1 / 1
英雄・オデュッセウス
しおりを挟む
「オデュッセウス様! ――英雄・オデュッセウス様! どうかダンジョンから出てきてください!」
ここはかの有名な遺跡ダンジョン、英雄の砦。
砂漠の街トロイアの外れに位置する、踏破済みで守護モンスターが消えた故に観光地と化したダンジョンの一つである。
その出入り口前でなにやら神妙な面持ちをし、小綺麗な身なりの四十歳ぐらいと思しき細身の男が今日も大声を張り上げていた。
「王宮はあなたが戻られるのを待っているのです! どうかっ……どうか英雄様!」
ここのところ毎日のようにして繰り広げられるそれに、街から用事で訪れる人らはうんざりとしているのだった。
今日も今日とて――ほらっ。
「帰りなさーい! うちのオー君は取り合わないって言っています!」
そう言ってとある人物(?)がダンジョンから出てきた。
その人物は男を追い払う為に武器に箒を持ち、ブンブンと振りながら追い駆けまわすのだった。
「オー君の敵~! 出ていけ~!!」
「ヒィィィィッ!! ……仕方ない、また出直そう。」
男は暗い顔をして溜め息を吐き、ダンジョンを後にした。
この男の正体、実はこのトロイアの属する国の王の側近、その一人である。
そんな国の重要人物がこんな所で何をしているのかと言うと――。
「王があんなことをしなければ……。なんで俺がこんな仕事を……。引きこもってしまった英雄の説得なんて……俺の仕事じゃなーい!」
事の発端は半年前に遡る。
ある日、ダンジョンから溢れ出てきた巨大な守護モンスターが街へと襲ってきた。
あわや壊滅かと思われたその時、門番をしていた兵士であるオデュッセウスが倒したことにより、民衆から英雄と称えられる様に――。
しかし英雄と称えられはしたがオデュッセウスは貴族ではなく、一平民でしかない。
国の為に命を投げ出して戦うことが当たり前とされている兵士であっても、平民という身分故にちょっとした金以上の褒美は与えられない。
通常は――。
だがそんな噂を聞きつけた国王が民衆の声の大きさに、国の英雄を平民のままにはしておけんとオデュッセウスに勲位を授けた。
そこまでは良かったのだが…………。
以前から人使いが荒いと王宮では噂のあった国王は力があると言っても平民だからと侮り、オデュッセウスにあれやこれやと王命を出した。
狭い場所に巣食う、兵士一人では討伐が困難な強大モンスターの討伐……周辺国から送られてくる暗殺者の捕縛や殺害……。
叙勲したとはいっても国王との謁見が許されるにまで軍階級を少し上げただけで、その身分は平民のまま……。
断れないのを良いことに、騎士団員のやりたがらない仕事ばかりを王命として振ってくる。
国王に呼び出されて王宮に行けば、貴族の子弟のみで構成された騎士団員の人たちからそれを「騎士でもないのに」と蔑まれ……。
中へと入る為に声を掛けた使用人らや文官らには睨まれ……。
最後、国王に至っては褒めることも仕事を認めることも決してせずに無理難題を放るだけ。
それでもやっと依頼された仕事を片付けて報告するも……「こうしろなんて余は言っていない!」と自分の満足できる結果ではなかったと難癖をつけて暴言を吐くばかり。
まさにパワハラと言える国王らからの繰り返される言動に耐え切れなくなり、ついには一か月前にオデュッセウスは王都から遠く離れた辺境の地へと逃げたのだった。
それに慌てたのはまさかの騎士団。
オデュッセウスが叙勲される前、国王のパワハラを一番に受けていたのがそこだった。
それがオデュッセウスへと国王の標的が移動し、更には平民だからと自分たちの雑用を持押し付けて楽もできていた。
それがオデュッセウスが逃げ出した途端に元通り……。
いや、元より酷くなっているのかもしれない。
そのクレームは側近中で一番の格下である、ある男の下へと集まった。
それが先程、ブツクサと愚痴りながらダンジョンから去って行ったあの細身の男である。
「オー君♪ お待たせ~♪」
「『おかん』~。そろそろ飯……。」
「あぁ、そうね! そろそろ夕飯時になるわね~。全く……毎日毎日騒がしいお客様を相手するのも面倒なものだわ。」
「ん? また来てたの?」
「そうよ~。」
ここはダンジョンの奥深く――にあるとある一室。
あの王宮から逃げてきた英雄・オデュッセウスがそこにいた。
オデュッセウスはこの辺境にある砂漠の街、トロイアへと逃げてくるとすぐにダンジョンへと向かった。
大昔に踏破されて観光地となっていたがすっかりと寂れ、居たとしても一ヶ月に一人か二人ほどしか観光客の訪れないこのダンジョンへと隠れるように住み着いたのだった。
勿論、不法にというわけではなくちゃんとトロイアの市長へと金を払って……。
そして道中での買い物で、小間使いとして使役できるモンスターを召喚できるという魔法陣の描かれたスクロールを怪しい商人から買った。
