1,051 / 1,636
8の扉 デヴァイ 再々
塗り替わる わたし
しおりを挟むあお
光
彩り
鳥達
蝶
風
羽音
流れる風と ひかり
私の なかにも ある ひかり 。
より 繊細に高く張り巡らされた それ
なんだか 見知った 「いろ」の光 。
「 ん? 」
大きく、息を吸って 目を閉じ手を広げ
「今の自分」の光を 想像してみる。
ん?
あ れ ?
ああ そうか 確かに 。
そう なんだ。
ぐるり、拡がる宇宙空間 青い星
その周りを回る 光の女神。
その「光の女神」は大分 定着したのだけれど
その青い星 即ち「地球」に張り巡らされている
「金色のひかり」が。
「ああ、やっぱり 慶なんだ。」
そう、無限に放った私の光達は ウンは箒星にて私の周りを廻っているけれど、他の光は変化したのかと思っていた。
でも。
確かに。 そう言えば そうなんだ
あの「千手」は。
「確かに、光の網に。 なる、な。」
分かってみれば納得の結果、走り巡られされた私を繋ぐ、その美しい色は。
確かに あの「慈愛の色」「千手観音の色」
それそのもので ある。
金色ではあるのだけれど、白金に近いそれは 解って見るとほんのり桃色を帯びていて とてつもなく優しく全ての光を繋ぎながらも包んでいるのが、わかる。
ああ なんか 。
泣けるな 久しぶりに。
どこからどう、来てくれたのか 解らない私の光
それが変容して「全ての光」をまた繋ぎ、護ってくれている その姿は。
ああ 私も 「こう在りたいな」
そう思える、姿だったからだ。
「ありがとう」
胸に手を当て、一杯の感謝をして 大きく息を吐き
身体を反らせて。
ぐるり 足元の青を探ってみると、その中心には「白と黒」「陰陽」の「キラルとアンカー」がぐるぐると回転しているのが わかる。
再び 胸にジワリと沁みる いろ
みんなの ひかり 愛の いろ 。
「白と黒」、それは二つの紋様となり「私の地球」の中心にて「錨」の役割をしてくれているのが わかるのだ。
「なんか。 もう。 なるほど って言うか。」
もう なんも ないな 。
久しぶりの言葉に自分で深く頷き、まだ他の光がいないか、もう一度 ぐるり確かめ始める。
ウン 慶 キラル アンカー
あとは 誰か いないか な ?
「あ」
自分の中を探ると、すぐに当たった感覚
「地脈」を走る 窮
「成る程、龍脈か。」
確かに窮は。
黒と土色が品良く混在した、「地面」の様な色をしていて。
なるほど こう きたか。
自分の想像なのだけど。
そう それはもう「知っている」
「想像」とは「創造の素」
私が 「そう」「思えば」。
「即ち 窮はやはり、龍脈なのであって。てか、私の光が慶で 繋がって? 窮は龍脈 で??」
地上を走る ひかり
地中を走る ひかり。
「ふむ?」
なんかとりあえず、「万事オッケー」ぽいから
いいか ?
「まあ、そう 確かに。朝も「能天気なのがいい」って、言ってたしね?」
うむ。
そう 物事深刻になって 良い事など
何も無いのだ。 うむ。
見上げた白天井、そこに自分の宇宙を 投影して。
ぐるり、くるくると腕を広げ回る 私の 宇宙。
「 フフフ」
紫紺の中に、星屑 時折キラリと光る ウン
まだ見えぬ他の光達も、順を追って わかるのか
それとも他のなにかに 変容しているのか。
くるくる くるくると まわる
あおの 宇宙空間
靡く 羽衣
その 裾にある 高い位置から貰ったひかり
それは未だ衰えを知らず
キラキラと白銀の煌めきを降り溢し
そこに 調和しながら品良く這う
これまでには 無かった蔦が 。
あ これが さっきの ナガ なんだ
、そうくるくると回る私の中に 直接伝わってきて。
羽衣の 装飾となり戻ってきた それは
「自分自身が 軸である」
「自らの北を指す コンパスでもあり」
「魔法の杖で ある」
それを私に直接 示している 。
私を包む、私を周りから補強する それ
私から派生して出来た羽衣に加えられてゆく
沢山の色 装飾 装備
それは勿論、これまでずっと 自分が解きほぐし織り直してきた、すべてが「私のひかり」だ。
くるくると まわる 廻る
宇宙の なか
自分の カケラと
いろ ひかり
沢山の星屑と共に舞う そこで
行き先を 見失わない様
しっかりと羽衣を意識して
コンパスを 真北へ 向ける 。
紫紺の中
キラリと光る 羽
時折 スピリットが 舞い込み始め
横切る鳥 蝶 に
私の宇宙が押され始めて きた。
「ふむ?やはり、現実は強いな。 てか、スピリットって「現実」なの??「現実がなにか」問題はそれ即ち人によって違う話、って 事に? また、なるのか 。」
うっ。
独り言を言いながら、回り続けていたら目が回ってきた。
とりあえず「現実」に見える、ベンチにヨロヨロと近づいて 腰を下ろし一息吐く。
「 ん?」 なん か ?
だらしなく、ベンチにグッタリとしている私の頭上に 見えるは
木漏れ日 ? ? ?
「んっ?!」
木漏れ日???
