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第170話 流れる日々
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派遣用の奴隷を購入しにジャルジャンへ向かう。ついでに茶化しにフェピーの屋敷に向かって嫌がらせでもしてこよう。
サクサク準備をしてもらい、今日の護衛は年長組にしてもらうことにした。ジャルジャン行って用事を済ませたら、奴隷を連れてディストピアへ、そのままヴローツマインへ行く予定なので年少組の出番ではないと思いこのメンバーにした。
「フェピー、元気にしてたか?」
「シュウか、久しぶりに来たかと思えばそのセリフ……まぁ、お前が奴隷になってしまった住人を連れてってくれたから助かってるよ。でも、リブロフの街が面倒なんだよ」
「そっちがお願いしたのに俺にとばっちりか? 潰してほしいって言ったのに、潰して文句を言われるのはいただけないぞ?」
「いや、潰してくれたことは本当に助かってるさ。移住者も増えて税金も増えて商売も回っている。街の統治に関しては、中立都市同盟が手伝ってくれるからその面倒はない」
「じゃぁ何が面倒なんだよ?」
「リブロフの解放戦争の時のお前たちの活躍を見たリブロフの住人が、お前がどこに行ったのかことある毎に聞いてくるんだよ。街を作ってることはいっていいって言ってたが、それを言ったら自分たちもその街に行きたいって話になってな、それを収めるのが面倒なんだよ!」
「八つ当たりか、まぁ頑張れ。移住してもらいたくなった時に、まだ気持ちが変わってなかったら住人候補に考えておくわ」
「は? さっさと連れてってくれないのか? これ以上厄介ごとを抱えるのは大変なんだが」
「そんなの知らん! 俺は奴隷を買いに来ただけだからな。それより褒章の方はどうなったんだ? いらんって前に言ったけど、出さないと面子にかかわるとか言ってたよな?」
「うぐ……好調になってるとはいえ、ジャルジャンはまだ立て直しの時期なのだ」
「分かった分かった、待っててやるから対応頼むな! じゃぁまた来るわ~」
「来るなら事前に連絡くらい入れろ!」
「事前でいいのか? 三十分くらい前に連絡するわ」
「そういうことじゃない……言っても無駄か」
フェピーの執務室から出る時に後ろから何やら聞こえてきた。領主でもこういった楽な付き合いができるなら、フレデリクやリーファスみたいに邪険にしないんだけどな! でも俺から何かを奪うなら話は別だけどな。
ちなみに今回は馬車六台で来ている。俺の乗る馬車以外の荷台には、野菜や肉などを積んできてある。いくら位で売れるか知らないが、そこそこの値段になるだろう。食べきれない野菜を放出できるいい機会なので売ってしまおう。
六台で来たのには一応わけがある。マップ先生で検索したところ四〇〇人いるうちの半数位は購入条件に合っていたので、さらに半数の一〇〇人くらいは購入になると踏んで五台余計に連れてきたのだ。
相変わらず奴隷商はどこに行っても胡散臭い奴ばっかだな、親子で売られたもの。十八歳以下で売られたものをピックアップしてもらった。マップの事前検索でわかっていた通り、二〇〇人程いたので時間はかかったが、期待通り一〇三人を購入した。
親が十三組二十六人その子供が十八人、十八歳以下が五十九人だった。予定通りの数になったので大満足だ。またスパルタ教官のガルドとノーマンに頑張ってもらおう。
帰り際に奴隷商の店主から、リブロフの街で懇意にしていた人物、今は知識奴隷の親子が二組七人いるので引き取ってもらえないか? と相談を受けた。
懇意にしていただけあって下手な所に購入されたくないらしい。自分でずっと面倒見ればいいと思ったが、いろんな決まりがあり難しいらしい。知識奴隷は欲しいがこういった状況だと少し怪しいんだよな。何て考えていると一緒に来ていたピーチが、
「その奴隷、引き受けてもいいですが二つ条件があります。こちらの準備した奴隷の首輪を付けること。こちらに不利になる事があった際には、殺されても構わない事を了承されるなら問題ないです。ちなみに、不利になる事をした際は、親の手で子供を殺させてから親を奴隷として売り払います」
「奴隷の君になんのけんg……」
「それ以上口を開くな! この条件をのめないのであればこの話はなしだ」
イラッとしたので威圧を込めて突き放した。本当に大切に思っている人間ならこの条件でもお願いしてくるだろう。
「失礼いたしました。少し相談させてください。確認をとってきます」
おそらく引き取ってもらいたいのは本当なのだろうか? マップ先生で出て行った奴隷商の様子をうかがってみる。離れにある建物に向かっているようだ。その先には十五人程の人間がいるようだ。しばらくすると七人を連れて戻ってきた。
どうやら今回の条件で問題ないとのことで、ピーチが出した奴隷の首輪、自分で解除することのできない、自殺できない、一切不利なことを話せない、三個の内どれかをしようとしたら、設定されている人物の殺害を強制する極悪非道な、ツィード君・シルクちゃん禁制の奴隷の首輪だ。
