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おちんぽ

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「んぉ゛♡ぉ゛ッ♡お゛ぉ~……ッ♡♡♡」
「あ、そうだ、多野」
 
 その日、「キスハメ」で散々真野君からアナルに中出し射精をされて、すっかり性行為での絶頂癖になってしまった恥ずかしい「V字脚ピン」で、脚をぴぃん♡と伸ばしたままアクメの余韻に浸っていると、何かを思い出したように真野君が僕を呼びました。
 
「ぉ゛♡ぉふ……ッ♡な、なんでひゅ、か……っ?♡」
「言うの忘れてた。書籍部の前任と連絡取れたわ」
「──はああぁぁッ!?」
 
 緩慢に投げ掛けた問いにとんでもない返答をされ、浜松君の時とまったく同じ状況に僕は激しく絶叫します。書籍部の!?前任と!?連絡が!?取れた!?この企画を進める上で最も重要とも言える連絡をこのタイミングでする真野君が、どうしようもない馬鹿だとしか思えません。ああもう!少しでも見直して損しました!!真野君は僕が居ないと本当に駄目なんですからッ!!
 
「馬鹿ですか!?真野君は本当に馬鹿ですかッ!?なんで朝一で報告しないんです、もう浜松君の一件を忘れたんですか!?今すぐ連絡内容を見せてください、今すぐッ!!」
 
 すぐに身体の処理を終えて真野君を僕達の作業室となった倉庫へ引きずり込むと、真野君はPCからメール画面を見せてきます。先方に話はきちんと伝わっていたようで、そこには一時的に書籍部としてこちらの企画に協力してくれる旨と、作成にあたっての作業の割り振りなどが細かく書かれていました。
 
「とんでもなく重要な連絡じゃないですか……即座に共有するべき内容ですよ」
「う、うるせぇな。うっかりしてたんだよ」
「うっかり……まぁ良いです。ひとまずは電子書籍の形になるんですね。確かに出版となると印刷費用も掛かりますから」
「ここで出してる動画も配信がメインだしな。在庫抱えるリスクもねぇし、そこは妥当だろ」
「こちらで用意するのはマニュアルの概要と流れ、参考資料など……ですか。文章やレイアウトはあちらが担当してくださると」
「まぁ本の形作るほうはプロの仕事ってことだろ。要は俺らは骨組み作りだ」
「概要は?企画書だけではあまりに杜撰でしたし、もっと精査した仔細なものを作成したんでしょうね」
「う。一応、仮で……」
「では提出」
「だぁからさっきまでドスケベアクメしてた癖にすぐ有能多野君に戻るんじゃねぇって!」
 
 とうるさく喚きながらも、真野君はすぐに僕へファイルを差し出しました。真野君とこの企画へ巻き込まれてから、こんなやり取りをするのも久々のような気がします。現在は立場がすっかり逆転してしまいましたが、本来はこんな関係でしたね、僕達。以前はどれだけお尻を叩いてもろくに必要書類を提出してこなかったので、「提出」と言ってすぐに該当物を出してきたのは多少なりとも進歩、と言えるでしょうか。まぁ、ミスだらけ、赤チェックだらけの書類が常だったので、出来はあまり期待していませんが……。
 
「……おや」
 
 しかしファイルを捲ると、企画書からブラッシュアップされた概要書が思いの外まともな形でファイリングされていたので驚きました。前はタイトルの時点で赤ペンを取り出す始末だったのに。
 
「これ、すべて真野君が自分で作ったんですか?」
「おう。まぁ、まだ仮だから、詰めてねぇ部分もあっけど……」
「そうですか。はぁ……」
「な、なんだよっ、大袈裟に溜息つきやがって……っ。ダメならダメってハッキリ言え!」
「……違いますよ。なんだか虚しくなってしまっただけです」
「む、虚しい……?」
「はい。指導係の際、僕が君の書類を訂正してきた時間はなんだったのか、と……」
「なっ。なんだそれ。どういう意味だよ」
「こんなにまともなものが作れるならどうして会社に居た時からこれが出来なかったのか、と言っているんです。最初からこの程度のものを作ってくれていたら、これまでの修正時間が半分以下で済みましたよ……」
「なっ……」
 
 はあぁ、と先程以上の溜息をついて、僕は書類に改めて目を通します。確かに粗のある部分は目立ちますし、訂正したい箇所もありますが、以前とは比べ物にならない出来でした。この企画が始まってから真野君の変化は感じていましたが、形になるものを提出されて如実にそれを実感した印象です。そこで真野君もようやく僕が評価していることに気付いたのか、食って掛かるように大声を上げました。
 
「おい多野っ、まともなモンって思ったんならそう言えよ。つうか褒めろ!」
「はぁ……?褒める……?誰が褒めますか。以前の行いを知っていたら逆立ちしたって真野君を褒める気にはなれませんよ」
「クッソ……じゃあどうしたら褒めんだよッ」
「褒める……。……そうですね。この企画が成功して、マニュアルが無事に発行され、安定した売上が出たら……でしょうか」
「いや売上って……どんだけ先見据えてんだよ。完全に褒める気ねぇじゃねぇか」
「今の真野君を褒めるにはその程度長い視点が必要、と言っているだけですよ。無茶な目標ではないでしょう?」
「じゃあ、それクリアしたら褒めんだな?」
「まぁ……そう、ですね」
「分かった。忘れんじゃねぇぞっ」
「……」
 
 やけに真剣な表情で言う真野君に、僕は少しだけ驚きます。まさか真野君がここまでこの話題に乗ってくるとは思っていませんでしたから。そんなに真野君は僕に褒められたいんでしょうか?……いえ、どうせ売り言葉に買い言葉の勢い。我に返れば僕に褒められた所でどうということもない、と真野君も気付くでしょう。
 
「それで?先方にはこの概要をもう伝えたんですか?」
「一応。本資料じゃなくてまとめた文章で、ざっくりな」
「一応……ざっくり……丼勘定で適当なのは君の悪い所です。要点を教えてください」
「う……だからその指導係モードやめろって……」
「これが僕のデフォルトです。特別にファイルはお返ししますから。はいどうぞ」
「ったく……」
 
 と参った様子で頭を掻きながら、差し出したファイルを受け取った真野君はすぐに説明を始めました。
 
「えー……と。内容は企画書通り架空のメスイキマニュアルレポートに順序やら手順やらテクニックやらを差し込む形。ページは100P弱、文は多野のドスケベレポート基準で行くことにした」
「は?しょ、正気ですか。あんな頭の悪い文章が基準……?」
「こういうのはマニュアルであると同時にオカズでもあるんだよ。スケベマニュアルだぞ、まずシコれなくてどうすんだ」
「しっ。……な、成程。「実用」というのはそういう意味も……えっ。ま、まさか僕のレポートをそのまま載せるわけではないですよね?僕、あれに文責なんて持ちたくありませんよ」
「文章は本業に任せるつもりだし、そっちの手配も書籍部の仕事だしな。流石に作家がサンプルそのまま載せるってことはないだろ」
「……それは安心しました。もう担当の方は決まっているんですか?今回はイラストなどもつけるようですが……」
「どっちもまだみたいだな。なんか一応要望も聞いてくれるみたいだから後で浜松に何人かピックアップして貰う予定だ。あいつ、2次元強いしな」
「確かに人気の方ならそのファンも購買層として見込めますね。イラストがあれば視覚的にも分かりやすいですし」
「向こうに詳細な概要と資料を送る〆切は月末。資料は内容に合わせたこの辺と、この辺中心だな。許可取り必要っぽいのはこの辺」
「月末ですか。まだ3週間弱ありますが……纏められます?」
「そりゃそこがケツなんだからやるしかねぇだろ」
「やる気があるなら何よりです。そうですね、資料集めは僕のほうでも出来る範囲でやっておきますよ。可能なら許可取りも行っておきます」
「お、おう」
「? なんですか?驚いた顔をして」
「いや、別に……」
「?」
 
 やけに口を濁す真野君は不可解でしたが、進展があったのは確かです。ひとまず僕達の仕事は概要と資料のまとめ及び提出、と言った所でしょうか。近々のスケジュールが出て、やっと手探りだった企画も始まりが見えた気分です。
 
「……そうだ。マニュアルの実施や指導はどうなるんですか?」
「そりゃ継続するに決まってんだろ。まだ半分も行ってねぇんだから」
「は、半分も。性行為まで終わっているのに……?」
「チンポ突っ込んでから本番だからな。ってなわけで続きヤんぞ♡」
「えっ、まだするんですか……!?あっ、真野君っ♡んっ♡んぅッ♡」
「あーくっそ、多野っ、マジ抱き心地良すぎだろ……ッ♡ケツ揉み止めらんね……ッ♡」
「ん、ぉ゛♡だめ♡まのくん♡おしり揉むの、だめぇッ♡」
 
 
 
 ・
 ・
 ・
 
 
 
「ふぅ……ッ♡」
 
 今後の方針を固めた後もたくさんの「指導」を受け、帰宅後。夕食と入浴を終え、僕はやっと一息ついて机に向かっていました。今は実家を出て一人暮らし。小ぢんまりとしたワンルームには僕の姿しかありません。以前は仕事の都合で遅くまで会社に残ることも多く、この部屋には寝に帰っているようなものでしたが、今回の企画を命じられてからは大分帰宅時間も早くなりました。異動になってからは真野君の指導が主でしたからね。
 しかしようやく書籍部の方とも連絡がとれ、今後の見通しも立ったので、そちらの作業も増えてくるでしょう。ま、真野君はまだまだ指導が続くと言っていましたが……っ♡
 どちらにせよ企画の責任者は真野君ですし、今日の提出資料や説明も一応は及第点でしたから、継続して指示に従っていても問題はないでしょう。僕はそう結論づけ、ペンを取ります。
 そうです。例のレポートの、作成です……っ♡
 
『×月××日
 マニュアルご指導25日め♡』
 
 レポートは「ド下品全振りのアッタマ悪いもの」であるべし、という真野君の指示が出てから、僕はレポートをすべてこの形式で制作しています。正直僕自身はいまだにどうかと思っていますが、アダルト方面に大変精通している真野君から「これが顧客のニーズ」だと言われると、それはそれで納得出来る部分もあるからです。実際、僕が真野君……いえ、その顧客を意識して書いたレポートは大変好評でしたし、マニュアル自体も結果的にその文を参照するようですからね。そのため僕は渋々、大変仕方なく、こんな頭の悪い文章でレポートを書いている、というわけです。べ、別に、この書式だと真野君が毎回驚くほど喜んで興奮するから、という理由ではありませんからね……ええ、決して。
 
『今日は真野くんから主にキスハメのご指導をしていただきました♡勿論キス手マン手コキもセットです♡まゆ、また真野くんのおちんちんを夢中で扱いて、すっごくドキドキして、すっごく興奮しちゃってました♡当然、真野くんにもそれを見透かされていて……♡いっぱい叱られながら、手マンで数え切れないくらいアクメしちゃいました……っ♡』
「っ……♡」
 
 いつものように手書きで文章を書いてゆきますが、やはりこうして自身の文章を見ると羞恥が襲ってきます。普段の自分では、決して書かないような文体ですから。子会社ではなく家でこれを書く理由は複数ありますが、なによりはこれを書いている間、大変な気恥ずかしさに襲われるからです。最初に書いた内容の時点でかなり誇張した表現を使ってしまったこともあり、同じレベルに内容を合わせるため、正直、相当理性を飛ばして書いている状態です……。
 
『手で触っても真野くんのおちんちんは硬くてあつくて♡触っているだけでもすごくおまんこがキュンキュンして、今日も全身でずうっと真野くんにメス媚び状態です♡まゆ、ずうっと真野くんに媚びてて恥ずかしい……っ♡』
 
 も、勿論レポートですから恥ずかしいことを理由に虚偽の内容を書いてはいけないので、僕は指導時感じた感覚を、「まゆ」として表現していきます。僕が恥ずかしいながらもなんとかこのレポートを書けているのは、これを「多野繭人」ではなく「まゆ」として書いているからなのかもしれません。
 このまゆという表現は浜松君が僕を「まゆゆ」と呼ぶ呼称を参考にしたものです。どうせ真野君のことです、こうした一人称を喜ぶ傾向にあると思っていましたから。(実際、真野君が最も食いついた部分もここでしたしね)しかし流石にそのまま「まゆゆ」と使うのは盗用のように感じましたし、真野君も浜松君を思い出してしまうと思ったので、自分の名前の一部をそのまま使用する形にしました。幼い頃は、実際に自分のことをそう呼んでいた時期も、ありましたし……。
 
『でも今日も真野くんがまゆの手で射精をしてくれて、すっごく嬉しくて……っ♡その後のキスハメ指導でも何度もV字脚ピンして、スケベアクメがとまりませんでした……っ♡また家で真野くんのおちんちんのこと、たくさん思い出しちゃいそうです……っ♡♡♡真野くん♡本日もご指導ありがとうございました♡ ♡まゆと♡』
「はぁ♡ふぅ……ッ♡」
 
 ハートが乱舞する文章を書き終え、僕は深く息をつきます。レポートを書くのはそう長い時間ではありませんが、書き終わるといつも、身体が汗ばんで火照ってしまいます。そして下腹部を見れば、また勃起している性器……っ♡僕はペンを置くと、レポートを鞄の中に仕舞い、ふぅふぅと息を吐きながら服を脱いで全裸になり、すぐにベッドへ移動します。
 レポートがこの形式になってから、僕はレポート記入後、大変な興奮状態を催すようになってしまいました。以前は朝、出社前にレポートを記入していたのですが、朝からこんな状態になってしまっては出勤もままなりません。そのため、こうして夜の内にレポートを書き終えるようになったのです。そしてこれから、指導時から続けている僕の「復習」と「予習」の時間……っ♡はい♡そ、そうです♡今日の真野君の指導を反復して行う、アナルオナニー、です……っ♡♡♡
 
「あふっ♡ふぅっ♡ふぅ、ぅ゛……ッ♡♡♡」
 
 僕はベッドに寝そべると、ベッドサイドに置いていた電動バイブを手に取ります。これは指導初期に真野君から提供された自慰の道具で、提供された当時から継続して使用しているものです。指導が始まってから僕は毎日欠かさず、このバイブで入念な「復習」と「予習」を行っています。真野君の指導が始まってからというもの、慣れない快感に身体の疼きが帰ってからも治まらない状態でしたが、このレポートを書くようになってから更にそれが加速してしまって……っ♡レポートを書き終えたらすぐに自慰をするのが日課になってしまいました……っ♡今日も丁寧にローションをバイブに馴染ませてから、ゆっくりと、アナルへ挿入……ッ♡
 
「んッ、お゛♡」
 
 挿入しただけで、声が漏れてしまいます。びくんと腰が揺れますが、性器には帰宅時からスキンをつけているので、万が一不用意に射精をしても汚す心配はありません……ッ♡僕は奥までバイブを押し込めると、スイッチを入れてうつ伏せに姿勢を変え、愛用している抱き枕を抱き締めるように抱えます。
 
「ぉ゛♡お゛ッ♡ぉお゛~……ッ♡♡♡」
 
 僕が気に入っているのは弱の振動でアナルを刺激し続けることです。僕は微弱な継続的刺激──通称「甘イキ」にとても弱い体質です。僕の身体は敏感なのか、弱い刺激が蓄積するとそれが波を打つように全身に広がって、絶頂していないのにアクメのような強さまで快感が高まってしまうのです。真野君も既にそんな僕の体質を知っていて、性行為をする時は必ず、そうした刺激で僕をしつこく責め立ててきます。後背位でのスローピストン。うつ伏せでの後背位挿入維持。そして最近は、延々舌を絡めて吸うキスハメ……っ♡僕が感じるそれらを駆使して、僕が甘イキの限界の末本気アクメする所を、愉しそうに眺めていますから……ッ♡
 
「んッ、お゛♡ぉ゛ッ♡お゛ッ♡」
 
 そして悔しいことに僕も、その快感が、忘れられなくて……っ♡♡♡
 ですからこうしてひとりで予習と復習をする時は、必ず30分はこのやり方でアナルを刺激し続けます。色々なやり方を試して、これが一番、真野君が与える快感に近いと分かったので……っ♡うつ伏せになって、弱い刺激で延々バイブから責められる感覚を、抱き枕を脚までがっしりと抱え込んでガニ股で堪能する時間……っ♡真野君だったら時折不用意に強い刺激を与えてきたり、耳元で意地悪な言葉を言ってきたりする、と想像すると、どんどん快感が強くなってきます。も、勿論、真野君のおちんちんを思い浮かべるのも、忘れません……ッ♡
 
「ま♡まのぐん♡まゆ♡まのくんの、おちんちん、想像、してっ♡バイブで甘イキおしりほじ、してまひゅッ♡♡♡」
 
 僕は枕に顔を埋めて、今日も真野君の性器を触った右手を口に押しつけながら、夢中になって叫びます。ひとりで自慰をする時だけ、そしてレポートを書いたあとだけ、僕はレポートにある「まゆ」になりきって自慰をします。媚びた態度を一切隠さない、ドスケベでいやらしいまゆになって、下品で開放的なアナルオナニーに耽ける。それが、気持ちよくてたまらないのです。誰にも言えない、僕だけの秘密……ッ♡♡♡
 
「んぉ゛♡らめ♡これ、らめ♡ぁふっ♡」
 
 右手は綺麗に洗った筈なのに、匂いを嗅ぐだけで昼間触れた真野君の性器を思い返してしまいます。大きくて、硬くて、太くて、雄を主張する真野君のおちんちん……っ♡レポートに書いた通り、僕はまゆになって全身をメス媚びさせながら、真野君と性器を想像して、下腹部をきゅんきゅんと疼かせます。
 
「ぉ゛♡まの、くんッ♡おちんちんっ♡ぉ゛♡お゛♡ぉお゛ッ♡」
 
 ぁ♡まゆ♡どすけべあなにーしてる♡手コキした右手の匂い嗅いで♡まのくんのおちんちん思い返して♡夢中でおしりほじしてる♡まのくんいないのに♡ひとりだけなのに♡まのくんのおちんちんほしぃ♡ほしぃ♡って♡ゴムつきおちんちんぷるぷるさせて♡バイブおまんこふりふりして♡ここにいないまのくんに♡媚び媚びメスおねだりしちゃうっ♡まのくん♡まのくんっ♡まの、くん……ッ♡♡♡
 
「ぃ、イグ♡まゆ、イグぅ゛♡まのくんっ♡まゆ♡まの゛くんの、おちんちん、でぇ♡んッお゛♡ぉ゛♡ぉお゛~……ッ!♡♡♡」
 
 僕はまゆになりきった妄想の興奮と倒錯で、すぐに絶頂を迎えました。ずくずくとアナルの内側から下腹部から広がっていく快感を、脚をぴぃん♡と伸ばして最大限に受け止めます。きゅうっと強張る身体から溶けていくアクメと、びゅくびゅくとスキンへ吐き出される精液……ッ♡スキン越しでも抱き枕に擦れるそれが気持ちよくて、僕は抱き枕を抱え直すと、何度もへこへこと性器をそこに押しつけてしまいますっ♡
 
「ぁ゛ふ♡あふッ♡ん゛、ふ♡んぉ゛……ッ!♡♡♡」
 
 そのまま連続で追いアクメ……ッ♡ガクガクと身体を揺らして、脚を伸ばしたまま、お尻を突き上げてオーガズムに浸ります……ッ♡あふ♡ふっ♡きもちぃ♡きもち、ぃ♡まゆでするおしりほじ♡やっぱりっ♡ぜんぜん、ちがうっ♡まのくんに媚び媚びで♡全力でどすけべするまゆあなにぃっ♡やっぱりっ♡きもち、よしゅぎるぅ゛……ッ♡♡♡
 
「ん、ぉ゛♡まのくん゛……ッ♡ぁふ……ッ♡はふぅ゛……ッ♡」
 
 まるで真野君をそうするように枕をぎゅっと抱き締めて、僕は右手を唇で吸い、チロチロと舌で舐めてゆきます。そしてこの手で握った真野君の性器を想像して、浜松君が言っていた淫語を思い浮かべます。
 今まで人生で一度も扱ったことのなかった淫語は、真野君からの指導を受けて、多少は馴れてきたように思います。しかし元々使っていた男性器の単語だけは「それで燃える」と判定を受け、真野君の指導を受けることがなく今も「おちんちん」と呼んでいるままです。ですが以前浜松君との会話でその単語を聞いてから、そして真野君もその単語が好きだと知ってから、僕はいつかそれもきちんと使いこなせるようになれたら、と密かに思っていました。僕がアダルトのこともきちんと「努力」して「勉強」していることを、真野君にもいつかは知ってほしいですから……っ♡
 
「は♡はふ♡おち……っ♡ん、んぉ゛♡ぁ、らめっ♡ぃ、いえない……っ♡は♡はずか、しぃ……っ♡♡♡」
 
 ですが、受動的に言わされるのではなく能動的に言わなければならない淫語はとても羞恥が伴うものだと、僕は思い知りました。あまりに恥ずかしくて、それを言おうとするだけで甘イキが襲ってきてしまう始末です……っ♡
 今の僕は「まゆ」なのだから恥ずかしさも忘れられる筈なのに、どうしてもそれだけはひとりでも言う勇気が出ません。も、もしここに真野君が居たら、こんな僕の感情も見透かして、無理矢理にでも「言え♡」と命令してくれる筈なのに……ッ♡♡♡
 
「ぁふ♡まのく♡まゆ♡だめな子で♡ごめんな、ひゃい……ッ♡♡♡」
 
 僕はぎゅううっと抱き枕を抱き締めて、行き場のない思いを呟きます。
 は♡はやく♡まゆ♡ちゃんと♡おちんぽ♡って言えるように、なりたい……っ♡♡♡
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