ふと、目をやるとあまりにも自然に馴染んで気が付かなかった 大きく成長している木が、ある。
「えっ いつの間に ?」
そう 私が言った 瞬間
フワリとそこに 赤紫の花が 咲いて。
あ これが 蘭 なんだ
そう気が付いて、合点がいく。
きっと 蘭は私が「花の精」と思ったから。
こうして 私の空間
もしかしたら デヴァイ
銀の庭も どうかな
グロッシュラーの畑にも 影響
あるかも ???
ぐるり、一連の想像をし 花一杯で美しい景色を思い浮かべて。
「うん。 」
満足して、目を開け再び可憐な大きさの赤紫の花を映す。
うーん 何の花かは 分かんないけど
小花ってとこが またいいな
可愛らしくて いい うん。
て 言うか。
「ずっとこれにも、気付かないくらい。 」
そう 私は この頃のぐるぐるにも
今 また 宇宙空間にも。
迷い込んでいた、そういう事なのだろう。
「 まだまだ、だな。」
「あら、おはよう。て言うか、朝から何を、どうするわけ?もう、充分よその歳にしちゃ。」
「あ、朝。」
どこ行ってたの?と訊こうとして止める。
きっと 私達に気遣って
シリーもいないし イストリアさんか どこか
一人? はないか? いやあり得るな??
「大丈夫よ。イストリアの部屋で寝てるから。」
「 あ。 そう なんだ。良かった。」
流石の青い瞳は私の考えている事など。
そう
お見通しに 違いないので ある。
きっと「寂しくないか」なんて。
チラリと浮かんだ心配などは、余計なお世話と一蹴されてしまうだろう。
心強い青い瞳にジワリときたところで、切り替えて口を開く。
「じゃ、朝食?行こうか。」
「はいはい」
そうしてなにかを誤魔化す為、自分でもよく分かっていないがくるりと回転して。
青を一周、目に映した。
やっぱり 美しい な。
美しく滑らかな青と白は、優しく私を見守り
いつでも「そこにある」事を物語っても いる。
「あ。」
そうか 姫様の所にも 行きたいな?
「どうしたの?」
「ううん、なんでもない。大丈夫。」
フワリと出てきた 「護り」の存在
私が会いに行きたい 場所。
しかしなにしろ今は 頭も胸も、いっぱいだ。
とりあえずは暫く、落ち着いてから諸々片付けた方が いいだろう。
そう 今日はお茶会も あるし。
だがしかし、私の「大丈夫」に仕方の無い色を浮かべた猫が一匹、いる。
「えっ、嫌だわ…………」
「何それ。」
そうしてクスクスと笑いながら。
何故だか溜息を吐く尻尾を追い、ポンと跳ねる様に 一歩を踏み出したのである。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
ARROGANT
co
ライト文芸
幼い頃に死別したはずの母が小学生の健介の前に現れた。
嘘をついていた父が許せず、健介は母と暮らすことに決めた。
しかしそれは思い描いた暮らしとは違っていた。
そして自分の本当の生い立ちを聞かされ、父の元に戻る決意をする。
その矢先、健介は攫われた。
なろうから転載。
婚約破棄されなかった者たち
ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。
令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。
第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。
公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。
一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。
その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。
ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
鳥に追われる
白木
ライト文芸
突然、町中を埋め尽くし始めた鳥の群れ。
海の上で燃える人たち。不気味な心臓回収人。死人の乗る船。僕たち三人は助かるの?僕には生きる価値があるの?旅の最後に選ばれるのは...【第一章】同じ会社に務める気弱な青年オオミと正義感あふれる先輩のアオチ、掴みどころのない年長のオゼは帰省のため、一緒に船に乗り込む。故郷が同じこと意外共通点がないと思っていた三人には、過去に意外なつながりがあった。疑心暗鬼を乗せたまま、もう、陸地には戻れない。【第二章】突然ぶつかってきた船。その船上は凄惨な殺人が起きた直後のようだった。二つ目の船の心臓回収人と乗客も巻き込んで船が進む先、その目的が明かされる。【第三章】生き残れる乗客は一人。そんなルールを突きつけられた三人。全員で生き残る道を探し、ルールを作った張本人からの罠に立ち向かう。【第四章】減っていく仲間、新しく加わる仲間、ついに次の世界に行く者が決まる。どうして選別は必要だったのか?次の世界で待ち受けるものは?全てが明かされる。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
契約婚ですが可愛い継子を溺愛します
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
恋愛
前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。
悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。
逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位
2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位
2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位
2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位
2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位
2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位
2024/08/14……連載開始
Campus91
茉莉 佳
ライト文芸
1991年、バブル末期の女子大生、「さつき」と「みっこ」が出会い、恋をし、友情を育んでいく青春恋愛ライトノベル。
殺人事件も超常現象も出てこない、身近な等身大の友情と恋愛の物語。内容はちょっと固めかも。20話程度の読み切りで構成していく予定です。(一部性描写あり)
*このお話はフィクションで、実在する地名や会社、個人とは関係ありません。
フリー朗読台本
あやな《紡ぎ人》
エッセイ・ノンフィクション
私の心に留まる想いを、
言葉にして紡いでおります( . .)"
数ある台本の中から、
私の作品を見つけて下さり、
本当にありがとうございます🥲
どうかあなたの心に、
私の想いが届きますように……
こちらはフリー朗読台本となってますので、
許可なくご使用頂けます。
「あなたの心に残る朗読台本を☽・:*」
台本ご依頼、相談等あれば
下記アカウントまでご連絡ください( . .)"
Twitter:Goodluck_bae
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる