魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１５１２．連絡

　騒ぎを聞き付けた自警団が掲示板を使って剣士に連絡を入れる。

『冒険者ギルドや幾つかの店が襲撃されている。救援を求む』

　自警団にはまだ冒険者ギルドなどが包囲されている状況しか情報として入っていないらしい。
　だが状況は行けば判ると、剣士は早速自分の城に跳んだ。
　ここからまた冒険者ギルド本店に跳ぶ予定だ。
　ところが城隣接の支店のにはいつになく人が多かった。
　剣士は近くに居た男に問い掛ける。

「なぁ、今日は何だってこんなに人が多いんだ？」
「は？　あ、ゾッケン！」

　話し掛けられた男は迷惑そうに振り返ったが、剣士の顔を見るなり表情を変える。

「冒険者ギルドが変な連中から襲撃されたから、腕に自信の無い俺らは避難して来たんだ」
「それでギルドはどうなったんだ？」
「今残ってるヤツらで撃退したんじゃないか？」

　最後まで見ていたのではないので自信が無いらしい。

「ふーん、ありがとよ」

　自ら状況を確かめるため、剣士は本店に跳んだ。