腐女子教師×2

虎 正規

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腐女子教師

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 「なあ、銅(あかがね)先生っていいよな」
 「いやあ、雌蛙(めがえる)先生のほうがいいだろ」
 という会話が交わされているここは男子校。
 教室の中で座っている生徒たちが話していた。
 「あら、鈴木君もいいわよ?」
 という声とともに女性教育者がずいっと戸から顔を出してきた。
 「わあっ」
 生徒たちは驚いた。
 「美人なんだけどなー、銅先生」
 「惜しいことに腐女子なんだよなー」
 生徒たちは教壇に向かう女性教師の背中につぶやいた。

 職員室。
 「やっぱり佐藤君と鈴木君よね」
 帰ってきた銅がどっかと席につきつつ言った。
 「いやあ、佐藤君は高橋君でしょ」
 隣の席に座っている女教師が言った。
 「佐藤君とくっつくべきは鈴木君よ」
 「いやあ、佐藤君×高橋君のカップリングのほうが妄想が膨らむわよ?」
 この二人はこの男子校きっての美女教師で通っていたが二人とも腐女子だった。
 「じゃあどちらとくっつくか勝負しましょう」
 「ええ、いいわよ!」
 「またやってるよ、あの二人は」
 他の教育者たちがその様子を見て呆れ顔で言った。
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