27 / 143
27.群がるオスども
しおりを挟む
『はぁー、さっぱりした!』
そう言って風呂から出た私。
『自分が匂わんようになったら、今度はこの部屋に残った匂いが気になるなぁ…、窓でも開けて空気入れ替えとこか!』
そう言ってバルコニー付きの窓を全開にした。
夜風も入って来て、空気の入れ替えに丁度良くベットでくつろぐ。
『しかし、明日もこれをあそこに塗らなあかんと思ったら気が重いな』
小瓶を持ちながら、明日からのザルビア観光にげんなりする。下腹も少し痛くなってきたし、憂鬱さ倍増である。
部屋のどぶ臭さも無くなり、さて窓を閉めようとした時、表が五月蠅いのに気が付く。間違いなくマルクスの声が聞こえる。ギルスさんの声もするような?表には出るなと言われてるし・・・、どうしたものかと扉前で思案していると、はっきりとマルクスの声が聞こえた。
「もう限界だー!!」
その叫びと同時に扉がけ破られた。
扉前にいた私はあんぐりである。
そして存分に後ろにたじろぐ私・・・。
まずギラギラしたベルさんが目につき、次にクロード皇太子にゲルのおっさん・・それになんでか、ババチビリまでおった。その後ろでは、壁に打ち付けられたギルスさんとザルビアの騎士達に、マルクス諸々。まるで人のゴミ溜めみたいになっていた。
『こ、こ…これは、どういう事や!説明を求ムぞ!!マ、マルクスー!!』
「いってぇ…、お前のせいだろうが!!何、窓開けてんだよ!!匂いを表に出せば隣りにいる俺達に行きつくって思えよ!!このアホがー!!」
『・・・///き、気づかんかった』
じりじりとオス共が私に近づく。間違いなく貞操の危機である。しかも、3Pならぬ5Pの可能性が出て来た。いや、この場合取り合いの争いになるのか?
そう考えてる最中にも、私との間合いを詰めてくるオスども・・・。
しかし、ベルさんは分かる。何故クロード達も混じってんねん。特にあまり接点のなかったババチビリ、お前に一番聞きたいわ!!喧嘩には自信があるが、こういう追い込まれ方は何か違う気がする…。この雰囲気に勝てる気がせんのは何でやろう。ラムスのおっさんの時はおっさん1人に集中すれば良かったが、こうギラギラしたオスがいたら、怖すぎるで。気絶するぐらい殴らんと、ゾンビのように復活しそうでゾクっとした。クロード皇太子の手が伸びて私の腕を取る。
思わず『ひっ!!』と声が出て、手を振り上げる。それをマルクスが止めさせた。
「やめろバカ!ここの皇太子だぞ!」
そう言われて殴る手が止まる。その間にも、ゲルやベルナール、ババチビリまでの手が伸びてきてベットに抑え込まれた。
『がぁー、また噛まれたー!!ちょっ…、///手が出せへん私はどうなんねん!!』
揉みくちゃになりながらマルクスに聞く。
「・・・・」
『///黙るなや!!』
マルクスの横にいたギルスさんが、慌てて復活した騎士達を連れ私の方に来た。
誰の手が何処を触ってるか分からんぐらい、8本の触手地獄を味わってる私。
『ちょっ、やめ!!///ギャー!!どこに手を入れてんねん!!この手は誰や!!///後でコロスー!』
騎士達が自分の皇太子と上司、そして他国の王弟やその家臣に手が出せる訳はなく、ただただひっぺ剥がそうとするだけで埒が明かなかった。私は必死に手を伸ばす。隙間から見えた一筋の光に必死だ。漸くそれに手が届き、思いっきりそれぶちまけた。
その途端、全員が鼻を押さえた。液体がかかった人間は、悶絶打っている。
服も髪もボロボロの私が正気に戻った連中に怒鳴る。
『お前等4人、そこに正座せぇ!!!!』
肥溜め臭い部屋で説教を始める私。
『お前等の盛り、強烈すぎて引いてまうわ!!!』
「「「「、、、」」」」
『そこまで溜まってんねんやったら、どっかで何遍でも抜いて来い!それか自慰しとけ!!』
「///お前・・・、言ってて恥ずかしくねぇか?」
『マルクスもマルクスや!何やねん!!殴ろうと思った所止めといて、後は知らんみたいに黙りやがって!』
「・・・言わせてもらうが、事の発端はお前だからな!周りを見てみろ!!」
指を指されて周りを見渡す。ズタボロの騎士と壊れた調度品…それに、け破られた扉がそこにあった。
皆がじと目で私を見てる。
ん、雲行きが怪しくなってきた。発端は確かに私やな。それは自覚がある。
となると、そんな私が説教できる立場ではないということになる。
ならば正座させてしまったこの雰囲気をどう"解散"的な状況に出来るかを考えた。
「今更失敗したみたいに、考えてんじゃねーよ!!」
私の考えてることが顔に出てたみたいで、マルクスに速攻突っ込まれた。
その後有難いことに、ギルスさんが指揮を執って部屋を片付けて行く。
正座させられていた面子も、取りあえず風呂に入りにすごすごと退室していった。
そして、私はここでは寝れないため別部屋を用意され、そこに連れて行かれた。
部屋に着き今度は同じ轍を踏まぬよう、もう一度風呂に入っても、空気の入れ替えと言って窓を開けなかった私。
悪臭漂う部屋の中、我慢してベットで目を瞑って寝た。
案の定私は、肥溜めのようなどぶ川で溺れる夢を見た・・・。
そう言って風呂から出た私。
『自分が匂わんようになったら、今度はこの部屋に残った匂いが気になるなぁ…、窓でも開けて空気入れ替えとこか!』
そう言ってバルコニー付きの窓を全開にした。
夜風も入って来て、空気の入れ替えに丁度良くベットでくつろぐ。
『しかし、明日もこれをあそこに塗らなあかんと思ったら気が重いな』
小瓶を持ちながら、明日からのザルビア観光にげんなりする。下腹も少し痛くなってきたし、憂鬱さ倍増である。
部屋のどぶ臭さも無くなり、さて窓を閉めようとした時、表が五月蠅いのに気が付く。間違いなくマルクスの声が聞こえる。ギルスさんの声もするような?表には出るなと言われてるし・・・、どうしたものかと扉前で思案していると、はっきりとマルクスの声が聞こえた。
「もう限界だー!!」
その叫びと同時に扉がけ破られた。
扉前にいた私はあんぐりである。
そして存分に後ろにたじろぐ私・・・。
まずギラギラしたベルさんが目につき、次にクロード皇太子にゲルのおっさん・・それになんでか、ババチビリまでおった。その後ろでは、壁に打ち付けられたギルスさんとザルビアの騎士達に、マルクス諸々。まるで人のゴミ溜めみたいになっていた。
『こ、こ…これは、どういう事や!説明を求ムぞ!!マ、マルクスー!!』
「いってぇ…、お前のせいだろうが!!何、窓開けてんだよ!!匂いを表に出せば隣りにいる俺達に行きつくって思えよ!!このアホがー!!」
『・・・///き、気づかんかった』
じりじりとオス共が私に近づく。間違いなく貞操の危機である。しかも、3Pならぬ5Pの可能性が出て来た。いや、この場合取り合いの争いになるのか?
そう考えてる最中にも、私との間合いを詰めてくるオスども・・・。
しかし、ベルさんは分かる。何故クロード達も混じってんねん。特にあまり接点のなかったババチビリ、お前に一番聞きたいわ!!喧嘩には自信があるが、こういう追い込まれ方は何か違う気がする…。この雰囲気に勝てる気がせんのは何でやろう。ラムスのおっさんの時はおっさん1人に集中すれば良かったが、こうギラギラしたオスがいたら、怖すぎるで。気絶するぐらい殴らんと、ゾンビのように復活しそうでゾクっとした。クロード皇太子の手が伸びて私の腕を取る。
思わず『ひっ!!』と声が出て、手を振り上げる。それをマルクスが止めさせた。
「やめろバカ!ここの皇太子だぞ!」
そう言われて殴る手が止まる。その間にも、ゲルやベルナール、ババチビリまでの手が伸びてきてベットに抑え込まれた。
『がぁー、また噛まれたー!!ちょっ…、///手が出せへん私はどうなんねん!!』
揉みくちゃになりながらマルクスに聞く。
「・・・・」
『///黙るなや!!』
マルクスの横にいたギルスさんが、慌てて復活した騎士達を連れ私の方に来た。
誰の手が何処を触ってるか分からんぐらい、8本の触手地獄を味わってる私。
『ちょっ、やめ!!///ギャー!!どこに手を入れてんねん!!この手は誰や!!///後でコロスー!』
騎士達が自分の皇太子と上司、そして他国の王弟やその家臣に手が出せる訳はなく、ただただひっぺ剥がそうとするだけで埒が明かなかった。私は必死に手を伸ばす。隙間から見えた一筋の光に必死だ。漸くそれに手が届き、思いっきりそれぶちまけた。
その途端、全員が鼻を押さえた。液体がかかった人間は、悶絶打っている。
服も髪もボロボロの私が正気に戻った連中に怒鳴る。
『お前等4人、そこに正座せぇ!!!!』
肥溜め臭い部屋で説教を始める私。
『お前等の盛り、強烈すぎて引いてまうわ!!!』
「「「「、、、」」」」
『そこまで溜まってんねんやったら、どっかで何遍でも抜いて来い!それか自慰しとけ!!』
「///お前・・・、言ってて恥ずかしくねぇか?」
『マルクスもマルクスや!何やねん!!殴ろうと思った所止めといて、後は知らんみたいに黙りやがって!』
「・・・言わせてもらうが、事の発端はお前だからな!周りを見てみろ!!」
指を指されて周りを見渡す。ズタボロの騎士と壊れた調度品…それに、け破られた扉がそこにあった。
皆がじと目で私を見てる。
ん、雲行きが怪しくなってきた。発端は確かに私やな。それは自覚がある。
となると、そんな私が説教できる立場ではないということになる。
ならば正座させてしまったこの雰囲気をどう"解散"的な状況に出来るかを考えた。
「今更失敗したみたいに、考えてんじゃねーよ!!」
私の考えてることが顔に出てたみたいで、マルクスに速攻突っ込まれた。
その後有難いことに、ギルスさんが指揮を執って部屋を片付けて行く。
正座させられていた面子も、取りあえず風呂に入りにすごすごと退室していった。
そして、私はここでは寝れないため別部屋を用意され、そこに連れて行かれた。
部屋に着き今度は同じ轍を踏まぬよう、もう一度風呂に入っても、空気の入れ替えと言って窓を開けなかった私。
悪臭漂う部屋の中、我慢してベットで目を瞑って寝た。
案の定私は、肥溜めのようなどぶ川で溺れる夢を見た・・・。
0
お気に入りに追加
189
あなたにおすすめの小説
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
【R18 】必ずイカせる! 異世界性活
飼猫タマ
ファンタジー
ネットサーフィン中に新しいオンラインゲームを見つけた俺ゴトウ・サイトが、ゲーム設定の途中寝落すると、目が覚めたら廃墟の中の魔方陣の中心に寝ていた。
偶然、奴隷商人が襲われている所に居合わせ、助けた奴隷の元漆黒の森の姫であるダークエルフの幼女ガブリエルと、その近衛騎士だった猫耳族のブリトニーを、助ける代わりに俺の性奴隷なる契約をする。
ダークエルフの美幼女と、エロい猫耳少女とSEXしたり、魔王を倒したり、ダンジョンを攻略したりするエロエロファンタジー。
快楽の牢獄
真鉄
BL
【快楽の牢獄】
触手×細身眼鏡青年学者、巨根剣士×青年学者
冒険者ギルドに属する生真面目な薬師・スヴェンは剣士・テオドアと共に謎の失踪事件を任せられた。探索中、触手に捕らえられたスヴェンは、テオドアに助けられたものの身体に淫靡な変調をきたしてしまう。
触手/媚薬/尿道責め/結腸責め/潮吹き
【闘争か逃走か】
おっさん二人×眼鏡細身学者 媚薬レイプ、筋肉髭剣士×眼鏡細身学者
後遺症が残る中、ギルドマスターと依頼主に呼び出されたスヴェンはサンプルとして所持していたメイテイカズラの媚薬を見つけられてしまう。
媚薬/レイプ/潮吹き/結腸責め
異世界転移したので、のんびり楽しみます。
ゆーふー
ファンタジー
信号無視した車に轢かれ、命を落としたことをきっかけに異世界に転移することに。異世界で長生きするために主人公が望んだのは、「のんびり過ごせる力」
主人公は神様に貰った力でのんびり平和に長生きできるのか。
追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。
サレ妻の冒険〜偽プロフで潜入したアプリでマッチしたのが初恋の先輩だった件〜
ピンク式部
恋愛
今年30歳になるナツ。夫ユウトとの甘い新婚生活はどこへやら、今では互いの気持ちがすれ違う毎日。慎重で内気な性格もあり友達も少なく、帰りの遅い夫を待つ寂しい日々を過ごしている。
そんなある日、ユウトのジャケットのポケットからラブホテルのレシートを見つけたナツは、ユウトを問い詰める。風俗で使用しただけと言い訳するユウトに対して、ユウトのマッチングアプリ利用を疑うナツ。疑惑は膨れあがり、ナツは自分自身がマッチングアプリに潜入して動かぬ証拠をつきつけようと決意する。
しかしはじめて体験するマッチングアプリの世界は魅惑的。そこで偶然にもマッチしたのは、中学時代の初恋の先輩、タカシだった…。
R18の章に※を指定しています。
強引に婚約破棄された最強聖女は愚かな王国に復讐をする!
悠月 風華
ファンタジー
〖神の意思〗により選ばれた聖女、ルミエール・オプスキュリテは
婚約者であったデルソーレ王国第一王子、クシオンに
『真実の愛に目覚めたから』と言われ、
強引に婚約破棄&国外追放を命じられる。
大切な母の形見を売り払い、6年間散々虐げておいて、
幸せになれるとは思うなよ……?
*ゆるゆるの設定なので、どこか辻褄が
合わないところがあると思います。
✣ノベルアップ+にて投稿しているオリジナル小説です。
✣表紙は柚唄ソラ様のpixivよりお借りしました。
https://www.pixiv.net/artworks/90902111
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる