59 / 85
スキルを使って生き残れバトロワ編
第2話 勝ドン
しおりを挟む
早速ログインしたのだが、ソフィアの街の噴水広場にはなんの変化もない。
前回のアプデみたいに街中で叫んでるやついるわけでもなく、みんなログインするなり無言でダッシュし素材を買いに行っている。
まあ俺2億持ってるし。そんなことはしなくても良い。
さて、ムカデ洞窟にでも行ってシゲゾーと合流して闘技場でも行こうかな。と思っていると、目の前にボーッと空を仰いで立っているロロリタ族の男がいることに気づく。その男の手には銀色に輝くハンマーが握られている。
見覚えある顔……へパイスだ……
偶然なのか必然なのか……取り敢えず気づかれないうちに……行ってしまおう……
そーっとそーっと転移をしようとした時。
くるっとヘパイスはこっちを向いてホラー映画にでてくる幽霊のようにニヤッと笑って、手に持ったハンマー振りかぶって襲いかかってくる。
「ごるぁぁぁしねぇぇぇ!!!」
そう言ってヘパイスは手に持ったシルバーハンマーで殴りつける。まあ殴られてもソフィアの街はPK禁止エリアなので全くダメージは入らないのだが……
ヘパイスはひと目も憚らず、効きもしないハンマーでひたすら俺を殴りながら精一杯の声で罵る。
「この詐欺師! ペテン師! 屑人間!! 人間の屑! 人でなし!! お前母ちゃんでーべそ! ばーか、ばーか!」
こいつはほんとは小学生じゃねーかと思うほどの語彙力。
「死ね死ね死ね!!! 死ね死ね!!」
このままほっとくのもあれだし、どうしたものか……
「おい! ヘパイス! エイジが困ってるだろ!」
聞き覚えのある声、ヘパイスのリアフレ、ロジャーさんだ。
キッ!とロジャーさんを睨むとそのまま俺を殴り続けるヘパイス。
「ったくお前なぁ……小学生かよ……PK禁止エリアでいくら殴ってもしかたねーだろ」
「うるせーーー、アキラ!お前は黙ってろ!! 100万回殴ったらバグで死ぬかもしれねーだろうが!!」
……そんなバグねーだろ……ロジャーさんアキラっていう名前なんだ……
ロジャーことアキラさんがボカボカと殴り続けるヘパイスの手を掴み上げ
「あん? タカトシ誰に向かって口利いてんの? あんまりふざけたマネしてるとテストわかってんのか?」
ヘパイスの本名、タカトシか……
「で、でもこいつら俺を騙して、全財産持って行きやがったんだ! それで工房まで手放すハメになっちまった! アキラなら分かるよな!」
と泣きそうな顔でヘパイスことタカトシがロジャーさんに語りかける。
「は? 自業自得だろ? エイジを騙して情報を売ったのはおめぇぇだろうが! ふざけんな! 誰もお前が悪いなんて思ってねぇぇからな! リアフレも俺しかいねぇくせに、ノートもちゃんと取ってない! 全部が自業自得なんだよおめぇはよ! エイジに謝れよ!」
「そ、そんな……そこまで言わなくても……」
「あ? 何度でも言ってやらぁ! このクソ嫌われ者が!! 」
ヘパイスは下を向いてボソボソっとか細い声で俺に話かけてくる。
「……分かったよ……エイジ……騙してごめんよ」
ロジャーさんが手を離すとヘパイスはトボトボとどっかに消えていった。
それを二人で見送るとロジャーさんがすまなさそうに謝ってくる。
「エイジくん、すまんね。リアフレが迷惑掛けて、あいつこのゲームで調子に乗ってるの知ってた俺が本当ならあいつに痛い目を合わせなきゃダメなのにな」
「いやいや感謝されるようなことはしてないです。ロジャーさんこそ大丈夫なんですか? 大学で気まずくならないですか?」
「大丈夫だよ。あいつ友達俺しかいねーから、むこうから頭下げてくるわ。それじゃエイジくん。また装備欲しくなったら声かけて」
「本当に助かりました! じゃあまたよろしくおねがいします! 」
こうしてロジャーさんと別れ、ムカデの洞窟に向かう。
洞窟に行くとシゲゾーやキングの姿もあり、他のメンバーの姿も見える。
「きたきたデバフの王がやってきた」
シゲゾーが俺を見るなりそう言う。
「はいはい。デバフの王ですよ」
ウキウキしたような感じでキングが俺に話しかけてくる。
「そうそうエイジくん、今週の日曜日のバトロワでるんでしょ?」
「うん。出るよ」
小さくガッツポーズをするキング。
「キングももしかして出ちゃう系?」
大きく頷くキング。
「親戚のお兄ちゃんのうちに遊びにいくから1時間以上でも大丈夫! ルーター買い替えたって言ってたからラグも無さそう!」
「おお良かったね! それじゃあ、この間の決着がつけられるってことか!」
うんうんと嬉しそうに頷くキング。
それをみて心のそこから喜べない俺……初代バトロワ王者目指してたのに……キングがでるならやばいかも……
「エイジ、お前バトロワ勝つつもりなの?」
シゲゾーが話しかけてくる。
「そりゃ勝利を目指すでしょ」
シゲゾーが俺の肩を叩きながら
「そりゃ無理だ。諦めろ。この勝ドンマスターのシゲゾー様が勝ドンを頂くからな! かっかっかっか!」
と意味不明の言葉を言ってシゲゾーは笑う。
「カツ丼?」
俺が怪訝そうにそう聞くとえ?というような表情をするシゲゾー
「え? 勝ドンしらんの? 」
キングの方を見るシゲゾー、キングも知らないという素振りで首を横にふる。
「あーそっか……もう15年も前だからな……知らなくても無理ないか……」
シゲゾーはそう呟く。
シゲゾーって一体何歳なんだよ……
「勝ドンってのはバトロワゲーで最後の一人になって優勝することを勝ドンっていうんだよ。KUBGっていうゲームで優勝したら今夜は勝ドンだっていうセリフがでてくるからそうなったんだけど」
「へぇぇ勝ドンねぇ」
「でも今回はエイジお前に勝ち目はないよ」
「なんでだよ!」
ちょっとムッとしてシゲゾーに噛み付く。
「バトロワゲーって如何に目立たず隠れてやり過ごすことが大切なんだよ。回復アイテムも限られてるしな。一番有利なジョブは忍者と狩人。この2つのジョブというだけでバトロワ適正が頭二つ抜けてる。忍者は音なく動けるし、狩人は遠隔攻撃に多彩なデバフ」
「……確かに……」
「隠れるだけならヒーラーも有利だけどな。最後の決戦になったときに火力不足で詰む可能性もあるが」
「なるほど……」
「エイジ、それにお前デバフはどうするんだ? 一人で行動するんだぞ?」
……確かに……デバフが貰えない……
「お前、やたら有名になったしな。お前にデバフ掛けるお人好しはもういねぇよ」
あ! そうだそれなら……一か八か……
「シゲゾー、俺と一緒に組んでやらね? 」
「は? それチーミングっていう反則な」
シゲゾーに冷たくあしらわれた。
前回のアプデみたいに街中で叫んでるやついるわけでもなく、みんなログインするなり無言でダッシュし素材を買いに行っている。
まあ俺2億持ってるし。そんなことはしなくても良い。
さて、ムカデ洞窟にでも行ってシゲゾーと合流して闘技場でも行こうかな。と思っていると、目の前にボーッと空を仰いで立っているロロリタ族の男がいることに気づく。その男の手には銀色に輝くハンマーが握られている。
見覚えある顔……へパイスだ……
偶然なのか必然なのか……取り敢えず気づかれないうちに……行ってしまおう……
そーっとそーっと転移をしようとした時。
くるっとヘパイスはこっちを向いてホラー映画にでてくる幽霊のようにニヤッと笑って、手に持ったハンマー振りかぶって襲いかかってくる。
「ごるぁぁぁしねぇぇぇ!!!」
そう言ってヘパイスは手に持ったシルバーハンマーで殴りつける。まあ殴られてもソフィアの街はPK禁止エリアなので全くダメージは入らないのだが……
ヘパイスはひと目も憚らず、効きもしないハンマーでひたすら俺を殴りながら精一杯の声で罵る。
「この詐欺師! ペテン師! 屑人間!! 人間の屑! 人でなし!! お前母ちゃんでーべそ! ばーか、ばーか!」
こいつはほんとは小学生じゃねーかと思うほどの語彙力。
「死ね死ね死ね!!! 死ね死ね!!」
このままほっとくのもあれだし、どうしたものか……
「おい! ヘパイス! エイジが困ってるだろ!」
聞き覚えのある声、ヘパイスのリアフレ、ロジャーさんだ。
キッ!とロジャーさんを睨むとそのまま俺を殴り続けるヘパイス。
「ったくお前なぁ……小学生かよ……PK禁止エリアでいくら殴ってもしかたねーだろ」
「うるせーーー、アキラ!お前は黙ってろ!! 100万回殴ったらバグで死ぬかもしれねーだろうが!!」
……そんなバグねーだろ……ロジャーさんアキラっていう名前なんだ……
ロジャーことアキラさんがボカボカと殴り続けるヘパイスの手を掴み上げ
「あん? タカトシ誰に向かって口利いてんの? あんまりふざけたマネしてるとテストわかってんのか?」
ヘパイスの本名、タカトシか……
「で、でもこいつら俺を騙して、全財産持って行きやがったんだ! それで工房まで手放すハメになっちまった! アキラなら分かるよな!」
と泣きそうな顔でヘパイスことタカトシがロジャーさんに語りかける。
「は? 自業自得だろ? エイジを騙して情報を売ったのはおめぇぇだろうが! ふざけんな! 誰もお前が悪いなんて思ってねぇぇからな! リアフレも俺しかいねぇくせに、ノートもちゃんと取ってない! 全部が自業自得なんだよおめぇはよ! エイジに謝れよ!」
「そ、そんな……そこまで言わなくても……」
「あ? 何度でも言ってやらぁ! このクソ嫌われ者が!! 」
ヘパイスは下を向いてボソボソっとか細い声で俺に話かけてくる。
「……分かったよ……エイジ……騙してごめんよ」
ロジャーさんが手を離すとヘパイスはトボトボとどっかに消えていった。
それを二人で見送るとロジャーさんがすまなさそうに謝ってくる。
「エイジくん、すまんね。リアフレが迷惑掛けて、あいつこのゲームで調子に乗ってるの知ってた俺が本当ならあいつに痛い目を合わせなきゃダメなのにな」
「いやいや感謝されるようなことはしてないです。ロジャーさんこそ大丈夫なんですか? 大学で気まずくならないですか?」
「大丈夫だよ。あいつ友達俺しかいねーから、むこうから頭下げてくるわ。それじゃエイジくん。また装備欲しくなったら声かけて」
「本当に助かりました! じゃあまたよろしくおねがいします! 」
こうしてロジャーさんと別れ、ムカデの洞窟に向かう。
洞窟に行くとシゲゾーやキングの姿もあり、他のメンバーの姿も見える。
「きたきたデバフの王がやってきた」
シゲゾーが俺を見るなりそう言う。
「はいはい。デバフの王ですよ」
ウキウキしたような感じでキングが俺に話しかけてくる。
「そうそうエイジくん、今週の日曜日のバトロワでるんでしょ?」
「うん。出るよ」
小さくガッツポーズをするキング。
「キングももしかして出ちゃう系?」
大きく頷くキング。
「親戚のお兄ちゃんのうちに遊びにいくから1時間以上でも大丈夫! ルーター買い替えたって言ってたからラグも無さそう!」
「おお良かったね! それじゃあ、この間の決着がつけられるってことか!」
うんうんと嬉しそうに頷くキング。
それをみて心のそこから喜べない俺……初代バトロワ王者目指してたのに……キングがでるならやばいかも……
「エイジ、お前バトロワ勝つつもりなの?」
シゲゾーが話しかけてくる。
「そりゃ勝利を目指すでしょ」
シゲゾーが俺の肩を叩きながら
「そりゃ無理だ。諦めろ。この勝ドンマスターのシゲゾー様が勝ドンを頂くからな! かっかっかっか!」
と意味不明の言葉を言ってシゲゾーは笑う。
「カツ丼?」
俺が怪訝そうにそう聞くとえ?というような表情をするシゲゾー
「え? 勝ドンしらんの? 」
キングの方を見るシゲゾー、キングも知らないという素振りで首を横にふる。
「あーそっか……もう15年も前だからな……知らなくても無理ないか……」
シゲゾーはそう呟く。
シゲゾーって一体何歳なんだよ……
「勝ドンってのはバトロワゲーで最後の一人になって優勝することを勝ドンっていうんだよ。KUBGっていうゲームで優勝したら今夜は勝ドンだっていうセリフがでてくるからそうなったんだけど」
「へぇぇ勝ドンねぇ」
「でも今回はエイジお前に勝ち目はないよ」
「なんでだよ!」
ちょっとムッとしてシゲゾーに噛み付く。
「バトロワゲーって如何に目立たず隠れてやり過ごすことが大切なんだよ。回復アイテムも限られてるしな。一番有利なジョブは忍者と狩人。この2つのジョブというだけでバトロワ適正が頭二つ抜けてる。忍者は音なく動けるし、狩人は遠隔攻撃に多彩なデバフ」
「……確かに……」
「隠れるだけならヒーラーも有利だけどな。最後の決戦になったときに火力不足で詰む可能性もあるが」
「なるほど……」
「エイジ、それにお前デバフはどうするんだ? 一人で行動するんだぞ?」
……確かに……デバフが貰えない……
「お前、やたら有名になったしな。お前にデバフ掛けるお人好しはもういねぇよ」
あ! そうだそれなら……一か八か……
「シゲゾー、俺と一緒に組んでやらね? 」
「は? それチーミングっていう反則な」
シゲゾーに冷たくあしらわれた。
0
お気に入りに追加
653
あなたにおすすめの小説
Another Of Life Game~僕のもう一つの物語~
神城弥生
ファンタジー
なろう小説サイトにて「HJ文庫2018」一次審査突破しました!!
