上 下
27 / 35

試練

しおりを挟む
 彼女はしつこかった。
 好きな人がいて度々求婚するがやはり拒絶されていた。
 しつこい彼女に彼はある試練を課した。
 「この14キロあるタピオカをすべて飲めれば結婚してやろう」
 ドン!
 14キロものタピオカが入った紙コップを彼女の前に置いた。
 「こ、こんなに・・・」
 彼女は驚愕したが
 「い、いいわ。飲んでやるわよっ!」
 彼女はストローを紙コップの蓋の穴から入れてゴクゴク飲んだ。
 「さ、飲んだわよ。結婚しましょ!」
 「い・・・いいだろう、が、いきなりは無論いかんぞ。まずデートでもしようじゃないか」
 「やった!」
 二人はデートをした。
 彼は彼女の様をつぶさに観察していた。
 (おかしいな、なんともない・・・。やはりこういうバカには効かないのかな?)
 「さ、キスでもしましょ?」
 「ま、待て!」
 彼女は彼の顔を無理矢理自身のほうに向かせた。
 「あああっ!」
 と、そのとき。
 ぐぎゅるるるるる。
 「んあっ?」
 彼女は腹を押さえ、かがみ込んだ。
 (や、やっと効いてきたか)
 「ひいいい~っ!」
 彼女は女子トイレに駆け込んだ。
 「ふー、助かったぜ」
 彼は額の汗を拭った。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私のメガネ様

秋風遥
ファンタジー
突然異世界へ迷い込んだ女子高生・兼子美樹。 眼鏡を失くして困っていたところに、神官の青年が現れ、神殿へと導かれる。 そこでは、愛用の眼鏡が神の使いとして祀られていた。 自らの使命に目覚めた眼鏡を、美樹は取り戻すことができるのか。 ※カクヨム様にも掲載しています。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

茶番には付き合っていられません

わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。 婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。 これではまるで私の方が邪魔者だ。 苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。 どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。 彼が何をしたいのかさっぱり分からない。 もうこんな茶番に付き合っていられない。 そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。

銀河皇帝のいない八月

沙月Q
SF
女子高生が銀河皇帝に? 一夏の宇宙冒険を描く青春スペースオペラ。 宇宙を支配する銀河帝国が地球に襲来。 軍団を率いる銀河皇帝は堅固なシールドに守られていたが、何故か弓道部員の女子高生、遠藤アサトが放った一本の矢により射殺いころされてしまう。 しかも〈法典〉の定めによってアサトが皇位継承者たる権利を得たことで帝国は騒然となる。 皇帝を守る〈メタトルーパー〉の少年ネープと共に、即位のため銀河帝国へ向かったアサトは、皇帝一族の本拠地である惑星〈鏡夢カガム〉に辿り着く。 そこにはアサトの即位を阻まんとする皇帝の姉、レディ・ユリイラが待ち受けていた。 果たしてアサトは銀河皇帝の座に着くことが出来るのか? そして、全ての鍵を握る謎の鉱物生命体〈星百合スター・リリィ〉とは?

風信子ノ詩集 Hyacinth Poems

尾方佐羽
エッセイ・ノンフィクション
20世紀(1990~1994)に書いた詩のカタマリに、ときにコメント、ときに文学論のような解説をつけています。続いて詩や詩人の話を個別に書こうかなと思います。

玉葉集

前田 芍葉
大衆娯楽
日々感じた事を短歌にしました。

私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。

木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。 彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。 それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。 そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。 公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。 そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。 「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」 こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。 彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。 同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。

前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています

矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜 ――『偽聖女を処刑しろっ!』 民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。 何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。 人々の歓声に包まれながら私は処刑された。 そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。 ――持たなければ、失うこともない。 だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。 『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』 基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。 ※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)

処理中です...