24 / 43
第2章 王位継承
第24話 決闘裁判その一
しおりを挟む
ーー決闘裁判当日の朝
私は普段よりも早く目を覚ました、あたりは薄暗く、まだ夜明け前といった感じである、殿下やフリージアさんはまだ寝ているため、起こさないようにそっと部屋からでる。
城の中庭に行く。
一応中庭とよばれていはいるが、緑もなにもなくただ茶色の土が敷き詰められているだけのもので、木でできた人型の人形が等間隔で置かれており、それにむかって剣の練習などをここ兵士たちはしている。
左腕のケガはまだ治るまでは時間はかかるであろう、私は剣を抜きためしに振ってみる
「うっ」
二度三度振ると左腕に痛みが走る。
この状態で戦えるのか…不安を感じる。
木の人形の前に立ち、瞑想し右手一本で剣を持ち、丹田の部分で水平に構える。
意識を剣先に集中させる。
剣と自分が次第に一体になっていく感覚。
一気に振りぬく。
スパーンという音ともに、木人は左右二つに分かれる。
「フー」
斬れた木人の切り口をみて、私は落胆を覚える。
両手で切っていれば、その切断面は真っすぐで、寸分の狂いもない。
今までそのような切り口しかみてきたことはない。
右手一本での切り口はすこし歪みが生じている。
右手一本で戦うのはーー無理か…
相手が並みのやつであれば、可能であろうが処刑人とまで呼ばれた男…
私の覚悟も決めなければならない。
ーー斬る覚悟に斬られる覚悟
ヨルド様から指摘を受け考えていた。一朝一夕で身につくものではない…
ならば今の私にしかできない覚悟…
部屋に戻るや否や、殿下が私の方に駆け寄ってくる。
「調子はどう?」
「左腕はまだもどっていません、ですが勝機はあるとおもいます」
殿下は曇りのない綺麗な瞳で私をみて
「僕たちの命レクシアに預ける」
とおしゃってくれた。
私は跪いて
「光栄の至りです、お任せ下さい」
と誓いを立てた。
ここポルトでは、決闘裁判はショーアップされ興行の側面が大きくなっている、そのため闘技場で大勢の観客の前で行われる。
昼前に迎えがきて、闘技場に私と殿下、フリージアさんにケフィア様が連れて行かれる。
私が負ければその場で3人が処刑される、それだけは何としても避けなければならない、負けることはゆるされない。
控室はある程度の広さがある、しかし出入り口には衛兵がおり、逃げ出すことはできないようになっている。
私は、鉄製の兜をかぶり革の鎧を身にまとい、下半身は茶色の綿でできたズボンをはき、腰に差した剣を抜く、ファニル鋼の刃先が虹色に輝き名剣であることをものがたっている。
ーーグレンさん必ず、殿下をお守りしますと剣に祈りを込め剣を鞘に納める。
時折、地鳴りにも似た大歓声が控室まで届く。
4人は何も言わず、ひたすらその時を待つ。
控室のドアがノックされる。
ーー中の4人に緊張が走る
ドアをあけて入ってきたのはフェイルさんであった。
張り詰めた空気にフェイルさんは
「ご、ごめんなさい…」
謝ってでていこうとする。
「ちょちょっとなんのようなのよフェイル」
ケフィア様に呼び止められハッとして、手に持っていた紙袋を渡す。
「これ痛み止めです、傷口に塗れば半時間はもちます」
「あなたこれをとどけにきたの?」
「ええ、ヨルド様の弟子が負けるわけにはいきませんから」
「ありがとう、さっそく使わせてもらうよ」
服の袖をまくりあげ、包帯を外す、ピンクになった傷口が現れてくる、その傷口にフェイルさんからもらった薬をつける。
「うん、痛くないありがとう」
塗ってすぐ効くはずもないが、塗ったということで多少痛みが緩和したような気がする。
「頑張って下さい、みんなのために」
「わかってる」
控室のドアがノックされる。
ドアが開く。
「出番です、全員出てきてください」
4人で闘技場の舞台に向かう。
私達が現れると地鳴りのような歓声があがる。
舞台の真ん中に、正装をした男が立っている。
「みんなさん静粛に!」
