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side story -レイとルーク-②
蝶よ花よ⑦
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午後、テオは目を覚ますと、レイの膝に座って本を読み始めた。本の内容は算術で、テオが寝ている間にレイが準備したものだった。
「レイ、ここ教えて」
「これはこの式を使うの、暗算なんて最初は無理なんだからいっぱい書き込みな」
「うん」
すっかり大人しく勉強をしているテオに俺は本当に驚いた。もしかしたら、テオはレイのように親身に叱ってくれる人が欲しかったのかもしれないな、と思う。
レイは勉強を教えながら、自分も本を読んでいた。俺は手持ち無沙汰になったので、食堂に行って2人のお茶の準備をすることにした。
「レイ殿がテオ坊ちゃんを手懐けたってあいつらが言ってたぞ」
振り返るとニルス団長がいた。ニルス団長とエンシーナ侯爵は仲が良いことで有名で、下手に危険の多い場所に行くよりはマシだからとテオの侵入を許していた。
「本気でハラハラしましたけどね」
「ははは、良い嫁を持ったな」
「本当に」
そう言ってニルス団長は笑いながら食堂を後にして行った。俺もお茶と軽食の準備が出来たので部屋に戻ることにした。
部屋に戻ると、2人共まだ勉強を続けていたが、軽食の匂いを嗅いだテオのお腹がなったのでテーブルで食事を摂ることにした。椅子に座る時は流石にレイの膝からは離れて1人で座るかと思ったが、テオは椅子に座ったレイの膝に乗っかった。
「おい、テオ降りろ」
「レイが降りろって言わないから良いんだ」
「早く食べなよ。今日であの本終わらすからね」
「うん」
レイは全く気にした様子もなく、テオのやることに文句は言わなかった。レイの教育は勉学だけに振り切っていて、礼節は無かった。
そういえば、この天才は招待状を送らないなど礼を欠いた行動をしょっちゅうしていたな、と思い出す。
「ルーク、もうちょっと上級の算術の本、侯爵家で貰ってきて」
「……分かった」
俺はなんとなく面白くなかったが、テオが大人しいため諦めるしかなかった。
だいぶ日も暮れた頃、初めてこんなに集中して勉強したからなのか、またテオはレイの膝の上で眠ってしまった。
「寝ちゃった」
「ほとんど勉強したことないんだ。疲れたんだろ」
「連れて帰る?」
「ああ、よっと」
俺はレイの膝にいるテオを抱っこした。テオは全く起きる気配がなかった。侯爵家に行く時に、レイも一緒に着いてきた。テオの勉強の本を選定したいようだった。
「明日もテオの面倒見る気か?」
「どうせ明日も討伐に行けないよ。この嵐だし」
騎士団と侯爵家を繋ぐ外廊下を歩きながら嵐を見る。もしかしたら夜中には収まるかもしれないが、周囲の安全が確認出来なければ出発は出来ないだろう。
「それにテオは覚えがいいよ。まぁ何も知らなかったからかもだけど、理解が早いね」
「天才のお墨付きか」
「ふふ、そうだよ。きっと秀才になるね」
侯爵家に到着し、侯爵閣下と奥方が出迎えてくれた。どうやらニルス団長から話を聞いていたらしく、初めて勉強をしてくれたと大喜びしていた。侯爵閣下はレイを教師として雇おうとし始めたが、レイは断った。討伐の間だけは面倒を見るのだけ了承をした。
翌日もテオはやってきた。きちんと本と筆記用具を持っていた。
「レイ!昨日の続きからやろう!」
「はいはい」
今日はテーブルでやり始めた。座席はまたしてもレイの膝の上だった。テオはまだ2日目なのに算術をみるみるうちに覚えはじめた。天才は教え方も天才のようだった。
俺は今日も護衛担当だったのだが、大人しくしてくれている分、とても楽だった。
