108 / 2,518
第108話 冬のある日
しおりを挟む
リーファスやフレデリクは、地域的には内陸になると思うのだが、何故かがっつりと雪が降る地域だった。あのチビ神の同類が作った世界なら、地球と同じ法則で雪の降る地域が決まらない可能性が高い。大量の雨が降るんだから、雪も大量に降ってもおかしくない的な発想でもおかしくない。
リーファスから帰ってきて一ヶ月が経っている。その間に大雪が降って、街全体につもっていた。リーファスもほとんど同じ状況で雪が積もっているようだった。
フレデリクの街から戻ってきて変わったことと言えば、隣接している家が空き家になったので商人ギルドから買わないかと打診があり、金にものを言わせて元の敷地の六倍、今の家を中心に西側に五件の家を買いあさった。
二ヵ所には人がまだ住んでいたが、必要以上にお金をつんだところ喜んで引っ越しをしてくれた。どうも引っ越そうとは考えていたようだが、お金の問題があってしていなかったようだ。
まず俺らが取り掛かったのは、隣接した家の解体だ。周りに被害が出ない様に塀を高くしてから解体にうつった。みんな戦闘能力が高いので、見る見るうちに解体は終わっていく。
まるまる壊して廃材にするのも勿体ないと思ったので、切れ味抜群の刀を準備して使える素材と廃材をしっかりと分けて解体していく。木材は八割以上が再利用可能だったため、商人ギルドに持ち込んで買い取ってもらった。
更地になった土地を見渡して、利用方法を再度検討する。家の南側の土地の北半分、俺の家の近くに校舎を建てる予定だ。冬の間や子供が仕事を手伝えない作業の時に、留守番や畑の近くで遊んでもらっているらしいので、その時間がもったいないから教育してみようと考えたのだ。
南半分には、商店の様な建物と飲食店を左右に分けて作ってみることにした。その間を通ると校舎にたどり着けるという感じだ。
ちなみに商店と飲食店を作ったのは、西側の空き地に畑を作る予定でそこで作った物を、商店で売ったり飲食店で料理にして、街の人に食べてもらう計画だ。そこで稼いだお金は、土地の使用料と授業代分を引いた額を、協力してくれた子供たちに給金として渡すつもりだ。
赤字になるようなら、俺が補填すれば何の問題もないだろう。大人たちも希望すれば読み書き四則計算、農業の授業もしていこうと考えている。もちろん冷暖房完備の完全な校舎にする予定だ。
冬の間の憩いの場としても使えるように、一階は正面入り口から入って左右に休息所のような場所を設けている。二~四階が授業に使える教室を作る予定だ。校舎や商店、飲食店の作成は、シートの様なもので周りを囲って、DPでこの街にあった建物を建てていく。
畑はあまり手を加えすぎても勉強にならないので、一度掘り返して土を柔らかくするだけにする。春になったら一角に腐葉土を持ってくる予定だ。その先の作業は子供たちにしてもらう予定だ。
ただ娘たちに指導させるのもどうかと考え、あたらしく奴隷を購入することに決めた。リーファスの街を検索したところ、数名ネルビ男爵の家に雇われていた者が奴隷に落とされていたので、その中の目をつけていた二人とその家族を購入するように新人組に無線で伝える。
この人物はおそらく能力が高すぎて、男爵に不興を買ってしまい権力で奴隷に落とされたのだろう。能力の高い人材を手に入れれたのは嬉しい限りだが、この件は問い詰めないといけないな。購入してもらった二家族は、今度フレデリクに来る時に一緒に連れてきてもらう予定だ。
雪が降ってるのに来れるのか疑問に思うだろうが、そこはファンタジーの世界。火魔法や水魔法を使い雪をどけて移動することが可能なのだ。火魔法だと後で凍ってしまうため、基本的には水魔法で雪をコントロールして左右に寄せる方法がとられている。
魔法の使える人間の冬の稼ぎになる重要な仕事らしい。なので問題なく道は通れるようになっている。一部積もり始めたところも見られるが問題なく踏破できる馬車なので気にするだけ無駄だろう。
読み書き四則計算は、リーファスの街で購入した二人で問題ないだろう。この二人の家族は、商店と飲食店の二階に住んでもらえるようにしよう。
いわゆる店の管理を任せる形でいいだろう。地下には保存庫を作って収穫した野菜なんかを、保存できるようにしてあるしこれでいいだろう。
後は、農業を直接教える人材がいればいいんだが、奴隷商にいる元農家は失敗して奴隷落ちしてるわけで能力が高いとは、口が裂けても言えないだろうからどうしようか悩んでいる。ある程度の知識のある人を育てるか?
