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第21話 チビ神はひまらしい
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シルキーたちにキッチンの使い方を一通り説明してから、一息ついていると、
「ご主人様、料理を作りたいのですが、食材が無くて、あの、その……」
「家作っただけで満足してた。キッチンの使い方覚えても食材がなければどうにもならないよね、ごめんごめん。カエデ、シルキーたちを連れて買い物行くのって何か問題あったりするか?」
「ん~特にないけど、変な人に目をつけられるかもしれないよ?」
「うっ、それはやだな。料理を作るのはシルキーたちだから、自分たちで選びたいかと思ったけど、そういうわけにはいかないか」
「ねぇシュウ、あなたってダンマスでしょ? 家建てたとはいってもまだDP余ってるんだから、しばらく食材はDPで出してもいいんじゃない?」
「そうだった。DPで食材出せるの忘れてたわ。自分で料理作ってなかったからDPで出すって発想を思いつかなかった。シルキーたちにもダンマスの権限渡せたりするのかね?
うっし、権限渡せるみたいだな。ちょっと確認してみて、みんなにこの世界の食材を呼び出せるようにしといたよ。今はDP少ないから高いのは遠慮してね」
「だ、大丈夫です! 安い食材でも手間をかければおいしくなるんです! 後、ご主人様がお話しになっていた香辛料や調味料なんですが、一部出してもいいですか? 種や苗も」
「かまわないけど、やっぱり未知の物は気になるのかな?」
「それもありますけど、ご主人様の好きな香辛料や調味料を研究したいんです!」
「そうなのか、楽しみにしてるから頑張って。種や苗はドリアードに頼んで一緒に育ててみるのもいいかもね。この世界や地球の野菜なんかも一緒にやってみたら?」
「そうさせていただきます! 人手に余裕ができたら魔物や動物の飼育してもいいかもしれないですね。好みに合わせて手間暇かけて育てるのも悪くありませんね」
「ん~動物はわかるけど、魔物も飼育できるの?」
「ご主人様、DPで呼び出した魔物でしたら眷属になりますので何の問題もありませんよ?」
「シュウの世界にいたかわからないけど、魔物を調教するテイマーって呼ばれる人たちもいるよ。飼育することも問題ない」
「なるほど、モンスターをテイムするとか確かにそういった小説もいくつもあったな、思ったより頭がかたくなってた。満腹亭のおばちゃんがビックホーンのミルクを使って料理作ってたし美味い魔物も多いんだろうな、楽しみだ。今あるDPなら全部使ってもいいからね。次からは、DPが溜まった時に考えるから」
「ありがとうございます。今日の夕ご飯楽しみにしていてください」
シルキーたちは、頭を突き合わせてあーでもないこーでもないと議論を重ねている。見た目が綺麗なおねーさんなのだが、身長60センチメートル位しかなく羽が生えているため、なんとも言い難い雰囲気がある。可愛いんだけど、なんか違う。
イフリートに名前を付けた事もあるので、シルキーたちにも名前を付けよう。
髪の毛の色が、赤・緑・青・黄色だったので、色にちなんだ名前を付けていこうと無い知恵を絞って考える。
赤い子は、スカーレット。緑の子は、みどり。青い子は、コバルト。黄色い子は、アマレロと名付けてシルキーたちに伝えたところ、涙を流して喜んでいたため若干ひいてしまったが、喜んでくれてよかった。
興奮の収まる様子のないシルキーたちをキッチンに放置して、自分の部屋に戻ることにした。
改めて自分の部屋を見ると、違和感が半端なかった。
仕切りのない空間に、フローリングと畳部屋が両立しているという矛盾が違和感を生み出している。
「さすがにこれはないよな。仕切りをつけるのは大してDPかからなそうだから分けるかな。こんな感じでいいか。畳を寝室にして、フローリングは机とかソファー置いてくつろげるようにするか」
残ってたDPを使って、座り心地のよさそうなソファーベッドや机その他もろもろを召喚して設置していく。
「テレビを置いてもさすがに地球の番組は見れないよな。DVDとかDPで出せばある程度の番組やアニメは問題ないか。俺のための素敵空間はものであふれかえりそうだな。作るのは、この世界をもうちょっと楽しんでからでいいか」
自分の部屋でのんびりしていると、カエデが鍛冶場の炉を試してくると言って自分の鍛冶場へ向かった。向かう前に、インゴットとかはあるのか確認すると、収納の腕輪に1トン近くの武器防具に使える金属を収納しているようだった。
『やっといなくなったわね、あのハーフったら。あなた、やっとダンジョン作ったわね。でもモンスターの数少なくない? 上級精霊はボスかな? にしても街中に作るとか斬新ね! やっと悪逆非道のダンマスになる気になったのね!』
何やら頭の中に声が響いてくる。確かこの声は、ツルペタのチビ神だった気が。
『グスン、またツルペタって言った! グスン……それにチビじゃないもん! ちょっと背が低いだけだもん!』
ダンジョン作ったって何? 俺、チビ神が喜ぶような物なんか作ったか? 基本的に干渉しないって言ってたのに、すぐに干渉してきたな、暇人? 暇神なのか?
『あんた街の中に地下タイプのダンジョン作ってるじゃない! なかなかダンジョン作らないからやきもきしてたのよ。それと暇じゃないわよ、これでも忙しいの! はぁはぁ、これであなたもダンジョンを持ったんだから立派にダンマスしちゃいなYOU」
イラッ
下手なウインクをして、指さししているチビ神が頭に浮かんで、久々に聞いたこの語尾に俺の中からどす黒い何かが出ている気がした。
『ちょ、ちょっとあなた! 何変な気配飛ばしてきてるのよ、気持ち悪くなるからやめなさいよ!』
お? この世界に来たせいか不思議な力も身に付いたのか? これから何かムカつくことがあったら八つ当たりでもするか。ダンジョン作ったとか喜んでるみたいだけどあれはチビ神が思ってるようなダンジョンじゃないぞ。
『呼び方それで通すつもりなのね……チビじゃないもん(ボソ)』
『それより、あれはダンジョンじゃないの?』
いやダンジョンはダンジョンだけど、ダンジョンが温室やビニールハウス的な使い方ができるみたいだから、ダンジョン農園とダンジョン牧場的なものを作っただけだ! 俺が食いたいものを育てるためのダンジョンだ。
モンスターは多分シルキーたちが召喚した食用にするモンスターじゃないか? 後精霊のドリアードは農園の管理を任せる予定で、ノームはノリで召喚したけどダンジョン農園に恩恵を与えてくれそうだからそこに住んでもらう予定だ。
『あなた、とことん私たちの知っているダンマスの常識をぶち破るわね。それに上級精霊をノリで召喚するなんて、馬鹿なの? 早いとこ、ザ・ダンジョン! みたいなやつ作ってよ、そうしないと他の神達に「あなたのダンマスまだダンジョン作ってないの? 私の勇者呼んであげよっか?」って小ばかにされるんだから!』
やっぱり神って暇なんだな。前にも言ったけど、気が向いたら作るって。もし作ってもらわなきゃ困るなら、次はそういうシステムにしろって事だ。俺なんてほっといて次の呼び出せばいいじゃねえか。神だったらそれくらいできるだろ? 拉致られた人は可哀そうだけどな。
『キィィ! 反論したくてもできないからムカつく! 神だからってそうなんでもポンポンできるわけじゃないのよ! 召喚には手続きが必要だし、召喚者が死なないと次のは召喚できないんだから!』
そりゃご愁傷様。後60年は死ぬつもりないから気長に待っててくれ。
『期待はしないけど面白いネタになるものを提供してね(ガクッ』
チビ神が膝をついて両手をついて orz の体勢になっている姿が想像できた。
「ご主人様、料理を作りたいのですが、食材が無くて、あの、その……」
「家作っただけで満足してた。キッチンの使い方覚えても食材がなければどうにもならないよね、ごめんごめん。カエデ、シルキーたちを連れて買い物行くのって何か問題あったりするか?」
「ん~特にないけど、変な人に目をつけられるかもしれないよ?」
「うっ、それはやだな。料理を作るのはシルキーたちだから、自分たちで選びたいかと思ったけど、そういうわけにはいかないか」
「ねぇシュウ、あなたってダンマスでしょ? 家建てたとはいってもまだDP余ってるんだから、しばらく食材はDPで出してもいいんじゃない?」
「そうだった。DPで食材出せるの忘れてたわ。自分で料理作ってなかったからDPで出すって発想を思いつかなかった。シルキーたちにもダンマスの権限渡せたりするのかね?
うっし、権限渡せるみたいだな。ちょっと確認してみて、みんなにこの世界の食材を呼び出せるようにしといたよ。今はDP少ないから高いのは遠慮してね」
「だ、大丈夫です! 安い食材でも手間をかければおいしくなるんです! 後、ご主人様がお話しになっていた香辛料や調味料なんですが、一部出してもいいですか? 種や苗も」
「かまわないけど、やっぱり未知の物は気になるのかな?」
「それもありますけど、ご主人様の好きな香辛料や調味料を研究したいんです!」
「そうなのか、楽しみにしてるから頑張って。種や苗はドリアードに頼んで一緒に育ててみるのもいいかもね。この世界や地球の野菜なんかも一緒にやってみたら?」
「そうさせていただきます! 人手に余裕ができたら魔物や動物の飼育してもいいかもしれないですね。好みに合わせて手間暇かけて育てるのも悪くありませんね」
「ん~動物はわかるけど、魔物も飼育できるの?」
「ご主人様、DPで呼び出した魔物でしたら眷属になりますので何の問題もありませんよ?」
「シュウの世界にいたかわからないけど、魔物を調教するテイマーって呼ばれる人たちもいるよ。飼育することも問題ない」
「なるほど、モンスターをテイムするとか確かにそういった小説もいくつもあったな、思ったより頭がかたくなってた。満腹亭のおばちゃんがビックホーンのミルクを使って料理作ってたし美味い魔物も多いんだろうな、楽しみだ。今あるDPなら全部使ってもいいからね。次からは、DPが溜まった時に考えるから」
「ありがとうございます。今日の夕ご飯楽しみにしていてください」
シルキーたちは、頭を突き合わせてあーでもないこーでもないと議論を重ねている。見た目が綺麗なおねーさんなのだが、身長60センチメートル位しかなく羽が生えているため、なんとも言い難い雰囲気がある。可愛いんだけど、なんか違う。
イフリートに名前を付けた事もあるので、シルキーたちにも名前を付けよう。
髪の毛の色が、赤・緑・青・黄色だったので、色にちなんだ名前を付けていこうと無い知恵を絞って考える。
赤い子は、スカーレット。緑の子は、みどり。青い子は、コバルト。黄色い子は、アマレロと名付けてシルキーたちに伝えたところ、涙を流して喜んでいたため若干ひいてしまったが、喜んでくれてよかった。
興奮の収まる様子のないシルキーたちをキッチンに放置して、自分の部屋に戻ることにした。
改めて自分の部屋を見ると、違和感が半端なかった。
仕切りのない空間に、フローリングと畳部屋が両立しているという矛盾が違和感を生み出している。
「さすがにこれはないよな。仕切りをつけるのは大してDPかからなそうだから分けるかな。こんな感じでいいか。畳を寝室にして、フローリングは机とかソファー置いてくつろげるようにするか」
残ってたDPを使って、座り心地のよさそうなソファーベッドや机その他もろもろを召喚して設置していく。
「テレビを置いてもさすがに地球の番組は見れないよな。DVDとかDPで出せばある程度の番組やアニメは問題ないか。俺のための素敵空間はものであふれかえりそうだな。作るのは、この世界をもうちょっと楽しんでからでいいか」
自分の部屋でのんびりしていると、カエデが鍛冶場の炉を試してくると言って自分の鍛冶場へ向かった。向かう前に、インゴットとかはあるのか確認すると、収納の腕輪に1トン近くの武器防具に使える金属を収納しているようだった。
『やっといなくなったわね、あのハーフったら。あなた、やっとダンジョン作ったわね。でもモンスターの数少なくない? 上級精霊はボスかな? にしても街中に作るとか斬新ね! やっと悪逆非道のダンマスになる気になったのね!』
何やら頭の中に声が響いてくる。確かこの声は、ツルペタのチビ神だった気が。
『グスン、またツルペタって言った! グスン……それにチビじゃないもん! ちょっと背が低いだけだもん!』
ダンジョン作ったって何? 俺、チビ神が喜ぶような物なんか作ったか? 基本的に干渉しないって言ってたのに、すぐに干渉してきたな、暇人? 暇神なのか?
『あんた街の中に地下タイプのダンジョン作ってるじゃない! なかなかダンジョン作らないからやきもきしてたのよ。それと暇じゃないわよ、これでも忙しいの! はぁはぁ、これであなたもダンジョンを持ったんだから立派にダンマスしちゃいなYOU」
イラッ
下手なウインクをして、指さししているチビ神が頭に浮かんで、久々に聞いたこの語尾に俺の中からどす黒い何かが出ている気がした。
『ちょ、ちょっとあなた! 何変な気配飛ばしてきてるのよ、気持ち悪くなるからやめなさいよ!』
お? この世界に来たせいか不思議な力も身に付いたのか? これから何かムカつくことがあったら八つ当たりでもするか。ダンジョン作ったとか喜んでるみたいだけどあれはチビ神が思ってるようなダンジョンじゃないぞ。
『呼び方それで通すつもりなのね……チビじゃないもん(ボソ)』
『それより、あれはダンジョンじゃないの?』
いやダンジョンはダンジョンだけど、ダンジョンが温室やビニールハウス的な使い方ができるみたいだから、ダンジョン農園とダンジョン牧場的なものを作っただけだ! 俺が食いたいものを育てるためのダンジョンだ。
モンスターは多分シルキーたちが召喚した食用にするモンスターじゃないか? 後精霊のドリアードは農園の管理を任せる予定で、ノームはノリで召喚したけどダンジョン農園に恩恵を与えてくれそうだからそこに住んでもらう予定だ。
『あなた、とことん私たちの知っているダンマスの常識をぶち破るわね。それに上級精霊をノリで召喚するなんて、馬鹿なの? 早いとこ、ザ・ダンジョン! みたいなやつ作ってよ、そうしないと他の神達に「あなたのダンマスまだダンジョン作ってないの? 私の勇者呼んであげよっか?」って小ばかにされるんだから!』
やっぱり神って暇なんだな。前にも言ったけど、気が向いたら作るって。もし作ってもらわなきゃ困るなら、次はそういうシステムにしろって事だ。俺なんてほっといて次の呼び出せばいいじゃねえか。神だったらそれくらいできるだろ? 拉致られた人は可哀そうだけどな。
『キィィ! 反論したくてもできないからムカつく! 神だからってそうなんでもポンポンできるわけじゃないのよ! 召喚には手続きが必要だし、召喚者が死なないと次のは召喚できないんだから!』
そりゃご愁傷様。後60年は死ぬつもりないから気長に待っててくれ。
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