じは恐らくだが、コウゾ⇒ダンジョン産⇒削りカスの順で質がよさそうに見える。処理の手間を考えるとコウゾ⇒ダンジョン産⇒削りカスの順番で面倒くさかった。
量産品として使うなら削りカスがいいかも知れないな。ダンジョン産は仕入れに波があるはずなので少し質のいい紙として売り出せるかな? コウゾは高級品として長期間保存用とかにできるかな?
予想以上の結果に俺はホクホク顔になる。でも今の段階ではドリアード以外は商品にする以前にムラがありすぎるので、しばらくは特訓を積んでもらう事にしよう。
ドリアードを魚人の村に派遣してしばらく監督してもらうことにした。DPで色々生み出す権利も与えているので足りないものがあったら召喚するように言っておく。判断に困るときは無線で連絡するように言い含める。
量産の目途が立ったので胸を張ってピーチに報告ができるな。喜んでくれるだろうか?呑気にそんなことを考えながら家に戻ると、真剣な顔をしたカエデとリンドとダリアが俺を捕まえて応接室にしょっ引かれる。席に着いたところでリンドから、
「シュウ、大切な話があるんだ!」
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