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12の扉 狭間

独自のビートを 打ち鳴らせ

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「なに、また楽しそうな事を始めたんだって?」

「 うぅっ まあ、? そう ですね。」

 パクリとパンを 一口頬張ってから。

そう 優しく微笑む薄茶の瞳に頷いて
発信源その主」である 向こうのテーブルの鮮やかな色を キロリと見る。


 どうやら あの色極彩色
「私が旗を持ち ホールを回っている様子」、それを報告したのだろう。

興味深そうにこちらを見る本部長の眼鏡と
後ろ姿だが「見てる」事がわかるあの二人はしかし
 今日もなにやら あれこれと
忙しそうだ けれど。


「いや、でもね?君は真面目過ぎるきらいもあるから、元気にそうしてくれていた方がいいよ。」

「   ですね?」

 なにか。

心配を掛けていたのかと チロリと上目遣いをしてみたけれど
イストリアは私が無意識に悩んでいるのがわかっていたのだろう。

 そう 「待っている 間」
それは 極力「意識せぬ様」、在ったつもりだけれど
 それは勿論「つもり」で。

勘の鋭い人ならば 分かる筈なのだ。

 「私の様子が なんとなく違う」
そのくらいの付き合いの深みは 私達の間に存在していて
 それが なんとなく沁みてきて。

つい、嬉しくなって笑い
それを見てまた安堵する薄茶の瞳を見て 私もほっこりする。


「ま、なにしろ。自分のペースでね。」

「 はい。 いつもありがとうございます 。」

「なぁに。こちらも助かってるんだ。君は居てくれるだけで。いいのだから。」

「    」

 その 暖かい言葉を また胸にそっと仕舞って。

隣のテーブルへ移動した後ろ姿を見ながら 残りのお茶を
 ゆっくりと啜って いた。












「     ふぅ 。」



    くるくる

   くるくると 私と共に 

 「光の軌道」を 描きながら

    「回転」「軌跡」「軌道」を描く みんなスピリット


 それは「光達」や「星達」
その「すべて」であり「光の網」、もっと言えば「私の光の絨毯で 回転し 行進するみんなの楽し気な様子」だ。


 「先ずは 定着させることから」
その自分のいつもの流れに従い 青のホールへ入った私はとりあえず。

 ただ ボーっと座って。

「私が 振らなくとも なんとなく隊列を組んであるみんなスピリット達

それを見ながら のんびりとした食後を過ごして いた。



「   ふぅむ 。」

  
   幾つもの「次元」が
  今 同時展開してある 私の「なかみ」

それは元から「そう」だけれども
 その「範囲」「高さ」「質」は 拡がりを見せ
今「メインで提示されてある」のは 紫紺の中を渦巻く星々の様子だ。


 その 中で
それぞれのは「自転をしながら軌道を描いて ある」。


 その それぞれ独特の リズム

     持ち味

          個性


 それは「生命」の「生きる」とは違うけれどしかし
 すべてが独自の個を持ち

  全体の 美しいバランスの中 

 「自分の位置で」
  「そう 在る」のが わかる 。
 


「  ふむ。」


 それはやはり「地球」と同じで。

その それぞれの「回転数」「角度」「ペース」「様相」は違えど
 「」は「なかますべて

 それを示している「なかみの図」は私の理想を反映する様で 
自分で観ていて感心してしまうのだ。


「  そうね。 これがきっと。 「拡がる」と いうこと。」

 そんな風に 
      呟きながらも 思うこと



   「私の なんでもありが 拡がること」


 「  無限」


     「超えた 先」


    「これまでにない 共同」


  「より美しく創れる」。


      「光の創世神話」。



「   ふうむ 、 やはり。」

拡大した 「自分の中の空間」
 「紫紺」「青紫」「光の虚空」、その重なりとハーモニーが楽しくて

 「やはり これなんだ」と 思う響く
  私のハート

実際「なにも」「見えない」「ない」けれども
「わかる」、その「感覚の不思議」。


「  ぶっちゃけ 実際。 どこが なにが、って 全然わかんないもんな?」

 それは「理由はない」から そうとも言えて
しかし
「私の理由」はきちんと あって。

   「私が私であるが故」
  それがすべての理由で ある。


「 ふむ? もうちょっと「上がれば」。 また、もっと その「理由繋がり」も 視えるかな?」

  それも そうなんだろう。


だから
 一見 「えっ」と 思う様な ことでも
  なんでも
 「気になる」「惹かれる」それを「やって在れば」。


「   ふむ。 「視えて くる」。」

「そう 思って」
素直に「そう する」から
「成る」、それはやはり 私の真理なのだ。





「    ♪  」

そうしてまた 立ち上がって。

 鼻歌を 歌いながら歩き
「今 実際」、御旗をエアーで持ちながら 
 「なかで」、また星達と
 「ここで」実際にスピリット達と。

 重なり合いながら 共に 
  ズンズンと進んで ゆく。



  あお と  紫紺


    爽やかな光と

          深淵の虚空

 「光の密度の共演」

   その「高さは違えど いろは同じ」

 その「様相」「デザイン」
  「自然と 組み上がるみんなの並び」

それを「抱える内包するわたし」
 その「図」が自分の中へ拡大され 展開し

 「こう なってたんだ」
  「成る程?」

  「これは 見たいね」

    「もっと 重ねれば?」

 「もっと 繊細に」
          「微細に」

   「いろんな いろ を」

  
  「重ね」
        「歌わせ」

  
     「その で すら」


  「予想出来ない ハーモニー」


   「の ビート」


    「唯一無二のすべてに蔓延る リズム」 


 それが 「できる」「なる」「やる」のもわかって


「 それが 「観たい」の かも。」

 そう ピタリと嵌る。


 そうして
 「ならばできる」が 発動し
その「私が私である所以」そこがまたピタリとその背にくっ付いて
 「形に 成る」「光が 貯まれば満ちれば

 それが わかるんだ。


この「感覚」
 これまでよりも 感じる「直接感」

 その「新しい感覚チカラ」を 真ん中で
  感じながら。

なんだか
 じっと
 ずっと
 胸に 手を当てていたんだ。



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