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第3章 白銀の魔女
第17話 ヴェロスの舞踏会2
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美しい曲が会場に流れている。
ゴブリンが聞けば一目散に逃げてしまうような曲であった。
もっとも、ゴブリンの母を持つとはいえゴズは人間である。そのため、何も影響はない。
その曲で色とりどりのドレスを着た人間のメス達が踊っている。
どれも良いメス達ばかりだが、ゴズの目の前にいるメスには敵わない。
キョウカという人間のメスは、この中のどの人間のメスよりも美しい。
そのメスと踊れる事にゴズは優越感を感じる。
周りの人間のオス共が羨望のまなざしで見ているのがわかる。
(まさか、あの勇者の妹を紹介されるとは思わなかったぜ。ぐふふふ)
ゴズは心の中で笑いながら、勇者の事を思い出す。
美しく強い男。
勇者を見て羨ましく思わぬ男はいないだろう。
そして、反感を覚えずにはいられない男であった。
勇者は様々な美女を侍らせている。それだけでも悔しいのに、ゴズが狙っていたリジェナにも手を出そうとしたのだ。
だからこそ、ゴズは許せなかった。
だけど勇者は強い。
許せないからといってどうにかできる相手ではない。
目の前のメスを見る。その顔は勇者に何となく似ていた。
このメスをベッドの上で屈服させたらさぞ愉快だろうとゴズは考える。
その光景はまるで勇者を屈服させているみたいではないか。
勇者を敵に回すかもしれないがその欲望は押さえられそうにない。
ゴズの覚えている限り、キョウカはあの時にアルゴアに来てはいなかった。
だから、キョウカに会うのは初めてである。
だが、ゴズはシロネは見たことがある。
勇者と一緒にアルゴアに来ていたメスだ。
そのシロネと言うメスは何かあったのか、どこかに行ってしまった。
そして、踊る相手がいなくなった不運なオミロスはどこかに行ってしまった。
ゴズはシロネの事も気になるが、今は目の前のキョウカの事が重要だ。
再びキョウカというメスを見る。
キョウカのドレスは胸元が大きく開いており、豊かな谷間が見えている。
ゴズその胸を揉みしだきたくなるが今は我慢する。
(このメスは俺の事が好きではないみたいだ。先程から自分を見ようともしない。仕方が無いから踊っている。そんな感じだ……)
ゴズは心の中で舌打ちをする。
昨日ダンスの練習で踊ったメスはゴズを熱っぽい目で見ていた。
そのメスは誘い、一晩中可愛がった事をゴズは思い出す。
ゴズは今美しいパルシスへと姿を変えている。
その姿は人間のメス共に魅力的に映るはずなのだ。
しかし、キョウカの目は冷たかった。
(もしかすると、俺様の本当の顔が見えているのかもしれないな。くそ! だとしたら、懐にある媚薬を使わなければならないだろうぜ)
ゴズは懐にある薬を触る。
この薬を使えば本当の顔が見えていようが、ゴズの下で喘ぐようになるはずであった
ゴズはこの踊りが終わったら別室の食事や飲み物がある部屋に誘う事にする。
隙を見て媚薬をたっぷり飲ませるつもりだ。
この薬はゴズも過去に飲んだ事がある。
2日間メスなしでは生活できず、また薬が抜けきるまで5日間もかかり、その間にゴブリンのメスを数十匹も孕ませてしまったのである。
(きっと、このメスにも効くだろうぜ)
ゴズが悪だくみを考えていると1曲目のダンスが終わる。
すると、オス共がこちらに寄って来る。
目当てはキョウカと踊るためである。
ゴズはかばうようにキョウカの前に出る。
「もうしわけないですが、この後キョウカ姫は私と食事の予定です。遠慮していただけますか?」
ゴズはキョウカを守る騎士のように人間のオス達を牽制する。
もちろん、本当はそんな予定はない。
だが、キョウカは誰とも踊りたくなさそうにしている。
ここを抜け出すためにゴズについて来てくれる可能性は高い。
そう思ってゴズはキョウカを見る。
しかし、キョウカはゴズや誘いに来たオス共を見ていない。
キョウカは別の所を見ている。
そこにはキョウカに集まったオス達よりもさらに多くのオスが集まっている。
ゴズはそのオス共の間から辛うじて何が有るのか見える。
その中心にいるのは1組のオスとメス。
そのメスの顔を見た瞬間にゴズは衝撃を受ける。
「白銀の魔女……」
ゴズは思わず呟く。
最初に出会った時と違う恰好をしているが、銀色の髪とその美しい顔を間違えようがなかった。
ゴブリンの巣穴で出会った白銀の魔女に間違いなかった。
曲が始まる直前まではいなかったはずであった。
あれほどの美しいメスがいたら、ゴズはすぐに気付くはずだからだ。
(何故ここにいる? まさか、俺様を追いかけて来たのか?)
ゴズの背筋に冷たい汗が流れる。
母に敵意が無い事を言ったはずなのに連絡が届かなかったのかもしれない。
この場を離れた方が良いだろうとゴズは判断する。
「あの方。どこかで見た事がありますわ……」
キョウカが呟く。
その視線の先には白銀の魔女と踊っているオスがいる。
ゴズはその男に見覚えがなかった。
(一体何者だ? あの怖ろしい白銀の魔女と踊るなんて?)
ゴズは一瞬疑問に思ったが、そんな事を気にしている場合ではなかった。
急いでこの場を離れなければならない。
「あちらに行きますわ。付いて来なさい」
しかし、キョウカはゴズの腕を掴むと、白銀の魔女の所に行こうとする。
もちろんゴズは抵抗しようとするがすごい力であり、無理をすれば腕が引きちぎれそうであった。
周りにいたオス達はキョウカの迫力に負けて道をあける。
キョウカは白銀の魔女に向かって1直線に進んでいく。
(誰か助けてくれ)
ゴズは心の中で叫ぶが当然誰も助けてくれない。
そして、そのまま引っ張られて行くのであった。
ゴブリンが聞けば一目散に逃げてしまうような曲であった。
もっとも、ゴブリンの母を持つとはいえゴズは人間である。そのため、何も影響はない。
その曲で色とりどりのドレスを着た人間のメス達が踊っている。
どれも良いメス達ばかりだが、ゴズの目の前にいるメスには敵わない。
キョウカという人間のメスは、この中のどの人間のメスよりも美しい。
そのメスと踊れる事にゴズは優越感を感じる。
周りの人間のオス共が羨望のまなざしで見ているのがわかる。
(まさか、あの勇者の妹を紹介されるとは思わなかったぜ。ぐふふふ)
ゴズは心の中で笑いながら、勇者の事を思い出す。
美しく強い男。
勇者を見て羨ましく思わぬ男はいないだろう。
そして、反感を覚えずにはいられない男であった。
勇者は様々な美女を侍らせている。それだけでも悔しいのに、ゴズが狙っていたリジェナにも手を出そうとしたのだ。
だからこそ、ゴズは許せなかった。
だけど勇者は強い。
許せないからといってどうにかできる相手ではない。
目の前のメスを見る。その顔は勇者に何となく似ていた。
このメスをベッドの上で屈服させたらさぞ愉快だろうとゴズは考える。
その光景はまるで勇者を屈服させているみたいではないか。
勇者を敵に回すかもしれないがその欲望は押さえられそうにない。
ゴズの覚えている限り、キョウカはあの時にアルゴアに来てはいなかった。
だから、キョウカに会うのは初めてである。
だが、ゴズはシロネは見たことがある。
勇者と一緒にアルゴアに来ていたメスだ。
そのシロネと言うメスは何かあったのか、どこかに行ってしまった。
そして、踊る相手がいなくなった不運なオミロスはどこかに行ってしまった。
ゴズはシロネの事も気になるが、今は目の前のキョウカの事が重要だ。
再びキョウカというメスを見る。
キョウカのドレスは胸元が大きく開いており、豊かな谷間が見えている。
ゴズその胸を揉みしだきたくなるが今は我慢する。
(このメスは俺の事が好きではないみたいだ。先程から自分を見ようともしない。仕方が無いから踊っている。そんな感じだ……)
ゴズは心の中で舌打ちをする。
昨日ダンスの練習で踊ったメスはゴズを熱っぽい目で見ていた。
そのメスは誘い、一晩中可愛がった事をゴズは思い出す。
ゴズは今美しいパルシスへと姿を変えている。
その姿は人間のメス共に魅力的に映るはずなのだ。
しかし、キョウカの目は冷たかった。
(もしかすると、俺様の本当の顔が見えているのかもしれないな。くそ! だとしたら、懐にある媚薬を使わなければならないだろうぜ)
ゴズは懐にある薬を触る。
この薬を使えば本当の顔が見えていようが、ゴズの下で喘ぐようになるはずであった
ゴズはこの踊りが終わったら別室の食事や飲み物がある部屋に誘う事にする。
隙を見て媚薬をたっぷり飲ませるつもりだ。
この薬はゴズも過去に飲んだ事がある。
2日間メスなしでは生活できず、また薬が抜けきるまで5日間もかかり、その間にゴブリンのメスを数十匹も孕ませてしまったのである。
(きっと、このメスにも効くだろうぜ)
ゴズが悪だくみを考えていると1曲目のダンスが終わる。
すると、オス共がこちらに寄って来る。
目当てはキョウカと踊るためである。
ゴズはかばうようにキョウカの前に出る。
「もうしわけないですが、この後キョウカ姫は私と食事の予定です。遠慮していただけますか?」
ゴズはキョウカを守る騎士のように人間のオス達を牽制する。
もちろん、本当はそんな予定はない。
だが、キョウカは誰とも踊りたくなさそうにしている。
ここを抜け出すためにゴズについて来てくれる可能性は高い。
そう思ってゴズはキョウカを見る。
しかし、キョウカはゴズや誘いに来たオス共を見ていない。
キョウカは別の所を見ている。
そこにはキョウカに集まったオス達よりもさらに多くのオスが集まっている。
ゴズはそのオス共の間から辛うじて何が有るのか見える。
その中心にいるのは1組のオスとメス。
そのメスの顔を見た瞬間にゴズは衝撃を受ける。
「白銀の魔女……」
ゴズは思わず呟く。
最初に出会った時と違う恰好をしているが、銀色の髪とその美しい顔を間違えようがなかった。
ゴブリンの巣穴で出会った白銀の魔女に間違いなかった。
曲が始まる直前まではいなかったはずであった。
あれほどの美しいメスがいたら、ゴズはすぐに気付くはずだからだ。
(何故ここにいる? まさか、俺様を追いかけて来たのか?)
ゴズの背筋に冷たい汗が流れる。
母に敵意が無い事を言ったはずなのに連絡が届かなかったのかもしれない。
この場を離れた方が良いだろうとゴズは判断する。
「あの方。どこかで見た事がありますわ……」
キョウカが呟く。
その視線の先には白銀の魔女と踊っているオスがいる。
ゴズはその男に見覚えがなかった。
(一体何者だ? あの怖ろしい白銀の魔女と踊るなんて?)
ゴズは一瞬疑問に思ったが、そんな事を気にしている場合ではなかった。
急いでこの場を離れなければならない。
「あちらに行きますわ。付いて来なさい」
しかし、キョウカはゴズの腕を掴むと、白銀の魔女の所に行こうとする。
もちろんゴズは抵抗しようとするがすごい力であり、無理をすれば腕が引きちぎれそうであった。
周りにいたオス達はキョウカの迫力に負けて道をあける。
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