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番外編2
ソーニャとジェドについて
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ソーニャ=クロテット
魔法師団事務員。ターニャの弟。エメの同僚。本編ジェドが不憫過ぎたので、最高に可愛くて美人でドジな恋人を爆誕させた。
ソーニャと付き合いたいって人は男女問わず沢山いたが、ソーニャのドジさ加減があざといだけではすまないレベルなのを知るとみんな引いた。
ジェド=フォルトナー
コリンの元彼。ディランの同僚。モテるのに世話好き過ぎてウザがられて終わるのが毎度のお決まりパターンだった。
ちなみにコリンは多分ジェドと付き合ってた方が程よいお付き合いが出来ていたと思われる。
□■□
あるお昼休みのことだった。いつものメンバーで食事中、みんな目を点にして驚いていた。
いつものメンバーというのは先輩であるエメと姉のターニャ、その2人の友人であるジニー、そしてソーニャである。
「う、うそ……ソーニャ、自分で料理してるの?!」
「すげぇな! 覚えたのか?!」
「鍋焦がしてないのぉ? ひっくり返してない? 包丁で指切ってないのぉ?!」
順番にターニャ、エメ、ジニーの驚きが降り注いでくる。
「包丁は使ってないんですジェドが『ハサミ使え。事務で使ってるだろ』って買ってきてくれました」
ハサミのジェスチャーをしながら3人に言うと、ポカンと口を開けたままなるほど……と納得していた。
ソーニャのドジはそれはそれは酷いものだった。歩けばぶつかる、座れば転ぶ、食べれば零す。ありとあらゆるドジをやりすぎて、姉にもほとほと呆れられていた。仕事は先輩であるエメがフォローしてくれている。
「っても火はどうしてんだ、ジニーが言ったように焦がしてねぇのか?」
「鍋料理しかしてないです。焦がさなくて安心するし、吹きこぼれ無い程度に材料を入れろって教えて貰って」
「野菜から水分が出るからか…いやでも火をつけること自体は大丈夫なんだな」
「そこはジェドと死ぬほど練習しました!」
元気よくエメの言葉に返事をすると、ターニャが隣で涙ぐんでいた。いつもの美人な顔が涙でぐしゃぐしゃになっている。
「ソーニャ…あんた本当に良い人と結婚できたのね……良かったぁあああぁ……」
「た、ターニャ…僕が何か出来るようになる度に泣くのはもうやめてよぉ…恥ずかしいよー…」
今までが今までだったので仕方ないが、いまだに子供のような扱いに恥ずかしくなる。
ジェドはとにかく根気強かった。元々ソーニャがミスをしないようにしてくれていたが四六時中一緒にいてくれる訳では無い。ジェドにも仕事はある。今回料理を覚えさせられた理由もジェドの遠征が理由だ。だからこそ根気強く、料理を初歩の初歩から1つずつ丁寧に何度も何度も教えてくれた。外食でもいいか、なんて思っていたけれど、この際だから料理を覚えてしまおうというジェドの提案に乗ったのだ。
「一行動一ドジのソーニャに料理を覚えさせるって、もう愛としか言えないよねぇ」
「……はい、ジェドは本当に僕には勿体ない人です」
ふわりと微笑むソーニャに、当てられちゃったーとジニーが笑う。
ソーニャ自身ももうこの自分のドジさ加減には諦めていた。それにターニャを見て人に恋するのは怖いことなのかもしれないと諦めていた。
それでもジェドは、自分に手を差し出してくれた。ジェドがいなかったらなんてもう考えたくないし、考えられない。
「ただ甘やかすだけじゃなくて、ちゃんとソーニャのことを考えてやってくれるなんて…お父さんとお母さんに言わなくちゃ」
「あはは!ターニャは言わない方が良いんじゃなぁい?」
「そうそう、また『ソーニャの事はいいからあんたはあんたの事を考えなさい』って言われるぞ?」
「……言うのやめるわ」
うんざりした様子のターニャにソーニャは苦笑するしかなかった。
□■□
「うふふ」
「いきなりどうした」
ジェドの膝の上でジェドのダボダボ服を1枚だけ着たソーニャが何はなくとも突然ニヤケ出したので少し驚いた様子だった。
あれから何日か経ってジェドは無事に遠征から帰ってきてくれた。多少部屋の掃除が行き届いてない所はあったが、ソーニャが出来る限り努力した点が見受けられたのか、嬉しそうに頭を撫でてくれた。
「ターニャがね、『ソーニャがジェドさんと結婚して本当に良かったわ』って言ってくれたの思い出したんです」
ソーニャが出来ること、出来ないこと、努力したことの全てを受け入れてくれる。こんな素敵な人は他のどこにもいない。初恋がジェドで良かった。きっと恋もドジを踏んでいたらソーニャは立ち直れなかった気がする。
「ターニャにそう言って貰えるのが嬉しいです…ずっと僕のことを心配してくれてたので」
「……ならその嬉しい気持ちを俺にも向けて貰いたいものだな」
顎を指先で上げられて、ジェドの瞳がアレキサンドライトのように夜はルビーで煌めいていた。そのルビーに映るソーニャが期待に揺らめく瞳をしているのが見える。きっとそれはジェドにも伝わっている。
「ん…」
最初から下唇を食むようにキスをする。ジェドになら食べられたい、なんて思うのはどうしてなのか先輩であるエメに聞いたことがあるのを思い出した。『それがソーニャの好きの気持ちなんだろうな』と教えてもらって、顔を真っ赤にしたのはちょっと恥ずかしい思い出。
「こら、こっちに集中しろ」
「あう…だって……んぅ」
集中したら、また。なんて言葉はキスで食べられてしまう。ジェドが帰宅してすぐにベッドに入って、ぐちゃぐちゃになったのでお風呂から出たばかりなのに。それでもまだ身に残る快感はジェドのキスですぐに拾い上げられてしまう。腰も下腹部もズクリと疼いて、目がじわりと熱くなる。
「ソーニャ。もう1回いいな?」
「……ダメって言っても、聞いてくれたことないです……っ」
言い切るか、切らないか辺りでフッと微笑むジェドに唇を食べられるようにキスをされる。真面目で世話焼きのジェドの唯一のワガママがなんだかんだ1番嬉しい、なんて思いながら目を瞑ってキスに集中することにした。
魔法師団事務員。ターニャの弟。エメの同僚。本編ジェドが不憫過ぎたので、最高に可愛くて美人でドジな恋人を爆誕させた。
ソーニャと付き合いたいって人は男女問わず沢山いたが、ソーニャのドジさ加減があざといだけではすまないレベルなのを知るとみんな引いた。
ジェド=フォルトナー
コリンの元彼。ディランの同僚。モテるのに世話好き過ぎてウザがられて終わるのが毎度のお決まりパターンだった。
ちなみにコリンは多分ジェドと付き合ってた方が程よいお付き合いが出来ていたと思われる。
□■□
あるお昼休みのことだった。いつものメンバーで食事中、みんな目を点にして驚いていた。
いつものメンバーというのは先輩であるエメと姉のターニャ、その2人の友人であるジニー、そしてソーニャである。
「う、うそ……ソーニャ、自分で料理してるの?!」
「すげぇな! 覚えたのか?!」
「鍋焦がしてないのぉ? ひっくり返してない? 包丁で指切ってないのぉ?!」
順番にターニャ、エメ、ジニーの驚きが降り注いでくる。
「包丁は使ってないんですジェドが『ハサミ使え。事務で使ってるだろ』って買ってきてくれました」
ハサミのジェスチャーをしながら3人に言うと、ポカンと口を開けたままなるほど……と納得していた。
ソーニャのドジはそれはそれは酷いものだった。歩けばぶつかる、座れば転ぶ、食べれば零す。ありとあらゆるドジをやりすぎて、姉にもほとほと呆れられていた。仕事は先輩であるエメがフォローしてくれている。
「っても火はどうしてんだ、ジニーが言ったように焦がしてねぇのか?」
「鍋料理しかしてないです。焦がさなくて安心するし、吹きこぼれ無い程度に材料を入れろって教えて貰って」
「野菜から水分が出るからか…いやでも火をつけること自体は大丈夫なんだな」
「そこはジェドと死ぬほど練習しました!」
元気よくエメの言葉に返事をすると、ターニャが隣で涙ぐんでいた。いつもの美人な顔が涙でぐしゃぐしゃになっている。
「ソーニャ…あんた本当に良い人と結婚できたのね……良かったぁあああぁ……」
「た、ターニャ…僕が何か出来るようになる度に泣くのはもうやめてよぉ…恥ずかしいよー…」
今までが今までだったので仕方ないが、いまだに子供のような扱いに恥ずかしくなる。
ジェドはとにかく根気強かった。元々ソーニャがミスをしないようにしてくれていたが四六時中一緒にいてくれる訳では無い。ジェドにも仕事はある。今回料理を覚えさせられた理由もジェドの遠征が理由だ。だからこそ根気強く、料理を初歩の初歩から1つずつ丁寧に何度も何度も教えてくれた。外食でもいいか、なんて思っていたけれど、この際だから料理を覚えてしまおうというジェドの提案に乗ったのだ。
「一行動一ドジのソーニャに料理を覚えさせるって、もう愛としか言えないよねぇ」
「……はい、ジェドは本当に僕には勿体ない人です」
ふわりと微笑むソーニャに、当てられちゃったーとジニーが笑う。
ソーニャ自身ももうこの自分のドジさ加減には諦めていた。それにターニャを見て人に恋するのは怖いことなのかもしれないと諦めていた。
それでもジェドは、自分に手を差し出してくれた。ジェドがいなかったらなんてもう考えたくないし、考えられない。
「ただ甘やかすだけじゃなくて、ちゃんとソーニャのことを考えてやってくれるなんて…お父さんとお母さんに言わなくちゃ」
「あはは!ターニャは言わない方が良いんじゃなぁい?」
「そうそう、また『ソーニャの事はいいからあんたはあんたの事を考えなさい』って言われるぞ?」
「……言うのやめるわ」
うんざりした様子のターニャにソーニャは苦笑するしかなかった。
□■□
「うふふ」
「いきなりどうした」
ジェドの膝の上でジェドのダボダボ服を1枚だけ着たソーニャが何はなくとも突然ニヤケ出したので少し驚いた様子だった。
あれから何日か経ってジェドは無事に遠征から帰ってきてくれた。多少部屋の掃除が行き届いてない所はあったが、ソーニャが出来る限り努力した点が見受けられたのか、嬉しそうに頭を撫でてくれた。
「ターニャがね、『ソーニャがジェドさんと結婚して本当に良かったわ』って言ってくれたの思い出したんです」
ソーニャが出来ること、出来ないこと、努力したことの全てを受け入れてくれる。こんな素敵な人は他のどこにもいない。初恋がジェドで良かった。きっと恋もドジを踏んでいたらソーニャは立ち直れなかった気がする。
「ターニャにそう言って貰えるのが嬉しいです…ずっと僕のことを心配してくれてたので」
「……ならその嬉しい気持ちを俺にも向けて貰いたいものだな」
顎を指先で上げられて、ジェドの瞳がアレキサンドライトのように夜はルビーで煌めいていた。そのルビーに映るソーニャが期待に揺らめく瞳をしているのが見える。きっとそれはジェドにも伝わっている。
「ん…」
最初から下唇を食むようにキスをする。ジェドになら食べられたい、なんて思うのはどうしてなのか先輩であるエメに聞いたことがあるのを思い出した。『それがソーニャの好きの気持ちなんだろうな』と教えてもらって、顔を真っ赤にしたのはちょっと恥ずかしい思い出。
「こら、こっちに集中しろ」
「あう…だって……んぅ」
集中したら、また。なんて言葉はキスで食べられてしまう。ジェドが帰宅してすぐにベッドに入って、ぐちゃぐちゃになったのでお風呂から出たばかりなのに。それでもまだ身に残る快感はジェドのキスですぐに拾い上げられてしまう。腰も下腹部もズクリと疼いて、目がじわりと熱くなる。
「ソーニャ。もう1回いいな?」
「……ダメって言っても、聞いてくれたことないです……っ」
言い切るか、切らないか辺りでフッと微笑むジェドに唇を食べられるようにキスをされる。真面目で世話焼きのジェドの唯一のワガママがなんだかんだ1番嬉しい、なんて思いながら目を瞑ってキスに集中することにした。
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読んでくださってありがとうございました!
感想ありがとうございます。
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読んでくださってありがとうございました!
感想ありがとうございます。
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読んでくださってありがとうございました!