俺も知らなかった首輪の存在をなぜピーチが知ってたかといえば、こういった時のために特殊な首輪を作らせたとのことだ。他にもいろいろ用意しているらしい……
購入した奴隷を連れてディストピアに帰還する。栄養状態は悪くなかったので、知識奴隷の親四人は、代官予定の二人につけておけばいいだろう。子供たちはダンジョン組に行くか、メイドか執事だろうか? キリキリ次の街へ行くべさ。
ディストピアに購入した奴隷を置いてそのままヴローツマインへ出発する。道中は休憩時間だな。どうせウォーホースが自分で進んでってくれるからな。今回も馬車六台で来ている。獣人の子たちがまた増えていたのでまとめて購入する予定だ。
相変わらずマップ先生に表記されるステータスを見ると栄養状態が悪いな。うまい物くって休ませてから戦闘訓練にはいるか。派遣組と衛兵や兵士候補にもなるから、頑張ってもらおう。
ヴローツマインで購入した奴隷は、一一四人、十八歳以下の獣人だけだ。親は全員殺されたらしい。本当にろくなことをしねえ宗教国家だな。差別は当たり前、亜人と見下し集団で暴力をふるうのは当たり前、自分たちが唯一優れた種、寝言は寝て言えよ。
心の支えになるのが宗教なはずなのに、これじゃ見下してけなすことで優越感を味わってる屑野郎だよな。
集団で群れて暴れてるチンピラより質が悪い。なにせ自分たちが正しい、正義だと思い込ませてるんだからな。これで上層部が腐敗してたら、典型的な糞宗教だな。上層部を肥えさせるための最低な。
夕刻過ぎて深夜に差し掛かる時間にディストピアに到着した。寝る場所は集合宿舎のような雑魚寝のできる場所をとりあえず用意してもらっている。床にはソフトフローリングのようなものを引いて、床暖房も完備している。
さすがにもう温かくなってきているので使うことはないだろう、これからは冷房が必要になってくるかもしれないな。その前にどんどん家に住んでもらうことになるから使うかは不明だな。学生寮のようなものも増築してもらい、一軒家の家族用も追加で建ててもらう。
今のところ奴隷しかいないけど、街の人口は増えてきたな。ある程度形になったら、順々に人を呼び込めたらいいな。兵士たちは俺の奴隷ってことで、ある程度の権限を持たせて悪事に対抗してもらおう。
それでも、どっかの貴族が来てトラブルを巻き起こすだろうな。それに対する明確な対応を街に入る前に示しておかないとな。許容できないなら入らせないで十分だな。街に人が集まればトラブルは起きるよな……そこらへんも考えておいてもらおう。
サクサク準備をしてもらい、今日の護衛は年長組にしてもらうことにした。ジャルジャン行って用事を済ませたら、奴隷を連れてディストピアへ、そのままヴローツマインへ行く予定なので年少組の出番ではないと思いこのメンバーにした。
「フェピー、元気にしてたか?」
「シュウか、久しぶりに来たかと思えばそのセリフ……まぁ、お前が奴隷になってしまった住人を連れてってくれたから助かってるよ。でも、リブロフの街が面倒なんだよ」
「そっちがお願いしたのに俺にとばっちりか? 潰してほしいって言ったのに、潰して文句を言われるのはいただけないぞ?」
「いや、潰してくれたことは本当に助かってるさ。移住者も増えて税金も増えて商売も回っている。街の統治に関しては、中立都市同盟が手伝ってくれるからその面倒はない」
「じゃぁ何が面倒なんだよ?」
「リブロフの解放戦争の時のお前たちの活躍を見たリブロフの住人が、お前がどこに行ったのかことある毎に聞いてくるんだよ。街を作ってることはいっていいって言ってたが、それを言ったら自分たちもその街に行きたいって話になってな、それを収めるのが面倒なんだよ!」
「八つ当たりか、まぁ頑張れ。移住してもらいたくなった時に、まだ気持ちが変わってなかったら住人候補に考えておくわ」
「は? さっさと連れてってくれないのか? これ以上厄介ごとを抱えるのは大変なんだが」
「そんなの知らん! 俺は奴隷を買いに来ただけだからな。それより褒章の方はどうなったんだ? いらんって前に言ったけど、出さないと面子にかかわるとか言ってたよな?」
「うぐ……好調になってるとはいえ、ジャルジャンはまだ立て直しの時期なのだ」
「分かった分かった、待っててやるから対応頼むな! じゃぁまた来るわ~」
「来るなら事前に連絡くらい入れろ!」
「事前でいいのか? 三十分くらい前に連絡するわ」
「そういうことじゃない……言っても無駄か」
フェピーの執務室から出る時に後ろから何やら聞こえてきた。領主でもこういった楽な付き合いができるなら、フレデリクやリーファスみたいに邪険にしないんだけどな! でも俺から何かを奪うなら話は別だけどな。
ちなみに今回は馬車六台で来ている。俺の乗る馬車以外の荷台には、野菜や肉などを積んできてある。いくら位で売れるか知らないが、そこそこの値段になるだろう。食べきれない野菜を放出できるいい機会なので売ってしまおう。
