71 / 127
第6章 混沌の中に浮かぶ真実
69 目的
しおりを挟む
1時間ほどたった時、俺は目薬を大量に差していた。なつの時に使ったときは少年一人に使うだけだったが、今回は暴走している霰とランクSSSの深層生物と、逃げられないように地面と、バレないように澄玲にも使ったので目の負担がヤバい。鏡を見たら兎のように充血していて、これはまずいと判断した俺は目を休めることにした。これで桜の魔王に対抗できるのかは微妙だ。
まあ、とにかく、今学園島の方で何かが起こっているのだろう。今はそちらが気になるが、俺はスマホを見て着信していたメールには、
「霰と三郎は明日までに墓参りを済ませて戻ってきてほしい。本当に申し訳ないが、こっちもかなりの緊急だからな。頼んだ」かなり無責任なメールだと思ったが、実際何が起こっているのか尚更気になった。
「なあ、霰」霰はベッドの中から頭だけ覗かせた。
「手向ける花を明日買って墓参り行くぞ」俺は理由も説明した。すると、
「分かった。今日は少し寝させて」まあ、あの時倒したのは俺でも霰は能力の制御が効いていなかった。その溢れ出たエネルギーで出た疲労は大きいだろうなとそんな事を考え、
「じゃあ、おやすみ。霰」そうして電気を消し、俺は
「また椅子かよ」と呟き椅子に腰掛けるのだった。
また、夢を見た。ただ、今回のは違う。明晰夢、と言うやつなのか。俺の頭に何かが話しかけてきて、俺はそれに答えていた。
「ランクSSSのヤツでも無理か。やはり、流石だ。だが、俺に敵うか?」
「敵うんじゃねえか?こっちには先生も澄玲も居る。人間の中で最大戦力がこっちには集まってる。お前が災害を起こしたところで止めれるぞ?」
「覇王と呼ばれて浮かれているな。まあ、一つ言っておく。俺は桜の災害の直後に、桜以外の場所から生まれた。俺を産んでくれたヤツには感謝しかねえよ」その言葉に驚愕しつつ俺は意識を失い、
「本当に大丈夫?」殴られて目を覚ました。また、アイツに関係する夢を見た。果たして。アイツは誰から生まれたのか。少し考えて見ることにしよう。
ホテルから出て、花を買い、そして、その場所にやってきていた。あの桜の木に近い墓地。なので秋でも花びらが舞っている。俺は桶に柄杓を持って歩いている。霰は俺の横で花を抱えている。そして、少し歩いていき、霰はある場所に立ち止まり、指差した。
「ここ、うちのお墓」俺は蛇口を捻って桶に水を入れ、墓参りの用意を始める。柄杓に水をすくって、その墓石に掛ける。花を手向ける。線香を炊く。そして、用意が出来たとき、霰は墓の前に跪き、
「パパ、ママ、久しぶり。昨日、やっと二人の仇を取れたよ。見守ってくれてありがと。あと、学校でも色んな友達が出来てね、楽しいんだ。もうすぐあの災害が始まっちゃうらしいけど、大丈夫」そこで一拍開けて、
「私、負けないから」その決意を込めた一言。
「また、全部が終わったら来るね」そうして立ち上がり、こっちを向いて、ニッコリと笑い
「ありがとう。やっと出来たよ。これで私がこの学園に来た目的も達成できた。でも、まだ皆の目的は達成されてないから、最後まで私は戦うよ」そして、俺の手を引っ張り、
「さあ、島に戻るよ!澄玲ちゃん達を助けてあげないと!」と。そんな決意を表すのだった。
まあ、とにかく、今学園島の方で何かが起こっているのだろう。今はそちらが気になるが、俺はスマホを見て着信していたメールには、
「霰と三郎は明日までに墓参りを済ませて戻ってきてほしい。本当に申し訳ないが、こっちもかなりの緊急だからな。頼んだ」かなり無責任なメールだと思ったが、実際何が起こっているのか尚更気になった。
「なあ、霰」霰はベッドの中から頭だけ覗かせた。
「手向ける花を明日買って墓参り行くぞ」俺は理由も説明した。すると、
「分かった。今日は少し寝させて」まあ、あの時倒したのは俺でも霰は能力の制御が効いていなかった。その溢れ出たエネルギーで出た疲労は大きいだろうなとそんな事を考え、
「じゃあ、おやすみ。霰」そうして電気を消し、俺は
「また椅子かよ」と呟き椅子に腰掛けるのだった。
また、夢を見た。ただ、今回のは違う。明晰夢、と言うやつなのか。俺の頭に何かが話しかけてきて、俺はそれに答えていた。
「ランクSSSのヤツでも無理か。やはり、流石だ。だが、俺に敵うか?」
「敵うんじゃねえか?こっちには先生も澄玲も居る。人間の中で最大戦力がこっちには集まってる。お前が災害を起こしたところで止めれるぞ?」
「覇王と呼ばれて浮かれているな。まあ、一つ言っておく。俺は桜の災害の直後に、桜以外の場所から生まれた。俺を産んでくれたヤツには感謝しかねえよ」その言葉に驚愕しつつ俺は意識を失い、
「本当に大丈夫?」殴られて目を覚ました。また、アイツに関係する夢を見た。果たして。アイツは誰から生まれたのか。少し考えて見ることにしよう。
ホテルから出て、花を買い、そして、その場所にやってきていた。あの桜の木に近い墓地。なので秋でも花びらが舞っている。俺は桶に柄杓を持って歩いている。霰は俺の横で花を抱えている。そして、少し歩いていき、霰はある場所に立ち止まり、指差した。
「ここ、うちのお墓」俺は蛇口を捻って桶に水を入れ、墓参りの用意を始める。柄杓に水をすくって、その墓石に掛ける。花を手向ける。線香を炊く。そして、用意が出来たとき、霰は墓の前に跪き、
「パパ、ママ、久しぶり。昨日、やっと二人の仇を取れたよ。見守ってくれてありがと。あと、学校でも色んな友達が出来てね、楽しいんだ。もうすぐあの災害が始まっちゃうらしいけど、大丈夫」そこで一拍開けて、
「私、負けないから」その決意を込めた一言。
「また、全部が終わったら来るね」そうして立ち上がり、こっちを向いて、ニッコリと笑い
「ありがとう。やっと出来たよ。これで私がこの学園に来た目的も達成できた。でも、まだ皆の目的は達成されてないから、最後まで私は戦うよ」そして、俺の手を引っ張り、
「さあ、島に戻るよ!澄玲ちゃん達を助けてあげないと!」と。そんな決意を表すのだった。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
罠に嵌められたのは一体誰?
チカフジ ユキ
恋愛
卒業前夜祭とも言われる盛大なパーティーで、王太子の婚約者が多くの人の前で婚約破棄された。
誰もが冤罪だと思いながらも、破棄された令嬢は背筋を伸ばし、それを認め国を去ることを誓った。
そして、その一部始終すべてを見ていた僕もまた、その日に婚約が白紙になり、仕方がないかぁと思いながら、実家のある隣国へと帰って行った。
しかし帰宅した家で、なんと婚約破棄された元王太子殿下の婚約者様が僕を出迎えてた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる