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第一章 クルーセル家と運命の環
第30話 我が愚弟子
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一方その頃、モーランドとザラクは口論の真っ只中であった。
終わりの見えない言葉の応酬は、互いの顔に逆鱗を芽生えさせる。
そんなとき、鋭利な何かが肉片を突き刺すような嫌悪の音が響き渡った。
──グサッ!
「おのれ、容赦をすればその付け上がった態度。お前には躾というものが必要なようだな」
「う、おおいっ! 牛男! んなこと言ってる場合か! 頭だ、頭! 頭に矢が突き刺さってんぞ!」
驚愕するザラクの様子に、モーランドは疑いながらも、ゆっくりと自身の頭を撫でるように手を当てた。
「ん? 何だこれは……何かあるな」
「だから矢だよ! 矢!! 突き刺さってるって言ってんだろ。もう麻痺してんのか、お前の頭は」
彼の言葉に、モーランドは「矢?」と一言だけ零した。
その直後──。
「モハーッ?! 矢!我に矢が刺さっとるではないか! 何故だ? 一体これはどういうことなのだ」
「俺が知るか! そんなこと!」
大慌てのモーランド。
ザラクと二人して大声で喚き散らしている。
「ともかく急げ! 早くミサラのとこに行くぞ。いいか絶対に抜くなよ、出血が酷くなるからな」
焦るザラクを余所目に、モーランドは懐から古紙を一枚取り出し、血を滴らせながらその紙に目を走らせた。
「何してんだよ。そんなの後で読めばいいだろ」
「まぁ待て、これだ、あったぞ」
モーランドは自身に刺さった弓矢の矢柄を握りしめた。
そして、魔法の詠唱を口にした。
「風よ、その清らかなる癒しを我に与えよ、魔風癒」
「なっ?!」
魔法の言葉に、大きく目を見開いたザラク。
彼の瞳に映っているのは、深緑に揺らぐモーランドの手元と、そこから溢れ出す木の葉の形を模した風。
その風は矢の周囲をグルグルと回り始め、モーランドの頭の中へ吸い込まれるようにして消えていった。
刺さっていた矢じりは自然と外へと押し出され、地面にあたってコツッと小さな音を立てた。
モーランドはそれを見て安堵の溜息をつき、額の汗を片手でやれやれと拭う。
「ふぅ、危なかった。こんなところでこんな無様な死に様などあってたまるものか。そう言えば、自ら仕掛けた罠のことをすっかり忘れておったわ。モハハハ」
「──って、それよりお前、魔法も使えるのか?」
目の前で起きた出来事にザラクは心を奪われていた。
魔物が魔法を使うことなど、この世界では天地逆転──まさに有り得ないことだった。
「ああ、一応な。そもそもこのダンジョンを守る結界、内部の仕掛けに至るまで魔法で生み出したものだ。とはいえ、人間のようには覚えきれなくてな。こうして紙に書いて必要な時に備えている。大抵のことはスキルで事足りるからな」
「ま、魔物が魔法を使えるなんて……やっぱ、牛男ってとんでもねぇヤツなんだな」
「まったく……その牛男って呼び方、そろそろ止めてくれぬか。我にはモーランドという誇り高き名があるのだ」
「はいはい、モーランド。これでいいんだろ?」
「モーランドさんだ。分を弁えろ、お前は強くなりたいのだろう? 今日から我は師匠になるのだぞ」
「はぁ~めんどくさ……って、は? 今、なんて言った?」
ザラクの目は、本日二度目の驚きに満ちていた。
「ん? 聞こえなかったのか? だから、師匠になると言ったのだ。ザラク、お前はたった今から我が弟子だ」
「──は?」
彼の試練はまだ途中だった──にもかかわらず、唐突にモーランドから弟子と認めることが伝えられたのだった。
「い、いや待てよ。俺、まだ何もしてないぞ。だってほら、魔物から逃げてただけだし……その、何というか、お前の言う試練ってこういうことじゃないんだろ?」
「モハハハ、もうよいのだ。我には分かる。ただ逃げているだけであれだけの深手を負うことはないだろう。我に代わって、アーリナ様を守ってくれたのだな。感謝するぞ、ザラク」
「いや、それはアイツが……って、見てもないお前がそんなこと知るはずもないだろ」
頭をポリポリと掻き、モーランドから視線を外したザラク。
彼の照れ隠しの態度に、モーランドの口元はニヤリと緩んだ。
「ほう、そうか? ミサラの回復魔法が終わるや否や、すぐにアーリナ様の元へと駆けて行ったのは、どこの誰であっただろうか?」
「だからそれは──」
「お前も頑固なものだ。もうよいと言っておるだろう。あの様子を見れば容易に想像はつく。お前は勇敢な強き人間だ。しかし、お前がどうしても試練を受けたいというのならば、傷が癒えてからにしておけ。ミサラの魔法が効いているとはいえ完全には傷口も塞がってはおるまい。ともかくだ。我は師、これからはしっかりと敬うのだぞ」
ザラクの力を試すための弟子認定試練は、思わぬ邪魔とアーリナを巻き込んだ窮地によって、その内容は大きく変わってしまった。
だが、モーランドは試練を完遂させることなく弟子として彼を認めた。
ザラクの強き心を開花させた動機が垣間見えたからだ。
それは、仲間を守るという絆と、己よりも遥かに強大な敵に立ち向かう勇気だった。
肉体的強さは鍛えることが出来る。
しかし、表面ではなく深層に眠る信念までは変えることは出来ない。
生まれ持ったもの──モーランドは、そんな彼の熱意と思いに心を打たれたのだった。
「では、戻るとしよう。言っておくが、我の稽古は厳しいからな、覚悟しておくのだぞ」
「ヘンッ! 上等だ、やってやるよ。俺を誰だと思ってる、ザラク様だぞ!」
「ああ分かっておる。だからこそ言っておるのだ」
「はぁ? 何だそりゃ!」
バシンッ!
ゴゴンッ!
「ぐぅおあぁー! て、手加減しろよ、このクソ師匠」
ザラクが勢いよく彼の背中を平手で叩くと、モーランドは振り向き様に拳骨を食らわす。
こうして、二人の師弟関係はここからすでに走り始めたようだ。
終わりの見えない言葉の応酬は、互いの顔に逆鱗を芽生えさせる。
そんなとき、鋭利な何かが肉片を突き刺すような嫌悪の音が響き渡った。
──グサッ!
「おのれ、容赦をすればその付け上がった態度。お前には躾というものが必要なようだな」
「う、おおいっ! 牛男! んなこと言ってる場合か! 頭だ、頭! 頭に矢が突き刺さってんぞ!」
驚愕するザラクの様子に、モーランドは疑いながらも、ゆっくりと自身の頭を撫でるように手を当てた。
「ん? 何だこれは……何かあるな」
「だから矢だよ! 矢!! 突き刺さってるって言ってんだろ。もう麻痺してんのか、お前の頭は」
彼の言葉に、モーランドは「矢?」と一言だけ零した。
その直後──。
「モハーッ?! 矢!我に矢が刺さっとるではないか! 何故だ? 一体これはどういうことなのだ」
「俺が知るか! そんなこと!」
大慌てのモーランド。
ザラクと二人して大声で喚き散らしている。
「ともかく急げ! 早くミサラのとこに行くぞ。いいか絶対に抜くなよ、出血が酷くなるからな」
焦るザラクを余所目に、モーランドは懐から古紙を一枚取り出し、血を滴らせながらその紙に目を走らせた。
「何してんだよ。そんなの後で読めばいいだろ」
「まぁ待て、これだ、あったぞ」
モーランドは自身に刺さった弓矢の矢柄を握りしめた。
そして、魔法の詠唱を口にした。
「風よ、その清らかなる癒しを我に与えよ、魔風癒」
「なっ?!」
魔法の言葉に、大きく目を見開いたザラク。
彼の瞳に映っているのは、深緑に揺らぐモーランドの手元と、そこから溢れ出す木の葉の形を模した風。
その風は矢の周囲をグルグルと回り始め、モーランドの頭の中へ吸い込まれるようにして消えていった。
刺さっていた矢じりは自然と外へと押し出され、地面にあたってコツッと小さな音を立てた。
モーランドはそれを見て安堵の溜息をつき、額の汗を片手でやれやれと拭う。
「ふぅ、危なかった。こんなところでこんな無様な死に様などあってたまるものか。そう言えば、自ら仕掛けた罠のことをすっかり忘れておったわ。モハハハ」
「──って、それよりお前、魔法も使えるのか?」
目の前で起きた出来事にザラクは心を奪われていた。
魔物が魔法を使うことなど、この世界では天地逆転──まさに有り得ないことだった。
「ああ、一応な。そもそもこのダンジョンを守る結界、内部の仕掛けに至るまで魔法で生み出したものだ。とはいえ、人間のようには覚えきれなくてな。こうして紙に書いて必要な時に備えている。大抵のことはスキルで事足りるからな」
「ま、魔物が魔法を使えるなんて……やっぱ、牛男ってとんでもねぇヤツなんだな」
「まったく……その牛男って呼び方、そろそろ止めてくれぬか。我にはモーランドという誇り高き名があるのだ」
「はいはい、モーランド。これでいいんだろ?」
「モーランドさんだ。分を弁えろ、お前は強くなりたいのだろう? 今日から我は師匠になるのだぞ」
「はぁ~めんどくさ……って、は? 今、なんて言った?」
ザラクの目は、本日二度目の驚きに満ちていた。
「ん? 聞こえなかったのか? だから、師匠になると言ったのだ。ザラク、お前はたった今から我が弟子だ」
「──は?」
彼の試練はまだ途中だった──にもかかわらず、唐突にモーランドから弟子と認めることが伝えられたのだった。
「い、いや待てよ。俺、まだ何もしてないぞ。だってほら、魔物から逃げてただけだし……その、何というか、お前の言う試練ってこういうことじゃないんだろ?」
「モハハハ、もうよいのだ。我には分かる。ただ逃げているだけであれだけの深手を負うことはないだろう。我に代わって、アーリナ様を守ってくれたのだな。感謝するぞ、ザラク」
「いや、それはアイツが……って、見てもないお前がそんなこと知るはずもないだろ」
頭をポリポリと掻き、モーランドから視線を外したザラク。
彼の照れ隠しの態度に、モーランドの口元はニヤリと緩んだ。
「ほう、そうか? ミサラの回復魔法が終わるや否や、すぐにアーリナ様の元へと駆けて行ったのは、どこの誰であっただろうか?」
「だからそれは──」
「お前も頑固なものだ。もうよいと言っておるだろう。あの様子を見れば容易に想像はつく。お前は勇敢な強き人間だ。しかし、お前がどうしても試練を受けたいというのならば、傷が癒えてからにしておけ。ミサラの魔法が効いているとはいえ完全には傷口も塞がってはおるまい。ともかくだ。我は師、これからはしっかりと敬うのだぞ」
ザラクの力を試すための弟子認定試練は、思わぬ邪魔とアーリナを巻き込んだ窮地によって、その内容は大きく変わってしまった。
だが、モーランドは試練を完遂させることなく弟子として彼を認めた。
ザラクの強き心を開花させた動機が垣間見えたからだ。
それは、仲間を守るという絆と、己よりも遥かに強大な敵に立ち向かう勇気だった。
肉体的強さは鍛えることが出来る。
しかし、表面ではなく深層に眠る信念までは変えることは出来ない。
生まれ持ったもの──モーランドは、そんな彼の熱意と思いに心を打たれたのだった。
「では、戻るとしよう。言っておくが、我の稽古は厳しいからな、覚悟しておくのだぞ」
「ヘンッ! 上等だ、やってやるよ。俺を誰だと思ってる、ザラク様だぞ!」
「ああ分かっておる。だからこそ言っておるのだ」
「はぁ? 何だそりゃ!」
バシンッ!
ゴゴンッ!
「ぐぅおあぁー! て、手加減しろよ、このクソ師匠」
ザラクが勢いよく彼の背中を平手で叩くと、モーランドは振り向き様に拳骨を食らわす。
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