そうしてダンジョンの奥へと着いた時、うっかりと泉の中へと落として濡れてしまった事が要因なのか……その魔法陣からは予定とは違う『おかん』が召喚されたのだった。
『おかん』はまるで母親の様に炊事・洗濯・掃除……と積極的に嬉しそうに世話をし、オデュッセウスを甘やかしてくれた。
それだけではなく、両親を早くに亡くしていて寂しい思いをしていたオデュッセウスは『おかん』が自分の母親の様に接してくれることが嬉しかった。
無限に湧き出るダンジョン内の資源を商人と売り買いして金も稼ぎ、生計も立ててくれた。
「なんと――楽なんだ!」
そんな気楽な暮らしもオデュッセウスを散々探していたのか今から半月前にはとうとう見つかり、一週間後にはあの側近の男が説得に訪れるようになった。
最初こそオデュッセウスが外へと出て応対していたものの、無理矢理連れ帰ろうと側近の男が連れてきた騎士が掴みかかろうとした時――。
「オー君!? まぁまぁまぁまぁ! よくもオー君にぃ~~~!!」
騎士の着けていた防具や剣の柄がうっかりとオデュッセウスの顔や体に当たり、小さな傷が幾つかついてしまった。
件の『おかん』がそれを発見するや鬼の様な形相へとなり、怒り狂って殺さんばかりの勢いで側近の男たち一同に襲い掛かってきたのだった。
流石にこれはやり過ぎだとオデュッセウスも止めたが……。
それからというもの、説得に来き側近の男も強くは出れなくなってダンジョンの外から大声で説得をする毎日が続いている。
「『おかん』~♪」
「はいはい。オー君は甘えん坊さんねぇ♪ 良い子、良い子♪」
『おかん』のお陰で何もせずとも暮らして行けるようになっていたオデュッセウスはこの事が切っ掛けとなり、すっかりとダンジョンから出てくることが無くなっていった。
加えて人間関係に疲れたからと『おかん』に甘え、完全なる引き篭もりとなった。
「僕はもう人間に疲れた……。この先は『おかん』に甘えて、お気楽で自堕落なニート生活をするんだぁ♪」
あまりにもな仕打ちに鬱へとなりかけていたほど精神の疲弊していたオデュッセウスは、『おかん』の膝枕の上で耳掃除をしてもらいながらそう宣言した。
次の日もまた、懲りずにあの男は来た。
「何度も何度も――迷惑なのよ!! そんなにオー君に戻ってきてほしかったら、オー君に国王の椅子でも用意しなさい!」
「えっ……!? それは……無理っ――!」
「なら帰れ!」
ここはかの有名な遺跡ダンジョン、英雄の砦。
砂漠の街トロイアの外れに位置する、踏破済みで守護モンスターが消えた故に観光地と化したダンジョンの一つである。
その出入り口前でなにやら神妙な面持ちをし、小綺麗な身なりの四十歳ぐらいと思しき細身の男が今日も大声を張り上げていた。
「王宮はあなたが戻られるのを待っているのです! どうかっ……どうか英雄様!」
ここのところ毎日のようにして繰り広げられるそれに、街から用事で訪れる人らはうんざりとしているのだった。
今日も今日とて――ほらっ。
「帰りなさーい! うちのオー君は取り合わないって言っています!」
そう言ってとある人物(?)がダンジョンから出てきた。
その人物は男を追い払う為に武器に箒を持ち、ブンブンと振りながら追い駆けまわすのだった。
「オー君の敵~! 出ていけ~!!」
「ヒィィィィッ!! ……仕方ない、また出直そう。」
男は暗い顔をして溜め息を吐き、ダンジョンを後にした。
この男の正体、実はこのトロイアの属する国の王の側近、その一人である。
そんな国の重要人物がこんな所で何をしているのかと言うと――。
「王があんなことをしなければ……。なんで俺がこんな仕事を……。引きこもってしまった英雄の説得なんて……俺の仕事じゃなーい!」
事の発端は半年前に遡る。
ある日、ダンジョンから溢れ出てきた巨大な守護モンスターが街へと襲ってきた。
あわや壊滅かと思われたその時、門番をしていた兵士であるオデュッセウスが倒したことにより、民衆から英雄と称えられる様に――。
しかし英雄と称えられはしたがオデュッセウスは貴族ではなく、一平民でしかない。
国の為に命を投げ出して戦うことが当たり前とされている兵士であっても、平民という身分故にちょっとした金以上の褒美は与えられない。
通常は――。
だがそんな噂を聞きつけた国王が民衆の声の大きさに、国の英雄を平民のままにはしておけんとオデュッセウスに勲位を授けた。
そこまでは良かったのだが…………。
以前から人使いが荒いと王宮では噂のあった国王は力があると言っても平民だからと侮り、オデュッセウスにあれやこれやと王命を出した。
狭い場所に巣食う、兵士一人では討伐が困難な強大モンスターの討伐……周辺国から送られてくる暗殺者の捕縛や殺害……。
叙勲したとはいっても国王との謁見が許されるにまで軍階級を少し上げただけで、その身分は平民のまま……。
断れないのを良いことに、騎士団員のやりたがらない仕事ばかりを王命として振ってくる。
国王に呼び出されて王宮に行けば、貴族の子弟のみで構成された騎士団員の人たちからそれを「騎士でもないのに」と蔑まれ……。
中へと入る為に声を掛けた使用人らや文官らには睨まれ……。
最後、国王に至っては褒めることも仕事を認めることも決してせずに無理難題を放るだけ。
それでもやっと依頼された仕事を片付けて報告するも……「こうしろなんて余は言っていない!」と自分の満足できる結果ではなかったと難癖をつけて暴言を吐くばかり。
まさにパワハラと言える国王らからの繰り返される言動に耐え切れなくなり、ついには一か月前にオデュッセウスは王都から遠く離れた辺境の地へと逃げたのだった。
それに慌てたのはまさかの騎士団。
オデュッセウスが叙勲される前、国王のパワハラを一番に受けていたのがそこだった。
それがオデュッセウスへと国王の標的が移動し、更には平民だからと自分たちの雑用を持押し付けて楽もできていた。
それがオデュッセウスが逃げ出した途端に元通り……。
いや、元より酷くなっているのかもしれない。
そのクレームは側近中で一番の格下である、ある男の下へと集まった。
それが先程、ブツクサと愚痴りながらダンジョンから去って行ったあの細身の男である。
「オー君♪ お待たせ~♪」
「『おかん』~。そろそろ飯……。」
「あぁ、そうね! そろそろ夕飯時になるわね~。全く……毎日毎日騒がしいお客様を相手するのも面倒なものだわ。」
「ん? また来てたの?」
「そうよ~。」
ここはダンジョンの奥深く――にあるとある一室。
あの王宮から逃げてきた英雄・オデュッセウスがそこにいた。
オデュッセウスはこの辺境にある砂漠の街、トロイアへと逃げてくるとすぐにダンジョンへと向かった。
大昔に踏破されて観光地となっていたがすっかりと寂れ、居たとしても一ヶ月に一人か二人ほどしか観光客の訪れないこのダンジョンへと隠れるように住み着いたのだった。
勿論、不法にというわけではなくちゃんとトロイアの市長へと金を払って……。
そして道中での買い物で、小間使いとして使役できるモンスターを召喚できるという魔法陣の描かれたスクロールを怪しい商人から買った。
そうしてダンジョンの奥へと着いた時、うっかりと泉の中へと落として濡れてしまった事が要因なのか……その魔法陣からは予定とは違う『おかん』が召喚されたのだった。
『おかん』はまるで母親の様に炊事・洗濯・掃除……と積極的に嬉しそうに世話をし、オデュッセウスを甘やかしてくれた。
それだけではなく、両親を早くに亡くしていて寂しい思いをしていたオデュッセウスは『おかん』が自分の母親の様に接してくれることが嬉しかった。
無限に湧き出るダンジョン内の資源を商人と売り買いして金も稼ぎ、生計も立ててくれた。
「なんと――楽なんだ!」
そんな気楽な暮らしもオデュッセウスを散々探していたのか今から半月前にはとうとう見つかり、一週間後にはあの側近の男が説得に訪れるようになった。
最初こそオデュッセウスが外へと出て応対していたものの、無理矢理連れ帰ろうと側近の男が連れてきた騎士が掴みかかろうとした時――。
「オー君!? まぁまぁまぁまぁ! よくもオー君にぃ~~~!!」
騎士の着けていた防具や剣の柄がうっかりとオデュッセウスの顔や体に当たり、小さな傷が幾つかついてしまった。
件の『おかん』がそれを発見するや鬼の様な形相へとなり、怒り狂って殺さんばかりの勢いで側近の男たち一同に襲い掛かってきたのだった。
流石にこれはやり過ぎだとオデュッセウスも止めたが……。
それからというもの、説得に来き側近の男も強くは出れなくなってダンジョンの外から大声で説得をする毎日が続いている。
「『おかん』~♪」
「はいはい。オー君は甘えん坊さんねぇ♪ 良い子、良い子♪」
『おかん』のお陰で何もせずとも暮らして行けるようになっていたオデュッセウスはこの事が切っ掛けとなり、すっかりとダンジョンから出てくることが無くなっていった。
加えて人間関係に疲れたからと『おかん』に甘え、完全なる引き篭もりとなった。
「僕はもう人間に疲れた……。この先は『おかん』に甘えて、お気楽で自堕落なニート生活をするんだぁ♪」
あまりにもな仕打ちに鬱へとなりかけていたほど精神の疲弊していたオデュッセウスは、『おかん』の膝枕の上で耳掃除をしてもらいながらそう宣言した。
次の日もまた、懲りずにあの男は来た。
「何度も何度も――迷惑なのよ!! そんなにオー君に戻ってきてほしかったら、オー君に国王の椅子でも用意しなさい!」
「えっ……!? それは……無理っ――!」
「なら帰れ!」
0
お気に入りに追加
16
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる