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3章
一朝の怒り、一頭の蝶
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俺を信じてくれとは言ったものの、都合よく王女と会える訳では無い。先触れを出して、話がある旨を送ったとしても3、4日はかかるだろう。しかし、この問題を解決しなければ、自分たちの平穏と蜜月は削られる一方だ。とりあえず騎士団長に割り振られる執務室で先触れを出し、返事を待つことにした。
この世界の先触れは、貴族は皆、魔法が使えるため魔法での先触れが主流だ。 一方で、気持ちを込めるのは手書きだという風習もあるので、心を込めたものは手紙を送ることもある。
ノアは魔力がないので先触れを受け取ることすら出来ない。その為、手紙でのやり取りか、アイリスとスイレンは魔力を持っているので2人に頼むかのどちらかだ。
王女は貴族のため、魔力を持っている。その為先触れを魔力を通して送ったのだが、返事が返ってこなかった。
魔力での先触れは、どんなに遅くとも1時間あれば返ってくる。つまり、早く返事を欲しいから魔法で送っている、という意味が先方に伝わっているからだ。
返ってこない返事を急かす訳にもいかない。俺はとりあえず今は王女のことは置いといて、本日の業務へ向かうことにした。
「グウェン!ノアはどう?大丈夫?」
演習場に着くと、すぐさまレイが話しかけてきた。レイは一体いつ休んでいるのかと言うほど今は多忙のようだった。子爵家の執務に加え、魔法学校での教鞭、要請があれば討伐、そして今日の業務である討伐に向けた演習……もともと元気溌剌としているが、こうして見ると益々ノアとは真逆だ。
「ああ、レイのおかげで元気になったと言っていた」
「ふふん! そうでしょ! あ、それで今日の演習なんだけど、試したいことが」
「グウェン様!」
突然、女性の声が演習場に響いてきた。いや、騎士団にも女性は居るが、そのどれとも思えない甲高い声だ。俺はレイの顔を見ると、あからさまに嫌いです、という表情をしていた為勘づく。
ソフィア王女はシンプルながらも見覚えのある薔薇の刺繍が施されたドレスを身にまとい、早足でこちらに向かって来ていた。
「グウェン様! お会いしたいという先触れを頂きましたのでこちらから参りましたの!」
語弊がある、あるが、まぁそういう事だ。会ってちゃんと話をさせて欲しいと送った。しかし、返事は先触れの魔力で送り返すのが普通で、直接来るのは礼に欠いた行動だ。
そしてこの演習場に乗り込んでくるのも、女性としてはしたない行為だ。
「ソフィア王女、お久しゅうございます。殿下、こちらは騎士団の演習場でございます。お話があるというのは伝えたのは事実でありますが、殿下が来るような場所ではありません」
「ええ、ええ!でも早く会いたいと思ってくださってるのでしょう!魔力の先触れを送るくらいですわ!」
騎士の礼をしながら、良いように事実を捻ってきている王女へさすがに眉尻が上がりそうになるのを我慢した。
「殿下、私はいつ話し合いができるのか、という先触れを送ったまでです」
「ですから、こちらから来たのです!」
「……私にも、業務がございます」
「わたくしが会いに来ているというのに、中断して下さらないの?」
あまりにも自分本位な言動に、ソフィア王女の後ろについている侍従と護衛を見る。護衛は騎士団にも関係がある者だからか、ダラダラと冷や汗をかいているようだった。しかし、侍従の方は素知らぬ顔で立っているだけだった。
「殿下にも都合があるのと同じで、私にも騎士団長という立場と都合がございます。話し合うならば、また先触れで返事をして下さるだけで良いのです」
「どうして?わたくしと会うのが恥ずかしいのかしら?」
「……殿下、ここは危険だから演習場に立ち入らないで頂きたいと言っているのです。時間があるのならばまた後ほどこちらから向かいます」
「それならここで待ちますわ。見学ならば宜しいでしょう?」
本当に同じ言語で会話しているのだろうか。王女がいくらワガママとはいえ、ここまで拒否されても引かないのは我が強いと言うだけでは済まないのではと心の中で思う。
「……では、僕がご案内します。殿下、こちらへどうぞ」
「あら、レイ様。よろしくですわ」
レイは俺の後ろで何か考えた後、安全な位置まで王女を誘導した。侍従は手近にあった椅子に王女を座らせた。レイはそのまま王女の傍を離れなかった。
仕方なしに俺は大きくため息をついて、集まっている団員たちに指示を出すことに集中した。
「やっぱりレイ様はお可愛らしいですわね」
王女はこないだのお茶会用の正装とは違い、演習用着を着ている僕にそう言った。僕はニコッとお礼を言った。
演習中、僕はここを離れられないだろう。王女になにか怪我があれば、それを理由に責任を取れとグウェンに言い募る様が思い浮かんだからだ。
それと、確認したいことがあった。
「殿下も、本日のドレスはとても素敵ですね。グウェンに会うために選んだのですか?」
「!そうなんですの!分かってくださる?」
「ふふ、分かりますよ。とても良くお似合いです」
王女は褒められて気を良くしたのか、扇子を口元に当て、微笑む。侍従は静かに日傘を持ち出し、王女が日に焼けないように影を作った。
「レイ様、こんなとこにいては日に焼けてしまいますわよ?」
「ああ、僕は魔法で防いでいるので大丈夫です。焼けると真っ赤になって痛くてお湯を当てられなくなってしまうので」
「あら、それはとても便利ですわね。教わりたいですわ」
意外にも、会話が成り立つ。グウェンが関わらなければ普通の王女のようだった。しかし、翠髪の暴虐姫という名前があるくらいだ。なにがスイッチになるか分からない。
「そういえば、ご趣味はございますか?」
「趣味ですか?ありますわ。刺繍なのですが……あの方の愛人と一緒なのが残念ですわ」
一瞬、ノアを馬鹿にされて笑顔を崩しそうになる。しかしここで、グウェンが関わってきた。
「ノアは趣味の域を超えておりますからね。ああ、そのドレスも素敵な刺繍ですね」
「ええ!これは商人を呼び寄せて購入したんですが、一目惚れでしたの!私にはここまで薔薇を繊細に表現することは出来ませんわ。そしてこのガラスが散りばめられているのもとても煌びやかで素敵なんですのよ」
「ええ、本当に素敵ですね。殿下、僕はその刺繍を作成した人物を知っております」
ぴくりと王女が止まる。話の流れで気づいたのか、王女の目が一瞬で冷たいものに変わった。
「……何が言いたいんですの」
「いえ、僕は知っていると言っただけです。殿下が刺繍を趣味以上の卑しい行為をしている人物の作品を身にまとっているので、つい」
「いかにレイ様といえど、それ以上は不敬としますわよ」
「……失礼いたしました。ですが、殿下が気に入って着て、自慢するくらいに弟は素晴らしい職人だったということが分かって嬉しいんですよ」
「黙りなさい!!!」
瞬間、強い魔力を感じた。王女から負の感情から魔力が吹き出してきている。
王女の声で演習場の騎士たちが一斉にこっちを見てくる。グウェンは何事かとこちらに向かってきていた。
「……不愉快ですわ、今日のところは控えさせていただきます」
そういうと王女はグウェンの方も見ずに早足で演習場を出ていった。相変わらず侍従は何を考えているのか分からぬ表情で王女の後ろを追いかけていった。護衛は1度グウェンに頭を下げてから同じように後をついて行った。
「……一体何があった」
「ちょっと不思議に思ってねぇ、カマかけてやったんだ」
グウェンに事情を聞かれ、僕は事も無げに返した。
「どういうことだ」
「グウェン、殿下と会えるように約束をもう1回取り付けてよ」
「……お前とノアはもう会ってもらえないと思うぞ」
「構わないよ。その代わり、ルーク連れてってよ」
僕は確信した。王女の魔力の違和感に。
「ルークには、ちゃんと仕事するように頼んどくね!」
多分その代償は望まれるだろうが、ノアのためなら何の苦もない。ましてや恋人にされることなら余計に。
この世界の先触れは、貴族は皆、魔法が使えるため魔法での先触れが主流だ。 一方で、気持ちを込めるのは手書きだという風習もあるので、心を込めたものは手紙を送ることもある。
ノアは魔力がないので先触れを受け取ることすら出来ない。その為、手紙でのやり取りか、アイリスとスイレンは魔力を持っているので2人に頼むかのどちらかだ。
王女は貴族のため、魔力を持っている。その為先触れを魔力を通して送ったのだが、返事が返ってこなかった。
魔力での先触れは、どんなに遅くとも1時間あれば返ってくる。つまり、早く返事を欲しいから魔法で送っている、という意味が先方に伝わっているからだ。
返ってこない返事を急かす訳にもいかない。俺はとりあえず今は王女のことは置いといて、本日の業務へ向かうことにした。
「グウェン!ノアはどう?大丈夫?」
演習場に着くと、すぐさまレイが話しかけてきた。レイは一体いつ休んでいるのかと言うほど今は多忙のようだった。子爵家の執務に加え、魔法学校での教鞭、要請があれば討伐、そして今日の業務である討伐に向けた演習……もともと元気溌剌としているが、こうして見ると益々ノアとは真逆だ。
「ああ、レイのおかげで元気になったと言っていた」
「ふふん! そうでしょ! あ、それで今日の演習なんだけど、試したいことが」
「グウェン様!」
突然、女性の声が演習場に響いてきた。いや、騎士団にも女性は居るが、そのどれとも思えない甲高い声だ。俺はレイの顔を見ると、あからさまに嫌いです、という表情をしていた為勘づく。
ソフィア王女はシンプルながらも見覚えのある薔薇の刺繍が施されたドレスを身にまとい、早足でこちらに向かって来ていた。
「グウェン様! お会いしたいという先触れを頂きましたのでこちらから参りましたの!」
語弊がある、あるが、まぁそういう事だ。会ってちゃんと話をさせて欲しいと送った。しかし、返事は先触れの魔力で送り返すのが普通で、直接来るのは礼に欠いた行動だ。
そしてこの演習場に乗り込んでくるのも、女性としてはしたない行為だ。
「ソフィア王女、お久しゅうございます。殿下、こちらは騎士団の演習場でございます。お話があるというのは伝えたのは事実でありますが、殿下が来るような場所ではありません」
「ええ、ええ!でも早く会いたいと思ってくださってるのでしょう!魔力の先触れを送るくらいですわ!」
騎士の礼をしながら、良いように事実を捻ってきている王女へさすがに眉尻が上がりそうになるのを我慢した。
「殿下、私はいつ話し合いができるのか、という先触れを送ったまでです」
「ですから、こちらから来たのです!」
「……私にも、業務がございます」
「わたくしが会いに来ているというのに、中断して下さらないの?」
あまりにも自分本位な言動に、ソフィア王女の後ろについている侍従と護衛を見る。護衛は騎士団にも関係がある者だからか、ダラダラと冷や汗をかいているようだった。しかし、侍従の方は素知らぬ顔で立っているだけだった。
「殿下にも都合があるのと同じで、私にも騎士団長という立場と都合がございます。話し合うならば、また先触れで返事をして下さるだけで良いのです」
「どうして?わたくしと会うのが恥ずかしいのかしら?」
「……殿下、ここは危険だから演習場に立ち入らないで頂きたいと言っているのです。時間があるのならばまた後ほどこちらから向かいます」
「それならここで待ちますわ。見学ならば宜しいでしょう?」
本当に同じ言語で会話しているのだろうか。王女がいくらワガママとはいえ、ここまで拒否されても引かないのは我が強いと言うだけでは済まないのではと心の中で思う。
「……では、僕がご案内します。殿下、こちらへどうぞ」
「あら、レイ様。よろしくですわ」
レイは俺の後ろで何か考えた後、安全な位置まで王女を誘導した。侍従は手近にあった椅子に王女を座らせた。レイはそのまま王女の傍を離れなかった。
仕方なしに俺は大きくため息をついて、集まっている団員たちに指示を出すことに集中した。
「やっぱりレイ様はお可愛らしいですわね」
王女はこないだのお茶会用の正装とは違い、演習用着を着ている僕にそう言った。僕はニコッとお礼を言った。
演習中、僕はここを離れられないだろう。王女になにか怪我があれば、それを理由に責任を取れとグウェンに言い募る様が思い浮かんだからだ。
それと、確認したいことがあった。
「殿下も、本日のドレスはとても素敵ですね。グウェンに会うために選んだのですか?」
「!そうなんですの!分かってくださる?」
「ふふ、分かりますよ。とても良くお似合いです」
王女は褒められて気を良くしたのか、扇子を口元に当て、微笑む。侍従は静かに日傘を持ち出し、王女が日に焼けないように影を作った。
「レイ様、こんなとこにいては日に焼けてしまいますわよ?」
「ああ、僕は魔法で防いでいるので大丈夫です。焼けると真っ赤になって痛くてお湯を当てられなくなってしまうので」
「あら、それはとても便利ですわね。教わりたいですわ」
意外にも、会話が成り立つ。グウェンが関わらなければ普通の王女のようだった。しかし、翠髪の暴虐姫という名前があるくらいだ。なにがスイッチになるか分からない。
「そういえば、ご趣味はございますか?」
「趣味ですか?ありますわ。刺繍なのですが……あの方の愛人と一緒なのが残念ですわ」
一瞬、ノアを馬鹿にされて笑顔を崩しそうになる。しかしここで、グウェンが関わってきた。
「ノアは趣味の域を超えておりますからね。ああ、そのドレスも素敵な刺繍ですね」
「ええ!これは商人を呼び寄せて購入したんですが、一目惚れでしたの!私にはここまで薔薇を繊細に表現することは出来ませんわ。そしてこのガラスが散りばめられているのもとても煌びやかで素敵なんですのよ」
「ええ、本当に素敵ですね。殿下、僕はその刺繍を作成した人物を知っております」
ぴくりと王女が止まる。話の流れで気づいたのか、王女の目が一瞬で冷たいものに変わった。
「……何が言いたいんですの」
「いえ、僕は知っていると言っただけです。殿下が刺繍を趣味以上の卑しい行為をしている人物の作品を身にまとっているので、つい」
「いかにレイ様といえど、それ以上は不敬としますわよ」
「……失礼いたしました。ですが、殿下が気に入って着て、自慢するくらいに弟は素晴らしい職人だったということが分かって嬉しいんですよ」
「黙りなさい!!!」
瞬間、強い魔力を感じた。王女から負の感情から魔力が吹き出してきている。
王女の声で演習場の騎士たちが一斉にこっちを見てくる。グウェンは何事かとこちらに向かってきていた。
「……不愉快ですわ、今日のところは控えさせていただきます」
そういうと王女はグウェンの方も見ずに早足で演習場を出ていった。相変わらず侍従は何を考えているのか分からぬ表情で王女の後ろを追いかけていった。護衛は1度グウェンに頭を下げてから同じように後をついて行った。
「……一体何があった」
「ちょっと不思議に思ってねぇ、カマかけてやったんだ」
グウェンに事情を聞かれ、僕は事も無げに返した。
「どういうことだ」
「グウェン、殿下と会えるように約束をもう1回取り付けてよ」
「……お前とノアはもう会ってもらえないと思うぞ」
「構わないよ。その代わり、ルーク連れてってよ」
僕は確信した。王女の魔力の違和感に。
「ルークには、ちゃんと仕事するように頼んどくね!」
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