男がそう叫ぶと歓声がピタリとやむ。
「これから行われるのは、決闘裁判!!」
男がそういうと観客席から歓声が巻き起こる。
男が人差し指を手に当てるとまた静寂に包まれる。
「罪状は王に対する不敬罪にてケフィア妃以下4人の裁判である」
歓声が巻き起こる。
「ケフィア妃側の代行者はレクシア!」
私は名前を呼ばれ、前にでて頭を下げる。
観衆の反応は乏しい
「王側の代行者は」
ここで男はためを入れる、そのために観衆は息を呑む
「処刑人ことメェェェガァァァァスゥゥゥゥ」
今日一番の歓声が巻き起こり、闘技場全体がゴゴゴゴゴと地鳴りのように揺れた。
頭から目の部分に穴の開いたズタ袋をかぶり、体には革の胸当てに下半身は股間のみを隠している革でできたパンツ姿で、手には剣というよりも鉄の塊と形容するような巨大な物体をもつ山のような大男が入場してくる。
この男が処刑人メーガスと呼ばれている男だ。
メーガスは入場するなり、貴賓席に座る王と王の右手、左手に礼をする。
処刑人メーガス、決闘裁判100戦負けなし。
まさに最強。対戦相手からすれば最凶
そのメーガスの前に、手足を縛られた男が運ばれてきた。
そしてこれから始まるのはそのショーの一つだ。
「た、助けてくれ!」
手足を縛られた男性が助けを求める
メーガスがその男の前に立ち、鉄の塊を振り上げる。
「うおおおおおお」
観客席がどよめき、観客たちの興奮は最高潮に達しているように見える。
メーガスが鉄の塊をその男に向かって振り下ろす。
私は目を開き、その一部始終を見る。
鉄の塊の先が落ちたさきの地面から血があふれ出し、メーガスもその返り血を全身に浴びている。
男だったものはただの肉の塊として、メーガスが振り下ろしたものの先に存在していた。
メーガスはその塊を指さし、私のほうをもう一度指さした。
正装の男と、ソルフィン殿下ら3人が退場し、舞台には私とメーガス2人だけになる。
ドラが鳴り響くと同時にメーガスが私突っ込んでくる。
そのスピードは山のような体とは思えないスピードで、一瞬で間合いを詰められる。
剣を抜く暇も与えないというのはこのことであろう、私は剣を抜くことをあきらめ、振り上げられた鉄塊の行く先をみる。
私の頭の上から振り下ろされる。
ドーンという音ともに土煙が舞う。
鉄塊により、地面がへこむ。
完全にとらえたと思っていたのであろう、メーガスは首をかしげ、そのまま二の太刀として私がかわした方向に鉄塊を振り上げる。
鼻先をかすめていく鉄塊。
観客たちが息を呑むのが聞こえてくる、それまで歓声があがっていたのが一気に静まり返る。
ファーストコンタクトはこんなところか…
メーガスは目の前にいる相手が只者ではないと悟ったのか、頭からかぶっていたズタ袋を外した。
メーガスの顔は右頬に大きな傷がはいり髪の毛をそり上げ、異様な雰囲気を醸し出している。
私は剣を抜き両手で構える。
薬の効果か、痛みは感じられない。
そして目を閉じ、集中力を高める。
観客一人、一人の息遣いが聞こえてくる、メーガスの心臓の鼓動すら感じられる。
メーガスが再びつっこんでくる。
目を開き剣を振る。
空気を切り裂く音が聞こえると同時に、鉄と鉄がぶつかる高い金属音がする。
私の一撃は鉄塊により、体には届いていない。
そのまま振りかぶり、二の太刀を浴びせようとするが、これも鉄塊に阻まれる。
すこし左腕に痛みを感じる。
そのまま間合いをとり、メーガスの周りをゆっくりと周る。
私は考えを巡らせる。
真剣では私の攻撃は届かない、まだ覚悟が足りていないということ…それならば
私は構えていた剣を鞘に納め、地面に置く
観客席からどよめきが起こる。
「おい、あいつ負けを認めたんじゃね?」
メーガスコールが巻き起こる。
メーガスがゆっくりと私の前に立ち鉄塊を振り上げる。
闘技場全体が揺れるような歓声に包まれ、メーガスが鉄塊を振り下ろす。
振り下ろされた鉄塊の先から、土煙が舞いあがっている。
メーガスは片膝をつき、腹部を押さえる。
私はメーガスの後ろに木剣をもって立っていた。
私は普段よりも早く目を覚ました、あたりは薄暗く、まだ夜明け前といった感じである、殿下やフリージアさんはまだ寝ているため、起こさないようにそっと部屋からでる。
城の中庭に行く。
一応中庭とよばれていはいるが、緑もなにもなくただ茶色の土が敷き詰められているだけのもので、木でできた人型の人形が等間隔で置かれており、それにむかって剣の練習などをここ兵士たちはしている。
左腕のケガはまだ治るまでは時間はかかるであろう、私は剣を抜きためしに振ってみる
「うっ」
二度三度振ると左腕に痛みが走る。
この状態で戦えるのか…不安を感じる。
木の人形の前に立ち、瞑想し右手一本で剣を持ち、丹田の部分で水平に構える。
意識を剣先に集中させる。
剣と自分が次第に一体になっていく感覚。
一気に振りぬく。
スパーンという音ともに、木人は左右二つに分かれる。
「フー」
斬れた木人の切り口をみて、私は落胆を覚える。
両手で切っていれば、その切断面は真っすぐで、寸分の狂いもない。
今までそのような切り口しかみてきたことはない。
右手一本での切り口はすこし歪みが生じている。
右手一本で戦うのはーー無理か…
相手が並みのやつであれば、可能であろうが処刑人とまで呼ばれた男…
私の覚悟も決めなければならない。
ーー斬る覚悟に斬られる覚悟
ヨルド様から指摘を受け考えていた。一朝一夕で身につくものではない…
ならば今の私にしかできない覚悟…
部屋に戻るや否や、殿下が私の方に駆け寄ってくる。
「調子はどう?」
「左腕はまだもどっていません、ですが勝機はあるとおもいます」
殿下は曇りのない綺麗な瞳で私をみて
「僕たちの命レクシアに預ける」
とおしゃってくれた。
私は跪いて
「光栄の至りです、お任せ下さい」
と誓いを立てた。
ここポルトでは、決闘裁判はショーアップされ興行の側面が大きくなっている、そのため闘技場で大勢の観客の前で行われる。
昼前に迎えがきて、闘技場に私と殿下、フリージアさんにケフィア様が連れて行かれる。
私が負ければその場で3人が処刑される、それだけは何としても避けなければならない、負けることはゆるされない。
控室はある程度の広さがある、しかし出入り口には衛兵がおり、逃げ出すことはできないようになっている。
私は、鉄製の兜をかぶり革の鎧を身にまとい、下半身は茶色の綿でできたズボンをはき、腰に差した剣を抜く、ファニル鋼の刃先が虹色に輝き名剣であることをものがたっている。
ーーグレンさん必ず、殿下をお守りしますと剣に祈りを込め剣を鞘に納める。
時折、地鳴りにも似た大歓声が控室まで届く。
4人は何も言わず、ひたすらその時を待つ。
控室のドアがノックされる。
ーー中の4人に緊張が走る
ドアをあけて入ってきたのはフェイルさんであった。
張り詰めた空気にフェイルさんは
「ご、ごめんなさい…」
謝ってでていこうとする。
「ちょちょっとなんのようなのよフェイル」
ケフィア様に呼び止められハッとして、手に持っていた紙袋を渡す。
「これ痛み止めです、傷口に塗れば半時間はもちます」
「あなたこれをとどけにきたの?」
「ええ、ヨルド様の弟子が負けるわけにはいきませんから」
「ありがとう、さっそく使わせてもらうよ」
服の袖をまくりあげ、包帯を外す、ピンクになった傷口が現れてくる、その傷口にフェイルさんからもらった薬をつける。
「うん、痛くないありがとう」
塗ってすぐ効くはずもないが、塗ったということで多少痛みが緩和したような気がする。
「頑張って下さい、みんなのために」
「わかってる」
控室のドアがノックされる。
ドアが開く。
「出番です、全員出てきてください」
4人で闘技場の舞台に向かう。
私達が現れると地鳴りのような歓声があがる。
舞台の真ん中に、正装をした男が立っている。