六台で来たのには一応わけがある。マップ先生で検索したところ四〇〇人いるうちの半数位は購入条件に合っていたので、さらに半数の一〇〇人くらいは購入になると踏んで五台余計に連れてきたのだ。
相変わらず奴隷商はどこに行っても胡散臭い奴ばっかだな、親子で売られたもの。十八歳以下で売られたものをピックアップしてもらった。マップの事前検索でわかっていた通り、二〇〇人程いたので時間はかかったが、期待通り一〇三人を購入した。
親が十三組二十六人その子供が十八人、十八歳以下が五十九人だった。予定通りの数になったので大満足だ。またスパルタ教官のガルドとノーマンに頑張ってもらおう。
帰り際に奴隷商の店主から、リブロフの街で懇意にしていた人物、今は知識奴隷の親子が二組七人いるので引き取ってもらえないか? と相談を受けた。
懇意にしていただけあって下手な所に購入されたくないらしい。自分でずっと面倒見ればいいと思ったが、いろんな決まりがあり難しいらしい。知識奴隷は欲しいがこういった状況だと少し怪しいんだよな。何て考えていると一緒に来ていたピーチが、
「その奴隷、引き受けてもいいですが二つ条件があります。こちらの準備した奴隷の首輪を付けること。こちらに不利になる事があった際には、殺されても構わない事を了承されるなら問題ないです。ちなみに、不利になる事をした際は、親の手で子供を殺させてから親を奴隷として売り払います」
「奴隷の君になんのけんg……」
「それ以上口を開くな! この条件をのめないのであればこの話はなしだ」
イラッとしたので威圧を込めて突き放した。本当に大切に思っている人間ならこの条件でもお願いしてくるだろう。
「失礼いたしました。少し相談させてください。確認をとってきます」
おそらく引き取ってもらいたいのは本当なのだろうか? マップ先生で出て行った奴隷商の様子をうかがってみる。離れにある建物に向かっているようだ。その先には十五人程の人間がいるようだ。しばらくすると七人を連れて戻ってきた。
どうやら今回の条件で問題ないとのことで、ピーチが出した奴隷の首輪、自分で解除することのできない、自殺できない、一切不利なことを話せない、三個の内どれかをしようとしたら、設定されている人物の殺害を強制する極悪非道な、ツィード君・シルクちゃん禁制の奴隷の首輪だ。
俺も知らなかった首輪の存在をなぜピーチが知ってたかといえば、こういった時のために特殊な首輪を作らせたとのことだ。他にもいろいろ用意しているらしい……
購入した奴隷を連れてディストピアに帰還する。栄養状態は悪くなかったので、知識奴隷の親四人は、代官予定の二人につけておけばいいだろう。子供たちはダンジョン組に行くか、メイドか執事だろうか? キリキリ次の街へ行くべさ。
ディストピアに購入した奴隷を置いてそのままヴローツマインへ出発する。道中は休憩時間だな。どうせウォーホースが自分で進んでってくれるからな。今回も馬車六台で来ている。獣人の子たちがまた増えていたのでまとめて購入する予定だ。
相変わらずマップ先生に表記されるステータスを見ると栄養状態が悪いな。うまい物くって休ませてから戦闘訓練にはいるか。派遣組と衛兵や兵士候補にもなるから、頑張ってもらおう。
ヴローツマインで購入した奴隷は、一一四人、十八歳以下の獣人だけだ。親は全員殺されたらしい。本当にろくなことをしねえ宗教国家だな。差別は当たり前、亜人と見下し集団で暴力をふるうのは当たり前、自分たちが唯一優れた種、寝言は寝て言えよ。
心の支えになるのが宗教なはずなのに、これじゃ見下してけなすことで優越感を味わってる屑野郎だよな。
集団で群れて暴れてるチンピラより質が悪い。なにせ自分たちが正しい、正義だと思い込ませてるんだからな。これで上層部が腐敗してたら、典型的な糞宗教だな。上層部を肥えさせるための最低な。
夕刻過ぎて深夜に差し掛かる時間にディストピアに到着した。寝る場所は集合宿舎のような雑魚寝のできる場所をとりあえず用意してもらっている。床にはソフトフローリングのようなものを引いて、床暖房も完備している。
さすがにもう温かくなってきているので使うことはないだろう、これからは冷房が必要になってくるかもしれないな。その前にどんどん家に住んでもらうことになるから使うかは不明だな。学生寮のようなものも増築してもらい、一軒家の家族用も追加で建ててもらう。
今のところ奴隷しかいないけど、街の人口は増えてきたな。ある程度形になったら、順々に人を呼び込めたらいいな。兵士たちは俺の奴隷ってことで、ある程度の権限を持たせて悪事に対抗してもらおう。
それでも、どっかの貴族が来てトラブルを巻き起こすだろうな。それに対する明確な対応を街に入る前に示しておかないとな。許容できないなら入らせないで十分だな。街に人が集まればトラブルは起きるよな……そこらへんも考えておいてもらおう。
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