まてよ? 農業に失敗して奴隷になった人以外にも、家族に不幸があってお金が工面できなかった人もいるかもしれないな。農業ギルドにそういった家族がいないか問い合わせてみるか、ついでに街中で子供たちの教育や実験する許可も、商人ギルド等にも取り付けておこう。
ついでに冒険者希望の子たちがいれば、戦闘訓練してもいいかな? 校舎の地下をダンジョン化すれば覚えもよくなって、質のいい冒険者がフレデリクに増える、悪くないと思う。
農業・商人・冒険者ギルドへ行き確認と許可を取りに行くと、問題もなくむしろ喜ばれる結果となり後押しをしてくれることになった。
農業ギルドでは、腕のいい農家の家族が娘の病気を治すために、薬師や錬金術師に薬を作ってもらったが治らず借金だけが残ってしまった……という事情を抱え奴隷落ちしてしまった一家を紹介してくれた。もちろん借金は即金で全部返し、娘さんの病気はピーチの回復魔法で後遺症も残らず治療できた。
どういった病気かは分からなかったが、年にこの街でも数十人は亡くなってしまう病気だとの事だった。治せる人間もおらず薬師や錬金術師が作っている治療薬を使って、三割ほどの人がなんとか助かっているみたいだった。この薬が法外に高いようで、治っても奴隷に落とされてしまう事が多いらしい。
ピーチに聞いたところ、回復魔法のLv三程度のスキルがあれば治せるだろうとのことだった。
個人で色々やると面倒なことになりそうだったので、魔法治療院(回復魔法師たちのギルドの様なもの)を巻き込んで治療法を確立させてしまおう。という事で、今回の治療結果をもって治療院へいき、同じ病気の人を集めて魔法の効果を確認することにした。
治療院には高くてLv五の回復魔法が使える人間がいた。次にLv四が二名、Lv三は四名と、そこそこLvのある人がいた。ある程度の年齢がいっている人達が多かった。というより、若い人材がほとんどいないと言っていいのだろう。
話を言いてみると、冒険者を廃業して治療院に身を置くことになった人だった。そういう背景もあるんだなと思った。
ピーチが治療に使った魔法を教えていくと、首をかしげる治療師たち。どうやら、体の中に病原菌がいる事はわかっているが、それに働きかける魔法というのはうまく理解できていないようだった。
細胞や細菌の概念がないため、うちの回復魔法と治療師のそれとは、効果が全く違っていたのだ。ただLvの高い人はそれを知識でなく、感覚で使いこなせているためある程度の効果が期待できている状況だった。
人体の構造をしっかりと理解してもらうために、治療院の方に勉強してもらう事にした。そこから冒険者をしているヒーラーに向かって技術を発信していってもらおう。
リーファスから帰ってきて一ヶ月が経っている。その間に大雪が降って、街全体につもっていた。リーファスもほとんど同じ状況で雪が積もっているようだった。
フレデリクの街から戻ってきて変わったことと言えば、隣接している家が空き家になったので商人ギルドから買わないかと打診があり、金にものを言わせて元の敷地の六倍、今の家を中心に西側に五件の家を買いあさった。
二ヵ所には人がまだ住んでいたが、必要以上にお金をつんだところ喜んで引っ越しをしてくれた。どうも引っ越そうとは考えていたようだが、お金の問題があってしていなかったようだ。
まず俺らが取り掛かったのは、隣接した家の解体だ。周りに被害が出ない様に塀を高くしてから解体にうつった。みんな戦闘能力が高いので、見る見るうちに解体は終わっていく。
まるまる壊して廃材にするのも勿体ないと思ったので、切れ味抜群の刀を準備して使える素材と廃材をしっかりと分けて解体していく。木材は八割以上が再利用可能だったため、商人ギルドに持ち込んで買い取ってもらった。
更地になった土地を見渡して、利用方法を再度検討する。家の南側の土地の北半分、俺の家の近くに校舎を建てる予定だ。冬の間や子供が仕事を手伝えない作業の時に、留守番や畑の近くで遊んでもらっているらしいので、その時間がもったいないから教育してみようと考えたのだ。
南半分には、商店の様な建物と飲食店を左右に分けて作ってみることにした。その間を通ると校舎にたどり着けるという感じだ。
ちなみに商店と飲食店を作ったのは、西側の空き地に畑を作る予定でそこで作った物を、商店で売ったり飲食店で料理にして、街の人に食べてもらう計画だ。そこで稼いだお金は、土地の使用料と授業代分を引いた額を、協力してくれた子供たちに給金として渡すつもりだ。