「みんなさん静粛に!」
男がそう叫ぶと歓声がピタリとやむ。
「これから行われるのは、決闘裁判!!」
男がそういうと観客席から歓声が巻き起こる。
男が人差し指を手に当てるとまた静寂に包まれる。
「罪状は王に対する不敬罪にてケフィア妃以下4人の裁判である」
歓声が巻き起こる。
「ケフィア妃側の代行者はレクシア!」
私は名前を呼ばれ、前にでて頭を下げる。
観衆の反応は乏しい
「王側の代行者は」
ここで男はためを入れる、そのために観衆は息を呑む
「処刑人ことメェェェガァァァァスゥゥゥゥ」
今日一番の歓声が巻き起こり、闘技場全体がゴゴゴゴゴと地鳴りのように揺れた。
頭から目の部分に穴の開いたズタ袋をかぶり、体には革の胸当てに下半身は股間のみを隠している革でできたパンツ姿で、手には剣というよりも鉄の塊と形容するような巨大な物体をもつ山のような大男が入場してくる。
この男が処刑人メーガスと呼ばれている男だ。
メーガスは入場するなり、貴賓席に座る王と王の右手、左手に礼をする。
処刑人メーガス、決闘裁判100戦負けなし。
まさに最強。対戦相手からすれば最凶
そのメーガスの前に、手足を縛られた男が運ばれてきた。
そしてこれから始まるのはそのショーの一つだ。
「た、助けてくれ!」
手足を縛られた男性が助けを求める
メーガスがその男の前に立ち、鉄の塊を振り上げる。
「うおおおおおお」
観客席がどよめき、観客たちの興奮は最高潮に達しているように見える。
メーガスが鉄の塊をその男に向かって振り下ろす。
私は目を開き、その一部始終を見る。
鉄の塊の先が落ちたさきの地面から血があふれ出し、メーガスもその返り血を全身に浴びている。
男だったものはただの肉の塊として、メーガスが振り下ろしたものの先に存在していた。
メーガスはその塊を指さし、私のほうをもう一度指さした。
正装の男と、ソルフィン殿下ら3人が退場し、舞台には私とメーガス2人だけになる。
ドラが鳴り響くと同時にメーガスが私突っ込んでくる。
そのスピードは山のような体とは思えないスピードで、一瞬で間合いを詰められる。
剣を抜く暇も与えないというのはこのことであろう、私は剣を抜くことをあきらめ、振り上げられた鉄塊の行く先をみる。
私の頭の上から振り下ろされる。
ドーンという音ともに土煙が舞う。
鉄塊により、地面がへこむ。
完全にとらえたと思っていたのであろう、メーガスは首をかしげ、そのまま二の太刀として私がかわした方向に鉄塊を振り上げる。
鼻先をかすめていく鉄塊。
観客たちが息を呑むのが聞こえてくる、それまで歓声があがっていたのが一気に静まり返る。
ファーストコンタクトはこんなところか…
メーガスは目の前にいる相手が只者ではないと悟ったのか、頭からかぶっていたズタ袋を外した。
メーガスの顔は右頬に大きな傷がはいり髪の毛をそり上げ、異様な雰囲気を醸し出している。
私は剣を抜き両手で構える。
薬の効果か、痛みは感じられない。
そして目を閉じ、集中力を高める。
観客一人、一人の息遣いが聞こえてくる、メーガスの心臓の鼓動すら感じられる。
メーガスが再びつっこんでくる。
目を開き剣を振る。
空気を切り裂く音が聞こえると同時に、鉄と鉄がぶつかる高い金属音がする。
私の一撃は鉄塊により、体には届いていない。
そのまま振りかぶり、二の太刀を浴びせようとするが、これも鉄塊に阻まれる。
すこし左腕に痛みを感じる。
そのまま間合いをとり、メーガスの周りをゆっくりと周る。
私は考えを巡らせる。
真剣では私の攻撃は届かない、まだ覚悟が足りていないということ…それならば
私は構えていた剣を鞘に納め、地面に置く
観客席からどよめきが起こる。
「おい、あいつ負けを認めたんじゃね?」
メーガスコールが巻き起こる。
メーガスがゆっくりと私の前に立ち鉄塊を振り上げる。
闘技場全体が揺れるような歓声に包まれ、メーガスが鉄塊を振り下ろす。
振り下ろされた鉄塊の先から、土煙が舞いあがっている。
メーガスは片膝をつき、腹部を押さえる。
私はメーガスの後ろに木剣をもって立っていた。
0
お気に入りに追加
534
あなたにおすすめの小説
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
国外追放者、聖女の護衛となって祖国に舞い戻る
はにわ
ファンタジー
ランドール王国最東端のルード地方。そこは敵国や魔族領と隣接する危険区域。
そのルードを治めるルーデル辺境伯家の嫡男ショウは、一年後に成人を迎えるとともに先立った父の跡を継ぎ、辺境伯の椅子に就くことが決定していた。幼い頃からランドール最強とされる『黒の騎士団』こと辺境騎士団に混ざり生活し、団員からの支持も厚く、若大将として武勇を轟かせるショウは、若くして国の英雄扱いであった。
幼馴染の婚約者もおり、将来は約束された身だった。
だが、ショウと不仲だった王太子と実兄達の謀略により冤罪をかけられ、彼は廃嫡と婚約者との婚約破棄、そして国外追放を余儀なくされてしまう。彼の将来は真っ暗になった。
はずだったが、2年後・・・ショウは隣国で得意の剣術で日銭を稼ぎ、自由気ままに暮らしていた。だが、そんな彼はひょんなことから、旅をしている聖女と呼ばれる世界的要人である少女の命を助けることになる。
彼女の目的地は祖国のランドール王国であり、またその命を狙ったのもランドールの手の者であることを悟ったショウ。
いつの間にか彼は聖女の護衛をさせられることになり、それについて思うこともあったが、祖国の現状について気になることもあり、再び祖国ランドールの地に足を踏み入れることを決意した。
S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。
しかし、ある日――
「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」
父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。
「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」
ライルは必死にそうすがりつく。
「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」
弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。
失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。
「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」
ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。
だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
INTEGRATE!~召喚されたら呪われてた件~
古嶺こいし
ファンタジー
散々なクリスマスの夜に突然召喚されて勇者にされてしまった主人公。
しかし前日に買っていたピアスが呪いの装備だったらしく
《呪いで神の祝福を受け取れませんでした》
《呪いが発動して回復魔法が毒攻撃になります》
《この呪いの装備は外れません》
《呪いで魔法が正常に発動できませんでした》
ふざっけんなよ!なんでオレを勇者にしたし!!仲間に悪魔だと勘違いされて殺されかけるし、散々だ。
しかし最近師匠と仲間ができました。ペットもできました。少しずつ異世界が楽しくなってきたので堪能しつつ旅をしようと思います。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる