暗黒騎士物語

根崎タケル

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第4章 邪神の迷宮

第23話 迷宮都市ラヴュリュントス9 一時撤退

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 クロキ達は地上へと戻る。
 気を失ったキョウカはクロキの腕の中にいる。
 後ろには自由戦士達が続く。
 彼女達はミノタウロスとの戦いで疲弊しており、歩くのもやっとだ。
 話を聞くと突入中に迷宮が変化したことが更に拍車をかけたようだ。
 しかし、理由はわからないが迷宮に入った時から特に変化していないようにクロキは感じる。
 それより、迷宮に込められている魔力が予想以上である。
 魔法の力は侵入者の力を奪い、迷宮の主を有利にする。
 彼女達を連れて、これ以上迷宮を進むのは危険である。
 今は、地上へと送り届けなければいけない。

(シロネは無事だろうか?)

 クロキは幼馴染の事がどうしても気になってしまう。
 なるべく関わるまいと思っても、どうしようもなかった。
 本来はナットを助けに来たのだが、頭に浮かぶのは幼馴染の事だった。

(彼女達を地上に送り届けたら、助けに行くべきか? しかし、助けに行っても……。どうにもならないかもしれない)

 クロキは腕の中のキョウカを見てそんな事を考える。
 シロネが危険な目に遭っているかもと思うと、心が焦ってしまう。
 思考を巡らせていると、地上に続く階段へと辿り着く。
 どうやら無事に地上へと戻れたようだ。
 そして、階段を上がり地上へと出た時だった。 

「「えっ!?」」

 クロキは地下に入ろうとしたシロネと鉢合わせてしまう。
 互いを見るクロキとシロネ。
 クロキはシロネが地上にいるとは思わず、シロネはキョウカが抱きかかえられて戻った来たことに驚き、2人とも動けなくなる。

「えっ? シロネ?」

 驚いてしまったクロキは思わずシロネの名を呼んでしまう。

「えっ、その声は……? もしかして、どうしてここにいるの」

 シロネはその声を聞いて驚く。
 クロキはしまったと思うが、時すでに遅く正体がバレてしまった。

「えっ? 何の事でしょう? 自分はどこにでもいる鉄仮面の自由戦士です?」
「はあっ!?」

 クロキがシロネから目を逸らして言うと、シロネが呆れた声を出す。
 そして、シロネが何か言おうとした時だった。

「おおお! お嬢様! どうされたのですか!」

 シロネの後ろにいた人物がクロキに駆け寄る。
 もちろんキョウカに仕える侍女のカヤである。
 カヤはクロキからキョウカを無理やり奪い取る。
 キョウカの身体に怪我がなく、ただ気を失っているだけとわかるとカヤは安心する。

「貴方!? お嬢様に何をしたのですか!?」

 安心したカヤは冷たい瞳でクロキを見る。

「え、ええと……。その……」

 クロキは美人から睨まれて声が出せなくなる。
 カヤの目は怒りに震えている。
 クロキが何かしたのではと思っているようであった。

「あ、あの……。戻る途中で凶悪なミノタウロスに出会いまして……。危ないところをこの鉄仮面の人に助けられたのですが……。あの……」

 クロキの後ろから女性の自由戦士が助け舟を出す。
 クロキの記憶ではシズフェと呼ばれていたはずだ。
 シズフェはシロネとカヤに迷宮で起こった事を説明する。
 シズフェの説明を聞くシロネとカヤの表情が少しづつ柔らかくなる。
 状況を理解してくれたようだ。

「なるほど、どうやらお嬢様を助けていただいたようですね。礼を言います。ところで運んでいる途中でいやらしい事はしなかったでしょうね」
「い、いえ! 何もしてないです! 運んでいる時に胸が触れて柔らかいな~とか、良い匂いだな~とか思ったぐらいです!」 

 クロキは力を込めて言う。
 いやらしい事は何もしていない。
 体を感触を楽しみ、匂いを嗅いだだけだ。
 それも抱きかかえて運ばなければならなかったので、不可抗力である。
 やましい事は何もないはずだ。 
 しかし、シロネとカヤはジト目でクロキを見る。
 良く見るとカヤの瞳が再び冷たいものへと変わっているようであった。

「ところで、変態仮面さんはどうしてここにいるのかな?」
「えっ、へんた……。いえ、何でもないです。どうしてここにいるのかと言うと勇者様のお手伝いしようかなと思いまして……」

 シロネの問いにクロキは嘘を感知できる人が聞いたらすぐにバレそうな嘘を吐く。
 シロネとカヤは顔を見合わせる。

「良くわかりませんが正体を隠している所から見ても、私達に言えない理由がありそうですね」
「そうだねカヤさん。私たちを手伝ってくれるのなら助かるもの」 

 シロネは再びクロキを見る。

「まあ良いわ。そう言う事にしてあげる」

 そう言うとシロネは迷宮に入ろうとする。

「えっ? シロネ様? どちらに?」
「どちらにって? レイジ君達を追いかけるんだよ」

 シロネはさも当然に言う。

「ダメだ!!」

 クロキは思わず大声を出す。
 その声は思ったよりも大きく、側で聞いていた自由戦士達が注目する。
 シロネも驚いた顔でクロキを見る。

「このまま入っても、どうしようもない。対策を考えなければ共倒れだ。だから、追いかけてはダメだ」

 クロキははっきりと言う。
 その声は先程までの情けないものではない。
 シロネはクロキをじっと見る。
 
「シロネ様。ここにいる変態仮面の言う事が正しいと思います。お嬢様の事もあります。一度退いた方がよろしいかと思います」

 カヤがクロキに同意する。
 変態仮面と呼ばれるのは納得できないが、シロネを行かせないようにしているのならクロキも文句が言えない。
 実は先程までカヤはキョウカを助けるために無理をしてでも再び入ろうとしていた。先に地上へと戻ったはずのキョウカが居なかったからである。
 しかし、キョウカが無事だとわかった以上カヤは中に入る気にはなれなかった。
 シロネはカヤを見た後、クロキを見つめる。
 シロネは悩む。レイジ達の事が心配で様子を見に行きたいのだ。
 しかし、クロキの声は真剣であった。
 その言葉がシロネを地下に入る事を思いとどまらせる。
 クロキとレイジ。
 シロネは心の中で葛藤する。
 そして、少し考えた後シロネは顔を上げる。

「わかった……。みんな事は心配だけど、一旦戻る事にする。もしかすると、みんなも撤退しているかもしれないもの」

 シロネはしぶしぶ了承する。
 こうしてクロキ達は迷宮を後にする事になるのだった。



 
 地下13階層ではささやかな宴が催されていた。
 勇者を捕える事に成功したからである。
 人間の踊り子達が魅惑的な踊りを披露して、ミノタウロス達を楽しませる。
 玉座に座るラヴュリュスの横には人間の美女達がラヴュリュスに酒を注ぐ。
 美女達は特に厳選したラヴュリュスのお気に入りだ。
 何名かはすでにラヴュリュスの子を産んでいる。
 そのラヴュリュスの目の前では、彼の子ども達が肉を喰い、酒を飲んでいる。
 肉はさらった人間の一部だ。
 ただ、その中にはムネスキとチチスキの肉も含まれている。
 子どもと言えど弱ければただの肉だ。 
 ムネスキとチチスキの亡骸は第1階層で見つかった。
 互いの斧が首に刺さっている所を見ると、どういうわけか仲違いをしたようであった。
 しかし、そんな事はどうでも良かった。

「全く役に立たない奴等め……」

 邪神ラヴュリュスは呟く。
 迷宮を操作していたムネスキとチチスキが仕事を放棄したので、勇者の仲間の女を数名逃がしてしまった。
 それが、ラヴュリュスには面白くなかった。

(まあ良い。肝心の勇者は捕まえたのだ。後はレーナを誘い出すだけだ)

 ラヴュリュスは笑う。
 美しい女神レーナに比べると他の女はその他大勢である。
 ラヴュリュスは勇者達の命と引き換えにレーナにはこの迷宮に来てもらうつもりである。
 来ない時はもちろん勇者を殺すつもりだ。
 そんな事を考えている時だった。
 玉座の間に何者かが入って来る。
 ラヴュリュスはその姿を見てうるさい奴が来たと思うのだった。

「どういう事だ! ラヴュリュス! 勇者達を渡さぬだと!!」

 玉座の間に入って来たザルキシスはラヴュリュスに詰め寄る。

「何を言っているんだ、ザルキシス。勇者を渡す等と約束した覚えはないぞ。それに勇者にはレーナをおびき出すエサになってもらわなくてはならんからな」

 ラヴュリュスは笑いながら言う。

「なるほどな。それではレーナを捕えた後は渡してくれるのだろうな?」

 そのザルキシスの問いにラヴュリュスは首を振る。
 
「それは出来ないなザルキシス。レーナを捕えた後はエウリアに渡す事になっているからな。そもそも、勇者を捕えたのはエウリアの功績だ。お前の功績ではないぞ」
「ぐぐぐ……」

 ザルキシスは呻くしか出来ない。
 ラヴュリュスの娘であるエウリアが光の勇者を迷宮におびき寄せるきっかけになったからだ。
 そのエウリアは勇者達を監視するために今はここにおらず、異変があったらすぐに知らせる手はずとなっている。

「ならば勇者の女達はもらえるのだろうな……」
「駄目だ。あの娘達はレーナ程ではないが美しい。お前には渡せんよ」

 再びザルキシスは呻く。
 ラヴュリュスはそんな姿を見て笑う。

「しかし、ラヴュリュスよ。レーナが来なかったらどうするつもりだ? 娘にやると言ったが勇者を殺さないつもりか?」
「その時は殺す。その首をレーナの元に送る。このラヴュリュスの誘いを断ればどうなるか、レーナに知らしめる必要がある」

 ラヴュリュスはさも当然のように答える。

「娘は良いのか?」
「なぜ俺がエウリアを気に掛ける必要がある? レーナを手に入れるためなら他のメス等はどうでも良い」 

 ラヴュリュスが冷たく答えると横にいる女の1人が震える。
 エウリアの母であるパシパエアの女王だ。
 このパシパエアの女王は女神レーナが手に入ったら用済みとなる。
 本人はその事が良くわかっている。
 もっとも、娘はその事がわかっていないようだ。
 父親に似てわがままで、自身は特別な存在だと思っているのだ。
 ザルキシスはエウリアの顔を思い出す。
 エウリアは父親に愛されているつもりのようだが、ラヴュリュスは不要になったら簡単に見放す事をわかっていない。
 それはラヴュリュスの眷属であるミノタウロスも同じだ。
 ミノタウロス族はラヴュリュスと人間のメスの間から生まれた種族だ。
 だから全てのミノタウロスはラヴュリュスの子孫と言える。
 だが、ラヴュリュスのミノタウロス族に対する扱いは奴隷である。
 我が子孫と言えど逆らえば殺す。それがラヴュリュスである事をザルキシスは知っている。
 だからラヴュリュスに何を言っても無駄であった。

「他に何か言いたい事はあるか、ザルキシス?」
「……ない。お主の好きにするが良い。この肉体を再生させる方法は他に考えよう」

 ザルキシスはそう答えるしかなかった。

「ところでザルキシスよ。勇者の仲間の女を何人か逃した。その女達も捕えたい。協力しろ」

 ラヴュリュスはいやらしく笑いながら尋ねる。

「全く欲張りな奴だ。それならばアトラナクアに言っておこう」
「ああ、あの醜い蜘蛛女か? あの女もあれで強いからな、期待しておこう」

 蜘蛛の女神アトラナクアは地上の動向を監視している。
 ラヴュリュスが聞いたところによると、今頃はレーナを探しているはずであった。

「それではラヴュリュス。しばし、留守にするぞ。勇者の事もあるがそれを伝えにも来た」

 そう言うとザルキシスは背を向ける。

「留守にするだと? どこに行く、ザルキシス?」
「野暮用だ」
「ほう、何の用だ?」
「先程ディアドナの奴から連絡が入ってな、すぐ近くまで来ているらしい。会いに行こうと思う」
「ほう……あの蛇の女王が来ているだと?」

 ラヴュリュスはその名を聞いて驚く。
 蛇の女王ディアドナは西大陸と南大陸の南を支配するラミアやゴーゴン等から信仰される女神である。
 ディアドナは神族の中でもかなりの実力者であり、かつてはモデスと共にエリオスの神々と争った。
 しかし、モデスが裏切った事で今は敵対している。
 ラヴュリュスとディアドナの仲は悪くもなければ良くもない。
 普段は支配地である南海から出てこない。そのディアドナがミノン平野へと来ている。
 その事にラヴュリュスは首を傾げる。

「気になるのか、ラヴュリュス?」
「当り前だ。今まで身を隠していたあの女が動いたのだぞ、気にもなるわ。答えろ、ザルキシス。ディアドナは何しに来た?」
「知らぬ。それを今から聞きに行くところよ」
「そうか……」

 そう言うとザルキシスは玉座の間を後にする。

「蛇の女王ディアドナが一体何用だ?」

 ラヴュリュスは呟く。
 しかし、答えられる者はいなかった。

 
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