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第六話 旅立ち

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現代にいたあの頃、毎日水が自由に飲め、少し腹が減ったら、ご飯を自由に食える。でも、今は違う。俺は原始時代にいる。毎日の食べ物は全く調味料のないマンモスの肉だ。そして、水は葉っぱについた雨水しかない。都市はない、あの便利な時代には戻れないのだ。
草原で星野は倒れ込むように座った。
「もう無理だ、こんな生活・・・」
死ぬことで体の傷や異常状態は回復される、でも空腹や喉の乾わ異常状態ではない、生きる上での自然状態だ。
食べないと、餓死する。餓死して復活すると、そう経たないうちのまた餓死する。その繰り返しは絶対にやだ・・・
ショップに食べ物は売られていない、自分で調達するしかない。
マンモスの小さい群れが見えた。
「ナタ」
手にナタが現れた、何回か振る。そして、マンモスの方へと駆け寄る。ナタの鋭い先端をマンモスに向ける、押し込む・・・
マンモスの分厚い皮が最も簡単に切り裂かれる。大量の血が噴き出す、マンモスはすぐに逃げようとしたが。そのまま倒れた。別のマンモス北方向へと足速に逃げていく。
死にかけのマンモスの脳ブッ刺す、こうした方が苦しまずに済む。
<1ポイント増加>
食える肉をどんどんイベントリーに入れていく、この1週間ほどでイベントリーのレベルはかなり上げた。今は5kgも入る。かなりの量の肉を保存できる。
まだ全然肉が余ってるマンモスの死体を見つめる。
「すまない・・・」
イベントリーからマンモスの皮とデカい棒を取り出す。
地面にもう一つのマンモスの皮を敷く、真ん中に穴を開けている、そのに棒を差し込み、上から皮を被せる。簡単なテントができた。
もうすぐ夜になる、ここでは1日24時間ではと実感できる。
テントの中に入ると、外の冷気と遮断されているため、体感温度はかなり高い。
テントの中に横たわる、本当はマンモスの死体の隣で寝るのは危険だが、星野は死なない、何も怖くないのだ。
~~~
「試験体254号の心態が崩れています、彼には仲間が必要です。」
「そんなことはしなくていい、失敗したらまた死人から選べばいい」
二人の白衣を着た人がしゃべっている。
「254号は一番不死身に近付いているのです!」
「・・・わかった。同時代の33号と合わせな、結果はどうなっても知らん」
少し老いている方の研究員が部屋を出た、もう一方はまだパソコンの前に座っている。
「254は俺が見つけた試験体だ・・・ここでは終わらせないぞ!」
<プログラムを受け取りました、ワールド33とワールド254を結合します>
<プログラム進行中・・・地形を再構築中・・・ノイズ0.2%、プログラムに支障はありません・・・>
<完了しました。ワールド33とワールド254の結合に成功しました。今の所、両ワールドに大きな影響はありません>
to be continued···
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