「テオさ、学園に通う気ない?」
「ガクエン?」
レイはテオの顔を覗き込みながら提案した。
学園は今ノアが相談役として宰相補佐と創設しようとしている教育機関のことだ。将来騎士や文官の為の教育を早いうちから行おうとしている。
「そ、学園。色んな人達と勉強する場所。あと少しで完成するんだって」
「……レイは、いないの?」
「僕は別に学園の教師じゃないけど…まぁ学園の方が近いから会おうと思えば会えるよ」
「じゃあ行く」
こうしてテオは、学園の第1期生となるのだった。
次の日、レイはスタンピード発生地点を探し出して封印を施した。ニルス団長は、レイの発生地点を探し出すことと封印の早さに大きく口を開けて驚いていたとクレイグから報告された。
俺は翌日も護衛だったため、テオのところに向かうと真面目に勉強をしていた。歳の割には遅れていた勉学を取り戻そうとしているようだった。
そしてスタンピード封印は終わったため、レイは戻ることになった。
「レイ。起きろ」
「……ぅん」
昨夜の情事を思わせる気怠い雰囲気を身に纏って目を覚ます。残り2ヶ月の辞令を俺は乗り切れるのか不安になるほど、昨日はレイに夢中で貪り尽くしてしまった。レイの身体には、沢山の赤い斑点がついていた。
レイはまだ眠いのか、布団を顔まで被ってしまった。俺はもう一度起こそうと布団に触れようと手を伸ばした。
「……ルーク、早く帰ってきてね」
ボソリと、掠れたレイの声が俺に届いた。
俺は、不安なのは自分だけじゃないことに笑ってしまった。
「もぅ……笑わないでよ……」
布団から目だけ出して抗議するレイ。俺は額にキスを落とした。
「すぐ、帰るよ。レイの所に」
「……また手紙ちょうだい」
「ああ、花と一緒にな」
「ルークの香水もつけて」
「仰せのままに」
俺はもう一度レイの額にキスをして、残りの2ヶ月後も遠距離の手紙のやり取りで楽しむことに決めた。
-------
次章でラストです。
最後まで読んで下さると嬉しいです。
「レイ、ここ教えて」
「これはこの式を使うの、暗算なんて最初は無理なんだからいっぱい書き込みな」
「うん」
すっかり大人しく勉強をしているテオに俺は本当に驚いた。もしかしたら、テオはレイのように親身に叱ってくれる人が欲しかったのかもしれないな、と思う。
レイは勉強を教えながら、自分も本を読んでいた。俺は手持ち無沙汰になったので、食堂に行って2人のお茶の準備をすることにした。
「レイ殿がテオ坊ちゃんを手懐けたってあいつらが言ってたぞ」
振り返るとニルス団長がいた。ニルス団長とエンシーナ侯爵は仲が良いことで有名で、下手に危険の多い場所に行くよりはマシだからとテオの侵入を許していた。
「本気でハラハラしましたけどね」
「ははは、良い嫁を持ったな」
「本当に」
そう言ってニルス団長は笑いながら食堂を後にして行った。俺もお茶と軽食の準備が出来たので部屋に戻ることにした。
部屋に戻ると、2人共まだ勉強を続けていたが、軽食の匂いを嗅いだテオのお腹がなったのでテーブルで食事を摂ることにした。椅子に座る時は流石にレイの膝からは離れて1人で座るかと思ったが、テオは椅子に座ったレイの膝に乗っかった。
「おい、テオ降りろ」
「レイが降りろって言わないから良いんだ」
「早く食べなよ。今日であの本終わらすからね」
「うん」
レイは全く気にした様子もなく、テオのやることに文句は言わなかった。レイの教育は勉学だけに振り切っていて、礼節は無かった。
そういえば、この天才は招待状を送らないなど礼を欠いた行動をしょっちゅうしていたな、と思い出す。
「ルーク、もうちょっと上級の算術の本、侯爵家で貰ってきて」
「……分かった」
俺はなんとなく面白くなかったが、テオが大人しいため諦めるしかなかった。
