98 / 115
第八章 勇者の名の下に
第九十六話
しおりを挟む
サーシャは全員を招待した。直視すれば動揺を隠せなくなるからと言って、リリナとオリエを招待しないなんてことはないのだ。しかしそうするとノルトの小型ゴンドラを空にすることになる。こんな場所で、何が侵入するか判ったものではないのだから放置はできない。だから一旦、小型ゴンドラをシーリスの乗る中型ゴンドラの横に移動させることになった。並べて停泊させれば、シーリスの傀儡で両方を警護できる。サーシャは勿論、シーリスもノルトに合流する腹づもりをしていたので中型ゴンドラの方を移動させた方が二度手間にならずに済んだかも知れないが、今のままでは中型ゴンドラを停泊させられるスペースが無かった。
風が強くなかったこともあり、直接乗り移れるように小型ゴンドラを浮かばせたまま二隻の甲板の高さを合わせて接近する。
ここまで来るとゴーレムの様子もよく見える。ノルト達五人は目を瞠った。シーリスが簡単に説明すると、エミリーに至っては「すげぇ」を連呼する。
「なあ、あれをあたしにも教えてくれねぇか?」
目を輝かせてエミリーが願い出るが、シーリスは眉尻を下げた。
「あれはわたしの固有魔法だから教えるのは無理よ」
「そっかぁ……」
エミリーは肩を落とした。固有魔法は体系的に学ぶものではなく、その持ち主が使えるから使える類のものである。使い手本人にもどうやって憶えたか判らないものを教えることは不可能だ。
それでも魔力の流れを感じられるなら見た目を真似ることはできる。特訓と極端な性能劣化と過大な魔力消費とを引き替えにしてだ。特に最初期がそうなる。一度発動できれば徐々に効率良く発動できるようになって魔力消費を減らすことも可能だが、最初期ばかりはそうも行かない。そのため、余程魔力を豊富に持ち合わせていなければ真似ようとするだけ徒労に終わる。
ただ、エミリーに限れば魔力に不足は無さそうだと、シーリスには感じられる。
「何度か使って見せるくらいならいいわよ」
「お! ありがてぇ! よろしく頼むぜ!」
「そうね。じゃあ明日にでも」
満面の笑みを浮かべるエミリーを見て、シーリスはついついそう答えた。
小型ゴンドラが停止したところでクインクトを残し、六人が中型ゴンドラに乗り移る。残ったクインクトは小型ゴンドラを着陸させてから中型ゴンドラに飛び乗る。中型ゴンドラの甲板は背丈の倍ほどの高さになるが、クインクトなら指先さえ届けばそれを支えに容易く登ることも可能だ。浮遊器を使うまでもない。
サーシャがマリアンを呼ぼうと、入り口のドアを開けようとしたところにそのマリアンが出て来た。物音に気付いて様子を覗いに来たのだ。
『姫様、お帰りなさいませ』
『マリアン、丁度良いところに。ノルトが無事に見付かりました。ついては同行者も含めた五人の皆さんを昼食に招待したので用意を頼みます』
『かしこまりました』
マリアンもここまではまだ笑顔である。ところがそこから五人を確認しようと視線を移し、リリナとオリエを見た瞬間に目が死んだ。
『わー、変態だー』
とても平板な声であった。
マリアンが昼食用にと下準備していた料理はいつもの倍の十人分。ノルトとクインクトに会えたならサーシャが食事に招くのを見越していた。分量は会えなかった時に半分を夕食に回すことを考えてである。
ただ、下拵えを済ませているだけなので、仕上げるにはまだ多少の時間が掛かる。
『準備ができるまでリビングでお待ちください』
「あたしも手伝うぜ。お客さんでもねぇしな」
サーシャからクインクトを介して伝えられた時、エミリーはそう申し出た。曲がりなりにも雇われの身だとの意識が働いている。
しかしそれをクインクトを介して聞いたサーシャは困惑するばかりだ。マリアンはナペーラ語を話せず、エミリーはライナーダ語を話せない。会話ができなければ作業を頼むこともできないだろう。
クインクトもそれを察してサーシャに問い、察した通りの答えを得た。
「言葉が通じないから止めた方がいい」
「言葉? あー、そっか。それじゃ、邪魔になるだけだな。何か作って持ってくれば良かったぜ……」
クインクトに言われてノルトとサーシャの会話が判らなかったのを思い出し、エミリーはぼやいた。
「言葉が通じねぇのは不便だな」
「でも、ボクやクインクトが通訳できる分、彼より随分マシでしょう」
口を挟んだのは横で聞いていたノルト。そのノルトの言葉に食い付いたのはシーリスだった。先刻にもノルトが言い掛けていたのを思い出していた。
「彼?」
「この遺跡で発見した記録に、ある少年のことが書かれていたのです」
話は途中で、シーリスも続きが気になるところだったが、立ち話を続けるのも何だからと、皆をリビングに案内する。
リビングに入ると、そこで待っていたロイエンが呆然とリリナとオリエを凝視し、そんなロイエンの目を「見ちゃいけません」とルセアが塞いでドタバタしたのはご愛敬だろう。
リビングで腰を落ち着けてから、ノルトは遺跡で発見したヘライトスの記録について掻い摘んで語った。ログリア帝国が召喚魔法で呼び出したハヤトと言う少年に起きた悲劇についてだ。ただ、流れのままナペーラ語で話し始めてしまったせいで二度手間になった。エミリーに指摘されるまでサーシャが疑問符を浮かべながら見ていたのに気付かなかったのだ。「ほんとに不便ですね」と苦笑いをした。
『詳しい話は食事の後にしましょう。少し長くなりますから』
ノルトはそう締め括ったが、詳細を語ると食事が台無しになると考えてのことである。
頃合いも良く、食事の仕度も調った。テーブルに並べられてゆく料理。今回ばかりは品数が倍のため、余計に豪華だ。その代わりと言っては何だが、一人分の分量は半分だ。でも構いはしない。リリナ、オリエは勿論、エミリーも目を輝かす。高級レストランも斯くやの盛り付けに感嘆の溜め息まで漏れる。それと言うのも、日頃食べているエミリーの料理が味はともかく盛りつけが大雑把なのである。
「すげぇ、すげぇ」
「食べるのが勿体ないほどですわね」
「しかしこの香りでは食べずに堪えるのは無理だ」
身を乗り出して話す様子をノルトとクインクトがサーシャとマリアンに伝えると、二人はほっこりと微笑んだ。
間もなく料理も運び終わり、マリアンがテーブルから一歩離れて待機する。
『準備も整ったことですし、皆さん、ゆっくり賞味ください』
サーシャの言葉に合わせてマリアンが一礼し、給仕を始める。昼食でもあり、食後に話をするつもりもあって乾杯は省略だ。
「うめぇ」
エミリーが唸るように一言漏らしただけで、エミリー、オリエ、リリナの三人は黙々と食事を進める。エミリーは段々と前屈みに顔を皿に近づける。オリエは姿勢こそ崩さないものの、段々と手と顎の動きが速くなる。リリナは段々と一口が大きくなり、咀嚼する口の動きが淫靡になる。最後にはそれぞれ半分の距離、倍の速さ、倍の一口であった。
黙っていたのは食事に夢中になっていただけでなく、ノルトとサーシャの会話がライナーダ語だったためでもある。聞いても判らないために早々に会話を放棄した。
ノルトとサーシャが話していたのはお互いの近況。ノルトが主に「どうして」の部分を、サーシャが主に「何を」の部分を気にしていた違いはあるものの、近況と言う面では大きな違いは無い。それを食事に差し障らない範囲で話していた訳だ。
「美味しかったですわ」
「うむ。まるで高級レストランのようだった」
「くそぅ。教えて貰いたいくらいなんだけどなぁ」
エミリーが悔しく思うのはマリアンと直接話せないことだ。誰かに通訳を頼むのはその相手の時間を奪うことになるし、微妙なニュアンスが伝わらなかったりもする。何よりまどろっこい。
「ライナーダ語を憶えようかな……」
そう考えてみたものの、憶えるのには時間が掛かる。遺跡の調査に後何日掛かるか判らないが、言葉を憶えるよりも短い筈だ。だから頭を振って努力目標に留めた。
風が強くなかったこともあり、直接乗り移れるように小型ゴンドラを浮かばせたまま二隻の甲板の高さを合わせて接近する。
ここまで来るとゴーレムの様子もよく見える。ノルト達五人は目を瞠った。シーリスが簡単に説明すると、エミリーに至っては「すげぇ」を連呼する。
「なあ、あれをあたしにも教えてくれねぇか?」
目を輝かせてエミリーが願い出るが、シーリスは眉尻を下げた。
「あれはわたしの固有魔法だから教えるのは無理よ」
「そっかぁ……」
エミリーは肩を落とした。固有魔法は体系的に学ぶものではなく、その持ち主が使えるから使える類のものである。使い手本人にもどうやって憶えたか判らないものを教えることは不可能だ。
それでも魔力の流れを感じられるなら見た目を真似ることはできる。特訓と極端な性能劣化と過大な魔力消費とを引き替えにしてだ。特に最初期がそうなる。一度発動できれば徐々に効率良く発動できるようになって魔力消費を減らすことも可能だが、最初期ばかりはそうも行かない。そのため、余程魔力を豊富に持ち合わせていなければ真似ようとするだけ徒労に終わる。
ただ、エミリーに限れば魔力に不足は無さそうだと、シーリスには感じられる。
「何度か使って見せるくらいならいいわよ」
「お! ありがてぇ! よろしく頼むぜ!」
「そうね。じゃあ明日にでも」
満面の笑みを浮かべるエミリーを見て、シーリスはついついそう答えた。
小型ゴンドラが停止したところでクインクトを残し、六人が中型ゴンドラに乗り移る。残ったクインクトは小型ゴンドラを着陸させてから中型ゴンドラに飛び乗る。中型ゴンドラの甲板は背丈の倍ほどの高さになるが、クインクトなら指先さえ届けばそれを支えに容易く登ることも可能だ。浮遊器を使うまでもない。
サーシャがマリアンを呼ぼうと、入り口のドアを開けようとしたところにそのマリアンが出て来た。物音に気付いて様子を覗いに来たのだ。
『姫様、お帰りなさいませ』
『マリアン、丁度良いところに。ノルトが無事に見付かりました。ついては同行者も含めた五人の皆さんを昼食に招待したので用意を頼みます』
『かしこまりました』
マリアンもここまではまだ笑顔である。ところがそこから五人を確認しようと視線を移し、リリナとオリエを見た瞬間に目が死んだ。
『わー、変態だー』
とても平板な声であった。
マリアンが昼食用にと下準備していた料理はいつもの倍の十人分。ノルトとクインクトに会えたならサーシャが食事に招くのを見越していた。分量は会えなかった時に半分を夕食に回すことを考えてである。
ただ、下拵えを済ませているだけなので、仕上げるにはまだ多少の時間が掛かる。
『準備ができるまでリビングでお待ちください』
「あたしも手伝うぜ。お客さんでもねぇしな」
サーシャからクインクトを介して伝えられた時、エミリーはそう申し出た。曲がりなりにも雇われの身だとの意識が働いている。
しかしそれをクインクトを介して聞いたサーシャは困惑するばかりだ。マリアンはナペーラ語を話せず、エミリーはライナーダ語を話せない。会話ができなければ作業を頼むこともできないだろう。
クインクトもそれを察してサーシャに問い、察した通りの答えを得た。
「言葉が通じないから止めた方がいい」
「言葉? あー、そっか。それじゃ、邪魔になるだけだな。何か作って持ってくれば良かったぜ……」
クインクトに言われてノルトとサーシャの会話が判らなかったのを思い出し、エミリーはぼやいた。
「言葉が通じねぇのは不便だな」
「でも、ボクやクインクトが通訳できる分、彼より随分マシでしょう」
口を挟んだのは横で聞いていたノルト。そのノルトの言葉に食い付いたのはシーリスだった。先刻にもノルトが言い掛けていたのを思い出していた。
「彼?」
「この遺跡で発見した記録に、ある少年のことが書かれていたのです」
話は途中で、シーリスも続きが気になるところだったが、立ち話を続けるのも何だからと、皆をリビングに案内する。
リビングに入ると、そこで待っていたロイエンが呆然とリリナとオリエを凝視し、そんなロイエンの目を「見ちゃいけません」とルセアが塞いでドタバタしたのはご愛敬だろう。
リビングで腰を落ち着けてから、ノルトは遺跡で発見したヘライトスの記録について掻い摘んで語った。ログリア帝国が召喚魔法で呼び出したハヤトと言う少年に起きた悲劇についてだ。ただ、流れのままナペーラ語で話し始めてしまったせいで二度手間になった。エミリーに指摘されるまでサーシャが疑問符を浮かべながら見ていたのに気付かなかったのだ。「ほんとに不便ですね」と苦笑いをした。
『詳しい話は食事の後にしましょう。少し長くなりますから』
ノルトはそう締め括ったが、詳細を語ると食事が台無しになると考えてのことである。
頃合いも良く、食事の仕度も調った。テーブルに並べられてゆく料理。今回ばかりは品数が倍のため、余計に豪華だ。その代わりと言っては何だが、一人分の分量は半分だ。でも構いはしない。リリナ、オリエは勿論、エミリーも目を輝かす。高級レストランも斯くやの盛り付けに感嘆の溜め息まで漏れる。それと言うのも、日頃食べているエミリーの料理が味はともかく盛りつけが大雑把なのである。
「すげぇ、すげぇ」
「食べるのが勿体ないほどですわね」
「しかしこの香りでは食べずに堪えるのは無理だ」
身を乗り出して話す様子をノルトとクインクトがサーシャとマリアンに伝えると、二人はほっこりと微笑んだ。
間もなく料理も運び終わり、マリアンがテーブルから一歩離れて待機する。
『準備も整ったことですし、皆さん、ゆっくり賞味ください』
サーシャの言葉に合わせてマリアンが一礼し、給仕を始める。昼食でもあり、食後に話をするつもりもあって乾杯は省略だ。
「うめぇ」
エミリーが唸るように一言漏らしただけで、エミリー、オリエ、リリナの三人は黙々と食事を進める。エミリーは段々と前屈みに顔を皿に近づける。オリエは姿勢こそ崩さないものの、段々と手と顎の動きが速くなる。リリナは段々と一口が大きくなり、咀嚼する口の動きが淫靡になる。最後にはそれぞれ半分の距離、倍の速さ、倍の一口であった。
黙っていたのは食事に夢中になっていただけでなく、ノルトとサーシャの会話がライナーダ語だったためでもある。聞いても判らないために早々に会話を放棄した。
ノルトとサーシャが話していたのはお互いの近況。ノルトが主に「どうして」の部分を、サーシャが主に「何を」の部分を気にしていた違いはあるものの、近況と言う面では大きな違いは無い。それを食事に差し障らない範囲で話していた訳だ。
「美味しかったですわ」
「うむ。まるで高級レストランのようだった」
「くそぅ。教えて貰いたいくらいなんだけどなぁ」
エミリーが悔しく思うのはマリアンと直接話せないことだ。誰かに通訳を頼むのはその相手の時間を奪うことになるし、微妙なニュアンスが伝わらなかったりもする。何よりまどろっこい。
「ライナーダ語を憶えようかな……」
そう考えてみたものの、憶えるのには時間が掛かる。遺跡の調査に後何日掛かるか判らないが、言葉を憶えるよりも短い筈だ。だから頭を振って努力目標に留めた。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
陛下、おかわり頂いても良いでしょうか?
石動なつめ
ファンタジー
「何というか、あの娘……よく食べていたな」
和平のための使節団の一人、魔道具技師の少女シャルトルーズの食べっぷりに、砂の国の王バーガンディーはしみじみ呟いた。
シャルトルーズがよく食べるのは『悪意を感知する力』を行使するためらしい。ついでに毒も効かないようだ。
「このおかげで何でも食べられてお得なんですよ。腐った物も、味さえ気にしなければお腹だって壊しません!」
元気にそう言っていたシャルトルーズだったが、そういう問題ではない気がする。
これは砂の国の代替わりしたての王バーガンディーと、森の国から来た魔導具技師のシャルトルーズが、友情っぽいものを育みながら、国の騒動を収めるお話。
前半コミカル、中盤からシリアスなファンタジーです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
慟哭の螺旋(「悪役令嬢の慟哭」加筆修正版)
浜柔
ファンタジー
前世で遊んだ乙女ゲームと瓜二つの世界に転生していたエカテリーナ・ハイデルフトが前世の記憶を取り戻した時にはもう遅かった。
運命のまま彼女は命を落とす。
だが、それが終わりではない。彼女は怨霊と化した。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる