92 / 92
その後の話
おまけ
しおりを挟む
グウェンに監禁されてからおよそ1ヶ月。俺はようやく監禁生活から脱出することが出来た。
長かった。夜はもちろん、グウェンが非番の日には昼夜問わずに身体に覚え込まされるように快楽漬けにされていた。絶倫過ぎる。腹上死するかと思ったことも何度かあった。
今日はそんな監禁生活脱出おめでとう、というなんとも有難くない会を開くとレイが言い出したらしい。グウェンの奥底に眠らせていた本性を俺が今更知ったことに、レイは本気で面白がっていた。
ガーデンテーブルに、軽食やデザートが所狭しと並んでいる。今日はいつものティータイムとは違うので、テーブルも大きいサイズに変わっていた。
参加者は俺、グウェン、レイ、ルークのいつものメンバーに加え、テオとアルも来ることになっていた。
アルが来てくれるとは驚きだった。レイが声をかけたみたいだが、それにしても驚いた。どうやら俺の様子をずっと心配してアルはレイとやり取りしていたらしい。
「いやーウケるね。ノア先生ってマジで鈍感なんだ」
「テオ、あんまり言うなよ。もうさすがに気づいたんだからな」
テオが俺をからかうように言うと、ルークが俺になんのフォローもしない窘めをした。そんな2人のやり取りにレイはケラケラ笑っている。
「あ、あの……ノアさん。本当にすみませんでした」
アルはあの日より顔色は良くなっているが、未だに青い。心做しか、ほんの少し震えている気もする。余程グウェンが怖いのか。
「いや、俺は」
「謝る必要などない。アルのおかげでノアがどう思っていたか分かったからな」
真顔で言うグウェンを見て、俺もアルも同じ顔色をしているに違いない。俺がここで変な発言をしたら、監禁生活に逆戻りしそうで何も言えなかった。
レイはケラケラずっと笑っているが、テオとルークは呆れるように俺を見ていた。
「ノアって監禁からどうやって脱出出来たのー? 普通に出れたとは思えないんだよねぇ」
レイにそう聞かれ、どうやって脱出出来たのか証明する必要があった。
俺は覚悟を決めて、自分の首にぶら下がるチェーンを触って、服の中に入れていた部分を取り出した。
「あはははは! ブラックダイヤモンド?! デカい! 天然もの?!」
レイは俺がつけているネックレスを指差して大爆笑していた。この兄は弟の災厄をこんなにも楽しんでいる。なんて酷い兄なのか。
「うわ、一体おいくらするんすか?」
ルークがそういうが、グウェンは答えずに紅茶を口に含んだ。
そう。俺は監禁されて1週間が経過したあたりから、この生活が続くのはヤバいとさすがに思ったのだ。しかし、足枷を外してくれ、と言った日には酷く激しく抱かれてしまった。
そこで、提案をした。足枷の代用品を手に入れてもらい、それと足枷を交換するというふうに。
グウェンはしばらく逡巡したようだったが、分かった、と了承してくれた。しかしこんな大きなブラックダイヤモンドは簡単に手に入るはずもなく、3週間待つこととなったのだ。
俺は良くて指輪、悪くて首輪かなと軽く考えていたので、まさかこんな持っているだけで呪いを受けそうなネックレスがプレゼントされるとは思いもしなかった。
「服の中に入れるなと言ってるんだがな」
「いやいやいや!こんな高そうなモノ出してたら落ち着かない!」
「グウェンがノアに宝石送るの、なにげに初めてじゃない?指輪以外で」
俺が宝石類を一切つけていないため、グウェンも渡すのを抑えていたらしい。俺のつけている宝石と言えば、結婚指輪くらいだ。それだってかなりシンプルに仕上げてもらった。ゴテゴテしているのは普段刺繍をしていると引っかかりそうで嫌だった。
「仕事に邪魔そうだったから…」
「ほんとノア、そういう恋人っぽい事にはドライだねぇ。てかこれ、魔道具じゃない?」
「魔道具?」
レイはブラックダイヤモンドをじっと見つめて言う。俺はあまりその辺のことに詳しくないので首を傾げた。
「グウェンこれ……」
