普通を貴方へ

実家

そろそろ実家に帰った方がいいんだろうな

そう分かっていても地元はあまり好きじゃない

だから大学を機に地元から離れたのだ

まあでも、兄が送られてくるくらいだ

母に心配されているんだと嫌でも実感してしまう

確かにあんまり連絡してなかったし。

雅空さんのお仕事がお花屋さんということを知って、彼に花束をお願いしたいと伝えたのは3日前。

お花屋さんの場所も営業時間も教えてもらった

うん、そろそろ実家に帰ろうか。

雅空さんが作ってくれた花束を持っていこう

きっと母なら笑顔で喜んでくれる、はずだ。

生憎もうお花屋さんの営業時間は過ぎている

明日寄って帰ろう

『明日帰ります』

母親にそう連絡して眠りについた