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第15話ー4

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 フェデリコの誕生日パラータが行われるのは午前8時。

 その2時間以上前、鈍色の板金鎧を装備したファビオは、パオラの邸宅へと向かって行った。

 農民の朝は早く、パラータの日でも早朝から皆が農作業をしている。

 この日、パオラもそうだった。

 両親と共に畑仕事をしていて、ファビオが見えるなり駆け寄って来た。

「おはよう、ファビオ兄。今日、何時に村出ればいいかね? 7時には皆オルキデーアに集まってくっから、込まないうちにもっと早く出た方がいいべか?」

 ファビオはまず「おはよう」と返した後、次の言葉を少しのあいだ黙考してから続けた。

「実はな、パオラ……その、昨夜陛下がオイラの家に来てな? 今日、陛下の方からパオラを迎えに来っから、家で待っててくろって言ってただ」

「フラヴィオ様が? あれ? おらの家には来なかっただよ」

「夜中だったから、迷惑だと思って訪ねられなかったんだべ」

「なんだべ、気にしねえのに」

 と言った後、パオラは「あれ?」と、兜の中にあるファビオの顔をじっと覗き込んだ。

「どうしただ、ファビオ兄? 瞼、腫れてるだよ? 大丈夫だか? 泣いただか?」

「ち、違う、泣いたんでねえ。昨日の前夜祭で、飲み過ぎただけだべよ」

 それを聞いたパオラは、「あっ」と言って手を叩くと、ファビオを引っ張って家の中へと入って行った。

 さっき収穫したばかりの大根を皮を剥き、棒状に切ったものを皿に盛ってファビオに差し出す。

「はい、ファビオ兄。父ちゃんは二日酔いのとき、大根食って治してるだよ」

「ああ……あんがとな」

 と大根を受け取り、摘まむファビオの指が震える。

「うん」と言って純真な笑顔を見せるパオラに、胸が抉られているような痛みを覚える。

 子供の頃からずっと、この変わらない笑顔を見て来た。

 それももう、後2時間で二度と見ることが出来なくなる。

 実の妹のように大切にし、ずっと守って来たこの手で、殺めなければならないのだから。

「アニェラ姉とピッパは、何時に町に行くんだべ?」

「さ……さぁ、聞いて来なかったべ」

 妻アニェラと愛娘ピッパは、ファビオが家を出る少し前に迎えに来た馬車に乗せられ、スピーナ公爵夫人たちやプリームラ農民たちと共にプリームラの方へと連れられて行った。

 それは今生の別れだった。

 パオラを殺した後、この場で死ぬか、自主して大逆罪で処刑されるかした後、アニェラとピッパが解放されるようになっている。

 尚、フラヴィオにバラしたり、僅かでもそれを匂わせるようなことがあれば、即刻アニェラとピッパは殺されてしまう。

「ごめんね、ファビオ兄。いっつもピッパを肩車して、パラータ見せてあげるの好きなのに」

「き、気にするでねえよ。パラータなら、またすぐ来月の陛下の即位記念で見せてやれるだ。ピッパは派手なのが好きだから、陛下のパラータがいちばん喜ぶんだべよ。そんときに肩車して、いっぺえ見せてやるだよ!」

 パオラがまた笑顔を見せた。

「ピッパは幸せだべね、こんなに優しい父ちゃんで。おら、結婚はまだ考えたことないけんども、するならファビオ兄みたいな人がいいだよ」

「――」

 ファビオの手から、皿が落ちた。

(陛下…フラヴィオ・マストランジェロ陛下……助けてくろ、助けてくろ……――)

 ――パラータが近付くにつれ、村人が町へと向かい農村からいなくなっていく。

 7時にはパオラの両親も土を洗い流し、小綺麗な格好をして向かって行った。

 窓から見てみると、付近の村人はもう誰もいなくなっていた。

「遅いべね、フラヴィオ様。もうちょっとで8時だべよ。人込みに引っ掛かったんだべか。なぁ、ファビオ兄――」

 パオラの視界をカーテンテンダが遮った。

 パオラが隣にいるファビオの顔を見上げると、兜の中の目に涙が溜まっていた。

「許してくろ、パオラ……許してくろ……!」

「――…ファビオ兄……?」

 パオラは小首を傾げた。

 ファビオが「許してくろ!」と叫ぶなり、腰の剣に手を掛けたのを見て、慌てて後退る。

「どっ…どうしただ、ファビオ兄……! やっぱり今日、おかしいだ! 二日酔いじゃねえんだべ!? 昨日いっぺえ泣いたから瞼腫れたんだべ!? どうしただ、何があっただ、ファビオ兄!」

 剣を右手に持ち、逃げるパオラをじりじりと追い詰めながら、ファビオの目から涙が溢れ出していく。

「プリームラ貴族だ……プリームラ貴族に、アニェラとピッパが囚われてるだ……!」

 パオラが「えっ!?」と驚愕した。

「それ本当だか、ファビオ兄!?」

 ファビオが頷く。

「オイラがパオラを殺さねえと、アニェラとピッパが殺されるだ。だから、パオラ……!」

 許してくろ、許してくろ……――

 ファビオの泣き声が部屋の中に響いていく。

「や…止めてくろ、ファビオ兄……!」

「一瞬だ、絶対に苦しめたりしねえ」

「ファビオ兄が大逆罪になっちまうだよ!」

「それでいいんだ。それでオイラが処刑されないと、アニェラとピッパは解放されねえだ。オイラは、アニェラとピッパを助けられれば、それで……!」

 パオラの背が壁にぶつかった。

 ファビオの顔を見つめるパオラから、涙が溢れ出していく。

「駄目だべよ、ファビオ兄…! その剣を振るったら、駄目だべよ……!」

 ファビオはもう、何も言わなかった。

 パオラの細い首に狙いを定め、剣を構える。

「――フラヴィオ様!」

 剣が振るわれた。





「31歳の誕生日おめでとう、リコたん」
 
 先日はレオーネ国からナナ・ネネが訪ねに来ていたが、本日はタロウがレオーネ国王太子マサムネを連れてやって来た。

 マサムネが、フラヴィオの板金鎧のように金ピカの外套をフェデリコの肩から掛ける。

「ありがとうございます、ムネ殿下。し、しかし、あの、この外套は……」

「誕生日の贈り物や。パラータやっちゅーのに、リコたんはいっつもいっつも地味な衣装で出るから」

「わ、私はこれで良いのです」

 とフェデリコが外套を脱ぐと、マサムネが「なんやねん」とつまらなそうに口を尖らせた。

 外套をフラヴィオに向かって差し出す。

「ほい、フラビー。代わりにもらってや」

「ああ、来月の即位記念パラータで使う。置いておいてくれ」

 マサムネはまた「なんやねん」と言って、眉をひそめた。

 現在、午前8時10分前。

 大手門の手前にパラータに行く主役のフェデリコと、その護衛のアドルフォを見送りに行く一同が集まっていた。

 フラヴィオがなんだか落ち着かない様子で腕組みをし、靴を鳴らしている。

「パラータ前にファビオがパオラをここに連れて来るはずなんだが、まだ来ないんだ」

「そりゃ、リコたんのパラータもおまえのときみたいにゴチャゴチャしとるんやから、まず思う通りに進めへんて」

 それはそうなのだが、フラヴィオは嫌な予感がしてならなかった。

「すまん、フェーデ。護衛無しでも良いか?」

「ええ、別に構いませんよ」

 それを聞いたフラヴィオは、護衛に行くはずだったアドルフォに城の留守を任せ、タロウに顔を向けた。

「パオラの自宅まで、テレトラスポルトを頼んでも良いか?」

「うん、いいよ。準備はいい? 忘れ物はない?」

 フラヴィオは自身の身体に目を落とした。

 黄金の半身鎧良し、赤の外套良し、腰の剣良し、それから――

「おいで」

はいスィー

 ベル良し。

「それって持ち物?」

「放っておくと何を仕出かすか分からんのだ、7番目の天使は」

「ワイも行くわ、村。コニッリョどうなっとるのか見たいし」

 と言ったマサムネと、フラヴィオ・ベルを連れて、タロウはパオラの邸宅付近へとテレトラスポルトした。

 ――その、直後のことだった。

「フラヴィオ様!」

 パオラの悲鳴が聞こえた。

 そして、間髪入れず響き渡った、破砕音。

 ガラス? 違う――

「――バッリエーラや!」

 パオラの玄関の扉を蹴り開け、中に飛び込んで行くフラヴィオの後に付いていきながら、マサムネは声高に称賛した――

「ようやった、ナナ・ネネ!」

 先日ここへやって来させた自身の猫4匹のうち、双子ガット・ティグラートのナナ・ネネがパオラにバッリエーラを掛けていったのだと、すぐに分かった。

 バッリエーラの破砕音にか、またはバッリエーラに弾かれてか、驚いた様子で呆然としているファビオの兜を、フラヴィオの手が掴んだ。

 そのフラヴィオにも引けを取らない大柄な身体が床から浮くと同時に、その手に握られていた剣が落ちた。

 首がすっぽ抜けそうな感覚に襲われ、ファビオが呻いて兜を押さえ、足をばたつかせる。

 それを冷然とした碧眼で見つめる力の王の声が、低く響いた。

「おまえ、何をしている?」

 パオラが「待ってくださいだ!」と叫んだが、その声は届いていないようだった。

 ベルが小さく溜め息を吐く。

「ナナさんネネさんに、パオラさんにバッリエーラを5重掛けにしてもらっておいて正解でした。しかし……まさかのあなたですか、ファビオさん」

 パオラが今度は「違うですだ!」と叫んだが、それはほとんどフラヴィオの怒声に掻き消されていた。

「『天使殺し』は大逆罪だと、分かってのことか!」

 もがきながら返って来た「スィー」の答えに、フラヴィオのこめかみに青筋が浮き上がった。

 石の壁に向かって放り投げられ、身体の前面から強打したファビオが呻いて床に倒れる。

「『天使殺し』は未遂だろうと何だろうと、目論んだ時点で大逆罪だ。楽に死ねると思うなよ、ファビオ」

「へ…陛下っ……助けて下さいだ、助けて下さいだっ……!」

 涙に咽びながら懇願するファビオを見、力の王とその補佐が短く失笑した。

「笑わせる。何の冗談だ」

「あなたはもう、救いようがないのですよ」

 パオラが泣き叫んだ。

「ファビオ兄は、アニェラ姉とピッパを人質に取られて、脅されてるだ!」

「――えっ……!?」

 と声をハモらせたフラヴィオとベルが、打って変わって狼狽し出した。

「す、すまんすまんすまんすまん! タロウ頼む、タロウ!」

「ご、ごめんなさいごめんなさい! タロウさん、早く治癒魔法を!」

 タロウは苦笑しながら「似てきたなぁ」と呟くと、ファビオの身体に手早くグワリーレを掛けていった。

 その間、ファビオから事情を聴くフラヴィオとベル、それからマサムネの顔色が変わっていった。

「ちょ、ちょお、おま、治癒は後や! 犯人は人質を連れて、プリームラの方に行ったんやな!? はよ行くで!」

 フラヴィオとベル、マサムネを嫌な動悸が襲う。

 ファビオは、明らかにスピーナ公爵夫人たちの罠にはまっていた。

「頼む……」

 呟いたフラヴィオの声が震えた。先日見たアニェラとピッパの笑顔が、脳裏に蘇る。

「生きていてくれ……!」

 ――願いは、叶わなかった。


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