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二章 ハーレムルート

シリクレッチ…スティーヴン

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「はぁ、漸く俺の番かよ…」

シリクレッチ様と僕は別々にお風呂に入った。
お互いバスローブ姿でシリクレッチ様は僕が上がるのをソファに座って待っていた。

僕にとっては毎日だけど、皆にとっては順番だよね…。
淋しいって思ってくれたのかな?そうだと嬉しい。

あっ…男だから身体が苦しかったのかな?

「…辛かった?」

「あぁ…あんな服見せられて、すぐ抱きたいのに三日も耐えたんだぜ?」

ちゃんと「待て」してくれるんだよね。

「…ぅん」

「あの服、着て。」

「…はぃ」

だよね…。
ソファにふんぞり返って座る姿を見ると怒ってるように見える…きっと我慢しすぎて不機嫌なのかな?

逆らうことなくクローゼットに向かい本を抱きしめた。
シリクレッチ様を確認してもこちらを見ないのは着替えの瞬間には興味ないのかも…それは…少し悲しく思ったりもした。

僕は一応背中を向けながらベッドに座り本を読んだ。
エッチな服になり緊張しつつもどこか期待して振り返った。

…シリクレッチ様はやっぱり僕に興味がないみたい。

本に書いてあった通り、既にマンネリなのかも…でもなんだか、マンネリ以上に僕に興味が完全にないように見える。
悲しみに立ち上がれないでいるとシリクレッチ様が僕の前に跪き、片足を取られ足の甲にキスをされた。

「シリクレッチ様?」

足の甲から沢山キスをされ場所が上がってきて、スカートの隙間が気になり押さえていた。
太もも辺りにくると、もう片方の足へと代わり同じようにキスされていく。
足が開かないように気を付けていたがシリクレッチ様の身体が入り込み大きく開かれていく。

手で必死に隠す僕と足の内側にキスしていくシリクレッチ様。

スカートは既に腰まで捲れ上がり僕はエッチなパンツでは隠しきれないのを手で隠した。

「この服…凄いな…」

「………。」

この服が凄いのは皆の反応でわかった。 

できるならしないでいたい…。

「普段と違うと色々試したくなるよな…。」

「へっ?」

シリクレッチ様は恐ろしいことを言い出した…満面の笑みで…。

「フィンコック様」

「へっ?」

「それよりご主人様って呼んだ方がいいか?」

「えっ?」

これってそういう服じゃないんだけどな…。

「フィンコック…手…退けて。」

「………。」

「ふっ。ご主人様、もっと気持ちよくなりたかったら私に差し出してください。」

丁寧な言葉とは裏腹に鋭い目のシリクレッチ様…必死に隠している手の甲をトントンとされた。
僕は逆らえず、手を…退け…差し出してしまった。
シリクレッチ様は足の間に沈んでいきパンツ越しに僕のを舐めていく。
足を開かれM字になるよう誘導され必死に隠していたパンツを晒している。

「ご主人様に似合いの姿ですね。」

こんなエッチな格好が僕に?
エッチでイケナイ僕に似合いの格好…。

シリクレッチ様にひたすら舐められ座ってるのも耐えられず倒れてしまった。エッチでイケナイ子なんだと認めれば凄く気持ち良くて、何度イッても終わることがなくパンツはドロドロだった。
どんなにドロドロになっても脱がせてくれず、シリクレッチ様の口が胸に移動していくと僕のモノは完全に放置された。
紐を緩められ胸が出るように布を捲られて縛り直された。
きつく縛られ胸に紐が食い込んでいく…。
苦しくて紐から逃れた胸の突起をシリクレッチ様に噛まれながら引っ張られた後には優しく舐められる。
痛みの後に甘い刺激を与えられる気持ち良さに言い訳が出来ないほどハマってしまい僕は変態だと認めるしかない。

シリクレッチ様は自身のを取り出して僕に擦り付けるのに入れてくれない。
欲しくて欲しくて仕方がない僕はシリクレッチ様のを捕まえて僕の入り口に教えてあげて、紐をずらしシリクレッチ様のを招き入れると漸く奥に進んでくれた。

「ご主人様はこれが好きなんですか?」

何度も何度も行ったりきたりして気持ちいい。

「んっ、好きっ…もっとして…奥…欲しいっ」

言葉にすればシリクレッチは僕の願い通りに奥まで来てくれる。
その事しか考えられなくなった時、急に動きを止められシリクレッチ様は自身のバスローブを解いた。
僕だけ裸より二人で裸のが好きだから紐を解いてくれたのが嬉しかった…のに、いつの間にか視界が塞がれバスローブの紐で目隠しされていた。

「取ってはいけませんよ?取ったら気持ち良いのは終わりです。」

「………。」

気持ちいいの終わり?
やだっ。

「返事は?」

「…はぃ」

ご主人様って言われてるのに僕に主導権はなく、返事をさせられてしまったので両手は自由でも目隠しを取ることが出来なかった。
それからは激しく突かれ胸も舐められ吸われ続け、視界を奪われより敏感になった僕はシーツを握りしめながら快感に従った。

「はぁはぁはぁ…俺のだ。」

「ふぇっ?」

「これが私のです、ちゃんと覚えてください?」

「…ぅんっ」

僕を今、気持ち良くしてくれているのはシリクレッチ様だ。

「んっんっんっんシリクレッチさまの…気持ちいいよっ。」

快感を離したくなくてシリクレッチ様の背中に手を回した。

「もっと…呼んでください。」

「…シリクレッチさまぁんっんっ」

もっと…もっと…して。

「スティーヴン」

「んっ…す…てぃーう゛んさま?」

「スティーヴンです」

「ス…ティーヴン?」

「えぇ。」

「スティーヴン…あんっんすっスティーヴンっんっんっんぁっん…もっと…あんっ止めちゃだめぇー。」

スティーヴンと呼べば僕の望みの刺激が貰える。
パブロフの犬みたいに彼の名前を呼び続けた。

「…くっ…ご主人様の仰せのままに。」

「んっんっんキス…キスしてぇ…スティーヴン…スティーヴン…」

お願い…命令すれば唇が重なり舌が僕の中に…絡め取るように舌を巻き付かせた。
今日僕は願いを叶える魔法の呪文を手にいれた。

んふふ「スティーヴン」大好き。
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