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5の扉 再びのラピス 森へ

チカラ エネルギー 創造物からのヒント

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なんてことない、午後。

 まったりとお茶を飲みながら 
 フワフワと漂って来た 「幸せ色」を眺めていると
 自然と幸せな溜息が 漏れる。


「よかったなぁ  結婚式。」

あれから 暫く経って。

相変わらず 
森の中へ引き篭もっている 私
 少しは私の事を見える人が 増えているかも知れないけれど
未だ それを試しては、いない。


 うーん
   だって 

   心地 良い   ゆっくり

 あの  ひかり   「新しい エネルギー」

   美しい 「祝福」

   「みんな」と 「すべて」

  「わたし」と  「見えないものたち」

  その 「共同創造」。

その 「結果」を。

この 静かな森でじっくりと 沁み込ませたかったからだ。


色々とハーシェルと話したり、ルシアにお礼を言ったり、エローラと会ったりはしたいけれど
なにしろ「自分のなか」が 落ち着いてから会いたい。

軽く「挨拶」と「感謝」だけは 伝えたけれど。

だって
なんだか 
 そとは 五月蝿い し。

 ここは 静か

「うーーん?」

別に街に居て、誰が話しかけてくるわけじゃないし
騒音が大きい訳でもない。


 なんで ?  「五月蝿い」んだ ろうか。

「あー。」

多分だけど。

 あの「違和感」「ズレ」「不調和」

 それが 私にとっては 「不協和音」なんだ。


「音」として 聴こえる訳じゃない。
しかし、それは確実に私の「なか」を「異音」として駆け巡り、ザワザワと落ち着かなくさせるのだ。

 ずっと じっと ここ 森の中にいると
 それが
 凄くよく わかる。


森は 「圧倒的に調和」している。

 全てが自然のサイクルで巡り
 沢山の生命が「自分の道」を ただ美しく生き
 その「生き物の持つ 生命の輝き」を 現しているのだ。

 
 この 「なか」ならば

 私が 「すべて」に 抱かれ

   「自分の なか」を ゆっくりと吟味し

 纏め  同じ色 違う色 配色を自分好みに
   並べ替え 「理解」し

 「わかって」「落とし」「納得と感動」もして

 「また それを応用するため」「無限 に放つ」

 それが やり易いのだ。


そう あの「エローラの結婚式」で
 私が得られたものは とても多い。


 「ひかり」「みんな」  
          「すべてとの共同創造」

  「反応」 「可能性」  「新しい繋がり」
 
   「架け橋」

 「祝福」    「生まれる もの」

  「これからの 可能性を 見ること」。


それに 「それ得たもの」は
「ひかり」や 「見えたもの」だけじゃなくて。


    そう それは「経験」
      きっと 自分の「カケラ一部」でもある。



いつもなら 飛んで行く涙腺君も
  静かにあそこで式を楽しんで いたし

 そう 私は「成長」したのだ。


 ただ 感動する 胸がいっぱいになる
  だけじゃなくて。

 「それ感動」を しながらも
 「感じる」ことを 「観察」していたこと

 「客観的に」「美しいな」と 思えていたこと。


 「それ天の技」を 私が「知っている」と
 「わかる」こと
 思ったより 冷静に視点を拡げ 見えていたこと。


その
 「自分の成長」「変化」
 それも 目の当たりにして。


「ふむ。」

私は「新しい 私」「エネルギー」について
なんだか 楽しく考えて いた。


 これまでならば ぐるぐる ぐるりと
 忙しく駆け巡っていた カケラ

しかしやはり「新しいこと」を知るのは楽しくも ある。

 でも。実際 「新しい」と言うか
 「知っている」と 改めて「わかる」んだ ろうけど。


それは不思議な感覚でも、ある。

「ふむ?」

しかし、何度も「違う私」をやった「感覚」がある
私としてはある意味「思い出した」とも言えるのだろう。


 そう  それは きっと
  いつか
      何処かの  私は 

  「知っていた」 「カケラ」で。

それをまた 回収しながら進んでいる、という事でもあるのだ きっと。


「なにしろ、深いのだよ………。それにしても綺麗、だったなぁ 。」

「結婚式 かぁ  。」

「なんだ、「結婚式」がしたいのか?」

「え えっ?!う、うん? そりゃ
まあ   いつかは??したい?? 」

 えっ  いつから  いたの?

   てか

  「私達」「結婚」とか  あるのか  な???



まあ、ダイニングの真ん中 だけど。
いつもの様に「自分の なか」にすっぽりと入り テーブルでブツブツと呟いているのだから。
いつの間にか、金色が入ってきた事にも気付かなかったのだろう。

 うん なんで。
  まあ  いつものこと だけど。


集中すると 周りが見えなくなる
それはある意味 「いつものこと」
 しかし、「この色」だからと言うのも 解るのだ。


 そう 「圧倒的に 違和感が無い」いろ

それは この金色なのである。


「ん?どう、した?」

「 くっ、なんでもない。」

 絶対、わかって やってるよね ??


「私の好きな訊き方」をしつつ、首まで傾げてくる この人を。

 どうして  くれよう か。


 いやいや  私は  今

   自分の成長 を。


 噛み締めて  「生かす」のよ うん。


「なんでも、ないもん。ちょっと畑、見て来る。」

「ああ、暗くなる前に戻れよ?」
「はぁい」

そうして私は。

あの 魅力的な色から逃れ、自分を冷ます為に
森の畑へと出掛けたので ある。






 満ち溢れる 緑のチカラを どんどん歩いて
    何周目か。

   斜めに差し込む 橙が
      夕暮れを知らせてくれる 頃。

 
結局 ぐるりと森を散歩して十二分に緑を吸い込み、特に「なに」ともなく きちんと「暗くなる前」に帰ってきて。

何気無い夕食後の時間を過ごしていた、時。


「 あ。」

 この頃 胸に感じる「なにか」
それがまた やって来たことに気が付いて。

私は動かしていた手を止め、その「あつみ」を息と共に吸い込みながら「それ」について
考えて、いた。


 ああ

   だ

  うっ  
        わあ   うん


      ありがとう。

   ありがとう ね。


それは 日常の
何気ない 瞬間 

例えば 今みたいに「食後のお茶」を 準備している 時

 ハーブの土を 洗っている時
 夕食の片付け
 キッチンの掃除を している時なんかも。

日常の 「ひとり 無心で 在る時」「何気ない瞬間」に やってくる「なにか」で。


「わーかった、分かった、みんな。ありがとう。ありがとう、みんな。」

夕刻になると 感じる「重さ」、それに気付いた あの時から 暫く、経つけれど。

また一つ、それについて 解った事がある。


それ重さが「エネルギー」、人、世界が発する「疲れ」「一日の澱」の様なものだと、気付いて から。

 それの代わりに
 「次」に、私が感じる様になったのが
 「胸に ぐっとくる なにか」、きっとそれは
 「みんなからの 応援」「祝福」そんな様な もので。


  「よく 気付いた」  「それだ」

  「そう じゃあ 次は」 「これ」

 「これにも 気付いて」 「感じて」

 「これも あげる」、そんな風に。


きっと私に「新しい気付き」として齎される「それ祝福」、それはとても有り難いのだけど

なんだか とっても。


     胸が   いっ  ぱい 


そう、みんなが「アップアップ」しそうなくらい、くれるから。

この頃の夕刻 私はいつも「溺れそう」なのである。

  まあ 「愛に」だけど。



「ま、なにしろそれって、とっても。いいこと、だしね??」

それに、最近見た「祝福」 それは私の中でも「特別な光」として
脳裏に記憶かたちに収納されている。



 エローラの結婚式で出た 「あれひかり

 私達の 「意思」「想い」「感情」「発している なにか」

 森の中 感じる 木々の「生命力」

  花達の芳しい「香り」 水の「音」

 空気と 風の「流れ」 「感触」

   「見えない エネルギー」


  「すべて」 との  「反応」


    「生まれる  なにか」。



「うーーーーーーーん? ??」

 チカラ が ?

   エネルギー  は  ??


 なに が   どう なって  どう

   ふむ?

  「行き先」  「使い方」 「変換」


「ふむ?」

 「それ変換」は 私もよく、している。

あの「混沌の鍋」や
「みどり」になること
「星屑」が溢れること
なんか ブワッと 漏れる もの。


「ふむ ??」

 なんか。  ヒント が

   カケラ が。


 私の 「なか」  「まわり」を

 くるくる キラキラと  回っているのは

  わかるのだけど。



「うーーーん??、なのか 。」

その「ヒント」が「なに」なのかは分からないけれど

それが「ヒント」なのは、解るんだ。

 きっと これからの私の「行き先」を

  導く為の 「ヒント」。


 夕刻から 私の周りを 回っている美しいカケラたちは
 時折キラリと その存在を アピールしてきていて。


 うるさくは ないけれど
  ちょっとだけ 気になるけど

   まだ わからない

   でも 「それ」が 「次」なのは わかる。



そして 眠る前にも。

 「この環境」に感謝し
 隣の色にも感謝し 温もりを享受して
  「すべて」に包まれながら ウトウト して。

そのまま眠りに落ち
 
  もうすぐ  「わかるよ」

   やってくる よ

 カケラ達が そう言っているのが「わかる」朝


そう
次の朝 目が覚めて、また改めて「そう思って」。

「昨日の自分」からの「変化」を知り、「さて?じゃあ?」と今日の行動をなんとなく、考えるでもなく 思う。

 
自分の「なか」の
 「変化」「いろ」を 確かめるのだ

 「新しい 私」で。


ピンとくる いろ 
 「今日 見たい色」 
 それは 「青」 なのか 「緑」 なのか

 それとも 「青と白」の あの街並か

それをパタパタと自分の中に展開し 
一番「すっきり しっくり」くるものを探しながら 今日の行き先を確かめてゆく。


「ま、なにしろ。「緑と青」かな。とりあえず森でも彷徨いてれば、見つかるかも知れない。」

一人でぐるぐるしても、仕方が無いのだ。


 そう 「ヒント」は

   私が「好む色」の側に 落ちているのよ


なにしろ「考えて わかる」問題でも 無い。
流石に少しは進歩している私は、そう頭を切り替えポンと 膝を叩いて。

立ち上がり 朝の散歩へ向かう事に、したのである。







 
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