「レイは見破るか、さすがに」
「魔力抵抗強過ぎて看破しにくいけど…うわ」
「絶対言うなよ」
レイとグウェンだけが2人で魔道具について分かりあっているようだった。レイに忠告され、俺は魔道具の効果を知りたくなった。
「え?なに? なんの効果があるの?」
「ノアが知らない方がいい事ってこの世にたくさんあると思う」
「レイどういうこと……グウェン、顔を逸らさないで怖い怖い怖い、なにこれ。え!なんか外せないんだけど!嘘!」
俺は怖くなって1度外そうとチェーンの繋ぎ目を弄るが、ビクともしない。首から抜こうとしても何故か途中で動かなくなる。
「ノアは魔力一切ないから、何も抵抗出来ないんだな…」
「まだプレゼントってあるんですか?」
ルークが慌てている俺を憐れむ。その横でテオが聞くと、グウェンは紅茶を1口含む。そして静かにティーカップをソーサーに置く。
「ある」
「ひぃ! 聞いてない!」
「そんなに大層なものではないからな」
「あ、なら良かった……」
「展示会館だ」
「ひいいい!」
建物がいつの間にか計画されていた。この男の財力は一体どこから湧き出ているのか。恐ろしい計画に怯えている俺をしりめにレイは聞く。
「どこに建てるの?」
「ソフィア王女に相談したら、良い所を紹介されてな」
「……まさか」
ソフィア王女は俺の刺繍を大層気に入ってくれている。コレクションされていると言っても過言ではない。その刺繍を使ったドレスも作るくらいだ。
王女と言うには、王族である。王族が紹介して建物を建てるということは。
「ソフィア王女の宮の近くが空いてるらしくてな」
「王族の土地使うな!」
俺の刺繍如きでなぜそこまでするのか。 本邸の1部屋を使うとかならまだしも、王族の土地で、王城の土地。
俺のツッコミにも、グウェンは何処吹く風だ。レイは大爆笑していた。
「まーまー、ノアが鈍感だったせいでグウェンが振り切ってるんだから。もう甘えて全て受け入れた方が良いって」
「いやいやいや! 王族の土地はない!」
「王族の土地じゃなかったらどこに立てるつもりだったんです?」
テオがグウェンの方を向いて尋ねる。グウェンは一旦目を閉じて考えてから、発言した。
「城下町の一等地だ」
「い、嫌だ…どっちも嫌だ……」
城下町は国の人全員に見られるかもしれない。王女の隣は王族に見られるかもしれない。どちらに建てられても俺には地獄に感じた。
元来そんなに目立ちたがり屋ではない。レデリート殿下が来た時の刺繍展示は、宰相閣下の命令だったからやっただけだ。
俺が首を振って拒否しているが、グウェンは全く意に介してくれない。
「ノアさん、もう諦めた方が良いです。父が言ってました、グウェン兄様は有言実行しかしないって」
アルの言葉で俺は地獄に叩き落とされた。
----------
魔道具の効果は、ほぼプライバシーが無くなるようなものが付与されています。
GPS、会話傍受、感情視覚化、解除不可、肩がこらないように無重力化、宝石や金属が劣化しないようにする……などです。グウェンは今までノアのプライバシーまでは犯さないように必死に抑えていたので強要してませんでした。
長かった。夜はもちろん、グウェンが非番の日には昼夜問わずに身体に覚え込まされるように快楽漬けにされていた。絶倫過ぎる。腹上死するかと思ったことも何度かあった。
今日はそんな監禁生活脱出おめでとう、というなんとも有難くない会を開くとレイが言い出したらしい。グウェンの奥底に眠らせていた本性を俺が今更知ったことに、レイは本気で面白がっていた。
ガーデンテーブルに、軽食やデザートが所狭しと並んでいる。今日はいつものティータイムとは違うので、テーブルも大きいサイズに変わっていた。
参加者は俺、グウェン、レイ、ルークのいつものメンバーに加え、テオとアルも来ることになっていた。
アルが来てくれるとは驚きだった。レイが声をかけたみたいだが、それにしても驚いた。どうやら俺の様子をずっと心配してアルはレイとやり取りしていたらしい。
「いやーウケるね。ノア先生ってマジで鈍感なんだ」
「テオ、あんまり言うなよ。もうさすがに気づいたんだからな」
テオが俺をからかうように言うと、ルークが俺になんのフォローもしない窘めをした。そんな2人のやり取りにレイはケラケラ笑っている。
「あ、あの……ノアさん。本当にすみませんでした」
アルはあの日より顔色は良くなっているが、未だに青い。心做しか、ほんの少し震えている気もする。余程グウェンが怖いのか。
「いや、俺は」
「謝る必要などない。アルのおかげでノアがどう思っていたか分かったからな」
真顔で言うグウェンを見て、俺もアルも同じ顔色をしているに違いない。俺がここで変な発言をしたら、監禁生活に逆戻りしそうで何も言えなかった。
レイはケラケラずっと笑っているが、テオとルークは呆れるように俺を見ていた。
「ノアって監禁からどうやって脱出出来たのー? 普通に出れたとは思えないんだよねぇ」
レイにそう聞かれ、どうやって脱出出来たのか証明する必要があった。
俺は覚悟を決めて、自分の首にぶら下がるチェーンを触って、服の中に入れていた部分を取り出した。
「あはははは! ブラックダイヤモンド?! デカい! 天然もの?!」
レイは俺がつけているネックレスを指差して大爆笑していた。この兄は弟の災厄をこんなにも楽しんでいる。なんて酷い兄なのか。
「うわ、一体おいくらするんすか?」
ルークがそういうが、グウェンは答えずに紅茶を口に含んだ。
そう。俺は監禁されて1週間が経過したあたりから、この生活が続くのはヤバいとさすがに思ったのだ。しかし、足枷を外してくれ、と言った日には酷く激しく抱かれてしまった。
そこで、提案をした。足枷の代用品を手に入れてもらい、それと足枷を交換するというふうに。
グウェンはしばらく逡巡したようだったが、分かった、と了承してくれた。しかしこんな大きなブラックダイヤモンドは簡単に手に入るはずもなく、3週間待つこととなったのだ。
俺は良くて指輪、悪くて首輪かなと軽く考えていたので、まさかこんな持っているだけで呪いを受けそうなネックレスがプレゼントされるとは思いもしなかった。
「服の中に入れるなと言ってるんだがな」
「いやいやいや!こんな高そうなモノ出してたら落ち着かない!」
「グウェンがノアに宝石送るの、なにげに初めてじゃない?指輪以外で」
俺が宝石類を一切つけていないため、グウェンも渡すのを抑えていたらしい。俺のつけている宝石と言えば、結婚指輪くらいだ。それだってかなりシンプルに仕上げてもらった。ゴテゴテしているのは普段刺繍をしていると引っかかりそうで嫌だった。
「仕事に邪魔そうだったから…」
「ほんとノア、そういう恋人っぽい事にはドライだねぇ。てかこれ、魔道具じゃない?」
「魔道具?」
レイはブラックダイヤモンドをじっと見つめて言う。俺はあまりその辺のことに詳しくないので首を傾げた。
「グウェンこれ……」
「レイは見破るか、さすがに」
「魔力抵抗強過ぎて看破しにくいけど…うわ」
「絶対言うなよ」
レイとグウェンだけが2人で魔道具について分かりあっているようだった。レイに忠告され、俺は魔道具の効果を知りたくなった。
「え?なに? なんの効果があるの?」
「ノアが知らない方がいい事ってこの世にたくさんあると思う」
「レイどういうこと……グウェン、顔を逸らさないで怖い怖い怖い、なにこれ。え!なんか外せないんだけど!嘘!」
俺は怖くなって1度外そうとチェーンの繋ぎ目を弄るが、ビクともしない。首から抜こうとしても何故か途中で動かなくなる。
「ノアは魔力一切ないから、何も抵抗出来ないんだな…」
「まだプレゼントってあるんですか?」
ルークが慌てている俺を憐れむ。その横でテオが聞くと、グウェンは紅茶を1口含む。そして静かにティーカップをソーサーに置く。
「ある」
「ひぃ! 聞いてない!」
