腐女子教師×２

ＢＬに覚醒・・・なるか？

　「ちょっと佐藤君」
　「はあい、何か？」
　銅が廊下で生徒を呼び止めた。
　「この本読んでみて」
　銅が一冊の本を手渡した。
　「ＢＬコミックスじゃないすか、こんなのいらないっす！」
　「じゃあ一緒に読んでみましょう」
　銅は佐藤といわれたその生徒の前でそのコミックを開いて読み聞かせた。
　「どう？鈴木君とかいいわよね？」
　その漫画を読み終えた後で銅が言った。
　（ＢＬはわからん・・・）
　佐藤はＢＬに目覚め・・・なかった。

　「鈴木くーん」
　「はーい」
　下校途中の生徒を呼び止めた。
　「このＤＶＤ見てみて頂戴」
　「ＢＬもんじゃないすかあ」
　「いいから帰ったら見てみてよ」
　「うちにＤＶＤプレイヤーがないんすよ」
　「じゃあうちに来なさい」
　銅は鈴木を自宅に招いてそのＢＬＤＶＤを鑑賞した。
　「どう？佐藤君とかいいと思うんだけど」
　（やっと帰れるか、やれやれ）　
　途中で居眠りした鈴木もＢＬに覚醒しそうになかった。