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1190.躊躇われる

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「じゃあ、あたし達は先に帰るわ」

 魔法使いとモトバはヒーラーを置いてデパートエリアから立ち去った。
 残されたヒーラーも帰ろうとするが、身体中が自らの体液でどろどろであった。

「またお風呂に入らなくては」

 しかし風呂場までをどうするか。
 入浴前に新品の服を汚したくはない。
 魔法使いとモトバに散々着せ替えられた服を汚した後でありながら自ら汚すのが躊躇われるのだ。
 さりとて汚れた猥褻な服を改めて着るのも気が進まない。
 それどころか今身に着けているベビードールも汚れて不快感を絡み付かせてくれる。

「仕方ありません」

 ヒーラーはベビードールも脱ぎ捨て、胸と股間を隠しながら風呂場へと向かった。
 この時のヒーラーはバスタオルなどまるで思い出さなかった。
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