「そんなに大層なものではないからな」
「あ、なら良かった……」
「展示会館だ」
「ひいいい!」
建物がいつの間にか計画されていた。この男の財力は一体どこから湧き出ているのか。恐ろしい計画に怯えている俺をしりめにレイは聞く。
「どこに建てるの?」
「ソフィア王女に相談したら、良い所を紹介されてな」
「……まさか」
ソフィア王女は俺の刺繍を大層気に入ってくれている。コレクションされていると言っても過言ではない。その刺繍を使ったドレスも作るくらいだ。
王女と言うには、王族である。王族が紹介して建物を建てるということは。
「ソフィア王女の宮の近くが空いてるらしくてな」
「王族の土地使うな!」
俺の刺繍如きでなぜそこまでするのか。 本邸の1部屋を使うとかならまだしも、王族の土地で、王城の土地。
俺のツッコミにも、グウェンは何処吹く風だ。レイは大爆笑していた。
「まーまー、ノアが鈍感だったせいでグウェンが振り切ってるんだから。もう甘えて全て受け入れた方が良いって」
「いやいやいや! 王族の土地はない!」
「王族の土地じゃなかったらどこに立てるつもりだったんです?」
テオがグウェンの方を向いて尋ねる。グウェンは一旦目を閉じて考えてから、発言した。
「城下町の一等地だ」
「い、嫌だ…どっちも嫌だ……」
城下町は国の人全員に見られるかもしれない。王女の隣は王族に見られるかもしれない。どちらに建てられても俺には地獄に感じた。
元来そんなに目立ちたがり屋ではない。レデリート殿下が来た時の刺繍展示は、宰相閣下の命令だったからやっただけだ。
俺が首を振って拒否しているが、グウェンは全く意に介してくれない。
「ノアさん、もう諦めた方が良いです。父が言ってました、グウェン兄様は有言実行しかしないって」
アルの言葉で俺は地獄に叩き落とされた。
----------
魔道具の効果は、ほぼプライバシーが無くなるようなものが付与されています。
GPS、会話傍受、感情視覚化、解除不可、肩がこらないように無重力化、宝石や金属が劣化しないようにする……などです。グウェンは今までノアのプライバシーまでは犯さないように必死に抑えていたので強要してませんでした。
11
お気に入りに追加
849
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(26件)
あなたにおすすめの小説
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
転生するにしても、これは無いだろ! ~死ぬ間際に読んでいた小説の悪役に転生しましたが、自分を殺すはずの最強主人公が逃がしてくれません~
槿 資紀
BL
駅のホームでネット小説を読んでいたところ、不慮の事故で電車に撥ねられ、死んでしまった平凡な男子高校生。しかし、二度と目覚めるはずのなかった彼は、死ぬ直前まで読んでいた小説に登場する悪役として再び目覚める。このままでは、自分のことを憎む最強主人公に殺されてしまうため、何とか逃げ出そうとするのだが、当の最強主人公の態度は、小説とはどこか違って――――。
最強スパダリ主人公×薄幸悪役転生者
R‐18展開は今のところ予定しておりません。ご了承ください。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
読んでくださってありがとうございます!
ご指摘の部分を探しまして、発見しました。確かにミンママ様のおっしゃる通りでした。混乱させて申し訳ありません…
同性婚はありますが、子供は産めない設定です。大変失礼致しました……!
感想ありがとうございます!
感想ありがとうございます!
さ、作者の趣味です…!笑
いつも感想ありがとうございます!
ただのボッチ笑 確かに! この先王女とお友達になります!まだまだ王女活躍致します。モブ女性が応援する側になってるのが好きなので……!