皆様のおかげでなろうサイトで120万pv達成しました!
ありがとうございます!
VRMMOを造った山下グループの最高傑作「Another Of Life Game」。
山下哲二が、死ぬ間際に完成させたこのゲームに込めた思いとは・・・?
それでは皆様、AOLの世界をお楽しみ下さい!
毎週土曜日更新(偶に休み)
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
世界最強の勇者は伯爵家の三男に転生し、落ちこぼれと疎まれるが、無自覚に無双する
平山和人
ファンタジー
世界最強の勇者と称えられる勇者アベルは、新たな人生を歩むべく今の人生を捨て、伯爵家の三男に転生する。
しかしアベルは忌み子と疎まれており、優秀な双子の兄たちと比べられ、学校や屋敷の人たちからは落ちこぼれと蔑まれる散々な日々を送っていた。
だが、彼らは知らなかったアベルが最強の勇者であり、自分たちとは遥かにレベルが違うから真の実力がわからないことに。
そんなことも知らずにアベルは自覚なく最強の力を振るい、世界中を驚かせるのであった。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
海月 結城
ファンタジー
ストーカーが幼馴染みをナイフで殺そうとした所を庇って死んだ俺は、気が付くと異世界に転生していた。だが、目の前に見えるのは生い茂った木々、そして、赤ん坊の鳴き声が3つ。
そんな俺たちが捨てられていたのが孤児院だった。子供は俺たち3人だけ。そんな俺たちが5歳になった時、2人の片目の中に変な紋章が浮かび上がった。1人は悪の化身魔王。もう1人はそれを打ち倒す勇者だった。だけど、2人はそんなことに興味ない。
しかし、世界は2人のことを放って置かない。勇者と魔王が復活した。まだ生まれたばかりと言う事でそれぞれの組織の思惑で2人を手駒にしようと2人に襲いかかる。
けれども俺は知っている。2人の力は強力だ。一度2人が喧嘩した事があったのだが、約半径3kmのクレーターが幾つも出来た事を。俺は、2人が戦わない様に2人を守護するのだ。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
覇者となった少年 ~ありがちな異世界のありがちなお話~
中村月彦
ファンタジー
よくある剣と魔法の異世界でのお話……
雷鳴轟く嵐の日、一人の赤子が老人によって救われた。
その老人と古代龍を親代わりに成長した子供は、
やがて人外の能力を持つに至った。
父と慕う老人の死後、世界を初めて感じたその子供は、
運命の人と出会い、生涯の友と出会う。
予言にいう「覇者」となり、
世界に安寧をもたらしたその子の人生は……。
転生要素は後半からです。
あまり詳細にこだわらず軽く書いてみました。
------------------
最初に……。
とりあえず考えてみたのは、ありがちな異世界での王道的なお話でした。
まぁ出尽くしているだろうけど一度書いてみたいなと思い気楽に書き始めました。
作者はタイトルも決めないまま一気に書き続け、気がつけば完結させておりました。
汗顔の至りであります。
ですが、折角書いたので公開してみることに致しました。
全108話、約31万字くらいです。
ほんの少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる