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第2部 美少女天才ゲーマー編

第1話 マナchandayo!

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「あはは、スマホでポチポチ遊ぶゲームじゃないんだよ!!アルターオンラインは!!」
 タケシは果敢にも神崎に毒突く。

「……そんなことぐらい分かってるわよ VRマシンだって持ってるだから!」
「は、はい」
 神崎に一蹴され何も言えなくなるタケシ。

 ほんとに神崎はやるつもりなんだ……でもどうしてだ?俺は神崎に話しかける。
「なるほど……でも神崎さんがアルターやるなんて想像もできないんだけど」
「まあ、色々とあるのよ」
 色々ねぇ体よく誤魔化されたみたいだけど……まいっか……

「ふーん。でもまだ初めてないんでしょ?」
「ええ。今日の夜から遊ぶつもり」
「そっかーなら始める時連絡いれてよ。ソフィアの街にいくから」
「ソフィアの街???」
 神崎は訳が分からないといった表情をしている。

「ゲーム初めたときにいる街だから、連絡もらえばそこに行くってこと」
「ええ、分かったわ。それじゃ宜しくね」
 神崎とSNSのアドレスの交換を行う。

「加川のは?」
「あーいらない。二宮くんのだけでいいわ」
 そういって神崎は小走りに去っていった。

「ちくしょう! なんで俺のアドレスがいらねーんだよ!!」
 去っていった神崎をみてタケシが吠える。

「そりゃあんな事言ったら嫌われるだろ……」
「ふん! 呼ばれなくても勝手に行ってやるわ」
「お前、今日アルターやらねぇんだろ?」
「悪魔の生贄は明日やる! なんでお前とマナ様が二人っきりでゲームすんだよ!ふざけんな!」

 怒ってんのかよくわからんな……

 ◇◆◇

「よっしゃーー!! 落ちたーーー!!」
 ロジャーさんに新しい装備を作ってもらうために、フィールドモンスターを狩ってレアアイテムがドロップした。

 まあ後52個必要なんだけどね……

 次のモンスターがポップするまで時間を潰していると……ピロロンとTELでもない別の音がする。

 VRマシンに接続しているときにSNSを受信した時の音。VRマシンにログインしているとSNSに気が付かないからとSNSと連携している。

 まあ俺にSNSを送ってくる奴なんて、タケシ以外にはまあいないけど……これは神崎だよな……

『今から始める。よろしく』
 と一文のみ。

 それじゃソフィアの街にでも向かいますかね……

 ソフィアの街の噴水広場に転移する。すると、新しく初めた人達だろう。周囲をキョロキョロしている人間が複数いる。

 発売から半年以上が経ったが、新規に始める人間は多い。この噴水広場にいつ着てもキョロキョロしている人は必ずいる。

 ……神崎どこだよ……アカウントもなんも分かんないお互いだから見つけようないよな……

 噴水広場には最近導入された新しい種族バーバリアンというマッチョな肉体を持つアバターが目立つ。このアバターの初期装備はボロボロの布にブーメランパンツというかなり刺激的な出で立ちをしている。

 そんな連中が噴水広場に結構な数がいるもんだから近寄りがたい雰囲気がある。

 このアバターにするためにサブアカウントを作って最初から始める人もいるらしい。

 流石に本名を言って探すわけにもいかんよな……あ、そっかSNSでアカウント名ききゃいいか……アルター上からSNSを起動して神崎マナにメッセージを送る。

『アカウント名を教えて、誰か分かんない。ちなみに俺はエイジ2525』
 メッセージを送る。

 送った瞬間一人のバーバリアンの男がそのマッチョな肉体に似合わず、ビクッとしてキョロキョロしている。

 まさか……もしかしてあれが神崎? SNSの音にびっくりしたのか?……いやいや、さすがにあのスクールカースト最上位グループの神崎のアバターがマッチョなバーバリアンなわけないだろ……いや待て……アカウント名をオープンにしてみれば分かるかも……

 そのバーバリアンのアカウント名を表示させる。


 アカウント名は……『マナchandayo!』


 ……初心者やりがちアカウント名に本名……って俺もだけどな……


 と、とりあえず話しかけてみよう……

 俺はそのバーバリアンの側に言って話しかける。
「も、もしかして神崎さん?」
 そのバーバリアンは俺を見て
「え! 二宮くん? ちょなんでハゲなわけ!! 」
 と女声のするマッチョな男に大笑いされた。
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