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第14章 草原の風
第15話 見守る者達
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チユキ達はレースのスタート地点でコウキの帰りを待つ。
ケンタウロス達は天幕を運びながら移動して生活する。
その天幕と同じものを運び、そこでコウキの帰りを待っているのだ。
スタート地点では祭りが行われていて、ケンタウロス達が行き来している。
人間の商人も参加していて、かなり盛況である。
珍しいものがならび、芸人がいて、多様な食べ物を売る屋台が並んでいる。
この時期だけはケンタウロスの各部族は争いをやめる。
もちろん、完全に仲良くできるわけではないが、それでもどんなに仲が悪くても争う事はしないのが習わしだ。
ケンタウロスの妻となった人間の女性も見える。
お祭り用なのかかなり綺麗な刺繍が入った衣装を着ている。
他の地域でも裁縫は女性の仕事であり、他所の地域でも刺繍を入れたりするが、この地域の女性が作る衣装はより鮮やかに見える。
そんな彼女達が進んで妻となったのかわからない。
ケンタウロスの習慣として誘拐婚の風習があるからだ。
他部族や人間の国の女性を攫い妻とする。
未婚の娘だけでなく他者の妻すらも略奪する事も頻繁にあったりするようだ。
攫われた女性は死ぬか妻になるかを選択するしかなく。
良い風習とはいえないだろう。
もちろん、普通に交渉で妻になる事もあるので実際に経緯を聞いてみないとどちらかはわからない。
だが、そんな風習があるためか、彼女達は自身の部族の天幕から離れようとはしていない。
この祭りの間は大丈夫でも、目を付けられたら後日攫われる可能性もある。
いかなる時も油断をできない。
しかし、その風習が改められる事はないだろう。
ルールを作るのは強者であり、自身に都合の悪いルールは作らないからだ。
奪われる者が悪く、それが嫌なら強くならなければならない。
それは、どこの世界であっても同じだが、チユキ達の暮らすバンドール平野よりもこの地域の方がその傾向が強いようであった。
「結構おいしいね、これ」
リノは果実のジャムを使ったお菓子を食べて言う。
果実は木苺に似てこの地域の甘味である。
採れる地域が限られていて、祭りの時でなければ食べる事は難しいそうだ。
「そうね。前回来たときは未開かなと思ったけど、そうでもないみたいだわ」
そう言ってチユキはヨーグルトに塩水を混ぜたものを飲む。
これはこの地域で良く飲まれる飲料水で、他に度数の低い乳酒が飲まれたりする。
人間の商人と交易をしていたりするので御茶等も飲むことがあるそうだ。
「そうだな。これならまた来ても良いかもしれないな」
レイジは羊肉の串焼きを食べながら言う。
羊肉は乳と共にこの地域で食べられる重要な食料だ。
ケンタウロスは馬と同じように草を食べる事が出来るが、一緒に暮らす人間の妻はそうはいかない。
そのため、人間でも食べられる食事は大切であった。
人間が部族にいる事でケンタウロス達の食文化は多彩になったのかもしれない。
羊肉料理は玉ねぎを小麦の皮で包んだ茹で餃子みたいな手の込んだものから、ただ塩水で煮ただけのシンプルなものまで幅広くあった。
「ねえ、コウキ君は大丈夫かしら? サーナがかなり気にしているみたいなの」
サホコは膝に座っているサーナの頭をなでながら言う。
サーナはいつもよりも元気がない。
コウキを心配しているようだ。
「ねえ、ナオさん。コウキ君はどんな感じなの?」
チユキはナオに聞く。
「さっき見たけど川を越えて、ヒュドラがいる岩場に入ったとこっすね」
ナオは串焼きを食べながら言う。
ナオの視力はかなり先まで見る事ができる。
平原が広がるこの地では山などの遮蔽物がないので、様子を見る事は簡単なようだ。
「ヒュドラの岩場? それ大丈夫ですの?」
この地域特産の豪華な刺繍入りの絨毯を見ていたキョウカが言う。
絨毯はケンタウロスの部族に属する人間の女性が織ったものだ。
この絨毯と鉄器等を交換したりするのである。
「多分、そっちは大丈夫と思うっすよ……。ただ、気になるのはナオと同じように遠くからコウキ君を見ている者がいる事っすね」
ナオは神妙な顔つきをして言う。
「見ている者ですか? ナオ様と同じようにということはかなり遠くという事ですか? かなり力のある者でしょうか?」
カヤがナオに聞く。
「多分そうっすね。一度こっちを見たときに気付いたっすけど、かなり遠くから見ている様子だったっす。敵意はなかったっすけど、ありゃかなりの強者っすね。確認しようと思ったっすけど、何らかの魔法を使っているらしくって見えなかったす」
ナオがそう言うとチユキ達は顔を見合わせる。
ナオの視線を遮れる程の者だ。
強敵に違いなかった。
「そうナオさんがそう言うのならかなり強いのでしょうね。何者なの?」
「さあ、何者っすかね……。今のところ見ているだけみたいっすけど」
ナオは首を振って言う。
チユキはどうしようかと迷う。
何が目的かわからないのだ。
もしかするとコウキが危ないかもしれない。
助けるべきかもしれない。
しかし、そうすればレースに介入したとしてコウキが失格となる可能性があった。
「ねえ、コウは大丈夫なの?」
不安に思ったサーナが不安そうに聞く。
「それは大丈夫っすよ。いざとなったらナオさんが駆けつけるっすから。」
「そうだよ。いざとなったら私も行くから。私の翼ならもっと速いよ」
サーナを安心させようとナオとシロネが言う。
シロネの翼は直線距離ならナオよりも速い、レースに失格となるかもしれないが、緊急時にはそうするしかないだろう。
「大丈夫だ。サーナ。例え何が来ようとそう簡単にやられたりはしないだろうさ。だから心配するな。いざとなったら俺が行ってやる」
そう言ってレイジはサーナの頭を撫でる。
なんだかんだと言っても父親なのだろう娘を気遣うようだ。
サーナは少し安心した顔をする。
そして、チユキ達はコウキがいる方角を見る。
コウキが戻ってくるまでまだまだ時間がかかりそうであった。
◆
「ふむ、勇者の仲間のあの娘。こちらの視線に気付いたようですね。やりますね」
サジュタリスはそう言って笑う。
「おそらく、ナオという名の子でしょうね。かなり感が鋭いみたいですから」
クロキはそう言って苦笑する。
彼女のせいでナットが勇者達に近づくのが困難になってしまったのだ。
「一応魔法でこちらを見えないようにしていますが、どうしますか? 暗黒騎士殿」
「正直に言うと勇者達と争いに来たわけではないので、出来る限り接触は避けたいです。もしこちらに来るのなら自分は撤退します」
クロキは正直に言う。
「おや、貴方なら彼らに勝てるでしょう。それなのに退くのですか?」
サジュタリスは意外そうに言う。
「勝てるかどうかはわかりませんよ。争いは嫌いです。無駄に争う必要はありません」
クロキがそう言うとサジュタリスはなるほどと頷く。
「なるほど、似てますね。姿は違うのに貴方はモデスと似ています。力がありながら、それを行使しないのですから……。モデスが貴方を信頼するのも自身に似ているからなのでしょうね」
サジュタリスはそう言って朗らかに笑う。
そして、クロキの後ろにいるクーナを見る。
クーナはグロリアスと共に退屈そうにしている。
「ですが、貴方の奥方は不満そうだ」
「当たり前だ。なぜ、力ある者が譲らねばならないんだ。クロキはもっと力を行使すべきだ」
話を振られクーナは不満そうに言う。
クロキは苦笑する。
クーナは不満かもしれないが、不必要に力を使うべきではないと思っている。
「それも、もっともですね。そう考えるのが普通なのですよ。暗黒騎士殿は珍しいですね。さて、あの少年は順調に先に進んでいますね。そして先にあるのは狼の聖地ネウロイ。どう切り抜けるのか楽しみです」
サジュタリスは笑う。
クロキは目を凝らし遠くを見る。
そこには竜の子を頭に乗せたコウキが駆けている。
その先には凶獣フェリオンの聖地がある。
前途多難なのであった。
ケンタウロス達は天幕を運びながら移動して生活する。
その天幕と同じものを運び、そこでコウキの帰りを待っているのだ。
スタート地点では祭りが行われていて、ケンタウロス達が行き来している。
人間の商人も参加していて、かなり盛況である。
珍しいものがならび、芸人がいて、多様な食べ物を売る屋台が並んでいる。
この時期だけはケンタウロスの各部族は争いをやめる。
もちろん、完全に仲良くできるわけではないが、それでもどんなに仲が悪くても争う事はしないのが習わしだ。
ケンタウロスの妻となった人間の女性も見える。
お祭り用なのかかなり綺麗な刺繍が入った衣装を着ている。
他の地域でも裁縫は女性の仕事であり、他所の地域でも刺繍を入れたりするが、この地域の女性が作る衣装はより鮮やかに見える。
そんな彼女達が進んで妻となったのかわからない。
ケンタウロスの習慣として誘拐婚の風習があるからだ。
他部族や人間の国の女性を攫い妻とする。
未婚の娘だけでなく他者の妻すらも略奪する事も頻繁にあったりするようだ。
攫われた女性は死ぬか妻になるかを選択するしかなく。
良い風習とはいえないだろう。
もちろん、普通に交渉で妻になる事もあるので実際に経緯を聞いてみないとどちらかはわからない。
だが、そんな風習があるためか、彼女達は自身の部族の天幕から離れようとはしていない。
この祭りの間は大丈夫でも、目を付けられたら後日攫われる可能性もある。
いかなる時も油断をできない。
しかし、その風習が改められる事はないだろう。
ルールを作るのは強者であり、自身に都合の悪いルールは作らないからだ。
奪われる者が悪く、それが嫌なら強くならなければならない。
それは、どこの世界であっても同じだが、チユキ達の暮らすバンドール平野よりもこの地域の方がその傾向が強いようであった。
「結構おいしいね、これ」
リノは果実のジャムを使ったお菓子を食べて言う。
果実は木苺に似てこの地域の甘味である。
採れる地域が限られていて、祭りの時でなければ食べる事は難しいそうだ。
「そうね。前回来たときは未開かなと思ったけど、そうでもないみたいだわ」
そう言ってチユキはヨーグルトに塩水を混ぜたものを飲む。
これはこの地域で良く飲まれる飲料水で、他に度数の低い乳酒が飲まれたりする。
人間の商人と交易をしていたりするので御茶等も飲むことがあるそうだ。
「そうだな。これならまた来ても良いかもしれないな」
レイジは羊肉の串焼きを食べながら言う。
羊肉は乳と共にこの地域で食べられる重要な食料だ。
ケンタウロスは馬と同じように草を食べる事が出来るが、一緒に暮らす人間の妻はそうはいかない。
そのため、人間でも食べられる食事は大切であった。
人間が部族にいる事でケンタウロス達の食文化は多彩になったのかもしれない。
羊肉料理は玉ねぎを小麦の皮で包んだ茹で餃子みたいな手の込んだものから、ただ塩水で煮ただけのシンプルなものまで幅広くあった。
「ねえ、コウキ君は大丈夫かしら? サーナがかなり気にしているみたいなの」
サホコは膝に座っているサーナの頭をなでながら言う。
サーナはいつもよりも元気がない。
コウキを心配しているようだ。
「ねえ、ナオさん。コウキ君はどんな感じなの?」
チユキはナオに聞く。
「さっき見たけど川を越えて、ヒュドラがいる岩場に入ったとこっすね」
ナオは串焼きを食べながら言う。
ナオの視力はかなり先まで見る事ができる。
平原が広がるこの地では山などの遮蔽物がないので、様子を見る事は簡単なようだ。
「ヒュドラの岩場? それ大丈夫ですの?」
この地域特産の豪華な刺繍入りの絨毯を見ていたキョウカが言う。
絨毯はケンタウロスの部族に属する人間の女性が織ったものだ。
この絨毯と鉄器等を交換したりするのである。
「多分、そっちは大丈夫と思うっすよ……。ただ、気になるのはナオと同じように遠くからコウキ君を見ている者がいる事っすね」
ナオは神妙な顔つきをして言う。
「見ている者ですか? ナオ様と同じようにということはかなり遠くという事ですか? かなり力のある者でしょうか?」
カヤがナオに聞く。
「多分そうっすね。一度こっちを見たときに気付いたっすけど、かなり遠くから見ている様子だったっす。敵意はなかったっすけど、ありゃかなりの強者っすね。確認しようと思ったっすけど、何らかの魔法を使っているらしくって見えなかったす」
ナオがそう言うとチユキ達は顔を見合わせる。
ナオの視線を遮れる程の者だ。
強敵に違いなかった。
「そうナオさんがそう言うのならかなり強いのでしょうね。何者なの?」
「さあ、何者っすかね……。今のところ見ているだけみたいっすけど」
ナオは首を振って言う。
チユキはどうしようかと迷う。
何が目的かわからないのだ。
もしかするとコウキが危ないかもしれない。
助けるべきかもしれない。
しかし、そうすればレースに介入したとしてコウキが失格となる可能性があった。
「ねえ、コウは大丈夫なの?」
不安に思ったサーナが不安そうに聞く。
「それは大丈夫っすよ。いざとなったらナオさんが駆けつけるっすから。」
「そうだよ。いざとなったら私も行くから。私の翼ならもっと速いよ」
サーナを安心させようとナオとシロネが言う。
シロネの翼は直線距離ならナオよりも速い、レースに失格となるかもしれないが、緊急時にはそうするしかないだろう。
「大丈夫だ。サーナ。例え何が来ようとそう簡単にやられたりはしないだろうさ。だから心配するな。いざとなったら俺が行ってやる」
そう言ってレイジはサーナの頭を撫でる。
なんだかんだと言っても父親なのだろう娘を気遣うようだ。
サーナは少し安心した顔をする。
そして、チユキ達はコウキがいる方角を見る。
コウキが戻ってくるまでまだまだ時間がかかりそうであった。
◆
「ふむ、勇者の仲間のあの娘。こちらの視線に気付いたようですね。やりますね」
サジュタリスはそう言って笑う。
「おそらく、ナオという名の子でしょうね。かなり感が鋭いみたいですから」
クロキはそう言って苦笑する。
彼女のせいでナットが勇者達に近づくのが困難になってしまったのだ。
「一応魔法でこちらを見えないようにしていますが、どうしますか? 暗黒騎士殿」
「正直に言うと勇者達と争いに来たわけではないので、出来る限り接触は避けたいです。もしこちらに来るのなら自分は撤退します」
クロキは正直に言う。
「おや、貴方なら彼らに勝てるでしょう。それなのに退くのですか?」
サジュタリスは意外そうに言う。
「勝てるかどうかはわかりませんよ。争いは嫌いです。無駄に争う必要はありません」
クロキがそう言うとサジュタリスはなるほどと頷く。
「なるほど、似てますね。姿は違うのに貴方はモデスと似ています。力がありながら、それを行使しないのですから……。モデスが貴方を信頼するのも自身に似ているからなのでしょうね」
サジュタリスはそう言って朗らかに笑う。
そして、クロキの後ろにいるクーナを見る。
クーナはグロリアスと共に退屈そうにしている。
「ですが、貴方の奥方は不満そうだ」
「当たり前だ。なぜ、力ある者が譲らねばならないんだ。クロキはもっと力を行使すべきだ」
話を振られクーナは不満そうに言う。
クロキは苦笑する。
クーナは不満かもしれないが、不必要に力を使うべきではないと思っている。
「それも、もっともですね。そう考えるのが普通なのですよ。暗黒騎士殿は珍しいですね。さて、あの少年は順調に先に進んでいますね。そして先にあるのは狼の聖地ネウロイ。どう切り抜けるのか楽しみです」
サジュタリスは笑う。
クロキは目を凝らし遠くを見る。
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