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1章 手遅れだった話。
3 どこですかここ
しおりを挟む3 どこですかここ
『‥‥‥何処ここ?』
まってまって俺さっきまで家で寝てたよね、え?何ここ揺れてるし、え?え?‥‥‥馬車?嘘でしょ?何で?夢、じゃないよな、どうゆうこと???
頭が回らないどうゆうことだ、
『‥‥‥‥ッ⁉︎』
強い目眩に襲われる、グラグラして脳みそをかき混ぜられているようだ。それに‥‥なんだ?誰なんだ?俺が、あれ?僕?????
そこでフッと意識が途切れた。
「ルーフェン様。」
呼ばれている、、?
「ルーフェン様、ルーフェン様。」体を揺さぶられる。起きなきゃ、また殴られる
目が開かない、何故だ、頭が痛いズキズキグルグルしている。うまく頭が働かない、あぁまた意識が遠のいて、、、、、。
パチ
目が開いた。
なぜかあんなに痛かった頭も全然痛くないし、激しいめまいも曇っていた思考も全て何もなかったかのようにスッキリしている。
今ならわかる。
俺、異世界に来たんだ。
俺の、いや
僕の名前はアルレート・ラス・ルーフェン
この国の公爵令息だ。俺のじゃない、きっとアルレートの記憶が鮮明に脳裏に焼き付いている。皇太子の婚約者だったことも、先日学園のパーティーで婚約破棄されたのも、その後家に帰って、ルーフェン家の恥だと勘当されたことも、そのあと王国騎士団がアルレートの失態を見過ごすわけもなく、教会の教えを一切も守らなかったことに対して反国民として捕縛されたことも、そして今暗闇の牢に閉じ込められていることも。
今なら全てを思い出せる。
最近流行りの異世界転生ってやつか?こーゆーのって崖っぷちのところをどうにか上手くやっていくみたいなやつなんじゃないの???
もう崖の下なんだけど、手遅れなんだけど、この牢に閉じ込められて、これからどうなるんだろ、面倒ごとは嫌いだ。もう疲れた、この世界にきたってことは俺の体、成海流唯の体は死んだんだろうか、それとも成海流唯の体にアルレートが今の俺みたいに入っているんだろうか?もし成海流唯の体が死んでいるならアルレートはどこにいったんだろう?
とりあえずここから出る方法を考えよう。そう思い、辺りを見渡す。窓ひとつないが暗いところに慣れたのか視界はだいぶ開けている。コの字がたにコンクリートの壁があり、残りの一面は全面鉄格子になっている。さてどうしようか、ここから出ることは出来なさそうだし、、
『すみませーん。誰かいますかー?』
かなり大きな声で叫ぶが返事はない。素足な上に服も薄手。夜になって冷えた牢と冷たいコンクリートの床は体温をじわじわと奪っていく。手足が冷えてきて小さく体が震え始める。
返事もないようだし、とりあえず寝ることにした。はじの方に体を丸めて目を閉じる。さっきまで寝ていたにも関わらず眠気が襲ってくる。
はぁ
小さなため息を吐いて意識を手放した。
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