男色医師2

虎 正規

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失恋

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 「博君が女だったとは・・・やはり狙いどころは一組の聡くんか」
 黒河がそう思ったある日。
 「ん?」
 その聡が女の子と連れ立って校内を歩いていた。
 「あ、あの女はあの腐女子だー!」
 そう、一緒に同人誌を描いたあの娘。
 「ま、待て。ただ並んで歩いているだけってことも考えられる」
 黒河はそう自分に言い聞かせ、二人のあとをつけた。
 「んん?」
 二人は校舎裏で熱いキスを交わした。
 「待て待て待てーい!」
 黒河が割って入った。
 「「は、黒河先生?」」
 「校内においては不純な異性交遊は禁じられておーる!」
 それを理由に二人を分かれさせようとする。
 「不純じゃないですよ、先生」
 「あなたも黒河先生に目をつけられているのね」
 「下がってください、僕にはもう相手がいるんです」
 「ぐぬぬ・・・」

 放課後。
 「おい、ちょっとお前来い」
 黒河はあの腐女子を呼び出した。
 「何よ、同人誌ならもう一人で描くわよ?」
 「そろそろ文化祭だったな?」
 「ええ、そうよ」
 「聡君と校内プロレスしろ」
 「えー、なんでよ」
 「勝てば聡君から手を引いてやる、負けたら聡君をいただく」
 「直接あなたが私と勝負したらいいじゃない」
 「校内プロレスは生徒しか出られねえんだよ!」
 「・・・わかったわ」
 かくして文化祭の幕が上がった。
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