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half a year ago… *番外編
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ありがとうを込めて
私があの子に会ったの時、運命と言うには少しだけ残酷だった。
「彼氏だと?」
「ええ。素敵な方よ。わたくしに顔を真っ赤にして一生懸命告白してくださったの…」
「何を言ってるんだ、レイチェル。君には婚約者が居るだろう」
「ですけど、可愛らしくて……つい」
我が娘ながらなんと強かなことか。私は甲斐性がなく妻に浮気された口だが、娘はその血を受け継いでしまっていた。
ため息をついてレイチェルを見ると、にっこりと微笑む姿は私そっくりだった。
「……直ぐに連れてきなさい」
レイチェルは言っても聞かない子だと分かっていたので、その子を呼び出し、真実を話して諦めて貰おうと決めたのだった。
次の日に連れてこられたあの子は、アルトと名乗った。子爵家の子息であり、領地を細々とだが経営している位の家だったと記憶している。無論、レイチェルも知っているはず。侯爵家で育ち、蝶よ花よと育てられたレイチェルが子爵家での地味な生活に耐えられるとは到底思えない。
つまりレイチェルは遊びのつもりでこの子と付き合っているのだ。
益々ため息をついた私を見て、アルトと名乗った子は成人しているのにも関わらずビクビクと私の様子を見て怯えながらもレイチェルのために必死に耐えているようだった。
その小動物さながらの姿に、可愛い、と思った。
「お父様? どうなされましたの?」
「……ああ、いや。なんでもない。」
そして、アルトと握手を交わして微笑んだ。
「あ、あああの、よ、よろしくお願いします……っ」
緊張しながらも必死な様子と恥ずかしそうにはにかんだ姿に、私は天啓と言うべきか、脳髄に雷が落ちてきたのだった。
可愛い。自分のモノにしたい。 可愛がりたい。ぐちゃぐちゃにしてやりたい。自分無しで生きれないようにしてやりたい。この可愛い顔をべしょべしょの泣き顔にして舐め尽くしたい。孕むまで種付けしてやりたい。孕んでも子袋を割くほど突いて突いて突きまくりたい。
そこまで思って、アルトにはそんな自分のドロドログチャグチャな底知れない深い闇の感情を隠した、どんな女も一発で落としてきた微笑みを見せた。
にこ、と微笑むとあの子は更に恥ずかしそうに目を逸らした。
……ああ、可愛い。今すぐ部屋に連れ込んで押し倒して裸にひん剥いてドロドロになるまで前戯して精子が空っぽにさせたところで突っ込んでヒンヒンと泣かせたい。
「……お父様。アルトが緊張して倒れちゃいますわ。もう良いかしら?」
「ああ、そうだね。アルトくん、ゆっくりしていってね」
私の部屋を二人が出ていく直前、レイチェルはこちらを振り向いて、妖艶に微笑んだ。気づかれたことは直ぐに分かった。
親子ながら、好みのタイプもそっくりだったのだ。
これが、半年前の話だ。あの子に出会った瞬間の話。
そこからはレイチェルと話し合い、婚約者との結婚を早めることを条件に、アルトを譲り受けた。ただし、アルトが私を受け入れること前提での話だ。アルトが少しでも拒否れば、レイチェルはアルトを渡さないと言ってきた。
私はこれまでにないほど慎重に、けれど大胆に事を進めてきた。
「アルトくん……だめ?」
「だ…だめ、です、だめ。だ…っん、ん、んぅ……っふ、ぁ…お義父さ、んんっ……」
レイチェルが隣の部屋に居るのにキスをしたり。
「アルトくん、可愛い。可愛いよ…愛してる」
「っ、ぁ……ゃ、だめ、ぇ……っ! お義父さん、だめ、ダメです…、い、やぁ……っ」
レイチェルが寝た後に呼び出して、抱きしめながらいやらしい手つきで抱きしめながら尻を揉んだり。
「ぁっ、んん…っ、ふ、っ! っっ! ん…っ!」
「シー…聞こえちゃうよ……ああ、でもこんなにグチャグチャに音を立ててたら……聞こえちゃうかもね」
耳元で囁きながら使用人がよく通るドアのすぐ近くで、アルトの可愛い可愛い陰茎を弄り倒したり。
「っ、ぁ! やぁ! あっ、ぁっ、あんっ! っ!い、く、ダメ、イッちゃう……っ!」
「良いよ。アルト、私の指でたくさん気持ちよくなって」
アルトは何度も何度も拒否の言葉を口にする。しかし瞳と身体は拒否してなかった。レイチェルも壁越しから聴こえる声色でその事に気づいるようで、納得してくれたのだ。
そして現在に至る。
「お義父さん、レイチェルの結婚式……本当に僕も参加して良いのですか?」
オドオドとする姿に目がクラクラしていた。可愛いとしか言えない。アルトを見ていると語彙力というものが欠如していく。自分と色違いのフォーマルな服を仕立てて連れていく気満々だ。娘の結婚式に養子を連れていき、皆に自慢したいとか、自分のモノだと示したいとかそういうことでは無い。
アルトに、レイチェルを心の底から諦めてもらうためだ。
「ああ。レイチェルが来て欲しいと望んでるのだから。」
「あぅ……元カノが元カレを結婚式に呼ぶって…」
「あはは。悪いね、先に私たちが親族になってしまったからね」
「ううぅ……」
悪いと全く思ってない笑顔で反省せずに言う。アルトはこちらを見ず、俯いているので気づかない。ちなみにワザと養子を先にした。
「お義父さん。変じゃないですか?大丈夫ですか?」
結婚式に出る為の服を試着しながらクルクルと回る。
「うん可愛い。可愛いの権化だ、大丈夫」
「お義父さんが大丈夫じゃないです……」
変なことを言っただろうか。けれどこれが私の本音だ。年の離れた娘と同じ歳の子に夢中になるなんて思いもしなかった。
アルトの腕を引っ張ると、アルトは無抵抗で私の腕に収まる。一瞬、キョトンとするが私の方に見上げると、トロンとした瞳に変化する。蠱惑的な唇が更に魅力的に見えて食べたくなる。アルトも同じ気持ちのようで、ゆっくりと瞼を閉じ、私の頬に手を添えた。
「アルト、好きだよ」
「僕も…愛してます、お義父さん……ん…」
二人の影が重なり合い、服を汚さないように裸になるのはもうすぐのこと。
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