男色医師2

虎 正規

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発見

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 かごが傾いている。
 傾いているのはふちが地に立てられた棒で支えられているから。
 かごの下には木の実などが置いてある。
 棒には紐が括り付けられ、傍らに茂っている草むらの中に消えている。
 茂みの中でその紐の端を持っているのは黒河だ。
 そのそばには聡がいる。
 「今に小鳥でもやってくるさ」
 「てかえさにする木の実があるならそれを俺たちが食えばよかったんじゃね?」
 ひょこひょこと小鳥がやってきた。
 「来た!」
 「しめたぞ!」
 小鳥がえさを食おうとかごの下に入った。
 チャンス!
 黒河が紐を引っ張った。
 パタン。
 かごが小鳥を生け捕った。
 「やったぞ!」
 「でもどうやって料理する?」
 「あ・・・」
 「羽をむしったり肉を捌いたりできるか?」
 「・・・」

 その夜。
 あの穴の中で。
 「はっはっは、というわけで今日もお前がおかずだあー!」
 「させるかー!」
 焚き火の向こうで飛び跳ねる両者。
 お互いここのところ睡眠不足になっている。
 黒河は隙をうかがって。
 聡は犯されまいと眠れない。
 カン!
 懐中電灯の光が洞窟の内部を照らした。
 「あ?」
 「ここにいたか!」
 あの学校の人々が洞穴の入り口に集まっていた。
 「黒河先生、またやりましたね!」
 「はううう・・・」
 もう到底ただでは済みそうにない。
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