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契約の儀偏
魔力の感じ方
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僕は、彼女の背に乗りながら、彼女の周りを包む、風を感じようとした。
彼女の周りの、つまりは僕の周りに集まる、風を感じていた。この風は彼女の魔力に。よって作られた。風だなら彼女の力だ。ならば僕にとってもこの風は、自分の力のようなものだ。
暖かい感じがした、これが彼女の力、彼女の魔力か。
感じることが、できた気がする、感じることが、できたなら彼女と同じように、僕もやってみようかな。
彼女の力は僕の力、ならば僕も、彼女と同じことができるはずだ。
僕は奥底に芽生えた入れ物のような、感覚を感じていた。
この感覚はもしかしたら、彼女の魔力の源かな。
なら、この感覚に、手を伸ばして包み込むように、意識してみよう。
包み込むようにすれば、力の感覚が分かった。すごい暖かく感じていたのに、途端に熱くなった。なるほど、彼女は僕のことを、気遣ってくれたのか。ふふ、とてもうれしいな、彼女が僕を大事に扱おうとしているなんて、僕も君が大事だよティア、僕に生きる活力を与えてくれた、ただ一人の僕の竜。
彼女の気遣いに、心を暖かくするのも、大事だがこの感覚を忘れたくない、ダメもとで、彼女と同じように、自分の周りに風を展開してみようか。
奥底にある感覚、入れ物の中のものを使って、自分の周りに、風をかき集めるようにしてみた。
そうしたら、僕の周りにほんの少しずつ、風が集まってきた。
この感覚か!ならこの感触を続けて、ふと彼女の背から手を放してみた。
「!!ちょっとシャル、あなたちゃんとつかまってなさいって!危な・・」
彼女の焦る声を、聞きながら、僕は、彼女の背から放したと、同時にさっきの感触で風を、集め自分の周りに展開、彼女の風の膜に、合わせる意識で、彼女の美しい頭の隣に身を預けた。
彼女は僕の行動に、目を見張りながら、言葉を途中で止めて、少しの間固まってしまった。
驚いた彼女の顔もまたかわいい。
「シャ、シャルあ、あなたまさかこの短時間で、魔力の使い方を・・」
絶句しながらも、彼女は言った。
「すごいわ、普通竜でも、生まれてすぐには、自分の魔力の使い方が、分からないものなのに、あなたはこんなに、早く使えるようになるなんて、シャルは本当にすごいわ」
と、とっても驚いたと、言いながらすごいと、ほめてくれた
「君との初めての、空の散歩だからね、張り切っていたみたいだよ、それに僕は君の伴侶なんだから、君に恥じないようにしないとね」
とさっきのお返しとばかりに、ウィンクしながら、彼女に僕は言った。
僕のこの言葉を、聞いた時の彼女の顔は今日見たどの顔よりも、赤く、とびきりかわいかった。
彼女の周りの、つまりは僕の周りに集まる、風を感じていた。この風は彼女の魔力に。よって作られた。風だなら彼女の力だ。ならば僕にとってもこの風は、自分の力のようなものだ。
暖かい感じがした、これが彼女の力、彼女の魔力か。
感じることが、できた気がする、感じることが、できたなら彼女と同じように、僕もやってみようかな。
彼女の力は僕の力、ならば僕も、彼女と同じことができるはずだ。
僕は奥底に芽生えた入れ物のような、感覚を感じていた。
この感覚はもしかしたら、彼女の魔力の源かな。
なら、この感覚に、手を伸ばして包み込むように、意識してみよう。
包み込むようにすれば、力の感覚が分かった。すごい暖かく感じていたのに、途端に熱くなった。なるほど、彼女は僕のことを、気遣ってくれたのか。ふふ、とてもうれしいな、彼女が僕を大事に扱おうとしているなんて、僕も君が大事だよティア、僕に生きる活力を与えてくれた、ただ一人の僕の竜。
彼女の気遣いに、心を暖かくするのも、大事だがこの感覚を忘れたくない、ダメもとで、彼女と同じように、自分の周りに風を展開してみようか。
奥底にある感覚、入れ物の中のものを使って、自分の周りに、風をかき集めるようにしてみた。
そうしたら、僕の周りにほんの少しずつ、風が集まってきた。
この感覚か!ならこの感触を続けて、ふと彼女の背から手を放してみた。
「!!ちょっとシャル、あなたちゃんとつかまってなさいって!危な・・」
彼女の焦る声を、聞きながら、僕は、彼女の背から放したと、同時にさっきの感触で風を、集め自分の周りに展開、彼女の風の膜に、合わせる意識で、彼女の美しい頭の隣に身を預けた。
彼女は僕の行動に、目を見張りながら、言葉を途中で止めて、少しの間固まってしまった。
驚いた彼女の顔もまたかわいい。
「シャ、シャルあ、あなたまさかこの短時間で、魔力の使い方を・・」
絶句しながらも、彼女は言った。
「すごいわ、普通竜でも、生まれてすぐには、自分の魔力の使い方が、分からないものなのに、あなたはこんなに、早く使えるようになるなんて、シャルは本当にすごいわ」
と、とっても驚いたと、言いながらすごいと、ほめてくれた
「君との初めての、空の散歩だからね、張り切っていたみたいだよ、それに僕は君の伴侶なんだから、君に恥じないようにしないとね」
とさっきのお返しとばかりに、ウィンクしながら、彼女に僕は言った。
僕のこの言葉を、聞いた時の彼女の顔は今日見たどの顔よりも、赤く、とびきりかわいかった。
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