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第三章 騎士学園/騒乱編

133「学園長VSカイト・シュタイナー(2)」

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「お、お⋯⋯⋯⋯重っも!」
「バ、バカなっ?! このワシの全力の正拳突きを受けて⋯⋯⋯⋯微動だにしない、だとっ!?」

 カイトは学園長の『全力の正拳突き』をその場から一歩も動かず・・・・・・・・・・・完璧に受け止めた。

「ば、化け物め⋯⋯」

 ハンニバルの口から「化け物」という単語が飛び出す。すると、それを聞いた周囲の者たちが、

「「「「「い、今、ハンニバル様の口から『化け物』⋯⋯と?」」」」」

 ハンニバルの言葉に全力で引いていた・・・・・・・・

「ぬぅぅおぉぉぉああぁぁぁぁ~~~~~~~~っ!!!!!」

 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドっ!!!!!

 ハンニバルがさらに重いパンチの連撃を浴びせる。しかし、

「よ! ほ! ほい、ほいっと!」

 カイトがそのハンニバルのパンチすべて・・・を完璧に防いだ。

「ぬぐっ!? ま、まさか、信じ⋯⋯られん⋯⋯っ!」

 バッ!

 そう言うと、ハンニバルは一度カイトから距離を取る。

「ぬぅぅ⋯⋯ま、まさか、ここまでとは⋯⋯」
「⋯⋯どうも」

 ハンニバルの攻撃が、カイトに一発も入らない・・・・・・・という現実に、周囲の者たちから言葉や反応リアクションが完全に消えた。


********************


「どうします、学園長?」
「? どう・・とは?」
「もう、終わりにします?」
「バカ言え! これからじゃろが!」

 おいおい、学園長⋯⋯⋯⋯元気だな。

 スッ⋯⋯。

 そう言って、次に学園長は両手を前に突き出す。

「では、次じゃ、カイト。このワシの全力の魔法攻撃・・・・・・・、見事受け切ってみせよ! ハァァァァ⋯⋯」
「なっ?! こっからさらに魔力が⋯⋯!?」

 学園長が「全力魔法攻撃」を宣言すると、ただでさえデカい魔力がさらに増幅していく。

「おいおい、これだけ増幅させての『全力魔法攻撃』って⋯⋯⋯⋯まさかっ!?」

 俺が、学園長が繰り出そうとしている全力魔法攻撃にアタリ・・・をつけると、

「も、もしかして!? 学園長の『全力魔法攻撃』って⋯⋯⋯⋯超級魔法っ!?」

 イグナスもほぼ同時に、俺が推測したのと同じを導き出し声を上げた。すると、

「正解だ、イグナス! さあ、この中へ入れっ!」
「ケ、ケビン兄さんっ!? こ、これは⋯⋯!」

 ケビンが地面にあった『扉』を開いて、この中に入るよう誘導する。見ると、それは地下へと続く階段・・・・・・・・・・だった。

「地下シェルターだ! さあ、早く中に入れ、巻き込まれるぞ!」
「皆さん! ここに・・・入ってください! 急いでっ!!」

 同時にアルフレッドが皆に『地下シェルター』に急いで入るよう指示を出す。

「な、何なの、これ!?」

 リリアナがその『地下シェルター』を見て怪訝な顔を示す。

「話は後です! 今はとにかくこの中へ! さあ早くっ!!!!」
「皆さん、急いでください!」
「⋯⋯急げ」

 ケビン、アルフレッド、レコ、ゼノといった騎士団の面々が即座に対応した結果、あっという間に全員を地下シェルターへと避難させた。

 全員の避難を確認したハンニバル。そして、

「⋯⋯では行くぞ、カイト?」
「おう!」

 最初の膨大の魔力からさらに増幅させた魔力の塊を、突き出した両手に収束させる。そして、

「風属性超級魔法⋯⋯⋯⋯『暴風迅雷テンペスト』」

 ゴォォォォォォォォォォォーーーっ!!!!

——————————————————

【風属性超級魔法『暴風迅雷テンペスト』】
風速100メートルを超える暴風と雷を伴わせた攻撃(暴風+電撃攻撃)。

——————————————————

 学園長の手から『風速100メートル超の暴風』が凄まじい猛威を奮いながら迫ってきた。しかも、

「え? か、雷⋯⋯?」

 そう⋯⋯よく見ると、その暴風の中はバチバチと激しい雷音が轟いていた。

「やば⋯⋯っ?!『身体強化ビルド』、最大出力っ!!」

 カイトは咄嗟に『身体強化ビルド』を最大出力まで展開。そして、

 ゴォォォォォォォバリバリバリバリバリバリバリっ!!!!!!!!

 学園長の超級魔法『暴風迅雷テンペスト』がカイトへと襲いかかった。
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