赤字になるようなら、俺が補填すれば何の問題もないだろう。大人たちも希望すれば読み書き四則計算、農業の授業もしていこうと考えている。もちろん冷暖房完備の完全な校舎にする予定だ。
冬の間の憩いの場としても使えるように、一階は正面入り口から入って左右に休息所のような場所を設けている。二~四階が授業に使える教室を作る予定だ。校舎や商店、飲食店の作成は、シートの様なもので周りを囲って、DPでこの街にあった建物を建てていく。
畑はあまり手を加えすぎても勉強にならないので、一度掘り返して土を柔らかくするだけにする。春になったら一角に腐葉土を持ってくる予定だ。その先の作業は子供たちにしてもらう予定だ。
ただ娘たちに指導させるのもどうかと考え、あたらしく奴隷を購入することに決めた。リーファスの街を検索したところ、数名ネルビ男爵の家に雇われていた者が奴隷に落とされていたので、その中の目をつけていた二人とその家族を購入するように新人組に無線で伝える。
この人物はおそらく能力が高すぎて、男爵に不興を買ってしまい権力で奴隷に落とされたのだろう。能力の高い人材を手に入れれたのは嬉しい限りだが、この件は問い詰めないといけないな。購入してもらった二家族は、今度フレデリクに来る時に一緒に連れてきてもらう予定だ。
雪が降ってるのに来れるのか疑問に思うだろうが、そこはファンタジーの世界。火魔法や水魔法を使い雪をどけて移動することが可能なのだ。火魔法だと後で凍ってしまうため、基本的には水魔法で雪をコントロールして左右に寄せる方法がとられている。
魔法の使える人間の冬の稼ぎになる重要な仕事らしい。なので問題なく道は通れるようになっている。一部積もり始めたところも見られるが問題なく踏破できる馬車なので気にするだけ無駄だろう。
読み書き四則計算は、リーファスの街で購入した二人で問題ないだろう。この二人の家族は、商店と飲食店の二階に住んでもらえるようにしよう。
いわゆる店の管理を任せる形でいいだろう。地下には保存庫を作って収穫した野菜なんかを、保存できるようにしてあるしこれでいいだろう。
後は、農業を直接教える人材がいればいいんだが、奴隷商にいる元農家は失敗して奴隷落ちしてるわけで能力が高いとは、口が裂けても言えないだろうからどうしようか悩んでいる。ある程度の知識のある人を育てるか?
まてよ? 農業に失敗して奴隷になった人以外にも、家族に不幸があってお金が工面できなかった人もいるかもしれないな。農業ギルドにそういった家族がいないか問い合わせてみるか、ついでに街中で子供たちの教育や実験する許可も、商人ギルド等にも取り付けておこう。
ついでに冒険者希望の子たちがいれば、戦闘訓練してもいいかな? 校舎の地下をダンジョン化すれば覚えもよくなって、質のいい冒険者がフレデリクに増える、悪くないと思う。
農業・商人・冒険者ギルドへ行き確認と許可を取りに行くと、問題もなくむしろ喜ばれる結果となり後押しをしてくれることになった。
農業ギルドでは、腕のいい農家の家族が娘の病気を治すために、薬師や錬金術師に薬を作ってもらったが治らず借金だけが残ってしまった……という事情を抱え奴隷落ちしてしまった一家を紹介してくれた。もちろん借金は即金で全部返し、娘さんの病気はピーチの回復魔法で後遺症も残らず治療できた。
どういった病気かは分からなかったが、年にこの街でも数十人は亡くなってしまう病気だとの事だった。治せる人間もおらず薬師や錬金術師が作っている治療薬を使って、三割ほどの人がなんとか助かっているみたいだった。この薬が法外に高いようで、治っても奴隷に落とされてしまう事が多いらしい。
ピーチに聞いたところ、回復魔法のLv三程度のスキルがあれば治せるだろうとのことだった。
個人で色々やると面倒なことになりそうだったので、魔法治療院(回復魔法師たちのギルドの様なもの)を巻き込んで治療法を確立させてしまおう。という事で、今回の治療結果をもって治療院へいき、同じ病気の人を集めて魔法の効果を確認することにした。
治療院には高くてLv五の回復魔法が使える人間がいた。次にLv四が二名、Lv三は四名と、そこそこLvのある人がいた。ある程度の年齢がいっている人達が多かった。というより、若い人材がほとんどいないと言っていいのだろう。
話を言いてみると、冒険者を廃業して治療院に身を置くことになった人だった。そういう背景もあるんだなと思った。
ピーチが治療に使った魔法を教えていくと、首をかしげる治療師たち。どうやら、体の中に病原菌がいる事はわかっているが、それに働きかける魔法というのはうまく理解できていないようだった。
細胞や細菌の概念がないため、うちの回復魔法と治療師のそれとは、効果が全く違っていたのだ。ただLvの高い人はそれを知識でなく、感覚で使いこなせているためある程度の効果が期待できている状況だった。
人体の構造をしっかりと理解してもらうために、治療院の方に勉強してもらう事にした。そこから冒険者をしているヒーラーに向かって技術を発信していってもらおう。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
鮮明な月
碧
BL
鮮明な月のようなあの人のことを、幼い頃からひたすらに思い続けていた。叶わないと知りながら、それでもただひたすらに密やかに思い続ける源川仁聖。叶わないのは当然だ、鮮明な月のようなあの人は、自分と同じ男性なのだから。
彼を思いながら、他の人間で代用し続ける矛盾に耐えきれなくなっていく。そんな時ふと鮮明な月のような彼に、手が届きそうな気がした。
第九章以降は鮮明な月の後日談
月のような彼に源川仁聖の手が届いてからの物語。
基本的にはエッチ多目だと思われます。
読む際にはご注意下さい。第九章以降は主人公達以外の他キャラ主体が元気なため誰が主人公やねんなところもあります。すみません。
転移魔法に失敗したら大変な事に巻き込まれたようです。
ミカヅキグマ
ファンタジー
魔導師のヴァージニアは転移魔法に失敗して見知らぬ島に来てしまった。
地図にも載っていないその島には何やら怪しげな遺跡がポツンと建っていた。ヴァージニアはただでさえ転移魔法の失敗で落ち込んでいるのに、うっかりその遺跡に閉じ込められてしまう。彼女が出口を探すために仕方なく遺跡の奥に進んで行くと、なんとそこには一人の幼い少年がいた。何故こんな所に少年が? 彼は一体何者なのだろうか?
ヴァージニアは少年の正体が世界を揺るがす出来事に発展するとは露程も思っていなかったのだった……。
※台詞が多めです。現在(2021年11月)投稿している辺りだと地の文が増えてきています。
※最終話の後に登場人物紹介がありますので、少しのネタバレならOKという方はどうぞご覧下さい。
ネタバレ
※ヴァージニア(主人公)が抱く疑問は地竜とキャサリンが登場すると解けていきます。(伏線回収)
さらにネタバレ
※何度もループしている世界の話ですが、主人公達は前の世界の記憶を持っていません。しかし違和感などは覚えています。(あんまりループ要素はないです)
さらにさらにネタバレ?
※少年の正体は早い段階で出てるじゃないかと思っている方……、それじゃないんです。別にあるんです。
没落した元名門貴族の令嬢は、馬鹿にしてきた人たちを見返すため王子の騎士を目指します!
日之影ソラ
ファンタジー
かつては騎士の名門と呼ばれたブレイブ公爵家は、代々王族の専属護衛を任されていた。
しかし数世代前から優秀な騎士が生まれず、ついに専属護衛の任を解かれてしまう。それ以降も目立った活躍はなく、貴族としての地位や立場は薄れて行く。
ブレイブ家の長女として生まれたミスティアは、才能がないながらも剣士として研鑽をつみ、騎士となった父の背中を見て育った。彼女は父を尊敬していたが、周囲の目は冷ややかであり、落ちぶれた騎士の一族と馬鹿にされてしまう。
そんなある日、父が戦場で命を落としてしまった。残されたのは母も病に倒れ、ついにはミスティア一人になってしまう。土地、お金、人、多くを失ってしまったミスティアは、亡き両親の想いを受け継ぎ、再びブレイブ家を最高の騎士の名家にするため、第一王子の護衛騎士になることを決意する。
こちらの作品の連載版です。
https://ncode.syosetu.com/n8177jc/
悪魔だと呼ばれる強面騎士団長様に勢いで結婚を申し込んでしまった私の結婚生活
束原ミヤコ
恋愛
ラーチェル・クリスタニアは、男運がない。
初恋の幼馴染みは、もう一人の幼馴染みと結婚をしてしまい、傷心のまま婚約をした相手は、結婚間近に浮気が発覚して破談になってしまった。
ある日の舞踏会で、ラーチェルは幼馴染みのナターシャに小馬鹿にされて、酒を飲み、ふらついてぶつかった相手に、勢いで結婚を申し込んだ。
それは悪魔の騎士団長と呼ばれる、オルフェレウス・レノクスだった。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる