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8の扉 デヴァイ 再々
自分を フラットにする
しおりを挟む雲間から覗く これまた灰色の空
かなり上にある筈のこの島が 雲に包まれているとしたら。
「その 雲はなかなかに厚い」
そう想像を巡らせながらも 首をぐっと上に向け
ボーッと眺める 空
この頃の世界を表す様に 青い空はまだ見えない。
世界は 上を向いてはいるのだろうが、実際空がすっきりと晴れるのは もう少し先なのだろう。
そんな事を思いながら、じっと その曖昧な空を見上げていた。
「でも。 多分、飛べるんだよなぁ 。」
この島にまだ 鳥は飛んでいない。
チラリと中を過る ラピスでの青空
その青を横切る 自由な鳥達。
「多分、あの重さで あの翼なら?私達なら うーん。でもなぁ なにが「重い」んだろう。」
ふと 気になってくるくると回り始めたカケラをもっと自由に飛ばす。
からだ
細胞
血液
内臓
菌類
液体部分
血肉の部分
しかし 本当に重いのは
もしか すると 「感情」「思考」の 部分。
「それっぽい な?」
なんとなくだけど。
私達が「重い」のは、きっと「思考」や「感情」の部分
「せかい」と同調して いないから
「風」と 協力していないから
縛りから来る「不自由さ」ではないかと、思うんだ。
だって 「からだ」だけの 話ならば。
きっと もっと ひとは 簡単に飛べるし
翼があれば自分のチカラだけで 自由に飛べると
思うんだ。
でも。
「飛べない」と。
思っているから
信じているから
そうだと。
言い聞かせられて きたからなんだ。
「多分 そうだよね 。」
「可能性の領域」にいると 本当にそう思う。
よく、「フワフワしてる」って 言うけれど
私もこの間「浅い」と 感じたけれど。
フワフワは 悪くもないし
浅い事自体が悪い訳でもない。
ただ そこから派生する 「行動」が。
「自分が何をしているのか」
解らずにエネルギーを撒き散らす事が
在り方として「重い」のだ。
「フワリと明るく 在る」それは大切である。
「 うーん。」
だから。
きっと、この瞬間に自分が 何を創造しているのか
意図を しっかり把握している
今に在る
「創造したいもの」それそのもので在ること
それを 本当にわかってから。
「フワフワする」ことが 大切なのだろう。
だから この微妙に浮いた澱も 即座に流してくるりとカケラを明色の空色に切り替える。
そんなことを 続けて行って。
自分のからだを、順に細かく確かめて
純化して フラットにして
真ん中にして そして「なにでもない ひかり」に 近くして。
「食べ物」「飲む物」「吸う 空気」
「体の隅々まで 取り込む生命力」
「爪先まで 満ちる チカラ」
からだ 全体の中で見えない部分に働いている 菌類
細胞 ミクロの部分。
私が思うに
そこにはきっと「オールマイティー」が存在していると思う。
「だって、多分。まだ、発見されてない なにかは、あるよきっと。」
鳥はきっと「頭」を使っていないから、自分の中にあるオールマイティーを意識せずして使っているんだろう。
「からだ」の中の未知と 風とが協力しているんだ。
鳥ができるのならば
私も できる
私は そう思うから。
そうして隅々に充満している「未知のチカラ」と「知っている部分」を上手く結合させ 純度を上げて行くのだ。
そうして「からだ」を高めたら、次は感情だろう。
「自分で自分を わかる」「知る」
感情について深く掘り下げてきた私が思うのは、これに尽きると思う。
「どんなものを 持っていて」
「いつも どんなパターンで」
「なにが好きで」
「なにが 嫌いで」
「どう ありたいのか」
「感情」と 一言で言えども色んなカタチがある それ
それはきっと 人により区分の仕方も違えば
使い方も 扱い方も違うだろうし
なにしろ一筋縄ではいかないものである。
でも私自身は「思い」は 好きなんだ。
感情があるから、人は楽しいし 嬉しいし
どんな色でも「感じる」ことが できる。
しかし それに「囚われて」しまったならば。
途端に「重くなって」、飛べなくなる。
多分、そういう事だと 思うのだ。
コントロールする、と言うよりも自分が自分の一番の友達、仲間、相棒となって 進む旅 そんな感じがいい。
そうして「感情」と共に進む「思考」の領域
私の頭の中にも常にくるくると回る アレだ。
これは そもそもの刷り込みがある為に
どうしても重くなりがちだ。
その癖を自分で把握し、根気良く捨てて流していくしか、ない。
「心配」「不安」「恐怖」
その他 無数にある色々を
カケラの中から排し、「重たい色」が頭の中を
回らない様に する。
そうして 軽くなった「思考」で 。
瞬間を創造してゆくのだ。
「 それなら ? 翔べ るな ??」
多分。 そう思うから。
「とりあえずやってみよう。うん。」
そう やるだけタダなのである。
「何事も チャレンジ 。」
そう呟きながら ゆっくりと歩いて来たのは、天空の門だ。
「飛ぶ」というイメージから、ここへやって来たけれど
「いざ 飛び込もうか」と覗いた空は 未だ曖昧で
なんとなく「まだ飛べなそう」では ある。
「 ふむ? まだ、なにか 足りないのか。」
自分を もっと もっと 「研ぎ澄ませて」。
身軽に 飛べる 跳べる
翔べる
なんでも できる を 実践 するには ?
