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1559.走り出す
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魔法使いとモトバのデュエットが始まってからは戦場の熱気がそれまでとは違う方向に振り切れつつあった。
女士官が身体を抱くようにして呻く。
身体が熱い。何故劣情が湧き上がるのだ!?
内心で叫びながら堪える。
師団長は難しい顔で立ったままだ。
女士官はこのように在りたいと考える。
だからそんな上官の前で醜態など晒せない。
ところが突然彼が叫びだした。
「うおおおおおっ!」
軍服を引き千切るかのように脱ぎ捨てると、裸で天空に浮かぶ女へと走り出す。
「はあっ!?」
自分の素っ頓狂な声にびっくりして両手で口を塞ぎながら彼を見送ると、彼と並ぶように走っている男の姿があった。
無数にだ。
女士官はあまりの現実離れした光景に思わず素に返る。
「わ、わたしは何を呼んでしまったんだ!?」
あれが猟師とは信じられない。
蒼白になった。
女士官が身体を抱くようにして呻く。
身体が熱い。何故劣情が湧き上がるのだ!?
内心で叫びながら堪える。
師団長は難しい顔で立ったままだ。
女士官はこのように在りたいと考える。
だからそんな上官の前で醜態など晒せない。
ところが突然彼が叫びだした。
「うおおおおおっ!」
軍服を引き千切るかのように脱ぎ捨てると、裸で天空に浮かぶ女へと走り出す。
「はあっ!?」
自分の素っ頓狂な声にびっくりして両手で口を塞ぎながら彼を見送ると、彼と並ぶように走っている男の姿があった。
無数にだ。
女士官はあまりの現実離れした光景に思わず素に返る。
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あれが猟師とは信じられない。
蒼白になった。
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