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第9章 妖精の森
第25話 戦いの真理
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竜と化したクロキはフェリオンに組み付く。
竜になると武器が持てないかわりに全体的に力が上がる。
ただし、クロキはその力を完全には制御できない。
暴走しないように注意して力を使わなくてはいけないからだ。
そのため、竜の力を全力で出せずにいる。
幸い、フェリオンもまた封印で縛られているためか、全力を出せていない。
クロキの腕の中でフェリオンが暴れる。
わずかだが、フェリオンの方が強い。
(だけど、負けるわけにはいかない!)
クロキは歯を食いしばる。
フェリオンの体から破壊の風がクロキの体を揺さぶる。
竜となり肉体は強化されているにもかかわらず、フェリオンの風はクロキを痛めつける。
クロキは自己修復で肉体を再生させると、お返しに黒い炎を出しフェリオンの体を焼く。
黒い炎はフェリオンを焼くが、フェリオンもまた自己修復で肉体を再生させると破壊の風を放つ。
竜と狼が動くたびに炎と風がドームの中に吹き荒れる。
そんな事を続けている時だった。
フェリオンは一瞬の隙を突きクロキの腕から逃れると、上から覆いかぶさろうとする。
「何の!」
クロキは力を抜くと、体を捻りフェリオンから逃れると逆に押さえ込む。
「グウウウ! 暗黒騎士! 何だ? 今のは!?」
フェリオンは何が起こったのかわからず唸る。
もちろんクロキは教えるつもりはない。
ちょっとした体術である。
「大人しくしろフェリオン!」
クロキは後ろからフェリオンの前足を掴むと押さえつける。
竜に姿になると強くなるが、剣を持つことができないという欠点がある。
修行して人間の姿のままでも竜の力が使えるようになる予定だが、今は無理だ。
しかし、竜の姿でもある程度の体術は使えるので、それでフェリオンを押える。
クロキは力で劣っている分を技で補おうとする。
そう考えフェリオンを押えつけている時だった。突然フェリオンの体から力が抜ける。
「えっ!?」
クロキは驚きの声を出す。
フェリオンはクロキの下から逃れると、逆に押さえつけようとする。
「なるほど! これは面白い!」
フェリオンは楽しそうに笑う。
「嘘だろ……。技を盗んだのか?」
クロキはフェリオンに噛みつかれないように顎を押えながら呟く。
フェリオンは先程クロキが使った技を真似たのだ。
それはフェリオンが力だけで戦う存在ではない事を示していた。
理性的だが凶暴な存在。
それがフェリオンなのである。
「楽しいぞ! 暗黒騎士! これ程の相手はモデス以来だ!」
「そいつはどうも!」
フェリオンは楽しそうに笑うと、クロキは応える。
クロキとフェリオンは互いに技を使いながら相手の体を押えようとする。
今のところ技はクロキの方が上だ。
だけど、フェリオンの技の切れが徐々に上がって来ていた。
クロキは長くはもたない事に気付く。
「ああ! こんな鎖がなければもっと楽しく遊べるのに! 暗黒騎士よ! この鎖を解いてくれ!!」
「そんな事を出来るわけがないじゃないか! フェリオン! 喰らい喰らわれる事の何が楽しいんだ!?」
「何を言っている暗黒騎士! 喰らう事こそ全てじゃないか! 世界は喰らい喰らわれるために生きている! 暗黒騎士! 君だって生きるために何かを喰って生きて来たんじゃないのか!? そして喰うために戦い! 喰らわれぬために戦う! それが世界の真理だ! 喰らう事は生きる事! 全ての存在意義だ! それを楽しむ事はむしろ当然ではないか!」
「!?」
クロキはその言葉に絶句する。
獣の真理かもしれないが、ある意味正しいような気がしたのだ。
全ての生き物は食を得るために日々を戦わなければいけない。
そして、フェリオンはただ生きる事を純粋に楽しんでいるだけだ。
クロキも美味しいものを食べたい。
しかし、その食べ物が生きていた事を考えた事があっただろうか?
