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魚獲り
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「何してんだ?」
「こいつで魚を取るんだよ」
黒河が木の枝を折ってメスでその先を研いで銛にした。
そしてその森林地帯の中にある川に入った。
「ほれ、魚がいるぞ」
グサッ。
黒河が枝銛で魚を突こうとした。
が、刺さったのは川底の泥。
「そんなんじゃ魚は取れんよ」
「んじゃおめえとってみろ」
「いいか、魚は水による光の屈折で実際よりもずれて見える。それにあんたに魚が見えるのなら魚だってあんたが見えてるのさ」
「んじゃどうやってとるんだ?」
「こうしてみよう」
聡は体のサイズが大きいセミを取った。
「そいつをえさに魚を釣るのか?」
「そうだよ」
枝銛の先につる草を結び、その先にそのセミをくくりつける。
「生きたままだぞ?」
「これでいいのさ」
「それにそのセミは体の大きさが大きすぎないか?」
「何度もえさを使用可能にするためさ」
颯爽と釣りを開始させる。
だが、魚は一向に釣れない。
むなしくセミが縛られたまま川の上を飛ぶ羽音が聞こえるばかり。
「んー、いかんな」
「よし、今夜お前でこの飢えをしのいでやる」
「え、俺を食う気か?」
ある意味。
「こいつで魚を取るんだよ」
黒河が木の枝を折ってメスでその先を研いで銛にした。
そしてその森林地帯の中にある川に入った。
「ほれ、魚がいるぞ」
グサッ。
黒河が枝銛で魚を突こうとした。
が、刺さったのは川底の泥。
「そんなんじゃ魚は取れんよ」
「んじゃおめえとってみろ」
「いいか、魚は水による光の屈折で実際よりもずれて見える。それにあんたに魚が見えるのなら魚だってあんたが見えてるのさ」
「んじゃどうやってとるんだ?」
「こうしてみよう」
聡は体のサイズが大きいセミを取った。
「そいつをえさに魚を釣るのか?」
「そうだよ」
枝銛の先につる草を結び、その先にそのセミをくくりつける。
「生きたままだぞ?」
「これでいいのさ」
「それにそのセミは体の大きさが大きすぎないか?」
「何度もえさを使用可能にするためさ」
颯爽と釣りを開始させる。
だが、魚は一向に釣れない。
むなしくセミが縛られたまま川の上を飛ぶ羽音が聞こえるばかり。
「んー、いかんな」
「よし、今夜お前でこの飢えをしのいでやる」
「え、俺を食う気か?」
ある意味。
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