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微細な 感覚 ☆12
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甦って くる。
ある 夜
私の暖かい森の家
温もりのマシュマロの上に 枕が ふたつ
少し狭めの寝室
窓の側にある ベッドの位置。
あれ?
でも 「宇宙」じゃ ないな?
でも。
「知ってる」 ここ。
なんとなく、既視感がある その光景に立ち止まったまま、背中に あの温もりを感じて いた。
いや 多分 あれ いやこれは。
いつの 「記憶」?
なんの 誰の どの 色の。
「記憶」なのだろうか。
その「古い色」を浚おうとして しかし。
「今ここ」にある 温もり
それは極上の癒しを私に齎す温もりで、それは 背後からその「記憶」を打ち消し塗り替えそのまま私は。
ベッドへ 運ばれた。
そうして わかる
何もかも 「違う」 感触
腕 体温 力強さ 優しさ
柔らかさ 肌の質 張り 力の入れ方
匂い 私を見つめる いろ
包まれている 粒子の 光。
それに包まれ、安堵の息を吐くと いつの間にか既に私は 生まれたままの、姿。
「 ぇっ」
きっと彼は 気付いているのだろう。
私の「なか」の この「違う色」に。
きっと わざと いつもよりも 更に丁寧に
私に触れる 全てに。
そう 思わざるを得ない。
軽く唇に触れ そのまま首へ下り 鎖骨
胸 腹 腰 太腿 膝裏からの
足を まるっと全部。
何故だか「突起」をスルーした彼は、きっと私の「おねだり」を待っているに 違いない。
そう あれから大分 「壁」が外れた 私は。
「きちんと」おねだりをできる様に なってはいた。
でも 彼からすれば「足りない」みたいだけど。
しかし、その「違い」に気を取られている私
その「差」が なんなのか、知りたくて 解りたくて。
ただ 彼の優しく繊細な触れ方に意識を集中 させていた。
少しも 漏らさぬ様に。
ぁっ ぇっ ?
ぅん んんっ
あ ぁ
だめ まだ。 まだ よ
濁流に 飲み込まれない様「それ」を観察するのは中々 骨が折れる仕事だ。
きっと私を渦の中に巻き込みたい彼は、追求の手を緩める気は無いらしく どんどん私の「弱いところ」を突いて、くる。
その 微細な 指の動き 舌の 感触
それと共に侵入してくる 粒子の チカラ。
程良く 金色の流れに融かされた ところに
確実に 解って くる 刺激
しかし繊細で 「刺激」と言うには弱いが 「強い」その 点
吹きかけられた 息からも侵り込む その色
その 快感。
「 ぁ」
少しずつ 少しずつ
山に近づく舌から 微細に流れ込む「いろ」「粒子」
彼がそこから融け込み 私の「なか」に 侵ってきているのが わかって。
ズ ずるりと 侵入される 感覚
そして脇 から 胸 徐々に上る 乳首へ到達する 頃には。
「 あ ぁ あ っ 」
ビリビリと痺れる 感覚
全身へ拡がり伝う 粒子
同時にもう一方の乳首へも 指から齎される刺激と粒子で 、「反則」と 思うけど。
抗える わけが ない。
半分無意識に視線を合わせ
「もっと」という私の色を確認した彼の瞳の色が まずい。
だめだ もう。
なんて 言っていいのか。
肉体に齎される 快感と共に 「なかみ」にも
絶え間なく降り注ぐ いろ
それはきっと 「愛の いろ」
その究極に美しくて微細な粒子が「すべて」に流れ込んだ 私に。
思考能力は ほぼ ない。
そのまま 流れる様に 下る 唇
ただただ その注ぎ込まれる いろを 味わうことだけに、集中して。
「安堵」 「快感」 「愛」 「安心」
「満たされる」 「満ちてくる」
「全開の わたし」 「すべてを 受け入れる 私」
「受け取れるだけ 受け取る わたし」
「ぜんぶ」 「もっと」
「欲しても いい わたし」
その「開き切った」感覚に、自分でも安堵を覚え
「それでいいんだ」
そう、思える様になったこと それにも、安堵する。
そして 期待通りに 私の下半身を優しく撫でる手
その動きが滑らかなビロードのようで
さいこう に 気持ち いい。
スルスルと
自然に 開く 脚
それに応えるよう に 彼の金髪が私の脚の間に 潜って。
優しく指で 拡げられたあそこへ
その 息がかかる。
「 」
その 「触れていない 刺激」に。
こえに ならない 息 が 出る
それを確認した彼は、そのまま私のひだの 周りから 攻め始めて。
その 繊細な 触れ方 舌で押す 強さ
緩急の 加減と 調子
触れる様で 触れない 中央への みち
もどかしさが 程良く高まったところで
齎される ねっとりとした 刺激。
下から スーッと 舌で包み込む様に優しく撫でられたクリトリスは
最高潮に 硬くなっているのが わかる。
その ふるふるとした 揺れる それを 再び
違う強さで刺激する 温かい舌
舐め上げられる感覚が 最高に「合って」。
「 ああ これ か 」
そう。
気付いて しまった。
その「違い」が
「粒子」「細かさ」「振動」「高低」
「圧」 「速度」 「構成」
その 「波長」「いろ」「動き」
言葉では 言い表せない けれど。
なにしろ その「すべて」が
「合って いなかったんだ」と。
いう ことに。
「ザラザラ」「痛み」「乾き」「固さ」「擦れ」
「ヤスリのような」「苦しさ」「圧迫感」
沢山の「これまでの色」が 走馬灯の様にくるくる回って、私の上を 通り過ぎてゆく。
「それ」は もう私を傷付ける事は 無いけれど。
「ああ それが 嫌だったんだ」
その堕ちてきた 「納得」
「違い」の 理解
これまでの「経験」で 齎されてきた 過去の痛み。
そして
だからこそ わかる この「快感」
「合う」「波長」「いろ」「粒子」「融け込める」ことの意味。
「ああ なるほど な 」
だから
そう そうか。
だから もっと 感じていい んだ
もっと
もっと 。
味わって いい んだ。
合わなかった 波長 擦り切れていた「いつかの私」
「触れると痛い」その感覚。
それは肉体 だけじゃなく。
きっと「こころ」「魂」の「ちぐはぐ」や「差」でも あって。
それが 「ピタリと 合う」ことの 素晴らしさ
「色が 合う」それだけでは 表せない
「成分」「粒子」「微細な感覚」
どこまで小さくなって 入って行っても
「異分子」が 見つからない その「相手」
「自分の もう片方の いろ」と わかる
「混ざり方」
「まるで 初めから そうだった」様 な。
「合わさって 出来上がる いろ」の
「美しさ」と 言ったら。
その
希少さ 有り難さ 喜ばしさ 。
なるほど 確かに ことば には。
できまい な。
「ピタリ」と合わさり 混じり合ったその「いろ」を
心ゆく迄堪能しようと それに 浸り切る。
どこまでも 「調和」し
サラサラと流れてゆく 粒子の 川
でき始める 美しい 「いろ」の渦。
私の その「なか」の機微を 解っているのだろう。
心地良くそのまま、昇り切るのを待ってくれている彼
ただただ 快感に浸り切っている わたし
ぅ ん
でも もっ と。
「繋がって」 「一緒 に」
「のぼり たい の」
口には出さぬ その 「おもい」だけれど。
しっかりと 「合う」からこそ伝わる その いろ
キュッと 名残惜しそうに吸われた刺激に
「勿体ない」と 思わなくも ないけれど。
でも
一緒に
顔を 見て
一緒に 同じ 強さ 早さ 波 温度
絡み合う 粒子の流れを 「ひとつ」に して。
のぼ り
たい よ ね ?
その 懇願する私の視線を受け止める「いろ」も
危険だ。
気を付けないと。
「その美し過ぎる色」で 昇り切りそうになるからだ。
でも もう いっぱいいっぱいで 「ことば」にできず
見つめるだけしかできない私の顔を 真っ直ぐに見ながら。
流石に焦らしは せず「ぐっ」と 挿れてくれる
その 時の顔が 少し
少しだけ。
歪むのが 好きだ。
ふふ
「余裕そうだな?」
えっ
口に出してはいない、その「心の笑み」を読んで
腰の動きを早める彼
目の前で揺れる金の髪が 段々波に 見えてきて。
揺れる ゆれる
ゆらぐ なみ 光
黄金の 渦 ひかり
粒子
金 銀
舞い上げられ 舞い
上り
昇り
跳んで 少し 降り
また
もっと 高みへ舞い上げられて。
「 っ」
瞬間 「融けないように」、そう思ったけれど
無理だった。
「 ぁっ!」
「パチン」と。
最後に 絶頂 だけ迎えた私の からだ は。
そのまま 光と絡み合い 舞い上がり金色と
混じり合って。
ふわり と。
そのまま
みどり の森の中へ 融け込み
散って行ったので ある。
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