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1129.絶対防御

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「こんなものがいつの間に!」

 ヒーラーは『絶対防御』の説明を読んで慄いた。

「いつの間にも何も、最初から知ってたってあんたはそんなの要らないでしょ」

 魔法使いは呆れ声である。
 いくら仲間内では腕力に乏しいヒーラーでも第3階層の有象無象相手には無双できる。

「……そ、そうかも? いえ、そうですけど! 知らなかったなんて取り残された気分になるじゃないですか!」
「何言ってんだか……」

 白けた空気が流れた。

「……な、何ですか? この空気。こうなったら使ってやりますよ。この『避妊』とやらも付けて50年分くらいどどーんと!」
「え? ちょっと止めなさい!」

 魔法使いが止めるのも虚しく、ヒーラーは50年分ポチった。
 無論、後日に後悔することになる。
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