だいぶ日も暮れた頃、初めてこんなに集中して勉強したからなのか、またテオはレイの膝の上で眠ってしまった。
「寝ちゃった」
「ほとんど勉強したことないんだ。疲れたんだろ」
「連れて帰る?」
「ああ、よっと」
俺はレイの膝にいるテオを抱っこした。テオは全く起きる気配がなかった。侯爵家に行く時に、レイも一緒に着いてきた。テオの勉強の本を選定したいようだった。
「明日もテオの面倒見る気か?」
「どうせ明日も討伐に行けないよ。この嵐だし」
騎士団と侯爵家を繋ぐ外廊下を歩きながら嵐を見る。もしかしたら夜中には収まるかもしれないが、周囲の安全が確認出来なければ出発は出来ないだろう。
「それにテオは覚えがいいよ。まぁ何も知らなかったからかもだけど、理解が早いね」
「天才のお墨付きか」
「ふふ、そうだよ。きっと秀才になるね」
侯爵家に到着し、侯爵閣下と奥方が出迎えてくれた。どうやらニルス団長から話を聞いていたらしく、初めて勉強をしてくれたと大喜びしていた。侯爵閣下はレイを教師として雇おうとし始めたが、レイは断った。討伐の間だけは面倒を見るのだけ了承をした。
翌日もテオはやってきた。きちんと本と筆記用具を持っていた。
「レイ!昨日の続きからやろう!」
「はいはい」
今日はテーブルでやり始めた。座席はまたしてもレイの膝の上だった。テオはまだ2日目なのに算術をみるみるうちに覚えはじめた。天才は教え方も天才のようだった。
俺は今日も護衛担当だったのだが、大人しくしてくれている分、とても楽だった。
「テオさ、学園に通う気ない?」
「ガクエン?」
レイはテオの顔を覗き込みながら提案した。
学園は今ノアが相談役として宰相補佐と創設しようとしている教育機関のことだ。将来騎士や文官の為の教育を早いうちから行おうとしている。
「そ、学園。色んな人達と勉強する場所。あと少しで完成するんだって」
「……レイは、いないの?」
「僕は別に学園の教師じゃないけど…まぁ学園の方が近いから会おうと思えば会えるよ」
「じゃあ行く」
こうしてテオは、学園の第1期生となるのだった。
次の日、レイはスタンピード発生地点を探し出して封印を施した。ニルス団長は、レイの発生地点を探し出すことと封印の早さに大きく口を開けて驚いていたとクレイグから報告された。
俺は翌日も護衛だったため、テオのところに向かうと真面目に勉強をしていた。歳の割には遅れていた勉学を取り戻そうとしているようだった。
そしてスタンピード封印は終わったため、レイは戻ることになった。
「レイ。起きろ」
「……ぅん」
昨夜の情事を思わせる気怠い雰囲気を身に纏って目を覚ます。残り2ヶ月の辞令を俺は乗り切れるのか不安になるほど、昨日はレイに夢中で貪り尽くしてしまった。レイの身体には、沢山の赤い斑点がついていた。
レイはまだ眠いのか、布団を顔まで被ってしまった。俺はもう一度起こそうと布団に触れようと手を伸ばした。
「……ルーク、早く帰ってきてね」
ボソリと、掠れたレイの声が俺に届いた。
俺は、不安なのは自分だけじゃないことに笑ってしまった。
「もぅ……笑わないでよ……」
布団から目だけ出して抗議するレイ。俺は額にキスを落とした。
「すぐ、帰るよ。レイの所に」
「……また手紙ちょうだい」
「ああ、花と一緒にな」
「ルークの香水もつけて」
「仰せのままに」
俺はもう一度レイの額にキスをして、残りの2ヶ月後も遠距離の手紙のやり取りで楽しむことに決めた。
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次章でラストです。
最後まで読んで下さると嬉しいです。
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