なにが もっと 必要?
いや 「削ぎ落とす」方が 近道 か。
目を閉じ、強く吹く様になった風に手伝ってもらいながら
自分の中身をぐるりと浚い 流し 風に飛ばして。
なかみ を 空っぽに する。
「バランス」
「真っ新」
その、私の元へ降りて来たのは「バランスのカケラ」と「真っ新」の透明
きっとそれが示すのは
「なんにもないけど ぜんぶある」、
「空っぽだけれど バランスが取れている」それだ。
だが。 しかし。
「それって ?どういう こと?」
バランス?
思考? 感情? 心とからだ ?
それは 浄めた
とりあえず今の私ができる、方法で だけど
それ以外の バランス 。
とは。
「 あー。でも。ぜんぶ の。地球の? 要素?「まるっと」の、中身って事かな?」
ピョンピョンと無限から湧き出てきたカケラの色を眺める。
空間の どこか から
いつも いつの間にか現れている
カケラ達
わたしの中を くるくると 回っている
「わたしの 要素」。
「からだ」
「こころ」
「なかみ」
「魂」 「光」
「地球」
「土」 「水」
「風」
「火」
「対象 照合」
「すべては まるっと マトリョーシカ」
きっとそれは「いつでも私が ぜんぶの 中」という事実を、端的に表して いて。
「地球」のなかの要素
それ即ち
「わたし」のなかの 要素であるということ
それをじっと眺めていると「こういうことか」と、また閃きが降りて来る。
「思考」 風のチカラ
「肉体」は 大地の要素で 土のチカラ
「感情」は よく涙が出る 水のチカラ
すぐに着火できる 自分の「思い」は火のチカラになるのだろう。
自分のバランスが取れてきた今 思うのは
これまでの私が「偏っていた」部分だ。
なにしろ落ち着いてきた「今の私」
ここから見ると、これまでも バランスは悪くなかったが 「使い方」が良くなかったのだと思う。
「わかっていなかった」が 近いか。
自分の強み 「健康」「元気」「行動力」の
土の部分
それに付随する「思いのチカラ」「意思」の火の部分。
それが私は飛び出て、いた。
しかし、すぐに泣くところ
感情移入して嵌りこんでいく所
熱しやすい部分 時折爆発するところ
水の「感情」はコントロールできていなかったし
「コントロールしよう」「できる」とも。
思っていなかったんだ。
考えた事が無かった。
そう 「澱を流して」、初めて知った
「感情」と「事実」を分けること
分ける事ができること
そうすればとても。
楽であるということ
自分の中が「調和してくる」ということ。
「 全然。考えたこと、なかったもんなぁ 。」
なんとなく だけど。
私の中では「感情をコントロールすること」は、「悪いこと」と 言うか。
しては いけないこと
捨てて行く 置いて行く様な こと
なんだか 可哀想なことだったんだ。
今 それが よく わかる。
だから 「なにをも置いていかない」と
全部を持って みんなを含んで
旅をしてきたし、結果として今はそれで良かったと
思うけれど。
間違えば、それに潰される道だって あっただろう。
「なんで。 そうならなかったんだろう か。 」
分からない。
わからない けど。
でも きっと また。
「時が来れば、わかる のか。」
「 ん?」
ああ でも そうか。
最後に「思考」、風の部分に光を当てようとして それが わかる。
「えっ てか。 時代?時、って こと ??」
でも。
私の中では きっと そう 。
今、思えば私の中にはあまり「風の要素」が無い。
まあ 「ない」事はないのだけれど
多分「薄い」か「少ない」、
今なら深呼吸の意味や、自分がよく息を吐いていた意味が、わかるけれど。
ずっと 前は 意識していなかった それ
「呼吸」「風」「循環」「空気」
「魂」
「 あ。 そう か。」
「魂」にも カケラが辿り着いたから。
きっと それもあるんだ。
「なにしろ、時が。来た、って ことなのか。
てか、前に本部長がそんな予言の事 言ってた??気が するな ???」
やはり。
「時代」「風の時代」だから ?
なの か ??
フワリとまた、頬を撫でた風に 視線で問い掛けその答えを探すけれど。
大きく育った あのまじないの木
その 豊かな葉が美しく煌めきながら 揺れるだけで
私にその 「こころ」は まだ分からない。
「 ふーむ。」
ま、 そのうち。
わかる か。
多分 嫌でも 知る時が 来るでしょう。
勿論、「嫌だ」なんて 思っていないけど。
なんとなく想像で出てきた「嫌でもわかる」という言葉に、嫌な予感がして紫の瞳と白衣が脳裏を過ぎる。
「なんなの、あの二人は。 何かを運んでくる いや 「変化」なのか。うーん、それなら 。」
仕方が無い な ??
とりあえず お手柔らかに。
そう 思いながら。
くるりと門の下で回り、また風にその澱を
飛ばしたので ある。
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