フェリオンを前にして食べられる側に立った事で、その事を思い知らされる。
生きる事は食べるために戦う事であり、フェリオンはその事に純粋なのだ。
「さあ、来い! 暗黒騎士! 戦おうじゃないか! 君を喰らい! モデスを喰らい! 世界を喰らう! 全てを喰らったら! 次元を超えて新たな世界を喰らってやる! 何て心が躍るんだ!」
フェリオンの口が大きく開きクロキを喰らおうとせまる。
「良いだろう! フェリオン! 純粋な戦いにつきあってやる! 食べられてたまるか! 全力で抵抗してやる!」
クロキはフェリオンを待ち構える。
もはや言葉は不要である。
フェリオンは危険な存在だ。
世界を守るためにクロキはフェリオンを止めなければならない。
竜と狼の戦いは続く。
(まずいな、そろそろ自我が保てなくなってきていた)
何度目のぶつかり合いをしただろうか?
クロキは自身の意識が薄れていくのを感じていた。
短い時間かもしれないが、悠久の時を戦っているようであった。
クロキは何とか気力を振り絞り、フェリオンを押え込む。
そんな時だった。
フェリオンを繋ぐ魔法の鎖の輝きが強くなる。
するとフェリオンの力が弱まったような気がする。
「グウウウウ! 時間切れか!」
フェリオンは残念そうに唸る。
ヘイボスが封印を修復して、なおかつ封印の力が元に戻ったのだ。
「間に合ったのか……」
封印が戻ったのを見て、クロキは脱力する。
フェリオンにとどめを刺す事はできない。
もはや限界であった。
黒い炎が収縮して、クロキは竜の姿から人の姿へと戻る。
竜の姿になっても鎧は元のままだ。
魔法の鎧は砕ける事なく、クロキの体を覆っている。
クロキが前を見るとフェリオンが動かなくなっている。
「自分の勝ちだ。フェリオン……」
「グウウウウ、そのようだ……。だが、楽しかったぞ。暗黒騎士。また遊ぼうじゃないか」
フェリオンは楽しそうに笑う。
そこに邪気はない。
ただ、生きようとしている獣であった。
凶暴だが、邪悪ではない存在。
そんなフェリオンを見てクロキは力なく笑う。
「はは……。気楽に言ってくれるな。こっちはそれどころじゃなかったよ。フェリオン……。それじゃあ自分は帰らせてもらうよ」
クロキはそう言うと背を向ける。
おぼつかない足取りでドームを出るとヘイボスが出迎えてくれる。
「すまぬ。遅くなった」
ヘイボスは謝る。
「いえ、何とか間に合ってくれました」
クロキは笑うが、危なかった。
後少しで自我をなくす所だった。
自我をなくせば、クロキがフェリオンの封印を解いてしまっていたかもしれない。
本当に危ない所だったのである。
「さて、戻るか」
「はい。ヘイボス殿。申し訳ございませんが少し休みます」
「ああ、空舟で休むが良い。帰りは安全なはずだからな」
「助かります」
クロキは暗黒騎士の鎧を外すと空舟で横になる。
こうして、クロキとヘイボスは地上へと戻るのだった。
◆
ドワーフの里を覆う結界が解けている。
クーナはカータホフの砦の屋上からそれを確認する。
どうやら、フェリオンは復活しないようであった。
蛇の者達も既に撤退している。
シロネ達はゴブリンに捕らわれた者達の治療のために忙しそうで、結界が解けた事に気付いていないようであった。
しかし、そんな事はクーナにとってどうでも良い事であった。
むしろ、クロキとシロネが会わないだけ都合が良かった。
「さて、クーナもクロキと合流するか。だがレーナもコウキもいるからな……」
クーナはコウキの事を考える。
クロキとレーナとの間に生まれた子。
その事を考えると少し心がざわめく。だから、あまり会いたくないのである。
「まあ、良い。そのざわめきももうすぐ消えるに違いないぞ」
そう呟くとクーナはそっと手を自身のお腹に添えるのだった。
◆
クタルのドワーフの里から狼達が去っていく、フェリオンの復活に失敗したのを悟ったようだ。
ドワーフ達が歓声を上げているのがわかる。
レーナ達の勝利であった。
「ふふ、良く眠っているわね」
レーナの膝の上でコウキは眠っている。
力を使いすぎて疲れたのだろう。
だけど、この力は封じなければならなかった。
黒い炎を使える事が知れたらコウキの正体がバレてしまうだろう。
レーナ達がいるのはドワーフの館の客室だ。
レーナとコウキとルウシエン達の他は誰もいない。
「御免なさいね、コウキ……」
レーナは眠っているコウキに謝ると側に控えるルウシエンを見る。
「良いわねルウシエン。コウキの力を封じます。貴方は影からコウキを守るのです。強敵が現れた時は貴方が身をもって守るのですよ」
「はい。御義……。ふぐっ!」
御義母様と呼ぼうとしたルウシエンはレーナの魔力で吹き飛ばされる。
(全く、本当にわかっているのかしら?)
レーナはルウシエンを見て眉間を抑える。
「良いですね。ヘ・ン・ナ・ム・シからも守るのですよ。ルウシエン」
レーナは少し怒気を込めて言う。
「ふあい……。必ずやコウキ様を守りまふう……」
頭を押さえたルウシエンが涙目で言う。
「さて、私はエリオスに戻ります。後の事は任せたわよ」
レーナはエリオスに戻る事にする。
クロキを出迎える事はしない。
また後で会う事になるからだ。
蛇達の陰謀は砕いたが、また動き出すに違いなかった。
その時まではレーナも休むことにする。
こうして森の戦いは終わったのであった。
★★★★★★★★★★★★後書き★★★★★★★★★★★★
次はエピローグです。
竜になると武器が持てないかわりに全体的に力が上がる。
ただし、クロキはその力を完全には制御できない。
暴走しないように注意して力を使わなくてはいけないからだ。
そのため、竜の力を全力で出せずにいる。
幸い、フェリオンもまた封印で縛られているためか、全力を出せていない。
クロキの腕の中でフェリオンが暴れる。
わずかだが、フェリオンの方が強い。
(だけど、負けるわけにはいかない!)
クロキは歯を食いしばる。
フェリオンの体から破壊の風がクロキの体を揺さぶる。
竜となり肉体は強化されているにもかかわらず、フェリオンの風はクロキを痛めつける。
クロキは自己修復で肉体を再生させると、お返しに黒い炎を出しフェリオンの体を焼く。
黒い炎はフェリオンを焼くが、フェリオンもまた自己修復で肉体を再生させると破壊の風を放つ。
竜と狼が動くたびに炎と風がドームの中に吹き荒れる。
そんな事を続けている時だった。
フェリオンは一瞬の隙を突きクロキの腕から逃れると、上から覆いかぶさろうとする。
「何の!」
クロキは力を抜くと、体を捻りフェリオンから逃れると逆に押さえ込む。
「グウウウ! 暗黒騎士! 何だ? 今のは!?」
フェリオンは何が起こったのかわからず唸る。
もちろんクロキは教えるつもりはない。
ちょっとした体術である。
「大人しくしろフェリオン!」
クロキは後ろからフェリオンの前足を掴むと押さえつける。
竜に姿になると強くなるが、剣を持つことができないという欠点がある。
修行して人間の姿のままでも竜の力が使えるようになる予定だが、今は無理だ。
しかし、竜の姿でもある程度の体術は使えるので、それでフェリオンを押える。
クロキは力で劣っている分を技で補おうとする。
そう考えフェリオンを押えつけている時だった。突然フェリオンの体から力が抜ける。
「えっ!?」
クロキは驚きの声を出す。
フェリオンはクロキの下から逃れると、逆に押さえつけようとする。
「なるほど! これは面白い!」
フェリオンは楽しそうに笑う。
「嘘だろ……。技を盗んだのか?」
クロキはフェリオンに噛みつかれないように顎を押えながら呟く。
フェリオンは先程クロキが使った技を真似たのだ。
それはフェリオンが力だけで戦う存在ではない事を示していた。
理性的だが凶暴な存在。
それがフェリオンなのである。
「楽しいぞ! 暗黒騎士! これ程の相手はモデス以来だ!」
「そいつはどうも!」
フェリオンは楽しそうに笑うと、クロキは応える。
クロキとフェリオンは互いに技を使いながら相手の体を押えようとする。
今のところ技はクロキの方が上だ。
だけど、フェリオンの技の切れが徐々に上がって来ていた。
クロキは長くはもたない事に気付く。
「ああ! こんな鎖がなければもっと楽しく遊べるのに! 暗黒騎士よ! この鎖を解いてくれ!!」
「そんな事を出来るわけがないじゃないか! フェリオン! 喰らい喰らわれる事の何が楽しいんだ!?」
「何を言っている暗黒騎士! 喰らう事こそ全てじゃないか! 世界は喰らい喰らわれるために生きている! 暗黒騎士! 君だって生きるために何かを喰って生きて来たんじゃないのか!? そして喰うために戦い! 喰らわれぬために戦う! それが世界の真理だ! 喰らう事は生きる事! 全ての存在意義だ! それを楽しむ事はむしろ当然ではないか!」
「!?」
クロキはその言葉に絶句する。
獣の真理かもしれないが、ある意味正しいような気がしたのだ。
全ての生き物は食を得るために日々を戦わなければいけない。
そして、フェリオンはただ生きる事を純粋に楽しんでいるだけだ。
クロキも美味しいものを食べたい。
しかし、その食べ物が生きていた事を考えた事があっただろうか?
フェリオンを前にして食べられる側に立った事で、その事を思い知らされる。
生きる事は食べるために戦う事であり、フェリオンはその事に純粋なのだ。
「さあ、来い! 暗黒騎士! 戦おうじゃないか! 君を喰らい! モデスを喰らい! 世界を喰らう! 全てを喰らったら! 次元を超えて新たな世界を喰らってやる! 何て心が躍るんだ!」
フェリオンの口が大きく開きクロキを喰らおうとせまる。
「良いだろう! フェリオン! 純粋な戦いにつきあってやる! 食べられてたまるか! 全力で抵抗してやる!」
クロキはフェリオンを待ち構える。
もはや言葉は不要である。
フェリオンは危険な存在だ。
世界を守るためにクロキはフェリオンを止めなければならない。
竜と狼の戦いは続く。
(まずいな、そろそろ自我が保てなくなってきていた)
何度目のぶつかり合いをしただろうか?
クロキは自身の意識が薄れていくのを感じていた。
短い時間かもしれないが、悠久の時を戦っているようであった。
クロキは何とか気力を振り絞り、フェリオンを押え込む。
そんな時だった。
フェリオンを繋ぐ魔法の鎖の輝きが強くなる。
するとフェリオンの力が弱まったような気がする。
「グウウウウ! 時間切れか!」
フェリオンは残念そうに唸る。
ヘイボスが封印を修復して、なおかつ封印の力が元に戻ったのだ。
「間に合ったのか……」
封印が戻ったのを見て、クロキは脱力する。
フェリオンにとどめを刺す事はできない。
もはや限界であった。
黒い炎が収縮して、クロキは竜の姿から人の姿へと戻る。
竜の姿になっても鎧は元のままだ。
魔法の鎧は砕ける事なく、クロキの体を覆っている。
クロキが前を見るとフェリオンが動かなくなっている。
「自分の勝ちだ。フェリオン……」
「グウウウウ、そのようだ……。だが、楽しかったぞ。暗黒騎士。また遊ぼうじゃないか」
フェリオンは楽しそうに笑う。
そこに邪気はない。
ただ、生きようとしている獣であった。
凶暴だが、邪悪ではない存在。
そんなフェリオンを見てクロキは力なく笑う。
「はは……。気楽に言ってくれるな。こっちはそれどころじゃなかったよ。フェリオン……。それじゃあ自分は帰らせてもらうよ」
クロキはそう言うと背を向ける。
おぼつかない足取りでドームを出るとヘイボスが出迎えてくれる。
「すまぬ。遅くなった」
ヘイボスは謝る。
「いえ、何とか間に合ってくれました」
クロキは笑うが、危なかった。
後少しで自我をなくす所だった。
自我をなくせば、クロキがフェリオンの封印を解いてしまっていたかもしれない。
本当に危ない所だったのである。
「さて、戻るか」
「はい。ヘイボス殿。申し訳ございませんが少し休みます」
「ああ、空舟で休むが良い。帰りは安全なはずだからな」
「助かります」
クロキは暗黒騎士の鎧を外すと空舟で横になる。
こうして、クロキとヘイボスは地上へと戻るのだった。
◆
ドワーフの里を覆う結界が解けている。
クーナはカータホフの砦の屋上からそれを確認する。
どうやら、フェリオンは復活しないようであった。
蛇の者達も既に撤退している。
シロネ達はゴブリンに捕らわれた者達の治療のために忙しそうで、結界が解けた事に気付いていないようであった。
しかし、そんな事はクーナにとってどうでも良い事であった。
むしろ、クロキとシロネが会わないだけ都合が良かった。
「さて、クーナもクロキと合流するか。だがレーナもコウキもいるからな……」
クーナはコウキの事を考える。
クロキとレーナとの間に生まれた子。
その事を考えると少し心がざわめく。だから、あまり会いたくないのである。
「まあ、良い。そのざわめきももうすぐ消えるに違いないぞ」
そう呟くとクーナはそっと手を自身のお腹に添えるのだった。
◆
クタルのドワーフの里から狼達が去っていく、フェリオンの復活に失敗したのを悟ったようだ。
ドワーフ達が歓声を上げているのがわかる。
レーナ達の勝利であった。
「ふふ、良く眠っているわね」
レーナの膝の上でコウキは眠っている。
力を使いすぎて疲れたのだろう。
だけど、この力は封じなければならなかった。
黒い炎を使える事が知れたらコウキの正体がバレてしまうだろう。
レーナ達がいるのはドワーフの館の客室だ。
レーナとコウキとルウシエン達の他は誰もいない。
「御免なさいね、コウキ……」
レーナは眠っているコウキに謝ると側に控えるルウシエンを見る。
「良いわねルウシエン。コウキの力を封じます。貴方は影からコウキを守るのです。強敵が現れた時は貴方が身をもって守るのですよ」
「はい。御義……。ふぐっ!」
御義母様と呼ぼうとしたルウシエンはレーナの魔力で吹き飛ばされる。
(全く、本当にわかっているのかしら?)
レーナはルウシエンを見て眉間を抑える。
「良いですね。ヘ・ン・ナ・ム・シからも守るのですよ。ルウシエン」
レーナは少し怒気を込めて言う。
「ふあい……。必ずやコウキ様を守りまふう……」
頭を押さえたルウシエンが涙目で言う。
「さて、私はエリオスに戻ります。後の事は任せたわよ」
レーナはエリオスに戻る事にする。
クロキを出迎える事はしない。
また後で会う事になるからだ。
蛇達の陰謀は砕いたが、また動き出すに違いなかった。
その時まではレーナも休むことにする。
こうして森の戦いは終わったのであった。
★★★★★★★★★★★★後書き★★★★★★★★★★★★
次はエピローグです。
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