24 / 71
23 売れ残り
しおりを挟む
「相変わらず、客が来ないわね」
ぱくぱく。もしゃもしゃ。若干の毒を吐きながら、メリラさんは昼食を摂っている。
彼女が食べているのは包み紙代わりに使っているクレープで包んだ天ぷらだ。天ぷらを具材にして、何やら持って来ているソースも挟んでクレープごと食べている。
「そうですね」
生返事しているあたしは、とうもろこしを砕いたものを揺すって胚芽を分離する作業をしている。開店から1ヶ月経った今もお客さんが少ないからやりたい放題さ。
「今回も失敗だわ」
どうやら今日のソースも合わなかったらしい。尤も、一度も成功した様子が無い。そもそも天ぷらとクレープが合わないんじゃないかなぁ。味が付いてないクレープが美味しくないから、それ以前の問題かな。
「あの、クレープは美味しくないんじゃありませんか?」
「味が付いてないだけなんだから、味をどうにかすれば美味しくなるわよ、きっと」
「そう言うものなんでしょうか?」
「そうよ。それに、このクレープは結構食べ応えがあるんだから、食べたらお得でしょ?」
「それはまあ、確かに……」
でもちょっともにゃもにゃしてしまう。クレープ1枚当たりに、大豆粉やとうもろこし粉を100グラム近く使う勘定なので、さぞやお腹に溜まると思う。
でもなぁ、今はロスになって経営を圧迫しないように、余ったクレープを明くる日に蒸して焼き直して再利用しているんだよね。メリラさんが今食べているクレープも、最初に焼いたのが何日前なのか判ったものじゃないんだ。
「そうしたら、クレープだって売れるんじゃないの?」
「え?」
そう言うことを考えていたのか。
だけど、食べるようには作ってない。むしろ美味しくちゃ駄目なんだ。売りたいのはあくまで天ぷらで、クレープじゃないから。
それに、味を気にし始めたら、明くる日に再利用なんてできなくなる。焼き直したらどうしても味が落ちちゃうからね。腐ってなければいい包み紙とは違うもの。
「あの、それは売り物になるようなものじゃないし、売れるようだと困ります」
「どうして?」
「包み紙の代わりに作ったものですから、クレープが売れて天ぷらが売れなかったら本末転倒と言うか、なんと言うか、そんな感じなんです」
「そうなの? 何でも売れるものは売れば良いと思うのだけど?」
「そう言うものなんでしょうか?」
「きっとそうよ」
そして、メリラさんは腕を組み、何やら考え始めた。
「だけど、そうね。食べるのが前提だと、天ぷらが1つでも2つでもクレープが1枚だったら天ぷらを2つ買った人が不平を言うかも知れないわね。だったら天ぷら1つにクレープ1枚を付けたら良いんじゃない? あ、それじゃ嵩張るし、只で付けるには手間が掛かってるわね。それに、それこそクレープを買ってるように見えるわ。それならやっぱり、クレープは天ぷらとは別に売るのはどう? あー、クレープだけ買う人が居るかも知れないわね……」
考えていることが口からだだ漏れだ。だけど、どうやらクレープを売る話は考え直してくれそうなので良かった。
メリラさんは何故か時折こうして頭を悩ませることがある。殆どの場合は自己完結してくれるから、面倒が無くてご愛敬な感じだ。
「じゃ、今日はもう来られないから、じゃがいもとケールをちょうだい」
「あ、はい。ありがとうございます」
代金を支払った後、メリラさんは紙袋に天ぷらを包んだクレープを入れる。一見の時のあれだ。
倹約家なのはいいのだけど、食べ物を入れた紙袋を使い回すのはどうなのだろう? だけど、プラスチックのタッパーなんて無いから、他に考えられる入れ物は木製、陶器製、それとブリキ製と言ったところ。どれも嵩張って重そうだ……。
「じゃあ、また来るわね」
「毎度、ありがとうございます」
メリラさんを見送って、あたしはまたとうもろこしを揺する作業に戻る。
日が沈むのが早い冬になって、開店時間は正午に繰り上げた。それと一緒に閉店時間も6時過ぎに繰り上げている。午後6時ともなると真っ暗で、冷え込みも厳しくなって来ている。そのせいか、日が暮れた頃になったらもう人通りが無いに等しい。営業時間の変更は当然と言えば当然の成り行きなのだった。
ところが、お店の売り上げは日中よりも日が沈んでからの方が多い。なんとも皮肉な話だ。
一番の常連のメリラさんはと言うと、開店直後に来ることが多くなった。開店直後の揚げ立てに近い天ぷらが一番美味しいと悟ったらしい。そしてまた夕方に来ることも多い。
1日2食を天ぷらとクレープで済ませているのだとしたら、栄養的に大丈夫なのかな? でも大豆粉もクレープの主な原料だから案外大丈夫なのかも。余った天ぷらばかりのあたしの方こそ問題かも知れない。
店を開いてから最初の1週間は売れ残りの天ぷらを温風乾燥していたせいで、温風乾燥に耐えられないケールばかりを食べていた。青虫にでもなった気分だった。
それが幾ら何でも辛くなったので、必死にフリーズドライを思い出した。フリーズドライならしおしおにならないようにケールを乾燥させられる。
冷凍には火魔法を使う。火魔法と言っても、何かが燃えているのではなく、燃えているように見えるだけだ。だから逆に冷やすこともできると考えた。案ずるよりも産むが易し。やればできた。後は、風魔法で真空状態を作り出すだけでフリーズドライにできる。
ケールとかき揚げに限って言えば、そのままおつまみにしても美味しかった。
そうして毎日各種20個前後のフリーズドライの天ぷらが蓄積し続けている。
でも、フリーズドライにするようにしてから3週間ほどは、温風乾燥のじゃがいも、セロリアック、かき揚げを煮込んだものばかりを食べていた。既に乾燥させてるものはもうフリーズドライにできないものね。
煮ていて思ったのだけど、醤油で味付けしたらじゃがいもの煮っ転がしみたいなものだよね。醤油を心底欲しくなった。
それも一昨日で終わった。それまでは毎日30食分くらい食べていたかな?
その一方でフリーズドライの天ぷらはどんどん在庫として積み上がっている。今現在は各種約400食ずつの合計約2000食分。かなり邪魔くさい。
使用済みの油で石鹸作りにも挑戦してみた。だけど、灰汁を混ぜて熱しても固まってくれないので諦めた。
油はどうやって捨てよう……。最悪、燃やすしかないかな。竈で燃やせないこともないし。
港町にはまだ行けてない。日曜日に行ってみようと考えていたけど、先週の日曜日は雨が降ったので見送り、今週の日曜日は途中までで帰って来た。
道なりに道を確かめつつ進んだら、随分と遠かったんだよ。山脈を南に大きく迂回するような経路になっていて、山の向こう側の海が望める場所に辿り着くだけで、もうかなり日が傾いていた。だからそこで折り返したんだ。片道600キロメートルは走ったと思う。
次の時はもっと速く走って港町を確認して、山を突っ切る経路を探すとしよう。
尤も、聞くところによるとこの町と港町との間に横たわる山脈周辺には深い森が広がっていて、魔獣も生息しているらしい。そのせいで山を突っ切る道が無く、南に大きく迂回しているのだとか。日程が1ヶ月延びるても、危険が少ない道を選んだってことだね。
そんな訳で、良い道を探すのに時間が掛かりそうだけど、魔獣を見なかったことにしたらきっと大丈夫だと思う。
ぱくぱく。もしゃもしゃ。若干の毒を吐きながら、メリラさんは昼食を摂っている。
彼女が食べているのは包み紙代わりに使っているクレープで包んだ天ぷらだ。天ぷらを具材にして、何やら持って来ているソースも挟んでクレープごと食べている。
「そうですね」
生返事しているあたしは、とうもろこしを砕いたものを揺すって胚芽を分離する作業をしている。開店から1ヶ月経った今もお客さんが少ないからやりたい放題さ。
「今回も失敗だわ」
どうやら今日のソースも合わなかったらしい。尤も、一度も成功した様子が無い。そもそも天ぷらとクレープが合わないんじゃないかなぁ。味が付いてないクレープが美味しくないから、それ以前の問題かな。
「あの、クレープは美味しくないんじゃありませんか?」
「味が付いてないだけなんだから、味をどうにかすれば美味しくなるわよ、きっと」
「そう言うものなんでしょうか?」
「そうよ。それに、このクレープは結構食べ応えがあるんだから、食べたらお得でしょ?」
「それはまあ、確かに……」
でもちょっともにゃもにゃしてしまう。クレープ1枚当たりに、大豆粉やとうもろこし粉を100グラム近く使う勘定なので、さぞやお腹に溜まると思う。
でもなぁ、今はロスになって経営を圧迫しないように、余ったクレープを明くる日に蒸して焼き直して再利用しているんだよね。メリラさんが今食べているクレープも、最初に焼いたのが何日前なのか判ったものじゃないんだ。
「そうしたら、クレープだって売れるんじゃないの?」
「え?」
そう言うことを考えていたのか。
だけど、食べるようには作ってない。むしろ美味しくちゃ駄目なんだ。売りたいのはあくまで天ぷらで、クレープじゃないから。
それに、味を気にし始めたら、明くる日に再利用なんてできなくなる。焼き直したらどうしても味が落ちちゃうからね。腐ってなければいい包み紙とは違うもの。
「あの、それは売り物になるようなものじゃないし、売れるようだと困ります」
「どうして?」
「包み紙の代わりに作ったものですから、クレープが売れて天ぷらが売れなかったら本末転倒と言うか、なんと言うか、そんな感じなんです」
「そうなの? 何でも売れるものは売れば良いと思うのだけど?」
「そう言うものなんでしょうか?」
「きっとそうよ」
そして、メリラさんは腕を組み、何やら考え始めた。
「だけど、そうね。食べるのが前提だと、天ぷらが1つでも2つでもクレープが1枚だったら天ぷらを2つ買った人が不平を言うかも知れないわね。だったら天ぷら1つにクレープ1枚を付けたら良いんじゃない? あ、それじゃ嵩張るし、只で付けるには手間が掛かってるわね。それに、それこそクレープを買ってるように見えるわ。それならやっぱり、クレープは天ぷらとは別に売るのはどう? あー、クレープだけ買う人が居るかも知れないわね……」
考えていることが口からだだ漏れだ。だけど、どうやらクレープを売る話は考え直してくれそうなので良かった。
メリラさんは何故か時折こうして頭を悩ませることがある。殆どの場合は自己完結してくれるから、面倒が無くてご愛敬な感じだ。
「じゃ、今日はもう来られないから、じゃがいもとケールをちょうだい」
「あ、はい。ありがとうございます」
代金を支払った後、メリラさんは紙袋に天ぷらを包んだクレープを入れる。一見の時のあれだ。
倹約家なのはいいのだけど、食べ物を入れた紙袋を使い回すのはどうなのだろう? だけど、プラスチックのタッパーなんて無いから、他に考えられる入れ物は木製、陶器製、それとブリキ製と言ったところ。どれも嵩張って重そうだ……。
「じゃあ、また来るわね」
「毎度、ありがとうございます」
メリラさんを見送って、あたしはまたとうもろこしを揺する作業に戻る。
日が沈むのが早い冬になって、開店時間は正午に繰り上げた。それと一緒に閉店時間も6時過ぎに繰り上げている。午後6時ともなると真っ暗で、冷え込みも厳しくなって来ている。そのせいか、日が暮れた頃になったらもう人通りが無いに等しい。営業時間の変更は当然と言えば当然の成り行きなのだった。
ところが、お店の売り上げは日中よりも日が沈んでからの方が多い。なんとも皮肉な話だ。
一番の常連のメリラさんはと言うと、開店直後に来ることが多くなった。開店直後の揚げ立てに近い天ぷらが一番美味しいと悟ったらしい。そしてまた夕方に来ることも多い。
1日2食を天ぷらとクレープで済ませているのだとしたら、栄養的に大丈夫なのかな? でも大豆粉もクレープの主な原料だから案外大丈夫なのかも。余った天ぷらばかりのあたしの方こそ問題かも知れない。
店を開いてから最初の1週間は売れ残りの天ぷらを温風乾燥していたせいで、温風乾燥に耐えられないケールばかりを食べていた。青虫にでもなった気分だった。
それが幾ら何でも辛くなったので、必死にフリーズドライを思い出した。フリーズドライならしおしおにならないようにケールを乾燥させられる。
冷凍には火魔法を使う。火魔法と言っても、何かが燃えているのではなく、燃えているように見えるだけだ。だから逆に冷やすこともできると考えた。案ずるよりも産むが易し。やればできた。後は、風魔法で真空状態を作り出すだけでフリーズドライにできる。
ケールとかき揚げに限って言えば、そのままおつまみにしても美味しかった。
そうして毎日各種20個前後のフリーズドライの天ぷらが蓄積し続けている。
でも、フリーズドライにするようにしてから3週間ほどは、温風乾燥のじゃがいも、セロリアック、かき揚げを煮込んだものばかりを食べていた。既に乾燥させてるものはもうフリーズドライにできないものね。
煮ていて思ったのだけど、醤油で味付けしたらじゃがいもの煮っ転がしみたいなものだよね。醤油を心底欲しくなった。
それも一昨日で終わった。それまでは毎日30食分くらい食べていたかな?
その一方でフリーズドライの天ぷらはどんどん在庫として積み上がっている。今現在は各種約400食ずつの合計約2000食分。かなり邪魔くさい。
使用済みの油で石鹸作りにも挑戦してみた。だけど、灰汁を混ぜて熱しても固まってくれないので諦めた。
油はどうやって捨てよう……。最悪、燃やすしかないかな。竈で燃やせないこともないし。
港町にはまだ行けてない。日曜日に行ってみようと考えていたけど、先週の日曜日は雨が降ったので見送り、今週の日曜日は途中までで帰って来た。
道なりに道を確かめつつ進んだら、随分と遠かったんだよ。山脈を南に大きく迂回するような経路になっていて、山の向こう側の海が望める場所に辿り着くだけで、もうかなり日が傾いていた。だからそこで折り返したんだ。片道600キロメートルは走ったと思う。
次の時はもっと速く走って港町を確認して、山を突っ切る経路を探すとしよう。
尤も、聞くところによるとこの町と港町との間に横たわる山脈周辺には深い森が広がっていて、魔獣も生息しているらしい。そのせいで山を突っ切る道が無く、南に大きく迂回しているのだとか。日程が1ヶ月延びるても、危険が少ない道を選んだってことだね。
そんな訳で、良い道を探すのに時間が掛かりそうだけど、魔獣を見なかったことにしたらきっと大丈夫だと思う。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
女性として見れない私は、もう不要な様です〜俺の事は忘れて幸せになって欲しい。と言われたのでそうする事にした結果〜
流雲青人
恋愛
子爵令嬢のプレセアは目の前に広がる光景に静かに涙を零した。
偶然にも居合わせてしまったのだ。
学園の裏庭で、婚約者がプレセアの友人へと告白している場面に。
そして後日、婚約者に呼び出され告げられた。
「君を女性として見ることが出来ない」
幼馴染であり、共に過ごして来た時間はとても長い。
その中でどうやら彼はプレセアを友人以上として見れなくなってしまったらしい。
「俺の事は忘れて幸せになって欲しい。君は幸せになるべき人だから」
大切な二人だからこそ、清く身を引いて、大好きな人と友人の恋を応援したい。
そう思っている筈なのに、恋心がその気持ちを邪魔してきて...。
※
ゆるふわ設定です。
完結しました。
慟哭の螺旋(「悪役令嬢の慟哭」加筆修正版)
浜柔
ファンタジー
前世で遊んだ乙女ゲームと瓜二つの世界に転生していたエカテリーナ・ハイデルフトが前世の記憶を取り戻した時にはもう遅かった。
運命のまま彼女は命を落とす。
だが、それが終わりではない。彼女は怨霊と化した。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる