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一章 純愛…ルート
最近のシャルマン フィンコックという人物
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試験結果発表で三十八位にシャルマン フィンコックの名前があった。
「あのフィンコックが三十八位とか嘘だろ?」
「いつも百位にも入って無かったよな?」
「あぁ、どんな手を使ったんだか。」
「中身はどうあれ、公爵家だしな。」
「最近大人しかったと思えば、これかよ。」
「そんな簡単に変わんねぇか…。」
フィンコックの試験結果に納得いかないものは、当人が居なくなった後に口を開きだした。
「バーナード、一年の頃フィンコックとペアになったこと有ったよな?」
「あっあぁ。」
「どうだったんだよ?」
「ぇえ?」
「キスはイヤ、エッチは拒否に門前払いが有名で相手は王子しか認めない高飛車なフィンコックが今では伯爵家に骨抜きらしいな。」
「…あぁ。」
「実際どうだったんだ?本当に拒否されてたのかよ?」
「俺の…時は………。」
「遠目から見ても快楽に弱い体質だよな。キスだけであの顔は反則、無反応でつまんねぇって言った奴はただの腹いせじゃねぇの?」
バーナードの答えを待つ前に会話が続く。
「かもな、今のフィンコックなら試してみたいわ…」
下品な会話が行われたいるなか、バーナードだけが複雑な思いだった。
バーナード ニルアドミラリ。
俺は侯爵家で過去にフィンコックとペアを組んだことがある。
ペア初日の授業でもフィンコックと目を会わせることは無く、二人きりの時も嫌々で全く感じている素振りは無かった。
俺といても視線はいつも王子を追っていた。
俺にだけでなく他の奴にも同じ態度だったので、なんとも思わなかった。
いやっ少しは傷ついていた。
俺を見ること無く判断されたからだ。
俺は…噂を信じること無くフィンコックと接していたつもりだった。
それなのにフィンコックは…。
最近のフィンコックは誰が見ても別人だ。
ペアを部屋に入れる事さえ拒絶する事もあったというのに、彼は泊めたんだな…。
俺の時はキスは必要ないと断られた事が有ったが、今では人目があっても気にしない程彼には求めていた。
薬の反応授業でも自ら彼を求めていた。
例え薬の反応で誘うような行動をしたとしても、フィンコックは「前みたいに」と言っていた。
以前から彼にはキスを許していた事を知る。
他の奴でも、と問えば「ヤダ、ライアン様が良いっ」過去のペアについて聞けば「僕はっライアン様しか知らないっ知りたく…ないよ」と…その言葉は衝撃だった。
王子以外誰にも興味を持たない人間だと思っていたのに…。
…俺の事は覚えていないのか?
ペアの時、数回は断られた事も有ったが他のペアの奴よりは断然多かったと自慢でもあった。
フィンコックも俺の事は受け入れていると思っていた。
王子の代わりにはなれなくても王子がフィンコックを選ぶことはないと決めつけ、公爵家のフィンコックに釣り合う人間で拒絶が薄いのは俺だけだった。
きっと、フィンコックと再びペアを組まされることも有るかもしれないと何処か期待していた。
フィンコックは以前伯爵家の奴とペアを組んだ時は、部屋にも入れる事はなかったと聞いた。
爵位で人を決めつけるのはよくないが、そういう人間もいていいと思っていた。
フィンコックはそれが許される人間だと…。
今のペアの伯爵家の彼は寡黙な男という印象だった。
辺境の騎士であり貴族特有の情報に流される人間にも見えず、難点を言えば何を考えているのかわからない節はあった。
どうせ彼も一度は行為があっても、その後は拒絶されるだろうと気にしなかった。
なのに彼は何度もフィンコックの部屋を訪れ、俺も許されることがなかった「泊まり」と「キス」をしていた。
彼と俺は何が違ったんだ?
彼とのペアの後にはフィンコックは念願の王子とペアになった。
きっと彼といるフィンコックを見た教師が、今のフィンコックならと王子のペアを許可したのだろう。
でなければ、公爵令息のフィンコックは既に王子のペアになっていておかしくなかった。
漸く王子とペアになったというのに、フィンコックはペアを交代した。
あの伯爵家の男のために…。
一年以上も王子とペアになることだけを考えていた人間が、新たな男のためにあっさりと自分の思いを捨てた。
その事実は瞬く間に広まった。
信じられず、ペア顔合わせの時にも自身のペアよりも気になってしまった。
クッキーの食べさせあいに紅茶の口移し…あんなのフィンコックじゃない。
フィンコックは誰にでも冷酷で特別扱いしない、一定の距離があり触れるのは最低限のはずだった。
それを守っていたから、俺の事を少なからず受け入れたんじゃないのか?
そんなに……彼がいいのか?
その後も二人がキスしているのを目撃されていた。
信じられないことに、どれもフィンコックから求めていたと聞く。
王子を忘れられる程の魅力が伯爵家の彼にはあった…。
噂で人を決めつけていたのは俺の方だったのかもしれない。
なぁ…フィンコックに何したんだ?
どうしたら俺が選ばれた?
「あのフィンコックが三十八位とか嘘だろ?」
「いつも百位にも入って無かったよな?」
「あぁ、どんな手を使ったんだか。」
「中身はどうあれ、公爵家だしな。」
「最近大人しかったと思えば、これかよ。」
「そんな簡単に変わんねぇか…。」
フィンコックの試験結果に納得いかないものは、当人が居なくなった後に口を開きだした。
「バーナード、一年の頃フィンコックとペアになったこと有ったよな?」
「あっあぁ。」
「どうだったんだよ?」
「ぇえ?」
「キスはイヤ、エッチは拒否に門前払いが有名で相手は王子しか認めない高飛車なフィンコックが今では伯爵家に骨抜きらしいな。」
「…あぁ。」
「実際どうだったんだ?本当に拒否されてたのかよ?」
「俺の…時は………。」
「遠目から見ても快楽に弱い体質だよな。キスだけであの顔は反則、無反応でつまんねぇって言った奴はただの腹いせじゃねぇの?」
バーナードの答えを待つ前に会話が続く。
「かもな、今のフィンコックなら試してみたいわ…」
下品な会話が行われたいるなか、バーナードだけが複雑な思いだった。
バーナード ニルアドミラリ。
俺は侯爵家で過去にフィンコックとペアを組んだことがある。
ペア初日の授業でもフィンコックと目を会わせることは無く、二人きりの時も嫌々で全く感じている素振りは無かった。
俺といても視線はいつも王子を追っていた。
俺にだけでなく他の奴にも同じ態度だったので、なんとも思わなかった。
いやっ少しは傷ついていた。
俺を見ること無く判断されたからだ。
俺は…噂を信じること無くフィンコックと接していたつもりだった。
それなのにフィンコックは…。
最近のフィンコックは誰が見ても別人だ。
ペアを部屋に入れる事さえ拒絶する事もあったというのに、彼は泊めたんだな…。
俺の時はキスは必要ないと断られた事が有ったが、今では人目があっても気にしない程彼には求めていた。
薬の反応授業でも自ら彼を求めていた。
例え薬の反応で誘うような行動をしたとしても、フィンコックは「前みたいに」と言っていた。
以前から彼にはキスを許していた事を知る。
他の奴でも、と問えば「ヤダ、ライアン様が良いっ」過去のペアについて聞けば「僕はっライアン様しか知らないっ知りたく…ないよ」と…その言葉は衝撃だった。
王子以外誰にも興味を持たない人間だと思っていたのに…。
…俺の事は覚えていないのか?
ペアの時、数回は断られた事も有ったが他のペアの奴よりは断然多かったと自慢でもあった。
フィンコックも俺の事は受け入れていると思っていた。
王子の代わりにはなれなくても王子がフィンコックを選ぶことはないと決めつけ、公爵家のフィンコックに釣り合う人間で拒絶が薄いのは俺だけだった。
きっと、フィンコックと再びペアを組まされることも有るかもしれないと何処か期待していた。
フィンコックは以前伯爵家の奴とペアを組んだ時は、部屋にも入れる事はなかったと聞いた。
爵位で人を決めつけるのはよくないが、そういう人間もいていいと思っていた。
フィンコックはそれが許される人間だと…。
今のペアの伯爵家の彼は寡黙な男という印象だった。
辺境の騎士であり貴族特有の情報に流される人間にも見えず、難点を言えば何を考えているのかわからない節はあった。
どうせ彼も一度は行為があっても、その後は拒絶されるだろうと気にしなかった。
なのに彼は何度もフィンコックの部屋を訪れ、俺も許されることがなかった「泊まり」と「キス」をしていた。
彼と俺は何が違ったんだ?
彼とのペアの後にはフィンコックは念願の王子とペアになった。
きっと彼といるフィンコックを見た教師が、今のフィンコックならと王子のペアを許可したのだろう。
でなければ、公爵令息のフィンコックは既に王子のペアになっていておかしくなかった。
漸く王子とペアになったというのに、フィンコックはペアを交代した。
あの伯爵家の男のために…。
一年以上も王子とペアになることだけを考えていた人間が、新たな男のためにあっさりと自分の思いを捨てた。
その事実は瞬く間に広まった。
信じられず、ペア顔合わせの時にも自身のペアよりも気になってしまった。
クッキーの食べさせあいに紅茶の口移し…あんなのフィンコックじゃない。
フィンコックは誰にでも冷酷で特別扱いしない、一定の距離があり触れるのは最低限のはずだった。
それを守っていたから、俺の事を少なからず受け入れたんじゃないのか?
そんなに……彼がいいのか?
その後も二人がキスしているのを目撃されていた。
信じられないことに、どれもフィンコックから求めていたと聞く。
王子を忘れられる程の魅力が伯爵家の彼にはあった…。
噂で人を決めつけていたのは俺の方だったのかもしれない。
なぁ…フィンコックに何したんだ?
どうしたら俺が選ばれた?
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